勇者として召喚されたはずだけど、勇者として歓迎されませんでした

くノ一

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戦争 中章

185.漂う鳥

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 目の前に第二の攻略拠点が見えてくる。前衛の騎士達は一斉に攻撃を開始した。
 仮基地よりも見た目は完全な砦だ。岩に面して作られてるのもあり、攻略には時間がかかるだろう。

「では爆破勇者。あなたがあの基地の攻略にどれくらい掛ける?」
「いきなりなんなんだ。俺らは待機だろ」

 遠くからその戦闘を眺めていた時、リーネが声をかけてくる。
 聖騎士長は俺らをもしもの為にここに置いていた。今前方にいる勇者の数は6人ほどだ。
 勇者がそれほどいるなら門を破るのも時間の問題だな。

「そうだな。5分ってところか。一気に上に上がって、敵兵を殲滅後に門を開ける」
「それで?」
「あそこの砦を再利用するなら、傷付けずにするな」

 魔王軍の兵士では今の俺を止める事は出来ない。その後だ。門を突破した時、中には魔物もいるはずだ。
 攻略には時間がかかると思うが、出番来るまではゆっくりと休む事にしよう。
 ここ馬車には騎士一個大隊程度の戦力はいるが、馬車全体に配備となると、ほとんどが薄い。
 魔法や弓による攻撃はリーネが結界を張ってくれたおかげで免れる。
 高い位置にいる為に見晴らしが良い。それを応用し、辺りを警戒する事で何とかなっていた。

「トルゥ、矢1本取ってくれない?」
「何に使用するの?」

 トルゥは1本の矢を俺に渡す。俺はそれをクロスボウにセットし、空に標準を合わす。

「ちょっとした遊びだよ」

 空高く飛ぶ鳥にその標準を合わす。そして矢に魔法を掛けていく。
 ハイ・スピード、ロックバースト・スナイパーロックオン、俺が覚えている範囲の魔法を詠唱なしで掛けていく。
 そして1本の矢が発射される。その矢が今までとは違うスピードで鳥へと急接近する。
 本当はあの距離まで真っ直ぐ飛ばないけど、魔法の効果で届く。
 見事お腹へと命中し、鳥がその衝撃で地面へと落下を始めた。

「命中っと」
「おいしい獲物でも狩れたの?」

 鳥は今いる所から近くの馬車へと落下した。それに驚いたのか悲鳴が聞こえてくる。
 ありゃ、少し驚かせちゃったかな。

「やるわね。 今夜の料理は肉料理になりそうねえ」

 リーネがそんな事言った瞬間に、女子共の目が変わる。
 今夜は肉料理って、今の状況分かってるのかよ。

「東野目様。そろそろ動いて欲しいと聖騎士長様が」
「分かった。すぐにそっちに向かう」

 楽しみタイムは終わった。今から俺はあの基地の攻略をする事になる。

「おいしい肉料理頼むよ。今から暴れてくるから」

 必要なポーション類を持った後、俺は連絡兵と共に最前線へと向かうのであった。
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