転生したら性別までも変わっていて、可愛い妹までいて幸せだけど。まさかの妹が悪役令嬢!?

にゃんこ

文字の大きさ
33 / 88
第2幕

知りたいなら話す

しおりを挟む
翌日、カインから少しでも話せる限りでいいからと、話を聞くことにしてアベルとグレンは3人でいた。


「何が聞きたい?」

「話せないなら無理には聞かないから、話せることだけ教えてね?」

カインは頷いた。なるべく2人には聞かれたら話したいから、気になる事は答えると告げた。

「ありがとう。ウィリアムとは前世の知り合いなんだよね?転生者って伝えてないのにわかった理由は何かあるの?」

「断言は出来ないが、前世の身内だからだと思う。今のウィリアムは知らないのに知ってるって感覚だった。ユリアーナ王女に対しても思ったが、ウィリアムにはより強く感じたから記憶の有る無しなのかもしれない」

「そう。ウィリアムとの前世の関係は聞いてもいいかな?カインの口からもう一度教えて欲しい」

「前世の息子。ウィリアムが言ってたからユリアーナは娘だと思う。前世と2人は兄妹で、ウィリアムはシスコンとまではいかないけど、妹思いの良い兄だったから。暴走する妹を落ち着かせて手助けしていた」

アベルは聞くかどうか悩みつつも、後々ウィリアムから聞かされるよりはと思い聞くことにした。

「カインが身体動かせるのが嬉しかったって、言ってた理由を聞いてもいいかな?」

「かまわない。前世はついつい目の前で何かあると手助けしてて、その時も思わず助けに行ったら、助けた相手は軽症ですんだが、私が足を負傷して歩けなくなったんだ。ウィリアムは妹を私が出来ない事は変わりにしてくれていた」

アベルは少なからず理解した、カインがキャンディスを大事にしているのに前世の記憶も関係しているのではないかと。

アベルは聞きたい事もないようなので、グレンが質問する事になり。


「ディアンナに関係する話しが聞きたいんだけど?」

大雑把な質問だなと微笑しつつもカインは話し始めた。

「グレンとアベルも好みのタイプだとは伝えてるから知ってるとは思うが、好みの系統の容姿で内面も好ましく思う。姿絵では容姿は知っていたがグレンの妹なら内面もいいだろうと思ったから、私がキャシーを大事にしていても受け入れてくれるだろうと思い婚約の申込みするならグレンの妹がいいと父様に伝えた。会ったら想像以上で……ディアには恥ずかしいから伝えないで欲しいんだが、ディアの存在その物が、何というか雰囲気が愛らしい妖精フェアリーの様に可憐で奏でる声は、ウィリアムが言っていたが前世に好きな声だったから。この世界にはないから想像難しいかも知れないが、声の仕事というのがあって私はディアの声に日々癒やされていた。それで、まさか婚約申込みをした相手の声が好きすぎるなんて言いにくくて。ディアは私の癒しで大事な存在だ。こんな説明でいいか?聞きたい事なら答えるから聞いてくれてかまわない」

「ディアンナとキャンディス嬢が危険な状態だとどっちを助ける?」

アベルは、その質問は酷だろと驚き見た。

「…状況次第と思うが。キャシーは大事な妹でアベルとの婚姻もキャシーが望むなら許せるし手離しても苦にはならないが、ディアを手離すなんて想像もしたくないな。ディアを失う位なら私の存在意義はないな」

「聞いた俺も悪いけどさ。カインお前の愛情って重いな」

「私以外に誰も助ける人がいないなら、私の全てかけてディアとキャシーは守るつもりだ」

グレンは予想以上に妹を大事にしてくれている事に一言だけ、「ありがとう」と告げ質問を終えた。

解決したと思っていたが、予想外のシリーズ化で続く未来を乗り越えようなと3人は誓った。





しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

妻からの手紙~18年の後悔を添えて~

Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。 妻が死んで18年目の今日。 息子の誕生日。 「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」 息子は…17年前に死んだ。 手紙はもう一通あった。 俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。 ------------------------------

【完結】兄の事を皆が期待していたので僕は離れます

まりぃべる
ファンタジー
一つ年上の兄は、国の為にと言われて意気揚々と村を離れた。お伽話にある、奇跡の聖人だと幼き頃より誰からも言われていた為、それは必然だと。 貧しい村で育った弟は、小さな頃より家の事を兄の分までせねばならず、兄は素晴らしい人物で対して自分は凡人であると思い込まされ、自分は必要ないのだからと弟は村を離れる事にした。 そんな弟が、自分を必要としてくれる人に会い、幸せを掴むお話。 ☆まりぃべるの世界観です。緩い設定で、現実世界とは違う部分も多々ありますがそこをあえて楽しんでいただけると幸いです。 ☆現実世界にも同じような名前、地名、言葉などがありますが、関係ありません。

A級パーティから追放された俺はギルド職員になって安定した生活を手に入れる

国光
ファンタジー
A級パーティの裏方として全てを支えてきたリオン・アルディス。しかし、リーダーで幼馴染のカイルに「お荷物」として追放されてしまう。失意の中で再会したギルド受付嬢・エリナ・ランフォードに導かれ、リオンはギルド職員として新たな道を歩み始める。 持ち前の数字感覚と管理能力で次々と問題を解決し、ギルド内で頭角を現していくリオン。一方、彼を失った元パーティは内部崩壊の道を辿っていく――。 これは、支えることに誇りを持った男が、自らの価値を証明し、安定した未来を掴み取る物語。

裏切られ続けた負け犬。25年前に戻ったので人生をやり直す。当然、裏切られた礼はするけどね

竹井ゴールド
ファンタジー
冒険者ギルドの雑用として働く隻腕義足の中年、カーターは裏切られ続ける人生を送っていた。 元々は食堂の息子という人並みの平民だったが、 王族の継承争いに巻き込まれてアドの街の毒茸流布騒動でコックの父親が毒茸の味見で死に。 代わって雇った料理人が裏切って金を持ち逃げ。 父親の親友が融資を持ち掛けるも平然と裏切って借金の返済の為に母親と妹を娼館へと売り。 カーターが冒険者として金を稼ぐも、後輩がカーターの幼馴染に横恋慕してスタンピードの最中に裏切ってカーターは片腕と片足を損失。カーターを持ち上げていたギルマスも裏切り、幼馴染も去って後輩とくっつく。 その後は負け犬人生で冒険者ギルドの雑用として細々と暮らしていたのだが。 ある日、人ならざる存在が話しかけてきた。 「この世界は滅びに進んでいる。是正しなければならない。手を貸すように」 そして気付けは25年前の15歳にカーターは戻っており、二回目の人生をやり直すのだった。 もちろん、裏切ってくれた連中への返礼と共に。 

巻き込まれて異世界召喚? よくわからないけど頑張ります。  〜JKヒロインにおばさん呼ばわりされたけど、28才はお姉さんです〜

トイダノリコ
ファンタジー
会社帰りにJKと一緒に異世界へ――!? 婚活のために「料理の基本」本を買った帰り道、28歳の篠原亜子は、通りすがりの女子高生・星野美咲とともに突然まぶしい光に包まれる。 気がつけばそこは、海と神殿の国〈アズーリア王国〉。 美咲は「聖乙女」として大歓迎される一方、亜子は「予定外に混ざった人」として放置されてしまう。 けれど世界意識(※神?)からのお詫びとして特殊能力を授かった。 食材や魔物の食用可否、毒の有無、調理法までわかるスキル――〈料理眼〉! 「よし、こうなったら食堂でも開いて生きていくしかない!」 港町の小さな店〈潮風亭〉を拠点に、亜子は料理修行と新生活をスタート。 気のいい夫婦、誠実な騎士、皮肉屋の魔法使い、王子様や留学生、眼帯の怪しい男……そして、彼女を慕う男爵令嬢など個性豊かな仲間たちに囲まれて、"聖乙女イベントの裏側”で、静かに、そしてたくましく人生を切り拓く異世界スローライフ開幕。 ――はい。静かに、ひっそり生きていこうと思っていたんです。私も.....(アコ談) *AIと一緒に書いています*

断罪まであと5秒、今すぐ逆転始めます

山河 枝
ファンタジー
聖女が魔物と戦う乙女ゲーム。その聖女につかみかかったせいで処刑される令嬢アナベルに、転生してしまった。 でも私は知っている。実は、アナベルこそが本物の聖女。 それを証明すれば断罪回避できるはず。 幸い、処刑人が味方になりそうだし。モフモフ精霊たちも慕ってくれる。 チート魔法で魔物たちを一掃して、本物アピールしないと。 処刑5秒前だから、今すぐに!

(完結)醜くなった花嫁の末路「どうぞ、お笑いください。元旦那様」

音爽(ネソウ)
ファンタジー
容姿が気に入らないと白い結婚を強いられた妻。 本邸から追い出されはしなかったが、夫は離れに愛人を囲い顔さえ見せない。 しかし、3年と待たず離縁が決定する事態に。そして元夫の家は……。 *6月18日HOTランキング入りしました、ありがとうございます。

【完結】捨て去られた王妃は王宮で働く

ここ
ファンタジー
たしかに私は王妃になった。 5歳の頃に婚約が決まり、逃げようがなかった。完全なる政略結婚。 夫である国王陛下は、ハーレムで浮かれている。政務は王妃が行っていいらしい。私は仕事は得意だ。家臣たちが追いつけないほど、理解が早く、正確らしい。家臣たちは、王妃がいないと困るようになった。何とかしなければ…

処理中です...