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第2章 管理職昇任試験
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「あたしだって、選ぶ権利はあるわ。もちろん、デートは何回かしているわよ。今、デートしてて、あなたに抱きついたりしてるけど、これが初めてだからね。頭のおかしな女なんて思わないでほしいわ。でも、あたしは、きょうのあたしはおかしな女になったって思ってるし…… あーん、あたし、どうしちゃったのかしら? あたし自身、信じられないでいるわ…… ねえ、あたしのこと、嫌いになったりした?」
純子は別の人格・潤子が彼女の人格を侵食し出現していることがまだ分からなかった。彼は仕事のできる純子みたいな女性は、アフター5もおう歌している、と思っていた。デートに誘うイケメンが数多くいるのはうわさで知っていたが、彼女は特定の男性とは肉体的な関係を持ったことはないらしい。そこまでに行くほど、好きになれる男性がいなかったという。でも、今は違うと言うのだ。
「ねえ、嫌いになったら、あんた、殺すよ、ほんと、脅しじゃないから。他の女に渡したくないから、仕方ないじゃない、あたしのせいじゃないよ、あんたがいけないのよ」
そんな支離滅裂な激しい言動をする純子のことを知った進一は、別の純子のいち面を見たようで、さらにひかれていった。天は二物を与えず、という格言があるが、彼女の場合、二物どころか、何物でも与えられている。進一にはそう思えた。彼には彼女がとんでもなスーパーキャリアウーマンに思えた。
「きみのような変な女性は僕が保護したほうがいいの?」
「うん、お願い…… そうしてくれる?」
そう言った彼女は安心したように、彼にキスをした。
純子は別の人格・潤子が彼女の人格を侵食し出現していることがまだ分からなかった。彼は仕事のできる純子みたいな女性は、アフター5もおう歌している、と思っていた。デートに誘うイケメンが数多くいるのはうわさで知っていたが、彼女は特定の男性とは肉体的な関係を持ったことはないらしい。そこまでに行くほど、好きになれる男性がいなかったという。でも、今は違うと言うのだ。
「ねえ、嫌いになったら、あんた、殺すよ、ほんと、脅しじゃないから。他の女に渡したくないから、仕方ないじゃない、あたしのせいじゃないよ、あんたがいけないのよ」
そんな支離滅裂な激しい言動をする純子のことを知った進一は、別の純子のいち面を見たようで、さらにひかれていった。天は二物を与えず、という格言があるが、彼女の場合、二物どころか、何物でも与えられている。進一にはそう思えた。彼には彼女がとんでもなスーパーキャリアウーマンに思えた。
「きみのような変な女性は僕が保護したほうがいいの?」
「うん、お願い…… そうしてくれる?」
そう言った彼女は安心したように、彼にキスをした。
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