悪役令嬢の弟

ミイ

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59. 先生とマリタイム

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それからコールは先生を呼んできますね、と言って保健室を出て行く。暫くすると先生だけが戻ってきた。

「トルー君、身体は疲れてない?」

「はい、大丈夫です。腕も治して頂いたみたいですし、少し休んだら良くなりました。」

「それは良かった…。あの…余計なお世話かもしれないけど、もしスコッチのことで悩むことがあるなら相談に乗るからね?あんまり役に立たないかもしれないけど…。」

先生には僕がコールのことで悩んでいるように見えたのだろうか。

「先生…お気遣いありがとうございます。今のところは特にないので大丈夫ですよ。でも…先生とマリタイム様の関係を聞いてもいいですか?何故かマリタイム様が先生にキツく当たっているように見えたので…。」

と僕が聞くと先生は困ったように「…親戚なんだ。」と呟いた。

「実は私の母親には歳の離れた弟がいてね、それがスコッチなんだ。だから私からしたらスコッチは年下の叔父…。だから、いくら私の方が年上でもスコッチには頭が上がらないんだ。ゴメンね、こちらから話を振ったのにあまり協力できなさそうで…。」

「いえ、そう声を掛けて頂けただけでもありがたいです。お恥ずかしい話ですが、僕あまり友達がいないので、先生みたいに気軽に話をしてもらえるのは嬉しいです。」

「…そっか、良かった。また何かあればココに来てね、逃げ場くらいには使っていいから。」

「はい、ありがとうございます。」

と僕達が話していると保健室の扉がガラッと勢いよく開き「トルー様ぁ!!!」とイモーテルが入ってくる。その光景に驚いた僕達だったが先生は「お迎えが来たみたいだね。」とクスッと笑うと、イモーテルを快く中に入れてくれる。

その後のイモーテルはテキパキと帰宅準備を進め、僕をお姫様抱っこすると足早に保健室を後にする。

去り際に「ありがとうございました~!」と手を振ると「またいつでも来てね~。」と先生も振り返してくれた。

馬車に乗り込んだ僕は案の定、イモーテルに「お身体は大丈夫なんですか!?」「腕を骨折されたと聞いたのですが!?」と質問責めに合う。僕はもう全部治ってるよ、と彼を安心させるように告げるとイモーテルはホッとしたように僕を抱き締め「…トルー様…何処にも居なくならないで下さいね…。」と呟いた。

馬車内がシリアスな雰囲気に包まれ始めた時、突然イモーテルは「あの男は誰ですか!?」と叫ぶ。

「えぇ…!?」

「さっき、親しげに手を振っていたじゃないですか。まさかトルー様に好きな人が!?どっ…どうしよう…ライバルが…!?」

とブツブツ言い始めたので、あの状況だったら先生しかいないじゃん、というツッコミはイモーテルが落ち着いてから言うことにした。
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