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5歳編
2.セラフィナ王国とゲームの設定のこと
しおりを挟むボクの産まれたセラフィナ王国のこと。
セラフィナ王国はこの世界の大陸の中央部に位置する温帯の大国で、政治・学術・文化の中心地。
王都はルミエール・ベル。陽の光を反射する白い石畳と、音を立てて踊る噴水が、旅人を迎える美しい都。
現在の王はレオニダス・アレクサンドル・セラフィナ四世で、賢明で清廉な人物。暴政を排し、法と教育を重んじる賢王と呼ばれている人。
そしてボクの産まれたグレイヘイズ公爵家は王国北部を治める名家。冷涼な気候と霧深い森林地帯で知られる。
普段は王都のタウンハウスに住んでいて、年に何回か北部の領地に家族で訪れているよ。
セラフィナ王国はかつては内乱もあったけれど、現王の治世になってからは安定し、平民にも読み書き教育が広まりつつあるんだって! 素晴らしいことだね! さすが賢王!
貴族社会はまだ厳然とあるけれど、賢王はその制度を見直しつつあり、一部の保守派貴族とは対立中。
つまり権力を盾にやりたい放題の貴族もまだいるんだな。王様は大変だ。
そしてそして、魔法や錬金術も学問として扱われており、王立学術院(通称・学園)が存在している。
そう! 魔法があるんです、この世界! ボクも魔力ある! やったね!
まぁ、プレイヤーキャラが聖女(聖者)で光魔法の使い手という、これまたよくある設定だからそりゃ魔法あるよねぇ。
ボクが転生したゲーム『Second Light ─光はふたつの道を分けて、同じ空へ─』は、平民だったプレイヤーキャラの聖女もしくは聖者が貴重な光魔法に目覚めて、教会での保護のもと、学園に入学するところからストーリーが始まる。
そこからあらゆるルート分岐があり、攻略対象と出会い、最終的には一番好感度が高かった攻略対象と結ばれる。
ボクがメインで悪役令息するストーリーは、攻略対象が第一王子殿下のルート。
悪役令嬢が出てくる場合の攻略対象はまた別にいて、例えば逆ハー狙いなどで同時攻略を進めるとボクと悪役令嬢の両方が出てきたりする。
選択肢によってはボクたちも攻略されてしまう。改めて何でもアリだなこのゲーム……。企画担当者は何かヤケクソだったんだろうか。
そんなわけで、ボクは今まだ五歳だけれども、せっかくアドバンテージがあるわけだからどうにか断罪は避けたい。そしてざまぁも避けたい。てかまずオウジサマと婚約したくない。
でも、ボクはどうもチートもないっぽいし、余計なことしておもしれー男枠に入るとそれはそれでマズイ気がするんだよね……。
だからひとまず婚約になったらいったん受け入れて、どうにか穏便に解消したい。そしてボクはどこか田舎で平穏にのんびり伴侶と暮らしたい。
ゲームのストーリーを知ってる時点である意味チートかもしれないけれど、ストーリーを変えようと変に動いて目立ったら多分フラグ立つよね。強制力とかあるかもだし。
どうにか目立たずストーリーを変えたい。無理かな。でもまだ時間はある。ボクは五歳、成人まで十年以上ある。できるだけ目立たず、上手に立ち回って、そっと存在感を薄めてやるんだから……!
五歳の脳みそだけど中身は成人済みだからなんとか考えてみようと思う。体は子ども! 頭脳は大人! の某名探偵と同じなのだ。え? IQ? ハハハ聞くでない。
というか、もはや悪役令嬢も転生者であってほしい。協力体制でいきたい。あわよくばメインで動いてほしい。
「ボクは、ぜったいに平穏な人生をあきらめにゃい……!」
噛んでしまった。誰にも聞かれてないよね? 恥ずっ!
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