259 / 358
最後の砦攻略
258.待っていた罠
しおりを挟む
「急いで撤退しろ。後方の支援部隊に任せるのだ」
声とともに兵士達が後方へと下がっていく。
罠とは思っていたが、あんな子供騙しの罠だったとは思いもよらなかった。
先へと行くと上空から4名、後方から2名、前方から3名、そして左右から2人ずつ一斉に襲って来た。
その時俺は左手をチェーンブレードを生成し、更に自身のスピードを上げた。
そしてチェーンにしながら、回転させる。それにより、左右前後から攻めていた兵士を斬る。
そしてそれを上空へと飛ばし、数名一気斬った。
これは罠ってより奇襲に近い。だけど、これだけじゃないはずだ。まだ、何かを隠している可能性がある。
「これだけで相手が終わるわけない・・・か」
奇襲に失敗して今ではあまり感じないのだけど。
すると、前方から重装備した兵士が現れる。鎧兵とでも言うのか、それとも重装兵と言うのか知らないが、ハルバードを持たせている。
ただ、そのハルバードが少し変にも思えた。
「あんなにまだいたのか」
数は十数名、全員が同じ装備を持っていた。
そして撤退する兵士を援護しているのか、こちらへと走ってくる。
「撤退する兵士を援護する。我に続け!」
掛け声とともにこちらへと向かってくる。
そして俺の前まで来るとハルバードを地面へと叩きつけるかのように振り下ろしてくる。
俺はそれを見た時、後ろへと下がる。
「引っかかったな!」
地面へと当たった時、その前方へと爆風が走る。
まさかとは思うが着火式の魔法石を使用しているか。
魔法結晶とは違い、魔法石は無限に使える。着火式は地面、それか何かにぶつかる事によって発動する。
主に装備はハンマーや鎖に繋がれた球体程度だろうが、あの相性は相当良い。
俺は飛ばされながらも足で何とか着地しながら、更に後ろへと下がる。
「厄介な組み合わせを選んだものだ」
チェーンブレードを解除した後、懐から魔法結晶を取り出す。
重装兵はこちらへと構える。すると1人が左手にクロスボウを装着していたらしく、こちらへと撃ってくる。
俺はそれを避け、左手に握っている魔法結晶を彼らの方へと投げる。
重装兵は発射と同時に走り出していた。先程投げた水晶が地面へと砕け、魔法が発動する。
「ー!!」
重装兵達は驚いていた。先程投げた水晶は氷の魔法が埋め込まれていた。
地面が凍りつき、それが重装兵の足にも届いて一緒に凍ったのだ。
「う・・・動けない」
「氷の魔法か。小癪な」
すると、中央付近にいた重装兵がハルバードを地面へと振り下ろし始めた。
それを見た仲間がそれを止めに入る。
「や、やめー」
既に遅く、彼は地面へとハルバードを当てた。
その衝撃で前方にいた仲間も巻き添えで爆風が前方へと走る。
地面の氷が溶け、振り下ろした重装兵は足を動かせた。だが、それで数名が巻き添えでその場で倒れた。
もし、動かずにあれを真正面から受けてたら俺もあういう風になっていただろうな。
あいつが勝手に仲間割れを起こしてくれたお陰でやりやすくなった。
「歩ける事を確認したらあいつに進行だ」
そのような声が聞こえてくると、一斉にこちらへと来る。
半分ほどしか生き残ってないのだろう。どれだけあれが強力かよく分かる。
俺はすぐに長針を1本生成する。数は8人、半分程度と言ってもあの鎧を貫通するか、隙間に入れるしかない。
俺は針を構えながら走った。まず1人目の攻撃をジャンプし避ける。
そのまま後ろへと回り込んだ時、針を後ろに向け、そのまま後ろへと下り重装兵の首元に刺す。
針を抜いた時、その重装兵は動かずに地面へと倒れた。
近くにいた重装兵が走りながら振り下ろしてきた時、それを聖剣で防ぎながら、時計回りに回りながら持ち方そのままで首元へ針を刺す。
動きは単純だ。このまま首元を狙えれば簡単に倒しやすい。
刺した時、後ろから2名が俺の方へと向かってきている。更には前から1名だ。
俺は針を抜き、それを前にいる重装兵へと投げる。
首元へと当たり、そのまま地面へと倒れ込み、もがいていた。そして自然に動きがなくなり、ピクリとも動かなくなった。
針を生成している時に後ろからハルバードを振り回してくる。
俺は瞬間移動を使い、彼らの後ろへと回り込み、聖剣で斬る。
防具は対物理魔法が掛けられている事は最初から分かっていた。だからこそ、聖剣の攻撃は貫通もしない。
「くそ、動きが読めない」
攻撃を受けても、こちらへと振り向き、ハルバードを振り下ろしてくる。
その瞬間に首元へと針を刺す。その衝撃でハルバードを落とした。
それを空中で左手でキャッチし、そのまま回りながらその後ろにいる者へと投げる。
刃が鎧へと当たり、爆風がその重装兵を襲う。
そのまま吹っ飛ばされ、地面に強く打ちながら転がって行った。
多分あれは気絶しただろうが、骨折などもしているだろう。
それを見ていた残り4人は一斉にこちらへと向かってくる。
「まだ、やるってのか。なら、一気に仕留めるまで」
俺はチェーンブレードを生成し、分離させる。それを左手で操りながら空中へと浮かす。
その時だった。俺に向けて矢が飛んで来た。
4人とは別の方向、先程ハルバードの爆風で飛ばされた重装兵だ。
まだ、意識は残っていた。その為、チェーンを空中から動けない彼の首元へと落とした。彼は何かを求めるように延ばしていたが、その場で地面へとついた。
だが、その間に4人は一斉にハルバードを振り下ろしていた。
「ちょっと油断したか」
俺が口にした時、俺の目の前で爆風が俺を襲った。
声とともに兵士達が後方へと下がっていく。
罠とは思っていたが、あんな子供騙しの罠だったとは思いもよらなかった。
先へと行くと上空から4名、後方から2名、前方から3名、そして左右から2人ずつ一斉に襲って来た。
その時俺は左手をチェーンブレードを生成し、更に自身のスピードを上げた。
そしてチェーンにしながら、回転させる。それにより、左右前後から攻めていた兵士を斬る。
そしてそれを上空へと飛ばし、数名一気斬った。
これは罠ってより奇襲に近い。だけど、これだけじゃないはずだ。まだ、何かを隠している可能性がある。
「これだけで相手が終わるわけない・・・か」
奇襲に失敗して今ではあまり感じないのだけど。
すると、前方から重装備した兵士が現れる。鎧兵とでも言うのか、それとも重装兵と言うのか知らないが、ハルバードを持たせている。
ただ、そのハルバードが少し変にも思えた。
「あんなにまだいたのか」
数は十数名、全員が同じ装備を持っていた。
そして撤退する兵士を援護しているのか、こちらへと走ってくる。
「撤退する兵士を援護する。我に続け!」
掛け声とともにこちらへと向かってくる。
そして俺の前まで来るとハルバードを地面へと叩きつけるかのように振り下ろしてくる。
俺はそれを見た時、後ろへと下がる。
「引っかかったな!」
地面へと当たった時、その前方へと爆風が走る。
まさかとは思うが着火式の魔法石を使用しているか。
魔法結晶とは違い、魔法石は無限に使える。着火式は地面、それか何かにぶつかる事によって発動する。
主に装備はハンマーや鎖に繋がれた球体程度だろうが、あの相性は相当良い。
俺は飛ばされながらも足で何とか着地しながら、更に後ろへと下がる。
「厄介な組み合わせを選んだものだ」
チェーンブレードを解除した後、懐から魔法結晶を取り出す。
重装兵はこちらへと構える。すると1人が左手にクロスボウを装着していたらしく、こちらへと撃ってくる。
俺はそれを避け、左手に握っている魔法結晶を彼らの方へと投げる。
重装兵は発射と同時に走り出していた。先程投げた水晶が地面へと砕け、魔法が発動する。
「ー!!」
重装兵達は驚いていた。先程投げた水晶は氷の魔法が埋め込まれていた。
地面が凍りつき、それが重装兵の足にも届いて一緒に凍ったのだ。
「う・・・動けない」
「氷の魔法か。小癪な」
すると、中央付近にいた重装兵がハルバードを地面へと振り下ろし始めた。
それを見た仲間がそれを止めに入る。
「や、やめー」
既に遅く、彼は地面へとハルバードを当てた。
その衝撃で前方にいた仲間も巻き添えで爆風が前方へと走る。
地面の氷が溶け、振り下ろした重装兵は足を動かせた。だが、それで数名が巻き添えでその場で倒れた。
もし、動かずにあれを真正面から受けてたら俺もあういう風になっていただろうな。
あいつが勝手に仲間割れを起こしてくれたお陰でやりやすくなった。
「歩ける事を確認したらあいつに進行だ」
そのような声が聞こえてくると、一斉にこちらへと来る。
半分ほどしか生き残ってないのだろう。どれだけあれが強力かよく分かる。
俺はすぐに長針を1本生成する。数は8人、半分程度と言ってもあの鎧を貫通するか、隙間に入れるしかない。
俺は針を構えながら走った。まず1人目の攻撃をジャンプし避ける。
そのまま後ろへと回り込んだ時、針を後ろに向け、そのまま後ろへと下り重装兵の首元に刺す。
針を抜いた時、その重装兵は動かずに地面へと倒れた。
近くにいた重装兵が走りながら振り下ろしてきた時、それを聖剣で防ぎながら、時計回りに回りながら持ち方そのままで首元へ針を刺す。
動きは単純だ。このまま首元を狙えれば簡単に倒しやすい。
刺した時、後ろから2名が俺の方へと向かってきている。更には前から1名だ。
俺は針を抜き、それを前にいる重装兵へと投げる。
首元へと当たり、そのまま地面へと倒れ込み、もがいていた。そして自然に動きがなくなり、ピクリとも動かなくなった。
針を生成している時に後ろからハルバードを振り回してくる。
俺は瞬間移動を使い、彼らの後ろへと回り込み、聖剣で斬る。
防具は対物理魔法が掛けられている事は最初から分かっていた。だからこそ、聖剣の攻撃は貫通もしない。
「くそ、動きが読めない」
攻撃を受けても、こちらへと振り向き、ハルバードを振り下ろしてくる。
その瞬間に首元へと針を刺す。その衝撃でハルバードを落とした。
それを空中で左手でキャッチし、そのまま回りながらその後ろにいる者へと投げる。
刃が鎧へと当たり、爆風がその重装兵を襲う。
そのまま吹っ飛ばされ、地面に強く打ちながら転がって行った。
多分あれは気絶しただろうが、骨折などもしているだろう。
それを見ていた残り4人は一斉にこちらへと向かってくる。
「まだ、やるってのか。なら、一気に仕留めるまで」
俺はチェーンブレードを生成し、分離させる。それを左手で操りながら空中へと浮かす。
その時だった。俺に向けて矢が飛んで来た。
4人とは別の方向、先程ハルバードの爆風で飛ばされた重装兵だ。
まだ、意識は残っていた。その為、チェーンを空中から動けない彼の首元へと落とした。彼は何かを求めるように延ばしていたが、その場で地面へとついた。
だが、その間に4人は一斉にハルバードを振り下ろしていた。
「ちょっと油断したか」
俺が口にした時、俺の目の前で爆風が俺を襲った。
0
あなたにおすすめの小説
戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件
さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。
数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、
今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、
わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。
彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。
それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。
今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。
「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」
「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」
「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」
「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」
命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!?
