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第26話 皆と家でお食事タイム
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「さて、これで一段落した訳だし、皆で家迄一緒に帰ろうか。僕も流石にお腹が空いたからね・・・」
僕がそう言うと、マドカさんが疑問を口にした。
「カナメ様、加護の件はどうされるおつもりなのでしょうか?」
「うん、取り敢えず食事が終わってからにしてくれるかな?
本当なら昼食に間に合う筈が、ズレにズレてそろそろ3時ごろになるからね。
僕も流石にお腹が空き過ぎて、頭がマトモに働かないから、そうしてくれると助かるんだ。
そう言う訳で、お願いマドカさん、食事を優先させて?」
僕が両手を合わせて頼むと、彼女は仕方なさそうに溜め息をつき、返答した。
「私も現在、肉体の物質化をしていますので、カナメ様が空腹をこれ以上我慢が出来無いのも、理解出来ます。
ヒセキ、サユキ、ハルミ。貴女達も私と一緒にカナメ様の御自宅に行く事にしましょう。
小鈴様、華鈴様、私達も同行しても宜しいのですよね?」
「当たり前でしょ?要と契約した以上、アンタ達も立派な身内なんだから、遠慮せずに家迄付いて来れば良いのよ。いいわよね、華鈴?」
「当然ヨォ~!予定より大幅に遅れたけどォ、帰って昼食を一緒に食べましょうネェ。
きっとォ、満足すると思うわヨォ?」
「それにマドカ、アンタ以外は付いて来る気満々な感じみたいよ?」
その小鈴の答えに後ろを振り向いたマドカさんは、端から見ても呆れ顔をしてるのが判った。
「よっし、これでカナメの家で酒をご馳走になれるってモンだ。
待ってろよ、アタシの吟醸と大吟醸!今行くからな!」
「・・・カナメ、お兄ちゃんの・・・お家に、今から・・・行くの、楽しみです♪」
「ハルミ達が行く事で、既に用意しているで有ろう料理が足りなくなる事が容易に想像出来ます!
是非とも追加の料理のお手伝いをハルミにもさせて欲しいです!」
そう言い、各自がそれぞれ思い思いの内容を口にしながら僕の家に来る気を見せられて、マドカさんは再度溜め息をつき、肩を落として僕の方を向いた。
「・・・そう言う事の様ですので、宜しくお願い致します、カナメ様・・・」
「まぁまぁ、マドカさん。気を落とさないで、頑張って行こうよ。
家に着いたら、僕や華鈴、ハルミと一緒に追加の料理でも作ろう?
多分、良い気分転換になるから、ね?」
「お気遣い、感謝致します・・・」
そうして、僕達は山を下り、自宅に戻った。その帰宅途中には小鈴とサユキに約束していたシッポにくるんでの高速移動とお姫さま抱っこでの高速移動をした。
まぁ、4回に分けてやるのは面倒だったので、一人をシッポにくるみつつ、もう一人をお姫さま抱っこを、という風に二人同時にしたので、交代を含めた都合2回で済み、両名共にも満足して貰えた。
ヒセキは帰宅後、直ぐにでも酒を飲みたがったが、空腹で酒を飲むと悪酔いする事を告げると、意外にも料理が出来る迄待つ事にした様だ。ヒセキ曰く、
「確かに酒にも興味は有るけど、やっぱ料理を食べながら酒を飲む方が楽しいに決まっているからね!
