30 / 59
第2章 国
第30話 冒険者ギルド
しおりを挟む
冒険者ギルドの前に着いた。観音開きの扉のある建物で、二階建ての家だ。なかなか大きい建物だな。早速扉を開いて入っていく。何故か、みんなは俺の後ろを着いてくる感じだ。
「おいおい、ここはいつから孤児院になったんだ?」
想像通り、酒場が併設されていて酔っぱらっている中堅冒険者っぽい奴らが俺達を見て大きく呟いた。別に子供が入ってきてもいいんだろ?
「いらっしゃいませ。ご依頼ですか?」
冒険者を気にせずに正面の受付に向かうと小さな角を生やした少女が迎えてくれた。
「冒険者になりたいんですけど」
「冒険者ですか? あなただけですか?」
「全員です」
少女に説明すると少し驚いた顔をして、すぐに気を取り直して受付の下から紙を人数分取り出した。
「子供たちはこちらに、大人のお二人はこちらです」
二枚ずつ受付に出された羊皮紙、片方は子供用でもう片方は大人用。羊皮紙自体に違いがないように思える、何が違うのだろうか?
「こちらにお名前をお書きください。……読み書きは大丈夫ですか?」
「あっ」
言葉は分かるけど、字は日本語じゃないんだよな。読むことはできるけど、書くのは無理だ。
「ヒフミ様、私が」
「私もかけるよ~」
マイルとアイリが書けるようだ。というか、リックも書けるみたいで俺だけマイルに書いてもらう事になってしまった。今から勉強するしかないな~。
「ぷっ、あいつ、字書けないみたいだぜ」
酒場の方からそんな声が聞こえてくる。よっぽど暇なんだな。
学校でもあんな感じでいじられたっけな~。スルースキルが高いからいじめまではいかなかったけどな。ハジメが親友っていうのはでかかった、顔が断然かわいいからな。女からの支持率がかなり高くて男たちが手をだせなかった。たまに俺とハジメが話していると女達がヒソヒソと話をしては目を背けて来たんだよな。たぶん、お腐りになっていたんだろうな。
「ではヒフミ様、マイル様はこちらに指を」
酒場の冒険者の言葉を気にもせずに少女はお酒を飲むときに使うコップ、トックリのような陶器を向けてきた。どうやら、指を入れてほしいみたいだな。
「指を入れれば良いのか?」
「はい、どの指でも大丈夫ですよ」
少女はニッコリと微笑んで答えてくれた。
「おいおい、ゼーレンちゃん。そんな奴に優しくしても意味ないぜ~」
「俺達に優しくしてくれよ~」
またもやヤジが飛んできた。少女はゼーレンっていうのか、変わった名前だな~。
「気にせずに」
「じゃあ、私から」
ヤジを気にしないで少女がトックリを前に出してきた。マイルが先に指を入れる。
マイルが指を入れると、トックリの口が閉じる。少しするとトックリが開いて花が咲くように口が開いていく。
口が開ききると底だった所が上に来て魔法陣みたいなものが光っていた。その魔法陣を羊皮紙に押し当てている。ハンコかな?
「これでこの羊皮紙はあなたの物になります。腕にしまうことが出来るのでギルドと言うか、念じれば出てきます」
ゼーレンがそう言って自分の腕を見せてきた。タトゥーのような文字が手首の表に書いてある、四角の中に丸が書いてある感じだ。
ハンコを押された所が魔法陣の形に光ってる。魔法があるのは知っていたけど、やっぱり、こういうの見ると異世界に来たって感じがするな~。
「では次はヒフミ様」
ゼーレンは俺へとトックリを差し出してきた。さっきまで花みたいに開いていたトックリは元のトックリに戻っている。
「これで二人は冒険者になりました」
マイルの時と同じように腕にタトゥーが刻まれた。傷物になってしまった、父さんと母さんに顔向けできないな。戻る気はないけどな。
「僕も書けました」
「私も~」
「はい、大丈夫ですよ」
リック達も待ち遠しかったみたいで羊皮紙を掲げている。リックとアイリもめでたく冒険者か。
「おいおい、ここはいつから孤児院になったんだ?」
想像通り、酒場が併設されていて酔っぱらっている中堅冒険者っぽい奴らが俺達を見て大きく呟いた。別に子供が入ってきてもいいんだろ?
「いらっしゃいませ。ご依頼ですか?」
冒険者を気にせずに正面の受付に向かうと小さな角を生やした少女が迎えてくれた。
「冒険者になりたいんですけど」
「冒険者ですか? あなただけですか?」
「全員です」
少女に説明すると少し驚いた顔をして、すぐに気を取り直して受付の下から紙を人数分取り出した。
「子供たちはこちらに、大人のお二人はこちらです」
二枚ずつ受付に出された羊皮紙、片方は子供用でもう片方は大人用。羊皮紙自体に違いがないように思える、何が違うのだろうか?