順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場――
ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。
これは――
【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と
【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、
“甘くて逃げ場のない生活”の物語。
――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。
※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
魔王を倒した勇者を迫害した人間様方の末路はなかなか悲惨なようです。
カモミール
ファンタジー
勇者ロキは長い冒険の末魔王を討伐する。
だが、人間の王エスカダルはそんな英雄であるロキをなぜか認めず、
ロキに身の覚えのない罪をなすりつけて投獄してしまう。
国民たちもその罪を信じ勇者を迫害した。
そして、処刑場される間際、勇者は驚きの発言をするのだった。
お飾りの妻として嫁いだけど、不要な妻は出ていきます
菻莅❝りんり❞
ファンタジー
貴族らしい貴族の両親に、売られるように愛人を本邸に住まわせている其なりの爵位のある貴族に嫁いだ。
嫁ぎ先で私は、お飾りの妻として別棟に押し込まれ、使用人も付けてもらえず、初夜もなし。
「居なくていいなら、出ていこう」
この先結婚はできなくなるけど、このまま一生涯過ごすよりまし
友人(勇者)に恋人も幼馴染も取られたけど悔しくない。 だって俺は転生者だから。
石のやっさん
ファンタジー
パーティでお荷物扱いされていた魔法戦士のセレスは、とうとう勇者でありパーティーリーダーのリヒトにクビを宣告されてしまう。幼馴染も恋人も全部リヒトの物で、居場所がどこにもない状態だった。
だが、此の状態は彼にとっては『本当の幸せ』を掴む事に必要だった
何故なら、彼は『転生者』だから…
今度は違う切り口からのアプローチ。
追放の話しの一話は、前作とかなり似ていますが2話からは、かなり変わります。
こうご期待。
追放された私の代わりに入った女、三日で国を滅ぼしたらしいですよ?
タマ マコト
ファンタジー
王国直属の宮廷魔導師・セレス・アルトレイン。
白銀の髪に琥珀の瞳を持つ、稀代の天才。
しかし、その才能はあまりに“美しすぎた”。
王妃リディアの嫉妬。
王太子レオンの盲信。
そして、セレスを庇うはずだった上官の沈黙。
「あなたの魔法は冷たい。心がこもっていないわ」
そう言われ、セレスは**『無能』の烙印**を押され、王国から追放される。
彼女はただ一言だけ残した。
「――この国の炎は、三日で尽きるでしょう。」
誰もそれを脅しとは受け取らなかった。
だがそれは、彼女が未来を見通す“預言魔法”の言葉だったのだ。
裏切られ続けた負け犬。25年前に戻ったので人生をやり直す。当然、裏切られた礼はするけどね
竹井ゴールド
ファンタジー
冒険者ギルドの雑用として働く隻腕義足の中年、カーターは裏切られ続ける人生を送っていた。
元々は食堂の息子という人並みの平民だったが、
王族の継承争いに巻き込まれてアドの街の毒茸流布騒動でコックの父親が毒茸の味見で死に。
代わって雇った料理人が裏切って金を持ち逃げ。
父親の親友が融資を持ち掛けるも平然と裏切って借金の返済の為に母親と妹を娼館へと売り。
カーターが冒険者として金を稼ぐも、後輩がカーターの幼馴染に横恋慕してスタンピードの最中に裏切ってカーターは片腕と片足を損失。カーターを持ち上げていたギルマスも裏切り、幼馴染も去って後輩とくっつく。
その後は負け犬人生で冒険者ギルドの雑用として細々と暮らしていたのだが。
ある日、人ならざる存在が話しかけてきた。
「この世界は滅びに進んでいる。是正しなければならない。手を貸すように」
そして気付けは25年前の15歳にカーターは戻っており、二回目の人生をやり直すのだった。
もちろん、裏切ってくれた連中への返礼と共に。
魔王を倒した手柄を横取りされたけど、俺を処刑するのは無理じゃないかな
七辻ゆゆ
ファンタジー
「では罪人よ。おまえはあくまで自分が勇者であり、魔王を倒したと言うのだな?」
「そうそう」
茶番にも飽きてきた。処刑できるというのなら、ぜひやってみてほしい。
無理だと思うけど。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる