勇者として召喚されたはずだけど、勇者として歓迎されませんでした

くノ一

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地下迷宮

136.ゴーレム

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「こんな霧でも位置をちゃんと把握しているってわけかよ」

 後ろから近づいたのに音で反応しているのか腕を横へと一周させながら振る。その攻撃をジャンプし、避ける。
 チェーンで頭部へと斬りかかるが、表面に斬り込みが入るだけで切断までにはいかない。
 物理防御も高いのか、普通に岩石ぐらいは斬り刻める程度の威力はあるはずだ。空中で一回転しながら左手のツインソードで頭部に狙いを定めて、ファイアボールを放つ。何が弱点かは分からないが効きそうな攻撃をするしかない。
 煙を上げながら、右手を振り下ろしてくる。煙からは少し黒焦げになった程度の頭部が姿を現した。

「効いてない……、いや、魔法障壁の影響か軽減されたか」

 魔法軽減、話通りにこいつには魔法を軽減する常時展開している能力がある。物理防御上昇、魔法障壁などだ。あとは自動生成だが、それは脅威とも呼べないほどのゆったりとした再生速度だ。

「物理には物理か……」

 こいつにはチェーン等の攻撃は合わない。なら、真正面から殴れば内側から砕けるかもしれない。
 両手をクローへと生成させた後、ゴーレムへと接近する。ゴーレムも腕をこちらへと向けた後、五本の指の先端に魔法陣を作り出し、そこから岩を連続で飛ばしてくる。
 それを避けたり、岩自体を破壊し接近する。そして目の前まで接近した後、

「近接魔法『デストロイ』」

 胴体へと一撃を与える。胴体は粉々に砕けて地面へと次々と崩れ落ちていく。
 内側から破壊したらこんなものか。剣などの斬撃の耐性は強いが、打撃などの攻撃は弱かったかもしれない。

「なんとかなりました?」
「体を真っ二つにしたんだ。普通じゃ動かないだろう」

 疲れたが、疲労回復薬を飲んだ後、先へと急ぐように奥の扉へと向かった。
 彼らが部屋の外へ出ようとした時、ゴーレムの残骸の岩が微かに動き始めていた。
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