まぁ、ツマミ片手に酒を飲むのも悪くは無いんだけどねぇ・・・」
等と言い、テレビを見ながら大人しく待つ事にした様だ。
サユキは居間に常時置いてあるコタツに興味があった様なので、電源を入れてあげて中に入る様に促すと、それ以降、出て来なくなってしまった。
今はサユキの入っている以外の所は、右側は竹虎、左側は笹熊が、そして、サユキの反対側は小鈴が、頭だけ外に出した状態でコタツに入っている現状だ。
この光景を見ると、やはり、コタツの魔力は相手を選ばないのだと再認識した。
まぁ、大人しくしてくれる分には別に困らないから良いのだけどね。
僕達はキッチンで追加の料理を作っている最中だ。
元々は昼食用に肉じゃがと御飯を作っていたんだけど、それだけだと足りそうに無いので、カレーを作って、お代わり用の御飯も炊く事にした。
マドカさんはカレーの具用の野菜の用意を、華鈴の指導を教わりながら作っている。
ハルミは帰宅した際に、ヒセキが見ていたテレビでたこ焼きの特集番組を見た事から、是非作ってみたいとの要望を言ってきたので、たこ焼き用のホットプレートを出して、材料と作り方の指導をすると、それ以降、複数用意していた竹製の皿の上に、怒濤の勢いで作ったたこ焼きを乗せては、一杯になる度にテーブル迄持って行き、戻って来ては作っていた。
「カナメ様!このたこ焼きというものは、とても楽しい作り方ですね!」
「うん、そうだよ。材料を変えると、お菓子も作れるんだよね~」
「それは興味深い話ですね!カナメ様のご都合が宜しい時にでもご教授願いたいですね!」
「まぁ、それ程難しく無いから、僕の都合次第で教えてあげても良いかな。
今は、取り敢えず、材料の許す限りたこ焼きを作ってね」
「了解しました!ハルミ、頑張ります!」
僕は御飯を炊きながら、ハルミはたこ焼きを焼きながら、お互いに受け答えしていた。
そうして、料理が完成したので、テーブルに料理の入った鍋を置いて、別の部屋から持って来たコタツを3台隣接して置いてテーブル代わりにした。ちなみに、料理がこぼれたら困るので、コタツカバーは被せ無いままだ。
みんなが席に着いた事を確認して、みんなで手を合わせて通例の言葉を言う。
「それじゃあ、みんな、いただきます!」
「いただきます!」×6 『いただきます!』×2
その後食事を始めて直ぐに、ヒセキに吟醸酒と大吟醸酒を一瓶づつ渡し、僕も食事を始めた。
「かぁ~、この料理も美味いけど、この酒も辛口でウメェな!最高な気分だねぇ、これは!」
ヒセキは料理を食べながら、吟醸と大吟醸を交互に注いで飲んでいた。まぁ、それぞれ1瓶しか渡して無いから、飲むスピード自体は落ち着いている。だけど、これ以上はこの場で渡す気は無いので、後で要求しても、彼女の言い分は聞かない事にするつもりだ。
小鈴・サユキ・マドカ・華鈴の4名はニコニコと笑顔で、しかし、黙々とカレーライスと肉じゃがを食べていた。油断すると、僕の分迄食べられそうな程だ。
ハルミは、自分で作ったたこ焼きを皆に分けた後に、肉じゃが、カレーライスをそれぞれ一杯食べた後、たこ焼きをオカズに御飯を食べていたが、御飯が少くなると、たこ焼きにカレーをかけて食べていた。
「ハルミ、御飯が無いなら、僕が貴女の分だけでも作ってこようか?」
「いえ、先程たこ焼きを作り過ぎてしまいましたし、これはこれで美味しいですので!」
「そう?ハルミがそれで良いんだったら別に良いんだけどね」
僕はそう言いつつ、大根おろしを入れた器とポン酢の入った瓶を渡した。
「たこ焼きは、ソースとマヨネーズも良いけど、大根おろしとポン酢でも美味しいよ。
良かったら、試してみてね?」
「は、はい!是非今から試してみます!」
そう言って、ハルミは、まだたくさんあるたこ焼きを一皿手に取り、大根おろしをかけて、ポン酢を垂らして食べた。
「こっ、これは!?合います!美味しいです!」
「でしょ?調味料の他の組み合わせは、僕より華鈴の方が詳しいから、良かったら聞いてみてね?」
「はい!ワザワザお知らせ下さり、有難う御座います!」
僕は彼女に軽く頷き、自分の席に戻ると、食事を続けた。
竹虎と笹熊は、床に置いたそれぞれの大皿に、肉じゃがとたこ焼きを入れたのを、美味しそうに食べていた。
『華鈴お姉ちゃんの作る肉じゃがは美味しいねぇ、竹虎お姉ちゃん♪』
『当然でしょう。華鈴様の愛情がたっぷり含まれたこの肉じゃがが、美味しく無い筈が無いに決まってます!』
『だよね~♪カレーは今回は残りそうに無いから、肉じゃがとたこ焼きを味わって食べる事にするね!
この後のデザートも楽しみだな~♪』
『確か、倉庫の冷蔵庫の中に、バケツプリンが今の人数分以上用意されている筈です。
今朝、こっそり確認しているから間違いありません!』
おいおい、僕に隠れてそんな事していたのか竹虎・・・
まぁ、いざ必要に、という時の為に、バケツプリンの作り置きは可能な限り作る様にはしているから問題無いんだけどね・・・
この勢いだと、いつか在庫不足に陥りそうだ。手が空いた時にでも追加でバケツプリンを作って〈無限収納〉に入れておいた方が良さそうだな。
僕は竹虎と笹熊の話を聞きながら、そんな事を考えていた。
僕がそう言うと、マドカさんが疑問を口にした。
「カナメ様、加護の件はどうされるおつもりなのでしょうか?」
「うん、取り敢えず食事が終わってからにしてくれるかな?
本当なら昼食に間に合う筈が、ズレにズレてそろそろ3時ごろになるからね。
僕も流石にお腹が空き過ぎて、頭がマトモに働かないから、そうしてくれると助かるんだ。
そう言う訳で、お願いマドカさん、食事を優先させて?」
僕が両手を合わせて頼むと、彼女は仕方なさそうに溜め息をつき、返答した。
「私も現在、肉体の物質化をしていますので、カナメ様が空腹をこれ以上我慢が出来無いのも、理解出来ます。
ヒセキ、サユキ、ハルミ。貴女達も私と一緒にカナメ様の御自宅に行く事にしましょう。
小鈴様、華鈴様、私達も同行しても宜しいのですよね?」
「当たり前でしょ?要と契約した以上、アンタ達も立派な身内なんだから、遠慮せずに家迄付いて来れば良いのよ。いいわよね、華鈴?」
「当然ヨォ~!予定より大幅に遅れたけどォ、帰って昼食を一緒に食べましょうネェ。
きっとォ、満足すると思うわヨォ?」
「それにマドカ、アンタ以外は付いて来る気満々な感じみたいよ?」
その小鈴の答えに後ろを振り向いたマドカさんは、端から見ても呆れ顔をしてるのが判った。
「よっし、これでカナメの家で酒をご馳走になれるってモンだ。
待ってろよ、アタシの吟醸と大吟醸!今行くからな!」
「・・・カナメ、お兄ちゃんの・・・お家に、今から・・・行くの、楽しみです♪」
「ハルミ達が行く事で、既に用意しているで有ろう料理が足りなくなる事が容易に想像出来ます!
是非とも追加の料理のお手伝いをハルミにもさせて欲しいです!」
そう言い、各自がそれぞれ思い思いの内容を口にしながら僕の家に来る気を見せられて、マドカさんは再度溜め息をつき、肩を落として僕の方を向いた。
「・・・そう言う事の様ですので、宜しくお願い致します、カナメ様・・・」
「まぁまぁ、マドカさん。気を落とさないで、頑張って行こうよ。
家に着いたら、僕や華鈴、ハルミと一緒に追加の料理でも作ろう?
多分、良い気分転換になるから、ね?」
「お気遣い、感謝致します・・・」
そうして、僕達は山を下り、自宅に戻った。その帰宅途中には小鈴とサユキに約束していたシッポにくるんでの高速移動とお姫さま抱っこでの高速移動をした。
まぁ、4回に分けてやるのは面倒だったので、一人をシッポにくるみつつ、もう一人をお姫さま抱っこを、という風に二人同時にしたので、交代を含めた都合2回で済み、両名共にも満足して貰えた。
ヒセキは帰宅後、直ぐにでも酒を飲みたがったが、空腹で酒を飲むと悪酔いする事を告げると、意外にも料理が出来る迄待つ事にした様だ。ヒセキ曰く、
「確かに酒にも興味は有るけど、やっぱ料理を食べながら酒を飲む方が楽しいに決まっているからね!
