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第六章 まるで病魔の初入院
CASE32 ディーヴァ③ その1
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夏祭りが終わって早一週間。
思いがけずギルドの一員となったアヤセと共に、俺達は今日も一日業務に励む。
ゴーストであるアヤセが居るということで、灼熱地獄であったギルドの内部は、それまでがウソのように快適な場所へと変貌していた。
ちなみに、ルーンが水着コンテストで入手した『冷風石』と言う冷房機器。本来は、このギルドに置くという事になっていたのだが、アヤセが居ることでその必要はなく、かと言って自宅に置く意味もないということで、もともと欲しがっていたパプカへと売り払った。
正規の値段でも十分過ぎる額であったが、交渉して少し割増で買い取ってもらうことに成功。向こうしばらく生活に困らないぜウッハウハ! …………となるはずだったのだが、そうは問屋がおろさない。
大破した自宅の修繕費として、買取額の殆どが吹っ飛んでしまったのである。
もちろん、原因であるアヤセが弁償することで話はまとまったのだが、一文無しのゴーストである彼女に、そのような支払い能力があるはずもなく……
まあつまり、アヤセがギルドで働いて、その給料をルーンに支払うという事になっている。
「悪かったなルーン。せっかく買い取ってもらったのに、自由に使わせてやれなくて……」
「いえ、お気になさらず。あの家は私の家でもありますから」
と笑顔で手を振るルーンが、眩しすぎて直視できない。やはり天使か。
もともと人手が足りなかった我がギルド。単純に人手が増えるということはありがたい話なのだが、いかんせん増える人手がことごとく人じゃない。
今はリュカンと共に出張任務に出ているエクスカリバーは剣だ。
先程行言った通り、新人のアヤセはゴーストである。
人手が増えても、仕事を任せるには不安な奴らばかり。と言うか、ギルド事務職の半数が人外ってどういうことだよ。おかしいだろ色々と。
「支部長さん、書類の確認作業終了したッス」
「ああ、分かった。じゃあこっちに渡して……あ、いや! やっぱりこっちから取りに……」
「了解ッス! では……むむむむ…………とりゃあっ!」
「ひゃあっ!?」
アヤセがうなり、書類が宙に浮かぶ。
そして浮かんだ書類は凄まじいスピードで射出され、俺のデスクへと突き刺さった。
……紙が木製のデスクを貫くってどういうことだよ! 殺す気か!
「あ~……すみませんッス。まだ力に慣れてなくて……」
「わ、わかった……書類は確認するだけで良いから。終わったらその場に置いておいてくれ。下手をしなくても死人が出る」
ゴーストは物に触れない。だからこそ壁抜けなどもできるし、敵の攻撃もそうそう当たりはしないのだ。
敵にすれば厄介な存在であるが、こうして味方……と言うより部下にしてみると、敵よりもよほど厄介な存在であると認識できる。
書類に触れないのだから書類仕事が出来ない。ペンに触れないのだから、サインすら出来ないのだ。
…………じゃあ逆に何ができるんだ? そう考えて与えた書類の確認作業。
これならば、机に広げて見るだけだから、触る必要はない。
強力なポルターガイストで、書類を刃物並の切れ味に変質させて、俺めがけて高速射出する意味は無いのである。
「あーもう……胃痛の種が増えた……」
「が、頑張ってくださいサトーさん……」
「元気だしてくださいッス支部長さん。自分も精一杯手伝わせてもらいますから」
アヤセが頑張れば頑張るほど、俺の胃にダメージが来るんだけどな。
さて、いつまでも悲壮感にくれていても仕方がない。
再び書類を机に並べてアヤセに任せ、こっちはこっちの仕事を片付けないと。
「サトー、少し話を良いか?」
「ええ、は……い…………メテオラさん?」
俺の受け持ちである相談窓口。
悩みのある冒険者が詰め寄ってくる陰鬱な場所。随分と長い間使用していない気もするこの場所に、悩みなど全く縁の無さそうな人物……メテオラが現れた。
