僕の異世界転移物語 僕は【魔王】で【モンスターメイク】

カムイイムカ(神威異夢華)

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第2章 教会と王国

第43話 パーティーメンバー

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「おはようございますカズヤさん。昨日は大変でしたね」

「あ、セリスさん。おはようございます」

 ルールナさん達をゼクテムまで連れてきて次の日。朝目覚めて冒険者ギルドにやってきた。大銀貨が多く手に入って余裕はできたけど、先立つものがいりようになるだろうから稼いでおきたい。ということで依頼を見に来た。そろそろ、魔物が増えて依頼が来てるんじゃないかな?

「えっと、後ろの方は? 昨日も一緒でしたよね?」

「冒険者登録に来た。クエナだ。よろしく頼む」

 セリスさんが僕の後ろにいるクエナさんに気が付いて声を上げる。クエナさんは狩りをしていた経験があるので冒険者になることにしたみたいだ。
 狩りということもあって弓を使って戦うらしい。武器や防具も昨日のうちにそろえて、僕よりもかっこよくなってる。この世界の住人はほんと綺麗な人ばかりだな。ため息が出てしまうよ。

「これが冒険者カードです。名前を書いてください」

 セリスさんは僕の時と同じで奥の部屋から出てくると冒険者カードをクエナさんに手渡す。

「こちらのカードを町に入るときに提出していただくと身分証明を行うことが出来ます。冒険者は町の防衛を行うこともあるので、入るのに優遇されて早く入ることが出来ます」

「ん、知ってる。早速依頼を見たいんだけど」

「あ、はい」

 セリスさんの説明を聞くとすぐに依頼を要求する。僕も依頼がみたいので掲示板を見に行く。

「DランクだからCランクまで受けれるんだっけ?」

 冒険者ランクの一つ上のランクの依頼まで受けることが出来る。Dランクの依頼はオークの討伐が少しあるだけ、Cランクの依頼はエレメンタルという魔物の討伐が張られてる。
 オークはたぶん豚人間の魔物だよな。多くの漫画やアニメでそうなってる。この世界でも豚人間だと思う。
 エレメンタルはどんな魔物だろう? 名前だけじゃわからないな。依頼書には魔物の姿もかかれているけど、水晶みたいな球体の物しかかかれてない。これが魔物なのかな?

「あの、すみません。このエレメンタルってこの姿がすべてなんですか?」

「あ、はい。そうですよ」

 疑問に思ってギルド職員の人に声をかける。どうやら、間違いじゃないみたいだ。この水晶みたいな球体が浮いてるってこと? なんだか強そうだな。

「ん? カズヤ。帰ってきたのか」

 エレメンタルを見ていると後ろから声がかけられる。振り向くとジャックだった。
 彼は僕の見ていたエレメンタルを見て苦い顔をする。

「エレメンタルか。めんどくせえんだよな。数はいねえけど、物理が効きにくい。属性によっては早めに退治しねぇと木がなくなったり、水がなくなったりして困っちます。下手に強いからな。俺が行くしかねえか。またルネ達とは別行動だな」

 依頼書をもってため息をつくジャック。そんなに面倒なら僕が行ってもいいかな。毎回ルネさん達と別行動じゃ、レベル差がさらに広がっちゃうだろうし。
 レベル差が広がると経験値が少なくなるらしいんだよね。それでルネさんにグチグチ言われていたのを何回か見た。

「ジャック。それなら僕が行くよ」

「ん? あ~そういえばカズヤなら大丈夫か。(魔法が使える魔物もいるもんな)」

 僕の声で思い出す様に小声で話すジャック。依頼書を渡してくれて肩に手を置いて頼ってくれる。
 彼が一番僕を知ってくれてる。こんなに信頼してもらえてるとは思わなかったけど、なんだか嬉しいな。

「じゃ、俺達はオークの討伐でも行くかな。あっと、そうだった」

「どうしたのジャック?」

 オークの依頼書を取って受付に行こうとするジャック。何か思い出して僕に耳打ちしてくる。

「姉ちゃんがカズヤを見たら店に来いって言っておいてくれって。最近姉ちゃんに会いに行ってないんだってな。機嫌悪くなるから会いに行ってやってくれよ。殴られるの俺なんだからな」

「あ、ははは。わかったよ。ありがとうジャック」

 ドロンさんのことだった。色々と必要なものが出来て忙しかったから行けなかっただけなんだけど。
 そういえば、長い間一緒に食事してなかったな。この後にでも行こうかな。

「お~い、カズヤ! 一緒に依頼をやろうぜ」

「クエナさん? 僕はエレメンタルをやるのでいけませんよ」

「エレメンタル?」

 クエナさんが受付を終えてゴブリンの討伐の依頼書をヒラヒラさせて話しかけてくる。彼女は最初は警戒していたけど、気さくに話しかけてくれるようになったな。

「エレメンタルってあの火の塊みたいなのとか、水の塊みたいなのだよな。あんな狂暴な魔物も倒せるの? カズヤってランクいくつくらいなの?」

「え? え~っとDランクだよ」

「一つ上か~。でも途中にゴブリンが現れるかもしれないよね。一緒に行く」

 クエナさんは僕のランクを聞くと悩みながらも一緒に来ることになった。受付でセリスさんに受けることを伝えると笑顔で見送ってくれる。
 だけど、なぜかセリスさんはクエナさんを警戒しているように見える。

「じゃあ、行こうぜ!」

「ちょ、クエナさん!?」
 
 セリスさんが警戒しているとクエナさんが僕の腕に抱き着く。スレンダーな彼女の胸は程よい柔らかさを伝えてくる。ってセリスさんが見てるのに鼻の下を伸ばしている場合じゃない。

「‥‥カズヤさん、モテモテですね」

「え? あ、ははは。そんなことないですよ‥‥」

 セリスさんを振り返ってみるとそんなことを言われてしまった。僕は冷や汗をかきながら否定すると、彼女は頬を膨らませてそっぽを向いた。僕は大きなため息をついて抱き着いたままのクエナさんと共にギルドを後にする。
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