幸福に生きる為に魔女が欠かさずしていること

やくそくごと

　昔々、とある町には百鬼夜行が、とある屋敷には座敷童が、とある店には幽霊が、とある沼には河童が出ましたとさ。


　そんな話はごまんと残っている。日本だけではない、イギリスには妖精がいてドイツやフランスやイタリアなどには魔女がいて、かのローマ帝国では狼男がいた。世界には様々なモンスター、霊的存在の話がひっきりなしに囁かれていた時代が、確かに存在したのだ。今でもうっすらと残る不思議は、世界を牛耳る科学ですら手に届かない場所にある。
　さて、これらの住人達の姿は、今は見ることがない。近所のこどもが公園で吸血鬼を見たと言う話は聞かない。当然と言えばそれまでだが、では何故昔はそういった話が溢れかえり、今は微かにしか聞かないのか。


　答えは簡単だ。昔は未完成で法律がなかった。今は完成された法律がある。