……はて? なぜ彼がこの場にいるのだろう? メテオラは出張中のエクスカリバーとリュカンと共に、遠くの街へと赴いていたはずだが。
「どうかされたんですか? エクスカリバーとリュカンさんは?」
「二人はまだ出張先だ。俺様は少し……いや、サトーに用があって戻ってきた」
「はぁ……用事、ですか?」
「うむ。こいつに関してなんだが……」
そう言ってメテオラは、背後に隠れていた人影を、俺の目の前へと差し出した。
「えぐ、えぐ……うぅ……」
「なんでディーヴァさんが泣いてるんですか」
目の前に現れたのは、大粒の涙をボロボロと流す、アイドル志望のディーヴァの姿だった。
「実はこいつは俺様の知人でな。先日の祭りで見かけた時は、何事かと思ったぞ」
「ああ、そう言えば拉致……ステージから連れて行ってましたしね…………ん? あ、あの……知り合いってことは、もしかして魔王軍の関係者だったり?」
「関係者も何も、『ディーヴァ』と言う名前に聞き覚えはないか?」
聞き覚え……目の前のアイドル志望の名前以外に、ディーヴァという名称は………………あ。
「ま、まさかとは思いますが……『魔天使ディーヴァ』!? 魔王軍四天王の!?」
現代から数千年前、魔王とこの世界の覇権を争ったという最強の魔物。
僅差で破れて、その後魔王の傘下へと収まり、世界中で猛威を奮った伝説を持つ。
歴史上というか、伝説上の存在として、実在したかどうかさえも学者たちの間では議論の最中。
そんな、ある意味メテオラよりも更に上位の存在と言える輩が、俺の眼の前に居る。…………ちょっと頭がついてきませんねぇ。
「『魔天使』なんて呼び方は止めて下さる!? それはワタクシがやんちゃしていた頃の呼び名ですわ!」
「ひぃ! ごめんなさいごめんなさい!」
「あー……サトー。そう怖がらなくてもいいぞ。こいつが言った通り、やんちゃしていたのは昔の話だからな。今じゃただのポンコツ堕天使だ」
「ちょっと! 変な物言いをしないでくださるかしら!」
ま、まあ確かに、伝説で聞く所の凄まじさは、現在の彼女からは全く見て取れない。
メテオラは本来の姿である黒龍から変身し、人間の姿になってもその迫力は変わらない。
しかしディーヴァに関して言えば、迫力などかけらも無く、そこらの冒険者よりも弱そうにすら見える。
実際、これまで知らず知らずに接してきた俺の、彼女に対する印象は「ポンコツ」の一言に尽きてしまう。
「そ、それでその……ディーヴァ様? が、なんで人間界に……」
「別にディーヴァでよろしくてよ。人間界に来た目的はそう…………ぐすっ」
思い出したかのように泣き出した。一体何だというのだろうか。
「俺様が説明しよう。このクソババア、言うに事欠いてアイドルを目指すと言い始めたのだ。自分の性質すら忘れるとは、本当クソババアだな。耄碌しすぎだ」
「誰がクソババアですってこの糞ガキ! 五千年前の決着を今ここでつけても良いのですのよ!?」
「五千年前じゃなく、三千年前だ。千年単位で間違えるとか、耄碌以外の何物なのだクソババア」
「ムキーッ!」
ディーヴァの拳が何度もメテオラの胸板を殴りつける。
傍から見ると何処のバカップルだと言いたくなるが、四天王同士の言い争いであると知っている俺からすれば、「とうとう世界の終わりがやって来たか」と言いたい有様だ。
少なくとも、彼らがその力の1%未満でも発揮すれば、この村が吹き飛ぶことは間違いない。
とりあえずドゥームズデイを防ぐため、話題をそらすことにしよう。
「あ、あの……さっきの『性質』って言うのは?」
「ん? ああ。俺様が黒龍であるのと同じように、このババアは『堕天使』の一族なんだがな。本当の姿を見ただけで、例外なく廃人と化す」
「…………は?」
「そして、その歌声を聞くと一瞬で干からびる。今の人間の姿でも、向こう一ヶ月は再起不能になるだろう」
「あ、ああ……アンタ正気か!? そんなチート能力持っててアイドルとか! どう考えても無差別テロだろ!」
「あ、あの時はかなり制限をかけながら……だから大丈夫と思ったんですの!」
あ!? と言うか、メインステージのこいつの番の時、息苦しくなったのはディーヴァのせいだったのか! 全然制限かけれて無いじゃん!
「あそこで俺様がストップをかけなければどうなっていたことか……あのお方にも釘を刺されていただろうが」
「ぐ、ぐぬぬ……」
悔しそうにメテオラを睨みつけるも、反論できずにそっぽを向いてしまった。良いぞ、もっと言ってやれ。
「ん? それで、そんな危険人物をなぜこの村に? ディーヴァさんは次の街に行くって、一度出ていきましたよね?」
「そう言えば本題を忘れていたな。実は、出張先でこの馬鹿がコンサートをしようとしていてな。幸い被害はなかったが、とりあえず捕まえてきた」
「はぁ……」
「それでだ、しばらくこの村で預かっておいて欲しい。こいつ、コレでも冒険者資格を持っているから、存分にこき使ってもらっていいぞ」
「「はぁ!?」」
俺とディーヴァが同時に大声を上げた。
それも無理からぬ。
俺からは、なんでそんな危険人物を村に囲わなければならないのかという抗議。
ディーヴァからは、なんでそんなことを勝手に決められなければならないのかという抗議。
だが、そんな抗議の声を飄々と無視して、メテオラは出口へと向かう。
「では、俺様はエクスカリバー達と魔女っ子リン☆リンの声優コンサート……もとい、出張の手伝いをせねばならないので、帰る」
「「ちょっと待てぇーーー!?」」
俺達の声は、上空へと飛び立ったメテオラを捕らえること無く、虚しく空に響いたのだった。
思いがけずギルドの一員となったアヤセと共に、俺達は今日も一日業務に励む。
ゴーストであるアヤセが居るということで、灼熱地獄であったギルドの内部は、それまでがウソのように快適な場所へと変貌していた。
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もちろん、原因であるアヤセが弁償することで話はまとまったのだが、一文無しのゴーストである彼女に、そのような支払い能力があるはずもなく……
まあつまり、アヤセがギルドで働いて、その給料をルーンに支払うという事になっている。
「悪かったなルーン。せっかく買い取ってもらったのに、自由に使わせてやれなくて……」
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「ひゃあっ!?」
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敵にすれば厄介な存在であるが、こうして味方……と言うより部下にしてみると、敵よりもよほど厄介な存在であると認識できる。
書類に触れないのだから書類仕事が出来ない。ペンに触れないのだから、サインすら出来ないのだ。
…………じゃあ逆に何ができるんだ? そう考えて与えた書類の確認作業。
これならば、机に広げて見るだけだから、触る必要はない。
強力なポルターガイストで、書類を刃物並の切れ味に変質させて、俺めがけて高速射出する意味は無いのである。
「あーもう……胃痛の種が増えた……」
「が、頑張ってくださいサトーさん……」
「元気だしてくださいッス支部長さん。自分も精一杯手伝わせてもらいますから」
アヤセが頑張れば頑張るほど、俺の胃にダメージが来るんだけどな。
さて、いつまでも悲壮感にくれていても仕方がない。
再び書類を机に並べてアヤセに任せ、こっちはこっちの仕事を片付けないと。
「サトー、少し話を良いか?」
「ええ、は……い…………メテオラさん?」
俺の受け持ちである相談窓口。
悩みのある冒険者が詰め寄ってくる陰鬱な場所。随分と長い間使用していない気もするこの場所に、悩みなど全く縁の無さそうな人物……メテオラが現れた。
……はて? なぜ彼がこの場にいるのだろう? メテオラは出張中のエクスカリバーとリュカンと共に、遠くの街へと赴いていたはずだが。
「どうかされたんですか? エクスカリバーとリュカンさんは?」
「二人はまだ出張先だ。俺様は少し……いや、サトーに用があって戻ってきた」
「はぁ……用事、ですか?」
「うむ。こいつに関してなんだが……」
そう言ってメテオラは、背後に隠れていた人影を、俺の目の前へと差し出した。
「えぐ、えぐ……うぅ……」
「なんでディーヴァさんが泣いてるんですか」
目の前に現れたのは、大粒の涙をボロボロと流す、アイドル志望のディーヴァの姿だった。
「実はこいつは俺様の知人でな。先日の祭りで見かけた時は、何事かと思ったぞ」
「ああ、そう言えば拉致……ステージから連れて行ってましたしね…………ん? あ、あの……知り合いってことは、もしかして魔王軍の関係者だったり?」
「関係者も何も、『ディーヴァ』と言う名前に聞き覚えはないか?」
聞き覚え……目の前のアイドル志望の名前以外に、ディーヴァという名称は………………あ。
「ま、まさかとは思いますが……『魔天使ディーヴァ』!? 魔王軍四天王の!?」
現代から数千年前、魔王とこの世界の覇権を争ったという最強の魔物。
僅差で破れて、その後魔王の傘下へと収まり、世界中で猛威を奮った伝説を持つ。
歴史上というか、伝説上の存在として、実在したかどうかさえも学者たちの間では議論の最中。
そんな、ある意味メテオラよりも更に上位の存在と言える輩が、俺の眼の前に居る。…………ちょっと頭がついてきませんねぇ。
「『魔天使』なんて呼び方は止めて下さる!? それはワタクシがやんちゃしていた頃の呼び名ですわ!」
「ひぃ! ごめんなさいごめんなさい!」
「あー……サトー。そう怖がらなくてもいいぞ。こいつが言った通り、やんちゃしていたのは昔の話だからな。今じゃただのポンコツ堕天使だ」
「ちょっと! 変な物言いをしないでくださるかしら!」
ま、まあ確かに、伝説で聞く所の凄まじさは、現在の彼女からは全く見て取れない。
メテオラは本来の姿である黒龍から変身し、人間の姿になってもその迫力は変わらない。
しかしディーヴァに関して言えば、迫力などかけらも無く、そこらの冒険者よりも弱そうにすら見える。
実際、これまで知らず知らずに接してきた俺の、彼女に対する印象は「ポンコツ」の一言に尽きてしまう。
「そ、それでその……ディーヴァ様? が、なんで人間界に……」
「別にディーヴァでよろしくてよ。人間界に来た目的はそう…………ぐすっ」
思い出したかのように泣き出した。一体何だというのだろうか。
「俺様が説明しよう。このクソババア、言うに事欠いてアイドルを目指すと言い始めたのだ。自分の性質すら忘れるとは、本当クソババアだな。耄碌しすぎだ」
「誰がクソババアですってこの糞ガキ! 五千年前の決着を今ここでつけても良いのですのよ!?」
「五千年前じゃなく、三千年前だ。千年単位で間違えるとか、耄碌以外の何物なのだクソババア」
「ムキーッ!」
ディーヴァの拳が何度もメテオラの胸板を殴りつける。
傍から見ると何処のバカップルだと言いたくなるが、四天王同士の言い争いであると知っている俺からすれば、「とうとう世界の終わりがやって来たか」と言いたい有様だ。
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「ん? ああ。俺様が黒龍であるのと同じように、このババアは『堕天使』の一族なんだがな。本当の姿を見ただけで、例外なく廃人と化す」
「…………は?」
「そして、その歌声を聞くと一瞬で干からびる。今の人間の姿でも、向こう一ヶ月は再起不能になるだろう」
「あ、ああ……アンタ正気か!? そんなチート能力持っててアイドルとか! どう考えても無差別テロだろ!」
「あ、あの時はかなり制限をかけながら……だから大丈夫と思ったんですの!」
あ!? と言うか、メインステージのこいつの番の時、息苦しくなったのはディーヴァのせいだったのか! 全然制限かけれて無いじゃん!
「あそこで俺様がストップをかけなければどうなっていたことか……あのお方にも釘を刺されていただろうが」
「ぐ、ぐぬぬ……」
悔しそうにメテオラを睨みつけるも、反論できずにそっぽを向いてしまった。良いぞ、もっと言ってやれ。
「ん? それで、そんな危険人物をなぜこの村に? ディーヴァさんは次の街に行くって、一度出ていきましたよね?」
「そう言えば本題を忘れていたな。実は、出張先でこの馬鹿がコンサートをしようとしていてな。幸い被害はなかったが、とりあえず捕まえてきた」
「はぁ……」
「それでだ、しばらくこの村で預かっておいて欲しい。こいつ、コレでも冒険者資格を持っているから、存分にこき使ってもらっていいぞ」
「「はぁ!?」」
俺とディーヴァが同時に大声を上げた。
それも無理からぬ。
俺からは、なんでそんな危険人物を村に囲わなければならないのかという抗議。
ディーヴァからは、なんでそんなことを勝手に決められなければならないのかという抗議。
だが、そんな抗議の声を飄々と無視して、メテオラは出口へと向かう。
「では、俺様はエクスカリバー達と魔女っ子リン☆リンの声優コンサート……もとい、出張の手伝いをせねばならないので、帰る」
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