勇者として召喚されたはずだけど、勇者として歓迎されませんでした

くノ一

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魔王城 後編

334.バランスを崩した時

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 魔物の攻撃でなかなか攻撃出来ない。斬撃も両手で受け止められ、なかなか後ろへと下がってくれない。
  なかなか厄介な魔物を置いていたものだ。
 聖剣を横にしながら、特攻するが、両手で防がれる。そのまま押し込めればいいが、足が固定されている為になかなか動こうともしない。
 そこまでは斬撃と変わらない。だが、隙を作ったのはこれを両足に投げるためだ。
 左手には魔法結晶があり、それを左右の足へと投げる。当たっては砕けて、魔法が発動する。
 魔法は爆破系だ。当たった後に爆破し、前足がバランスを崩す。その隙を作った後に俺は一気に押し込む。

「前足さえ、何とかすれば何とかなるか」

 4本の足でバランスを保っている。正確にバランスを保っている。前足だけをバランスを別の所へと移動させれば、バランスは崩壊する。
 4本の足にそれぞれ力を分散していたのを、2本だけになり、後ろへと下がってしまう。
 それを応用したのが、さっきのになる。
 左手にはチェーンブレードを作り上げ、それを分離させる。空中へと浮かせた後、走り出す。

「同時に足を攻撃しない限りは、先程のようにはならない可能性がある。そこは注意が必要か」

 俺は注意点をまとめた後、刃の標準を同時に固定する。魔物もすぐに動き出す。そして目の前まで来た時に、刃を飛ばし、自身も1回転を始める。
 魔物は防御の構えをしていたが、刃が両足に当たり、ガードは崩れた。そこへと1回転をしながら、聖剣をぶつける。
 その一撃で更に後ろへと下がった。再度動こうとした時、刃を体へと次々と爆破させていく。
 俺は走り、途中でスライドをする。下の隙間を通り抜ける。その後に後ろ姿から聖剣で攻撃する。
 無論、背中から伸びる槍が防御しにくるが、それを1つ1つずつ斬っていく。
 全ての槍を斬った後に、背中から一気に斬る。
 周りながら下から斜め上に一撃、その後に右斜め斬り、その後にその斜左から斜め上に、そして真っ直ぐに斬った。
 その後にいくつも光が魔物を襲った。その後は魔物はその場で倒れ込んだ。

「意外と倒しやすい感じだったかな」

 俺は余った刃を消し去り、先へと急ぐ。先程使った魔力を補充する為にマナポを飲みながら、一本道の先にある扉へと目を向けた。
 あそこが、俺らの最終目標。あそこに魔王がいる。これでこの戦争は終わる。
 俺は扉の前まで来た後、その扉をゆっくりと開門させた。
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