6 / 6
王国を脅かす黒騎士
父の号令
しおりを挟む
話を終えると、イクスは三人に養子のドーラスを連れて、早々にここを立ち去るように行った。
「私達は、これからどこに行けば。」
「この地図とこの手紙を持って行け。必ず、役に立つはずだ。そして、フリーグや、カーラ達が下山したら、ここに火を放つ。敵が迫ってくるかも知れないし、山にこれ以上居ても、ドーラスが三人に着いていく以上意味が無い。さらばだ。」
「そんな。十年も住んだ山を。」
「今は、そんなこと行っている暇など無いだろう。」
「でも……。」
「王子フリーグを見つけ出した者には、惜しみなく金を出すと、ターナバード様からの報告を受けている。急いで見つけ出すぞ。」
ターナバードは、用意周到だった。フリーグ達が山に逃げる事は、予測していたのだ。
「急げ。敵は、五百を超える。ターナバードの事だ。兵の鍛錬を抜かりないだろう。」
「しかし、父上。父上は、逃げないのですか。」
少しずつ涙目になるドーラスにイクスは、殴りを加えた。
「父上……。」
「貴様も気付いてたはずだ。私が本当の父で無いことに……。」
「はい。薄々とは。でも、それとこれとは。」
「うるさい。早く逃げろ。」
何も言えなかった。悔しくも、こうするしか無いからだ。
これ以上の言葉は、無かった。
四人が下山を始めて早々、空に煙が見えた。ドーラスは、手を合わせた。
「私達は、これからどこに行けば。」
「この地図とこの手紙を持って行け。必ず、役に立つはずだ。そして、フリーグや、カーラ達が下山したら、ここに火を放つ。敵が迫ってくるかも知れないし、山にこれ以上居ても、ドーラスが三人に着いていく以上意味が無い。さらばだ。」
「そんな。十年も住んだ山を。」
「今は、そんなこと行っている暇など無いだろう。」
「でも……。」
「王子フリーグを見つけ出した者には、惜しみなく金を出すと、ターナバード様からの報告を受けている。急いで見つけ出すぞ。」
ターナバードは、用意周到だった。フリーグ達が山に逃げる事は、予測していたのだ。
「急げ。敵は、五百を超える。ターナバードの事だ。兵の鍛錬を抜かりないだろう。」
「しかし、父上。父上は、逃げないのですか。」
少しずつ涙目になるドーラスにイクスは、殴りを加えた。
「父上……。」
「貴様も気付いてたはずだ。私が本当の父で無いことに……。」
「はい。薄々とは。でも、それとこれとは。」
「うるさい。早く逃げろ。」
何も言えなかった。悔しくも、こうするしか無いからだ。
これ以上の言葉は、無かった。
四人が下山を始めて早々、空に煙が見えた。ドーラスは、手を合わせた。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
1
この作品の感想を投稿する
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる