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序章
大嵐の日の夜に
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耳を劈くような怒号と木の板を打つ雨が鳴り止まない嵐の夜。
6畳ぐらいの広さに簡素なベットと机と椅子、そして唯一部屋を飾り立てている本棚が壁を囲うようにならんでいる部屋に男はいた。【満】はいつものように1人用の椅子に腰を掛けており、シックな柄のカバーで覆われた分厚い本を読んでいた。
いつもと違うと言えば外の嵐の音で普段なら聞こえてくる紙をめくる音や体重を掛けた時に椅子から発せられる音が聞こえないところだろうか。
逆にそれ以外はどこも変わらず満は1日のルーティンである読書を嗜んでいた。
このまま誰にも邪魔されずにあと数ページ紙を捲ればあとは寝るだけで今日が終わる。明日になれば外の音も鳴り止み普段と全く変わらない日常に戻る…そう満が考えてる時だった。
「……。」
木製の扉が叩かれた音が満の耳に届いた。だが一瞬のことだ、もしかしたら気のせいかもしれない、なりよりこんな嵐の中わざわざ山奥にある小屋に訪れる者はいない。気を取り直して扉に移していた視線を手元の本に戻した瞬間だった
ドンッドンッ_____ドンッッ
気の所為ではない音が木製の壁に反響する。再び満が扉に視線を移せば音は先程よりも激しくなっていく。どうやら扉の先にいる者も焦っているようだ。満の経験上こんな時に訪れる者を招き入れれば面倒事にかなりの確率で巻き込まれる。3年前のある出来事をきっかけに面倒事から逃げるようにせっかく人気のない山奥に引きこもったというのに…今、扉を開ければその努力が水の泡になるような気が満はした。
「……はぁ。」
思考を巡らせ数秒、結局満は本を閉じそれを机の上に置いたあと、音がどんどん大きくなっていく扉に足を向かわせた
「はい、どちら、さ…まっ……」
扉を開けその先にいた者を目に入れた瞬間、満は出ていた言葉を詰まらせた。
何故なら目の前にいた者がかつてこの世界の禁術を犯し行方不明なった親友だったからだ
6畳ぐらいの広さに簡素なベットと机と椅子、そして唯一部屋を飾り立てている本棚が壁を囲うようにならんでいる部屋に男はいた。【満】はいつものように1人用の椅子に腰を掛けており、シックな柄のカバーで覆われた分厚い本を読んでいた。
いつもと違うと言えば外の嵐の音で普段なら聞こえてくる紙をめくる音や体重を掛けた時に椅子から発せられる音が聞こえないところだろうか。
逆にそれ以外はどこも変わらず満は1日のルーティンである読書を嗜んでいた。
このまま誰にも邪魔されずにあと数ページ紙を捲ればあとは寝るだけで今日が終わる。明日になれば外の音も鳴り止み普段と全く変わらない日常に戻る…そう満が考えてる時だった。
「……。」
木製の扉が叩かれた音が満の耳に届いた。だが一瞬のことだ、もしかしたら気のせいかもしれない、なりよりこんな嵐の中わざわざ山奥にある小屋に訪れる者はいない。気を取り直して扉に移していた視線を手元の本に戻した瞬間だった
ドンッドンッ_____ドンッッ
気の所為ではない音が木製の壁に反響する。再び満が扉に視線を移せば音は先程よりも激しくなっていく。どうやら扉の先にいる者も焦っているようだ。満の経験上こんな時に訪れる者を招き入れれば面倒事にかなりの確率で巻き込まれる。3年前のある出来事をきっかけに面倒事から逃げるようにせっかく人気のない山奥に引きこもったというのに…今、扉を開ければその努力が水の泡になるような気が満はした。
「……はぁ。」
思考を巡らせ数秒、結局満は本を閉じそれを机の上に置いたあと、音がどんどん大きくなっていく扉に足を向かわせた
「はい、どちら、さ…まっ……」
扉を開けその先にいた者を目に入れた瞬間、満は出ていた言葉を詰まらせた。
何故なら目の前にいた者がかつてこの世界の禁術を犯し行方不明なった親友だったからだ
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