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第2章 教会と王国
第49話 再建
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◇
「ありがとうございました。ふう、これで終わり」
私はルールナ。カズヤさんに助けてもらってゼクテムに来てから一週間。私はゼボリ様の商人ギルドで働くことが出来た。
ゼボリ様はカズヤさんとも知り合いで、私達の境遇を聞いた上で私を雇ってくれた。貴族様だと聞いたけど、聞いていた貴族様とは違う、とても優しい人。
私は最後の取引を終えてお客様に深くお辞儀をした。
「お疲れ様です。ルールナさん」
「お疲れ様ですゼボリ様」
お客様を見送るとゼボリ様が応接室に入ってくる。
「あなたの担当した方はみんないい顔で帰ってくれますね」
「え? 特別なことはしていませんけれど?」
「それがいいんでしょう。気を使われないことがいいというひともいますからね」
ゼボリ様が褒めてくれる。
ただ持ってきてもらったものを普通の値段で購入するだけの仕事。
村では安く買いたたかれることが多かったけど、この商人ギルドでは普通の値段で売ってくれる。ただただ、普通の値段で買うだけで笑顔になってくれる。これはゼボリさんの人望のおかげなのかも。
「しかし、町の外の平和は守れない。貴族になっても外までは力が及びませんね。本当にルールナさん達には申し訳ない」
ゼボリさんは、私達の村で起きたことを聞いて悲しんでくれる。私達を守れなくて申し訳ないと謝ってくれる。彼のせいじゃないのに。
「この町の中の子供達。仕事にありつけずに家を持たない者たち。私はそのすべてを助けたいと思っています。ですがそれをするには人もお金も足りません。私はなんて力のない貴族なのでしょう」
涙を流しながら話し出すゼボリさん。この方は本当にすべてを救いたいと思っているんだ。凄い人だな。
私は村で暮らしていた時は村のことどころか、自分のことだけを考えてた。自分のことが村に関係していたら村のこともしていたけど、それ以外では自分のことしか考えていなかった。
クエナ達のことだってそう。みんなで頑張ればそれだけ私の荷物が減る。私は身勝手な人だから。
「優秀なあなたに少しお願いがあるんです」
「お願いですか?」
ゼボリさんが涙を拭って綺麗な白い紙を手渡してくる。紙を見ると村の再建に関する記述が書かれてる。
「え!? これって?」
「あなた達の村を再建しようと思います。資金の方は私が算出していますが人の方が確保できていません」
驚いて疑問を返すとゼボリ様はニッコリと答えてくれる。
働けていない人を雇って村を再建する。それを私がやっていいってこと?
「な、何で私に?」
私は商人ギルドに入って五日ほどしかたっていない。私がこの資金をもって行方をくらますかもしれないのに。
「これでも私は人を見る目があります。あなた達が生き残った理由があるんです。それを私は恵まれない者たちを守ることだと勝手に思ってしまいました。このゼクテムではうまくいかなかったものもあなたとならば」
ゼボリ様はそう言って私に視線を向けてくる。とても輝く瞳。私が悪いことをするとは思ってもいないような。曇りのない瞳。
「わ、私にそんな力は」
私は自信がない。口から否定の言葉が勝手に出てくる。それでもゼボリさんはニッコリと微笑む。
「今はその力に自信がないでしょう。それなら仲間の自信を借りましょう。カズヤさんがいるでしょう? 彼ならば何か力を貸してくれるはずです」
「か、カズヤさんに。ですが私達は既に彼に大きな借りが」
ゼボリさんの言葉に自信がなくなっていく。カズヤさんにはこれ以上迷惑をかけたくない。既にクエナが迷惑をかけているみたいだし。
「彼ならば大丈夫。信じて相談してみてください。私の名前を出していただいてもかまいませんから」
「わ、わかりました」
ゼボリさんはカズヤさんに大きな信頼を持っているみたい。まるで旧友を思うような、そんな暖かい心が見える。
ゼボリさんとの話を終えてダクトさんの宿屋への帰路に立つ。途中、ロッカの仕事現場が見えて屋根の上で元気に働く彼女が見えた。
私達はこの町を故郷にしようと諦めていた。だけど、ゼボリ様は村を再建しようと動いてくれていた。優しいけれど、厳しい人。
「ルールナ~」
ロッカが私に気が付いて手を振りながら声を上げてる。私も手を振り返して歩き始める。彼女はまだ仕事が終わらないみたい。家を建てるなんて大変な仕事。そんなに早くは終われないわよね。
「ルールナ! もう帰り?」
道路を歩いていると後ろから声がかけられる。振り返るとクエナとカズヤさんが歩いてくる。私はどう話を切り出そうかと考え込む。
「どうしたんですかルールナさん? 何か悩み事ですか?」
顎に手を当てて考えていると、カズヤさんが声をかけてくれる。
私は複雑な表情でゼボリさんからのお願いの話をする。
不安な表情で話し続ける私に彼はニッコリと微笑んでくれる。
「はは、やっぱりゼボリさんは凄い人だな~。この町の人だけじゃなくて、ルールナさん達も助けちゃうんだから」
嬉しそうに笑うカズヤさん。ゼボリさんのことを自分のことのように嬉しく思ってる。私達からしたらあなたも同じなのに。
「わかりました。ちょっと考えておきます。任せてください。ルールナさんはみんなにも教えてあげてください」
カズヤさんはそう言うと嬉しそうに歩ぎだす。凄いな~、私はずっと悩んでしまったのに。すぐに了承してくれる。
私は彼から目が離せられない。彼の背中がとても暖かそうで、手が伸びそうになる。
「ルールナ、今からだと4人目だからな」
「く、クエナ!? きゅ、急に何を言うの!」
クエナが私の様子を見てからかってくる。私はカズヤさんのことをお慕いしてる。だけど、彼の妻になんておこがましいと思ってる。って4人目?
「ドロンさん、ネスティアさん? あと一人は誰?」
「え? 俺に決まってるだろ?」
「はぁ!? 何言ってるのあなた!」
疑問に思って聞くとクエナが驚きの言葉を告げてくる。わ、私を差し置いて、カズヤさんとそ、そんな関係になってるっていうの! 羨ましい。私も冒険者になればよかったかな。
「カズヤはドロンさん一筋みたいだけどな。隙を見て既成事実を」
「な、なんだ‥‥。妄想なのね」
クエナは恥ずかしそうに妄想を告げてきた。危うくクエナを嫌いになるところだった。
◇
ここまで読んでいただきありがとうございます
カムイイムカです
今作は結構楽しく書かせていただいたのですがあまり人気はでませんでしたね
残念ながらここまでとなります
本当にありがとうございました
「ありがとうございました。ふう、これで終わり」
私はルールナ。カズヤさんに助けてもらってゼクテムに来てから一週間。私はゼボリ様の商人ギルドで働くことが出来た。
ゼボリ様はカズヤさんとも知り合いで、私達の境遇を聞いた上で私を雇ってくれた。貴族様だと聞いたけど、聞いていた貴族様とは違う、とても優しい人。
私は最後の取引を終えてお客様に深くお辞儀をした。
「お疲れ様です。ルールナさん」
「お疲れ様ですゼボリ様」
お客様を見送るとゼボリ様が応接室に入ってくる。
「あなたの担当した方はみんないい顔で帰ってくれますね」
「え? 特別なことはしていませんけれど?」
「それがいいんでしょう。気を使われないことがいいというひともいますからね」
ゼボリ様が褒めてくれる。
ただ持ってきてもらったものを普通の値段で購入するだけの仕事。
村では安く買いたたかれることが多かったけど、この商人ギルドでは普通の値段で売ってくれる。ただただ、普通の値段で買うだけで笑顔になってくれる。これはゼボリさんの人望のおかげなのかも。
「しかし、町の外の平和は守れない。貴族になっても外までは力が及びませんね。本当にルールナさん達には申し訳ない」
ゼボリさんは、私達の村で起きたことを聞いて悲しんでくれる。私達を守れなくて申し訳ないと謝ってくれる。彼のせいじゃないのに。
「この町の中の子供達。仕事にありつけずに家を持たない者たち。私はそのすべてを助けたいと思っています。ですがそれをするには人もお金も足りません。私はなんて力のない貴族なのでしょう」
涙を流しながら話し出すゼボリさん。この方は本当にすべてを救いたいと思っているんだ。凄い人だな。
私は村で暮らしていた時は村のことどころか、自分のことだけを考えてた。自分のことが村に関係していたら村のこともしていたけど、それ以外では自分のことしか考えていなかった。
クエナ達のことだってそう。みんなで頑張ればそれだけ私の荷物が減る。私は身勝手な人だから。
「優秀なあなたに少しお願いがあるんです」
「お願いですか?」
ゼボリさんが涙を拭って綺麗な白い紙を手渡してくる。紙を見ると村の再建に関する記述が書かれてる。
「え!? これって?」
「あなた達の村を再建しようと思います。資金の方は私が算出していますが人の方が確保できていません」
驚いて疑問を返すとゼボリ様はニッコリと答えてくれる。
働けていない人を雇って村を再建する。それを私がやっていいってこと?
