勇者として召喚されたはずだけど、勇者として歓迎されませんでした

くノ一

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さらなる成長を求めて

18.彼女との実力の差

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「では行かせてもらうぞ」

 彼女はそう言った瞬間に走り出す。ほんの一瞬の目を離した時だ。
 気付いた時には、すでに真後ろに移動していた。ジャンプし、空中から短剣で攻撃してきたのだ。
 俺は腰に装着していた短剣を抜き、その一撃を受け止めるが、その反動で飛ばされる。
 空中へと飛んだと同時に短剣を手放してしまった。

「油断していると、さっきみたいに一撃で終わってた所じゃ」

 慣れた動きだ。元は忍者とか、暗殺者の辺りだろう。攻撃型のスピーダーって所か。
 俺は立ち上がり、両手にチェーンブレードを生成する。その時、彼女は舞うかのように踊り始めた。

「どこまで儂を楽しませてくれるか・・・、楽しみにしておるぞ」

 その言葉と同時に短剣をしまい、動きを止めた。そして、彼女の両手に針が何本も現れた。
 針や短剣を投げるのは得意はずだ。ゴブリンが動いていても100%命中していた。かなり投げるのは得意なのかもしれない。
 伊達は止めていた足を動かし、再び踊り始めた。それと同時に、伊達は前へと前進し、針を投げ始める。
 彼女が針を投げたのと同時に俺は走り出した。飛んでくる針を体を横へと転がりながら、走りを止めずに進み続けた。
 両手をチェーン状にしてから、それを伊達に飛ばしたが、気付いた時にはそこにはいなかった。
 俺は咄嗟に上を向いた。空中へとジャンプしていた伊達はそこから更に針を投げ始める。

「魔法を使用した高速移動って、ところか」

 次から次へと飛んでくる針から、俺は後ろへと走り出した。勢いよく地面へと刺さっていく針は俺を逃さないように迫ってくる。
 下がっている時に、チェーンをブレードへと戻した。そして走り続けた事により、木の所まで下がっていた。
 足を止めても、針は俺を逃さなかった。

「一か八だな」

 俺は急ぎ、木の後ろへと身を隠した。隠れたと同時に飛んできた針は木へと何本も刺さっていく。その数秒後に針は飛んでこなくなった。
 俺がその場から離れようとした時、何かの気配を感じた。咄嗟に頭を下げ、体を倒れるかのように低くする。
 すると、突如と木が切断された。一直線に横へと線が入り、木が倒れる。根本だけがその場に残った。

「先程の攻撃、まさか避けるとは想定外じゃ」

 風でも通ったのか、奥の木々にまで跡が残っている。
 先程彼女は短剣を右手に逆手で持ち、そして勢いよく振った。短剣には風が集まり、振ったと同時に風の刃が放たれたのだ。
 それにいち早く気付いた俺は攻撃を受ける事なく、避けたのだ。

「どうやら、風の使い手で間違いない。移動や魔法による攻撃もそうだろうな」

 俺はそのままの態勢で様子を伺う。伊達は左手には針を持っておらず、代わりに右手には短剣を逆手に持っていた。
 俺はそこから飛び出し、チェーンで攻撃するが、右手の短剣で弾かれてしまう。

「そこまで、うまくいかないか」

 チェーンを戻した後、その場を走り出す。チェーンで攻撃を何回も仕掛けるが、何回も弾かれてしまう。
 風の使い手、魔法の効果で補佐しているかもしれない。右手のチェーンブレードを解除し、ツインソードへと変えた後、魔法を発動させる。

「この短期間で、ここまで技術を高められるものじゃの。ただ、まだ隙が多いぞ」
「そうかよ。なら、これならどう対処する?」

 ツインソードの中央には丸い球体が作られていた。それを上空へと何発も飛ばす。
 その時、ホーミングするかのように彼女へと飛んでいく。それと同時に左のチェーンを横から飛ばす。そして、途中で強く分離と願う。
 するとチェーンは刃1つ1つに分離し、バラけた。

「これは・・・まさか」

 横から迫り来るチェーンを避けても、上空から魔力の球体が狙う。短期間で身に付けた攻撃方法だ。
 ここに来る前に、俺自身の魔力を再確認していた。すると、ファイアやサンダーなど、いくつもの初期魔法で、幾度となく爆破したのだ。
 もし仮にただの魔力の球体でも爆破すると読んで攻撃へと移った。
 無論、武器も例外ではない。チェーンは分離する事も確認していた。それと同時に爆破出来る事もだ。
 人にはよるが、魔力の中には特徴的な人がいると聞く。俺はその一種の可能性がある。
 魔力が爆発って、なんかチートのようにも見えるが、これも俺の特徴の1つだ。
 目の前で、伊達は避ける間もなく、爆発に巻き込まれた。視界が煙で見てなくなった時だった。

「まさかの爆破系の魔力持ちとは予想外じゃ」

 彼女の声が聞こえてきた。そして、こちらへと向かってくる足音が響いてくる。
 煙の中から、彼女は現れた。その姿は外傷などが多少ある程度で、彼女自身はピンピンしていた。

「あれを受け止めていたら、怪我は確実じゃった」

 今の彼女には目立った外傷はない。風魔法で攻撃を受け流したのだ。
 俺は次の行動を移す前に、彼女はこちらへと接近してきていた。

「・・・な!」

 前へと出していた右足を後ろへと下げた時、彼女の右足が俺の顔面へと飛んできた。
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