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第1話
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マーガレット・グレンヴィル伯爵令嬢は、王都にあるグレンヴィル伯爵家のタウンハウス内を移動していた。
今日は彼女の婚約者であるジョセフ・ガードナー伯爵令息がグレンヴィル伯爵家のタウンハウスに訪問するとのことで、彼女は彼を出迎える為に玄関の方へ向かっている。
(着替えとお化粧に少し時間が掛かっちゃった……! 急がないとジョセフがまた機嫌を損ねちゃう……!)
ジョセフはマーガレットがほんの少し何か失敗するだけでネチネチと彼女を詰る。
彼もマーガレットと同じく17歳であるはずだが、些細なことで機嫌を悪くしたり、拗ねたりするあたりは5歳児と全く変わらない。
ジョセフが拗ねたらその後が面倒臭いので、マーガレットは出来る限り、付け入る隙を与えないよう日頃から気を付けていた。
マーガレットが一階の今は誰も使っていないはずの部屋の前を通り過ぎた時、高い嬌声と妙な水音が彼女の耳に入る。
不審に思ったマーガレットがその部屋のドアを開け、入室した時、目にした光景はとても酷いものだった。
マーガレットの婚約者のジョセフとマーガレットの幼馴染で今はこのタウンハウスに居候しているシシリー・ブラウン子爵令嬢が熱い口づけを交わしながら寝台で裸で絡み合っていたのだ。
マーガレットは静かにドアを開け、入室したので二人はまだマーガレットに見られていることに気づいていない。
「ジョセフ、愛しているわ……! マーガレットに頼み込んでこのタウンハウスに住まわせてもらって良かったわ!」
「俺もシシリーを愛している……! マーガレットなんかじゃなくてお前と結婚したい!」
二人だけの世界に入っているジョセフとシシリーにそろそろ現実に戻って来てもらう為にマーガレットは二人に声をかけた。
「御機嫌よう、お二人様。これは一体どういうことかしら……?」
マーガレットは普段のふわふわした可憐な微笑みを消して、ジョセフとシシリーに凄みのある笑顔を向ける。
「まっ、まっ、マーガレット……!? いつからそこに……!?」
「まさか私達の愛の営みを覗いていたの……!? 信じられないわ……!!」
ジョセフとシシリーは裸のまま、顔を真っ青にする。
「つい先程からですわ。たまたまこの部屋の前を通りかかったら変な音が聞こえたので、何だろうと思って静かに入室したらあなた達が絡み合っていたという話です。私だってこんな光景見たくもありませんわよ」
「クソッ……! 今までバレなかったのに!」
「バレなければ何をしても構わないという話にはなりませんわよ? もう知ってしまった以上、あなたとは婚約解消とさせて頂きます。このことは全てお父様とお母様、それからあなたのご両親にも報告しますわ」
「父上と母上に報告……!? それだけはやめてくれ! シシリーとはもう別れるから、今日のことは見なかったことにしてくれ!」
「ちょっとジョセフ! あなた、私には”マーガレットととは婚約解消するからそれまで待ってくれ”って言っていたじゃない!?」
ジョセフとシシリーは修羅場状態に陥っていたが、マーガレットには関係がない。
「もう結構です。婚約者も幼馴染も私には要りませんわ。私は裏切り者同士で大変お似合いのお二人だと思います。今後は私のことはどうぞお気になさらず、お二人で仲良くやって下さいませ」
今日は彼女の婚約者であるジョセフ・ガードナー伯爵令息がグレンヴィル伯爵家のタウンハウスに訪問するとのことで、彼女は彼を出迎える為に玄関の方へ向かっている。
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ジョセフはマーガレットがほんの少し何か失敗するだけでネチネチと彼女を詰る。
彼もマーガレットと同じく17歳であるはずだが、些細なことで機嫌を悪くしたり、拗ねたりするあたりは5歳児と全く変わらない。
ジョセフが拗ねたらその後が面倒臭いので、マーガレットは出来る限り、付け入る隙を与えないよう日頃から気を付けていた。
マーガレットが一階の今は誰も使っていないはずの部屋の前を通り過ぎた時、高い嬌声と妙な水音が彼女の耳に入る。
不審に思ったマーガレットがその部屋のドアを開け、入室した時、目にした光景はとても酷いものだった。
マーガレットの婚約者のジョセフとマーガレットの幼馴染で今はこのタウンハウスに居候しているシシリー・ブラウン子爵令嬢が熱い口づけを交わしながら寝台で裸で絡み合っていたのだ。
マーガレットは静かにドアを開け、入室したので二人はまだマーガレットに見られていることに気づいていない。
「ジョセフ、愛しているわ……! マーガレットに頼み込んでこのタウンハウスに住まわせてもらって良かったわ!」
「俺もシシリーを愛している……! マーガレットなんかじゃなくてお前と結婚したい!」
二人だけの世界に入っているジョセフとシシリーにそろそろ現実に戻って来てもらう為にマーガレットは二人に声をかけた。
「御機嫌よう、お二人様。これは一体どういうことかしら……?」
マーガレットは普段のふわふわした可憐な微笑みを消して、ジョセフとシシリーに凄みのある笑顔を向ける。
「まっ、まっ、マーガレット……!? いつからそこに……!?」
「まさか私達の愛の営みを覗いていたの……!? 信じられないわ……!!」
ジョセフとシシリーは裸のまま、顔を真っ青にする。
「つい先程からですわ。たまたまこの部屋の前を通りかかったら変な音が聞こえたので、何だろうと思って静かに入室したらあなた達が絡み合っていたという話です。私だってこんな光景見たくもありませんわよ」
「クソッ……! 今までバレなかったのに!」
「バレなければ何をしても構わないという話にはなりませんわよ? もう知ってしまった以上、あなたとは婚約解消とさせて頂きます。このことは全てお父様とお母様、それからあなたのご両親にも報告しますわ」
「父上と母上に報告……!? それだけはやめてくれ! シシリーとはもう別れるから、今日のことは見なかったことにしてくれ!」
「ちょっとジョセフ! あなた、私には”マーガレットととは婚約解消するからそれまで待ってくれ”って言っていたじゃない!?」
ジョセフとシシリーは修羅場状態に陥っていたが、マーガレットには関係がない。
「もう結構です。婚約者も幼馴染も私には要りませんわ。私は裏切り者同士で大変お似合いのお二人だと思います。今後は私のことはどうぞお気になさらず、お二人で仲良くやって下さいませ」
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