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第二章 フェイク
第48話 過ぎ去った後悔
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「ジーニ様はここで待っていてください」
「ああ、二階の掃除は俺達がやるよ」
「私達の戦い方も見ていてねジーニ様」
ローズさんが僕の頭を撫でて話すとラミルダさんとミルファさんも撫でてくれた。三人は武器を抜いて岩肌のダンジョンを進んでいく。少し遅れてついていくと岩を叩き割るような音が鳴り響く。急いで向かうとラミルダさんがゴーレムの頭をかち割っていた。
「はっは~。岩には斧が効くね~」
「はいはい。コボルトも来てるから次に備えて」
ラミルダさんが嬉しそうに声をあげているとミルファさんが矢を射かけてる。コボルトが一瞬で三体仕留められて魔石を残して消えていってる。
「よっしゃ、こっちは終わりましたよローズ隊長」
「ん、流石はラミルダとミルファ。こっちもあと一体だ」
二人よりも奥の部屋で戦ってるローズさん。相手は人型の骨の魔物、角の生えている個体もいる。火の魔法なんかも使ってきてる。
「はっ! これで終わりだ!」
回転して最後の魔物を倒すローズさん。彼女達も強いからこのくらいの魔物じゃ相手にならないな。
「ラミルダ!」
「!?」
ローズさんがコボルトを倒し終わって一息ついていると大きな声をあげた。叫んだ方向を見るとラミルダさんが大きな牛人に石の斧を叩きつけられていた。斧で鍔迫り合いをしているけど、厳しそうだ。
「ミノタウロス!? ミルファ!」
「はい!」
ローズさんが叫ぶとミルファさんがミノタウロスに矢を射かける。見事に額に当たる矢。大きく仰向けに倒れていくミノタウロスが大きな音を立てて消えていく。
「図体だけ! 弱いね」
「ふふ、その割には焦ってたね」
「は、はん。急に現れたから焦っただけだよ」
ラミルダさんが声をあげるとミルファさんがからかい始めた。可愛らしく顔を赤くするラミルダさん。それでも見事に倒しきったな~。
「昨日はこんな魔物いなかった……。ジーニ様と来ているから魔物が変わっているのか?」
ローズさんが気が付いたみたい。ボス部屋の魔物だけが変わると思っていたけど、生まれる魔物も変わるみたいだな。気をつけないと危ないな。
「おいおい。ミノタウロスがいっぱい来てるぞ」
ラミルダさんが声をあげる。奥の通路から複数のミノタウロスが僕らに近づいてくる。
「やはりジーニ様の強さに引っ張られている。ダンジョンには入った人のレベルに引っ張られるタイプのものがある。私とジーニ様に引っ張られてしまったようだ」
ローズさんが冷や汗をかきながら剣を構える。僕も参戦するしかないな。
「バブ!」
僕達はダンジョンを楽しんでいくこととなる。ボスも倒せるかな~。
◇
「フェイク、フェイク」
「トゥルース?」
私は長い夢を見ていたのか?
遠い未来でトゥルースを求めて旅をしていたように感じていたんだが、彼女は私の目の前で微笑みかけてくれてる。
「どうしたの? フェイク。居眠りなんて珍しい」
「ああ、少し長い夢を見ていたみたいだ。遠い未来の夢」
「未来?」
私に質問をしてくるトゥルース。僕の答えを聞くと首を傾げている。可愛らしい彼女の仕草に私は彼女の頬に手を添えた。
「ど、どうしたのフェイク。なんかいつもよりも優しくない?」
「そうかい?」
照れ臭そうに顔を赤くさせるトゥルース。白い肌に赤が映える。とても綺麗だ。
「今日はドワーフの人達のレベル上げよね」
「……。そう、だね」
トゥルースは恥ずかしそうに話題を変える。未来の記憶を夢で見た私は嫌な予感がして答える。
「……。彼らのレベルはあげなくていいかもな」
思わずそんな声をもらす。すると彼女は悲しい顔になって行く。
「人族は強くしたのにドワーフや他の種族はしないってこと?」
人族を最初に強くした。平等に上げないと意味がない。彼女の疑問に私もそう思う。だが……それをしたことで彼女は。
「ダメよ、フェイク。あなたがやり始めたことでしょ。みんなを強くしなくちゃ」
嫌がる私の手を引くトゥルース。とても温かくそして、冷たい手だった。
「……夢か」
目が覚めると冷たい洞窟の中、昔の夢を見ていたようだ。白昼夢のような現実感のある夢。長い間、流していなかった涙が流れるほどの現実感、私は本当に彼女が好きだった。
「フェイク。泣いていたのか?」
「泣いてなどいませんよグラトニー」
黒い剣のグラトニーがからかう様に声をかけてくる。目を擦って否定をしてもグラトニーの口は食べ物を食べる時のように大きく動く。
「泣いているだろう。その涙は血とでもいうつもりか? そんなに恥ずかしいなら食ってやろうか?」
「うるさいですね。それよりもあなたの準備は出来ていますか?」
うるさいグラトニーを無視して話題を変える。
「7割と言ったところかな」
「そうですか。グリードは5割まで弱まってしまいました。あなたが頼りですよ」
「ふん、変な使い方をするからだ」
彼らの力がどの程度回復したか聞いたのですがまだまだ完全ではないようですね。確かに使い方が荒かったかもしれませんがジーニ様のライトは脅威でしたね。まさか、グリードにダメージを負わせられるとは。
「フェイク、俺達は喋ることを犠牲にして力をあげたんだぞ。これ以上弱まったり、あの赤子の光を浴びたら俺は話せなくなっちまう。分かってるのか?」
「分かっていますよ。我らの願いを叶える為にこれ以上の力の減少は抑えなくては」
グラトニーの言葉に拳を握りしめる。悲願を叶える為に私達は今まで魔物と人を操り戦わせていた。これ以上の力の減少は抑えなくては。
「フェイク。分かっているか?」
「何をです?」
「いざという時は俺達のことは無視しろってことだ」
「!? 何を言ってるんです。そんなこと」
「いいから無視をしろ。あのドラゴンが来たんだろ。ぐずぐずしていたら先を越される」
グラトニーは焦っているようですね。私も内心は焦ってはいる。だけれど、ドラゴンの近くにはジーニ様がいる。黙ってやらせるとは思えない。
最強の敵であるジーニ様にはそれなりの信頼をしているのですよ。
「大丈夫です。そのようなことにはなりません」
「あの赤ん坊か? 確かに信頼はできるが、黙って従うドラゴンではないだろ?」
「そこはジーニ様の手腕を信じるしかありませんよ。ジーク様もいらっしゃいますし、信じましょう」
「おいおい、そんな賭けみたいなことを……面白すぎるじゃねえか」
彼の質問に答えると彼は楽しそうに声をもらした。そうですよね。面白い状況ですよね。ふふふ。
「ああ、二階の掃除は俺達がやるよ」
「私達の戦い方も見ていてねジーニ様」
ローズさんが僕の頭を撫でて話すとラミルダさんとミルファさんも撫でてくれた。三人は武器を抜いて岩肌のダンジョンを進んでいく。少し遅れてついていくと岩を叩き割るような音が鳴り響く。急いで向かうとラミルダさんがゴーレムの頭をかち割っていた。
「はっは~。岩には斧が効くね~」
「はいはい。コボルトも来てるから次に備えて」
ラミルダさんが嬉しそうに声をあげているとミルファさんが矢を射かけてる。コボルトが一瞬で三体仕留められて魔石を残して消えていってる。
「よっしゃ、こっちは終わりましたよローズ隊長」
「ん、流石はラミルダとミルファ。こっちもあと一体だ」
二人よりも奥の部屋で戦ってるローズさん。相手は人型の骨の魔物、角の生えている個体もいる。火の魔法なんかも使ってきてる。
「はっ! これで終わりだ!」
回転して最後の魔物を倒すローズさん。彼女達も強いからこのくらいの魔物じゃ相手にならないな。
「ラミルダ!」
「!?」
ローズさんがコボルトを倒し終わって一息ついていると大きな声をあげた。叫んだ方向を見るとラミルダさんが大きな牛人に石の斧を叩きつけられていた。斧で鍔迫り合いをしているけど、厳しそうだ。
「ミノタウロス!? ミルファ!」
「はい!」
ローズさんが叫ぶとミルファさんがミノタウロスに矢を射かける。見事に額に当たる矢。大きく仰向けに倒れていくミノタウロスが大きな音を立てて消えていく。
「図体だけ! 弱いね」
「ふふ、その割には焦ってたね」
「は、はん。急に現れたから焦っただけだよ」
ラミルダさんが声をあげるとミルファさんがからかい始めた。可愛らしく顔を赤くするラミルダさん。それでも見事に倒しきったな~。
「昨日はこんな魔物いなかった……。ジーニ様と来ているから魔物が変わっているのか?」
ローズさんが気が付いたみたい。ボス部屋の魔物だけが変わると思っていたけど、生まれる魔物も変わるみたいだな。気をつけないと危ないな。
「おいおい。ミノタウロスがいっぱい来てるぞ」
ラミルダさんが声をあげる。奥の通路から複数のミノタウロスが僕らに近づいてくる。
「やはりジーニ様の強さに引っ張られている。ダンジョンには入った人のレベルに引っ張られるタイプのものがある。私とジーニ様に引っ張られてしまったようだ」
ローズさんが冷や汗をかきながら剣を構える。僕も参戦するしかないな。
「バブ!」
僕達はダンジョンを楽しんでいくこととなる。ボスも倒せるかな~。
◇
「フェイク、フェイク」
「トゥルース?」
私は長い夢を見ていたのか?