「な、何で私に?」
私は商人ギルドに入って五日ほどしかたっていない。私がこの資金をもって行方をくらますかもしれないのに。
「これでも私は人を見る目があります。あなた達が生き残った理由があるんです。それを私は恵まれない者たちを守ることだと勝手に思ってしまいました。このゼクテムではうまくいかなかったものもあなたとならば」
ゼボリ様はそう言って私に視線を向けてくる。とても輝く瞳。私が悪いことをするとは思ってもいないような。曇りのない瞳。
「わ、私にそんな力は」
私は自信がない。口から否定の言葉が勝手に出てくる。それでもゼボリさんはニッコリと微笑む。
「今はその力に自信がないでしょう。それなら仲間の自信を借りましょう。カズヤさんがいるでしょう? 彼ならば何か力を貸してくれるはずです」
「か、カズヤさんに。ですが私達は既に彼に大きな借りが」
ゼボリさんの言葉に自信がなくなっていく。カズヤさんにはこれ以上迷惑をかけたくない。既にクエナが迷惑をかけているみたいだし。
「彼ならば大丈夫。信じて相談してみてください。私の名前を出していただいてもかまいませんから」
「わ、わかりました」
ゼボリさんはカズヤさんに大きな信頼を持っているみたい。まるで旧友を思うような、そんな暖かい心が見える。
ゼボリさんとの話を終えてダクトさんの宿屋への帰路に立つ。途中、ロッカの仕事現場が見えて屋根の上で元気に働く彼女が見えた。
私達はこの町を故郷にしようと諦めていた。だけど、ゼボリ様は村を再建しようと動いてくれていた。優しいけれど、厳しい人。
「ルールナ~」
ロッカが私に気が付いて手を振りながら声を上げてる。私も手を振り返して歩き始める。彼女はまだ仕事が終わらないみたい。家を建てるなんて大変な仕事。そんなに早くは終われないわよね。
「ルールナ! もう帰り?」
道路を歩いていると後ろから声がかけられる。振り返るとクエナとカズヤさんが歩いてくる。私はどう話を切り出そうかと考え込む。
「どうしたんですかルールナさん? 何か悩み事ですか?」
顎に手を当てて考えていると、カズヤさんが声をかけてくれる。
私は複雑な表情でゼボリさんからのお願いの話をする。
不安な表情で話し続ける私に彼はニッコリと微笑んでくれる。
「はは、やっぱりゼボリさんは凄い人だな~。この町の人だけじゃなくて、ルールナさん達も助けちゃうんだから」
嬉しそうに笑うカズヤさん。ゼボリさんのことを自分のことのように嬉しく思ってる。私達からしたらあなたも同じなのに。
「わかりました。ちょっと考えておきます。任せてください。ルールナさんはみんなにも教えてあげてください」
カズヤさんはそう言うと嬉しそうに歩ぎだす。凄いな~、私はずっと悩んでしまったのに。すぐに了承してくれる。
私は彼から目が離せられない。彼の背中がとても暖かそうで、手が伸びそうになる。
「ルールナ、今からだと4人目だからな」
「く、クエナ!? きゅ、急に何を言うの!」
クエナが私の様子を見てからかってくる。私はカズヤさんのことをお慕いしてる。だけど、彼の妻になんておこがましいと思ってる。って4人目?
「ドロンさん、ネスティアさん? あと一人は誰?」
「え? 俺に決まってるだろ?」
「はぁ!? 何言ってるのあなた!」
疑問に思って聞くとクエナが驚きの言葉を告げてくる。わ、私を差し置いて、カズヤさんとそ、そんな関係になってるっていうの! 羨ましい。私も冒険者になればよかったかな。
「カズヤはドロンさん一筋みたいだけどな。隙を見て既成事実を」
「な、なんだ‥‥。妄想なのね」
クエナは恥ずかしそうに妄想を告げてきた。危うくクエナを嫌いになるところだった。
◇
ここまで読んでいただきありがとうございます
カムイイムカです
今作は結構楽しく書かせていただいたのですがあまり人気はでませんでしたね
残念ながらここまでとなります
本当にありがとうございました
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