家を建てたら創造神に壊されたので、神界に就職しました

猫吉

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第1話 転生!そして…

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俺の名前は篠宮亘一!
勉強も仕事も恋も(?)人並みのどこにでもいるただの善人だ。

しかしそんな平凡な俺の人生にある転機が訪れた。それは――

転生だ!!!!

小さいころから憧れていたあの転生である。今では崖から滑って死んだ店名に感謝しているくらいだ。

俺が転生した場所は魔法と剣の『THE異世界』って感じの世界だった。
ちなみに後に知ったのだが俺が降り立った南半球と北半球とでは昔から圧倒的に魔力量が違うらしく、魔力の多い南半球では魔法が主流、魔力の少ない北半球では技術が主流となってそれぞれの国を支えているらしい。
そしてそれはさておき俺は憧れの冒険者となりチートスキルで無双して――

はいなかった。現実はそこまで甘くない。
最初は冒険者になって無双するのを夢描いていたが、いざダンジョンに入ると一階層のスライムに完敗し根気も金も食料もすべて持っていかれた…

というわけでその後は海を渡り技術の発展した国で現代の知識を奮発し商売を始めたところそれが売れるのなんので大繁盛!今では年収700万金貨(日本円で700万円くらい)だ…!!!

そして今日は…

夢のマイホームの入居日である!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

何度見ても美しい西洋風のおしゃれな外装!!
こだわりにこだわったアンティークの品々!!
そしてなんといっても…
風!呂!!!!!!!!
この世界では風呂は上級階層のもの…
流石、合計費用7000万金貨(約7000万円)かけた価値がある!

徐々に徐々に玄関へ近づいてゆく。
ドアにもきれいな装飾はついていて触って汚すのがもったいないくらいだ。

でも…やっぱり中見たい!
そっと金のドアノブに手を伸ばす。
ドアノブに裾が少し触れただけで鼓動が跳ね上がる。
ドアノブのひんやりした感触がそんな鼓動を包み込みまるで春のそよ風のような気分だ。
今日一日ドアノブを触っているだけでも幸せ――

おっと!さすがにずっとドアノブを触ったまま立っているのは変人だ。危ない危ない。

左の拳に力を入れる。決意は固まった。

「よし」
こうなったら思いっきり――!!!!!!!!
「夢のマイホーーーーーーーーーーーーム!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
ドォォォォォォォォォォォォォン

ドアを開けた先にあるはずの家具がない。
窓は?
あれ…壁も…

「ん~~~~~~!!!久しぶりの地上だぁ~~~~~!って、あ…」
目の前には背伸びをする美形の少年が立っていた。

やばい。まったく理解が追い付かない。ドアを開けたら家具が無くなっていて少年がいて???少年=家具????家具=少年??????少年×家×俺=パンダ??????…パンダ?!!

あまりの出来事にフリーズしていると目の前の少年が話しかけてきた。
「もしもし…?人間くん?」

「は…ハイ…」

「ここ…もしかして君の家?」

うなずくと少年が少し焦った表情になる。

「ごめん、ごめん久しぶりの地上ではしゃいじゃって…つい…」

頭の中ではまだパンダが家の中を走り回っている。

すると少年は頭を抱え何かを考え始める。
そして数分間の間このフリーズ状態が続いた。

そしてやっと少年が口を開く。
「君、神界で働かない?」

ん?なんだこの少年は?今の発言のおかげで今度は二足歩行のパンダがエデンの園を走り回っている。なんかもうわかんない…

「ん?ちょっと?人間君?!――」

だんだん意識が揺らぐ。
マイホーム・・・・

―――――――――――――――――――――――――――――――――――
目が覚めると真上に木が見えた。
青く澄んだ空には柔らかそうな羊雲がいくつか浮かんでいる。
花のいい香りがして
遠くでは子供たちの笑い声が聞こえる…

「え?俺死んだ?また?」
マジで?! 今度は家が吹っ飛んだショックで死んだの?!
みじめすぎるだろ俺…
せっかく商売だって頑張ったのに…
憧れの異世界ライフもこれでお終いか…

「お!意識戻った?!」
先ほど見た少年の顔がひょっこり出てくる。
よかったぁ~~~~と安堵の表情を浮かべる。

そしてようやく俺の頭の中での整理がついた

俺の家吹っ飛んだ×少年立っていたいた=少年が壊した=クソガキ

「よかったよかっ――」
渾身の一撃が少年に飛ぶ。

が、途中で止まる。
どんな理由でもさすがに子供を殴るのはダメだろ…

「…悪い…」
少年はうつむいていた。
俺、なんてことを…

「あ、大丈夫。僕どんなことしても」
「ん?いや、…」
「いやホントだよ。それよりさっきの話なんだけどどう?」
「話って…?」
「あ!そういう事?そりゃ自己紹介もされてない人に雇われたくないか…」

草原にそよ風が吹き草木が揺れハーモニーを奏でる。

「初めまして人間くん!僕はこの世界の創造神リュクスです!」
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