遠い未来でトゥルースを求めて旅をしていたように感じていたんだが、彼女は私の目の前で微笑みかけてくれてる。
「どうしたの? フェイク。居眠りなんて珍しい」
「ああ、少し長い夢を見ていたみたいだ。遠い未来の夢」
「未来?」
私に質問をしてくるトゥルース。僕の答えを聞くと首を傾げている。可愛らしい彼女の仕草に私は彼女の頬に手を添えた。
「ど、どうしたのフェイク。なんかいつもよりも優しくない?」
「そうかい?」
照れ臭そうに顔を赤くさせるトゥルース。白い肌に赤が映える。とても綺麗だ。
「今日はドワーフの人達のレベル上げよね」
「……。そう、だね」
トゥルースは恥ずかしそうに話題を変える。未来の記憶を夢で見た私は嫌な予感がして答える。
「……。彼らのレベルはあげなくていいかもな」
思わずそんな声をもらす。すると彼女は悲しい顔になって行く。
「人族は強くしたのにドワーフや他の種族はしないってこと?」
人族を最初に強くした。平等に上げないと意味がない。彼女の疑問に私もそう思う。だが……それをしたことで彼女は。
「ダメよ、フェイク。あなたがやり始めたことでしょ。みんなを強くしなくちゃ」
嫌がる私の手を引くトゥルース。とても温かくそして、冷たい手だった。
「……夢か」
目が覚めると冷たい洞窟の中、昔の夢を見ていたようだ。白昼夢のような現実感のある夢。長い間、流していなかった涙が流れるほどの現実感、私は本当に彼女が好きだった。
「フェイク。泣いていたのか?」
「泣いてなどいませんよグラトニー」
黒い剣のグラトニーがからかう様に声をかけてくる。目を擦って否定をしてもグラトニーの口は食べ物を食べる時のように大きく動く。
「泣いているだろう。その涙は血とでもいうつもりか? そんなに恥ずかしいなら食ってやろうか?」
「うるさいですね。それよりもあなたの準備は出来ていますか?」
うるさいグラトニーを無視して話題を変える。
「7割と言ったところかな」
「そうですか。グリードは5割まで弱まってしまいました。あなたが頼りですよ」
「ふん、変な使い方をするからだ」
彼らの力がどの程度回復したか聞いたのですがまだまだ完全ではないようですね。確かに使い方が荒かったかもしれませんがジーニ様のライトは脅威でしたね。まさか、グリードにダメージを負わせられるとは。
「フェイク、俺達は喋ることを犠牲にして力をあげたんだぞ。これ以上弱まったり、あの赤子の光を浴びたら俺は話せなくなっちまう。分かってるのか?」
「分かっていますよ。我らの願いを叶える為にこれ以上の力の減少は抑えなくては」
グラトニーの言葉に拳を握りしめる。悲願を叶える為に私達は今まで魔物と人を操り戦わせていた。これ以上の力の減少は抑えなくては。
「フェイク。分かっているか?」
「何をです?」
「いざという時は俺達のことは無視しろってことだ」
「!? 何を言ってるんです。そんなこと」
「いいから無視をしろ。あのドラゴンが来たんだろ。ぐずぐずしていたら先を越される」
グラトニーは焦っているようですね。私も内心は焦ってはいる。だけれど、ドラゴンの近くにはジーニ様がいる。黙ってやらせるとは思えない。
最強の敵であるジーニ様にはそれなりの信頼をしているのですよ。
「大丈夫です。そのようなことにはなりません」
「あの赤ん坊か? 確かに信頼はできるが、黙って従うドラゴンではないだろ?」
「そこはジーニ様の手腕を信じるしかありませんよ。ジーク様もいらっしゃいますし、信じましょう」
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