まぁ、ツマミ片手に酒を飲むのも悪くは無いんだけどねぇ・・・」
等と言い、テレビを見ながら大人しく待つ事にした様だ。
サユキは居間に常時置いてあるコタツに興味があった様なので、電源を入れてあげて中に入る様に促すと、それ以降、出て来なくなってしまった。
今はサユキの入っている以外の所は、右側は竹虎、左側は笹熊が、そして、サユキの反対側は小鈴が、頭だけ外に出した状態でコタツに入っている現状だ。
この光景を見ると、やはり、コタツの魔力は相手を選ばないのだと再認識した。
まぁ、大人しくしてくれる分には別に困らないから良いのだけどね。
僕達はキッチンで追加の料理を作っている最中だ。
元々は昼食用に肉じゃがと御飯を作っていたんだけど、それだけだと足りそうに無いので、カレーを作って、お代わり用の御飯も炊く事にした。
マドカさんはカレーの具用の野菜の用意を、華鈴の指導を教わりながら作っている。
ハルミは帰宅した際に、ヒセキが見ていたテレビでたこ焼きの特集番組を見た事から、是非作ってみたいとの要望を言ってきたので、たこ焼き用のホットプレートを出して、材料と作り方の指導をすると、それ以降、複数用意していた竹製の皿の上に、怒濤の勢いで作ったたこ焼きを乗せては、一杯になる度にテーブル迄持って行き、戻って来ては作っていた。
「カナメ様!このたこ焼きというものは、とても楽しい作り方ですね!」
「うん、そうだよ。材料を変えると、お菓子も作れるんだよね~」
「それは興味深い話ですね!カナメ様のご都合が宜しい時にでもご教授願いたいですね!」
「まぁ、それ程難しく無いから、僕の都合次第で教えてあげても良いかな。
今は、取り敢えず、材料の許す限りたこ焼きを作ってね」
「了解しました!ハルミ、頑張ります!」
僕は御飯を炊きながら、ハルミはたこ焼きを焼きながら、お互いに受け答えしていた。
そうして、料理が完成したので、テーブルに料理の入った鍋を置いて、別の部屋から持って来たコタツを3台隣接して置いてテーブル代わりにした。ちなみに、料理がこぼれたら困るので、コタツカバーは被せ無いままだ。
みんなが席に着いた事を確認して、みんなで手を合わせて通例の言葉を言う。
「それじゃあ、みんな、いただきます!」
「いただきます!」×6 『いただきます!』×2
その後食事を始めて直ぐに、ヒセキに吟醸酒と大吟醸酒を一瓶づつ渡し、僕も食事を始めた。
「かぁ~、この料理も美味いけど、この酒も辛口でウメェな!最高な気分だねぇ、これは!」
ヒセキは料理を食べながら、吟醸と大吟醸を交互に注いで飲んでいた。まぁ、それぞれ1瓶しか渡して無いから、飲むスピード自体は落ち着いている。だけど、これ以上はこの場で渡す気は無いので、後で要求しても、彼女の言い分は聞かない事にするつもりだ。
小鈴・サユキ・マドカ・華鈴の4名はニコニコと笑顔で、しかし、黙々とカレーライスと肉じゃがを食べていた。油断すると、僕の分迄食べられそうな程だ。
ハルミは、自分で作ったたこ焼きを皆に分けた後に、肉じゃが、カレーライスをそれぞれ一杯食べた後、たこ焼きをオカズに御飯を食べていたが、御飯が少くなると、たこ焼きにカレーをかけて食べていた。
「ハルミ、御飯が無いなら、僕が貴女の分だけでも作ってこようか?」
「いえ、先程たこ焼きを作り過ぎてしまいましたし、これはこれで美味しいですので!」
「そう?ハルミがそれで良いんだったら別に良いんだけどね」
僕はそう言いつつ、大根おろしを入れた器とポン酢の入った瓶を渡した。
「たこ焼きは、ソースとマヨネーズも良いけど、大根おろしとポン酢でも美味しいよ。
良かったら、試してみてね?」
「は、はい!是非今から試してみます!」
そう言って、ハルミは、まだたくさんあるたこ焼きを一皿手に取り、大根おろしをかけて、ポン酢を垂らして食べた。
「こっ、これは!?合います!美味しいです!」
「でしょ?調味料の他の組み合わせは、僕より華鈴の方が詳しいから、良かったら聞いてみてね?」
「はい!ワザワザお知らせ下さり、有難う御座います!」
僕は彼女に軽く頷き、自分の席に戻ると、食事を続けた。
竹虎と笹熊は、床に置いたそれぞれの大皿に、肉じゃがとたこ焼きを入れたのを、美味しそうに食べていた。
『華鈴お姉ちゃんの作る肉じゃがは美味しいねぇ、竹虎お姉ちゃん♪』
『当然でしょう。華鈴様の愛情がたっぷり含まれたこの肉じゃがが、美味しく無い筈が無いに決まってます!』
『だよね~♪カレーは今回は残りそうに無いから、肉じゃがとたこ焼きを味わって食べる事にするね!
この後のデザートも楽しみだな~♪』
『確か、倉庫の冷蔵庫の中に、バケツプリンが今の人数分以上用意されている筈です。
今朝、こっそり確認しているから間違いありません!』
おいおい、僕に隠れてそんな事していたのか竹虎・・・
まぁ、いざ必要に、という時の為に、バケツプリンの作り置きは可能な限り作る様にはしているから問題無いんだけどね・・・
この勢いだと、いつか在庫不足に陥りそうだ。手が空いた時にでも追加でバケツプリンを作って〈無限収納〉に入れておいた方が良さそうだな。
僕は竹虎と笹熊の話を聞きながら、そんな事を考えていた。
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