異世界転移！ 幼女の女神が世界を救う！？

第二章 学校

第３８話 登校

　ルナちゃんとお勉強をした次の日、とうとう学校に登校する日が来たの。

「ここがＳランクの教室ね」

「Ｓって何なの？」

「Ｓって言うのは一番凄いって意味よ。いい？　Ｅ、Ｄ、Ｃ、Ｂ、Ａと上がっていって次がＳなのよ。アイも魔法の素質を買われてＳランクになったんでしょうね」

　教室に入って名前の書いてある机に座ったの。ルナちゃんの隣の一番後ろの席なの。
　ルナちゃんと一緒でアイもＳランクの教室に入れたみたいなの。一人で別の教室だったら怖かったからよかったの。

「あら～、ルナ様。ごきげんよう」

「ごきげんようツィエナさん」

「ごきげんようなの、ツィエナちゃん」

　Ｓランクの教室にツィエナちゃんもやってきたの。ルナちゃんと笑顔で挨拶して、アイもそれに答えたの。ツィエナちゃんは薄っすらと笑顔を浮かべているの。

「今日は取り巻きはいないのかしら？」

「マリとルアはＡランクの教室ですから」

　緑の髪の子とピンクの髪の子はＡランクの教室みたいなの。名前も分かったから仲良くしてみたいの。

「ル、ルナ様。今度うちでパーティーをしようと思っているんですけど...」

「...ツィエナ、そう言うのはあなたの不利益につながると思うの」

「それでも私はあなたとまた..」

「皆さん集まりましたね」

「その話はまた後でね」

「..はい」

　ツィエナちゃんが勇気を出してルナちゃんを誘っていたの。途中で教室に眼鏡をかけた女の先生が入ってきたの。教室には8人の同じくらいの歳の子供がいるの。男の子は少なめで３人しかいないの。

「ご入学おめでとうございます。私はリエッタ・コーツノーツと申します。Ｓランクを担当して行くので覚えておいてください」

　眼鏡のお姉さんが深くお辞儀をして言っているの。お姉さんはそんなに歳がいってないように見えるの、可愛いの。

「今年はＳランクが8人もいました。これはとてもすごい事です」

　リエッタ先生はそう言って微笑んでいるの。

「特に今年は規格外な才能を持っている方が多く、私達先生もウカウカしていられません」

「アイの事よ」

「ルナちゃんなの」

　先生の言葉にルナちゃんがアイに肘で合図したの。アイも真似してルナちゃんを肘でつつくの。

「特に魔法はアイ様とルナ様が群を抜いています。勉学はルーツ様が抜きんでていますね」

　リエッタちゃんがアイとルナちゃんを見た後に男の子を見つめたの。ルーツ様って言われた子は顔を赤くして俯いてしまっているの、何だか可愛いの。

「それ以外の方々もとても素晴らしい才能をお持ちです。これからの学校生活でその才能をさらに磨いていきましょう」

　リエッタ先生はそう言ってまた、お辞儀をしたの。アイもつられてお辞儀したけど、他の子は誰もしなかったの。ルナちゃんもしないのは驚いたの。

「アイ、私達は貴族なの。先生とは言え、貴族や王族でないものに首を垂れてはいけないのよ」

「そんなものなの？　アイはお母さんから先生にはちゃんと礼儀正しくしなさいって教わったの」

「まあ、アイはそれでいいかもね」

　アイは貴族でもなんでもないの。お母さんの教えを守るだけなの！

「それでは、早速授業を始めます。皆様の中には魔法とは何かを知っている人も多いでしょう」

　リエッタ先生はそう言って、本を教壇に広げたの。壁に魔法で文字をかきながら説明を始めたの。

「魔法は７種類の属性があります。魔法を行使するには精霊の力を借ります。下位の精霊はとかげの形状をしていて、中位の精霊は動物の形状をしています。更に上の位になると動物の形状のままですが意思を持つようになります。精霊が自動で使役している者を守るのです」

「アイの精霊みたいね」

「そうみたいなの」

　アイの精霊さんは上位の精霊さんなの？

「人伝に聞いた話では更にその上も存在します。形状はそのままなのですが使役している人のマナを使用せずに魔法を行使してくれるのです。これはもう無敵ですね」

　リエッタ先生は笑いながら壁に魔法で文字を書いて行くの。アイはいつもそんな感じなの、っていう事は一番凄いの？