「こちらにお名前をお書きください。……読み書きは大丈夫ですか?」
「あっ」
言葉は分かるけど、字は日本語じゃないんだよな。読むことはできるけど、書くのは無理だ。
「ヒフミ様、私が」
「私もかけるよ~」
マイルとアイリが書けるようだ。というか、リックも書けるみたいで俺だけマイルに書いてもらう事になってしまった。今から勉強するしかないな~。
「ぷっ、あいつ、字書けないみたいだぜ」
酒場の方からそんな声が聞こえてくる。よっぽど暇なんだな。
学校でもあんな感じでいじられたっけな~。スルースキルが高いからいじめまではいかなかったけどな。ハジメが親友っていうのはでかかった、顔が断然かわいいからな。女からの支持率がかなり高くて男たちが手をだせなかった。たまに俺とハジメが話していると女達がヒソヒソと話をしては目を背けて来たんだよな。たぶん、お腐りになっていたんだろうな。
「ではヒフミ様、マイル様はこちらに指を」
酒場の冒険者の言葉を気にもせずに少女はお酒を飲むときに使うコップ、トックリのような陶器を向けてきた。どうやら、指を入れてほしいみたいだな。
「指を入れれば良いのか?」
「はい、どの指でも大丈夫ですよ」
少女はニッコリと微笑んで答えてくれた。
「おいおい、ゼーレンちゃん。そんな奴に優しくしても意味ないぜ~」
「俺達に優しくしてくれよ~」
またもやヤジが飛んできた。少女はゼーレンっていうのか、変わった名前だな~。
「気にせずに」
「じゃあ、私から」
ヤジを気にしないで少女がトックリを前に出してきた。マイルが先に指を入れる。
マイルが指を入れると、トックリの口が閉じる。少しするとトックリが開いて花が咲くように口が開いていく。
口が開ききると底だった所が上に来て魔法陣みたいなものが光っていた。その魔法陣を羊皮紙に押し当てている。ハンコかな?
「これでこの羊皮紙はあなたの物になります。腕にしまうことが出来るのでギルドと言うか、念じれば出てきます」
ゼーレンがそう言って自分の腕を見せてきた。タトゥーのような文字が手首の表に書いてある、四角の中に丸が書いてある感じだ。
ハンコを押された所が魔法陣の形に光ってる。魔法があるのは知っていたけど、やっぱり、こういうの見ると異世界に来たって感じがするな~。
「では次はヒフミ様」
ゼーレンは俺へとトックリを差し出してきた。さっきまで花みたいに開いていたトックリは元のトックリに戻っている。
「これで二人は冒険者になりました」
マイルの時と同じように腕にタトゥーが刻まれた。傷物になってしまった、父さんと母さんに顔向けできないな。戻る気はないけどな。
「僕も書けました」
「私も~」
「はい、大丈夫ですよ」
リック達も待ち遠しかったみたいで羊皮紙を掲げている。リックとアイリもめでたく冒険者か。
0
あなたにおすすめの小説
ようこそ異世界へ!うっかりから始まる異世界転生物語
Eunoi
ファンタジー
本来12人が異世界転生だったはずが、神様のうっかりで異世界転生に巻き込まれた主人公。
チート能力をもらえるかと思いきや、予定外だったため、チート能力なし。
その代わりに公爵家子息として異世界転生するも、まさかの没落→島流し。
さぁ、どん底から這い上がろうか
そして、少年は流刑地より、王政が当たり前の国家の中で、民主主義国家を樹立することとなる。
少年は英雄への道を歩き始めるのだった。
※第4章に入る前に、各話の改定作業に入りますので、ご了承ください。
スキルはコピーして上書き最強でいいですか~改造初級魔法で便利に異世界ライフ~
深田くれと
ファンタジー
【文庫版2が4月8日に発売されます! ありがとうございます!】
異世界に飛ばされたものの、何の能力も得られなかった青年サナト。街で清掃係として働くかたわら、雑魚モンスターを狩る日々が続いていた。しかしある日、突然仕事を首になり、生きる糧を失ってしまう――。 そこで、サナトの人生を変える大事件が発生する!途方に暮れて挑んだダンジョンにて、ダンジョンを支配するドラゴンと遭遇し、自らを破壊するよう頼まれたのだ。その願いを聞きつつも、ダンジョンの後継者にはならず、能力だけを受け継いだサナト。新たな力――ダンジョンコアとともに、スキルを駆使して異世界で成り上がる!
【完結】前世の不幸は神様のミスでした?異世界転生、条件通りなうえチート能力で幸せです
yun.
ファンタジー
~タイトル変更しました~
旧タイトルに、もどしました。
日本に生まれ、直後に捨てられた。養護施設に暮らし、中学卒業後働く。
まともな職もなく、日雇いでしのぐ毎日。
劣悪な環境。上司にののしられ、仲のいい友人はいない。
日々の衣食住にも困る。
幸せ?生まれてこのかた一度もない。
ついに、死んだ。現場で鉄パイプの下敷きに・・・
目覚めると、真っ白な世界。
目の前には神々しい人。
地球の神がサボった?だから幸せが1度もなかったと・・・
短編→長編に変更しました。
R4.6.20 完結しました。
長らくお読みいただき、ありがとうございました。
夢幻の錬金術師 ~【異空間収納】【錬金術】【鑑定】【スキル剥奪&付与】を兼ね備えたチートスキル【錬金工房】で最強の錬金術師として成り上がる~
青山 有
ファンタジー
女神の助手として異世界に召喚された厨二病少年・神薙拓光。
彼が手にしたユニークスキルは【錬金工房】。
ただでさえ、魔法があり魔物がはびこる危険な世界。そこを生産職の助手と巡るのかと、女神も頭を抱えたのだが……。
彼の持つ【錬金工房】は、レアスキルである【異空間収納】【錬金術】【鑑定】の上位互換機能を合わせ持ってるだけでなく、スキルの【剥奪】【付与】まで行えるという、女神の想像を遥かに超えたチートスキルだった。
これは一人の少年が異世界で伝説の錬金術師として成り上がっていく物語。
※カクヨムにも投稿しています
異世界で家をつくります~異世界転移したサラリーマン、念動力で街をつくってスローライフ~
ヘッドホン侍
ファンタジー
◆異世界転移したサラリーマンがサンドボックスゲームのような魔法を使って、家をつくったり街をつくったりしながら、マイペースなスローライフを送っていたらいつの間にか世界を救います◆
ーーブラック企業戦士のマコトは気が付くと異世界の森にいた。しかし、使える魔法といえば念動力のような魔法だけ。戦うことにはめっぽう向いてない。なんとか森でサバイバルしているうちに第一異世界人と出会う。それもちょうどモンスターに襲われているときに、女の子に助けられて。普通逆じゃないのー!と凹むマコトであったが、彼は知らない。守るにはめっぽう強い能力であったことを。
※「カクヨム」「小説家になろう」にも掲載しています。
【しっかり書き換え版】『異世界でたった1人の日本人』~ 異世界で日本の神の加護を持つたった1人の男~
石のやっさん
ファンタジー
12/17 13時20分 HOT男性部門1位 ファンタジー日間 1位 でした。
ありがとうございます
主人公の神代理人(かみしろ りひと)はクラスの異世界転移に巻き込まれた。
転移前に白い空間にて女神イシュタスがジョブやスキルを与えていたのだが、理人の番が来た時にイシュタスの顔色が変わる。「貴方神臭いわね」そう言うと理人にだけジョブやスキルも与えずに異世界に転移をさせた。
ジョブやスキルの無い事から早々と城から追い出される事が決まった、理人の前に天照の分体、眷属のアマ=テラス事『テラスちゃん』が現れた。
『異世界の女神は誘拐犯なんだ』とリヒトに話し、神社の宮司の孫の理人に異世界でも生きられるように日本人ならではの力を授けてくれた。
ここから『異世界でたった1人の日本人、理人の物語』がスタートする
「『異世界でたった1人の日本人』 私達を蔑ろにしチート貰ったのだから返して貰いますね」が好評だったのですが...昔に書いて小説らしくないのでしっかり書き始めました。
【完結】異世界に召喚されたので、好き勝手に無双しようと思います。〜人や精霊を救う?いいえ、ついでに女神様も助けちゃおうと思います!〜
月城 蓮桜音
ファンタジー
仕事に日々全力を注ぎ、モフモフのぬいぐるみ達に癒されつつ、趣味の読書を生き甲斐にしていたハードワーカーの神木莉央は、過労死寸前に女神に頼まれて異世界へ。魔法のある世界に召喚された莉央は、魔力量の少なさから無能扱いされるが、持ち前のマイペースさと素直さで、王子と王子の幼馴染達に愛され無双して行く物語です。
※この作品は、カクヨムでも掲載しています。
【完結】異世界で魔道具チートでのんびり商売生活
シマセイ
ファンタジー
大学生・誠也は工事現場の穴に落ちて異世界へ。 物体に魔力を付与できるチートスキルを見つけ、 能力を隠しつつ魔道具を作って商業ギルドで商売開始。 のんびりスローライフを目指す毎日が幕を開ける!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる