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第二章 悪しき影
第五十一話 ステータス
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チクチクチクチク、
「アレク~何を作っているの?」
「適当に手袋だよ」
「え~いっぱいあるのに?」
今、僕らはアイリさんの料理を食べ終わってシーナの自室でくつろぎ中。またシーナと一緒に寝ることになったけど、宿屋でもそうだったので別に気にならなくなっちゃいました。
僕の持っている職業を付与したアイテムは手袋と靴下、それに皮の指当て。それだけで驚異的な力を発揮してしまうんだけど、裁縫ギフトは成長するから暇なときはせっせと裁縫しないといけないんだ。成長するって事はフェイブルファイア様がこれ以上の力が必要だって思ったからだと思うからね。日々修練あるのみだ。
「十分強いと思うけどな~」
「お父さんが勇者って聞いたら、居ても立っても居られないよ」
裁縫ギフトを強くして勇者の職業を付与出来るようになって僕も勇者になるんだ。何も持っていなかった僕だけど、そんな夢くらい持ってもいいよね。
「勇者か~。じゃあ、私は巫女だから聖女様だね。アレクを絶対に守るから!」
シーナはベッドに腰かけてガッツポーズを作った。とても可愛らしい仕草に僕は頬を赤くする。
「ありがとう。だけど、そのセリフは僕のセリフだよ」
「えっ」
「聖女様は勇者様に守られる。大抵の話はそんな感じでしょ?」
「アレク~」
シーナの言葉を聞いて僕がシーナを守ると伝えるとシーナが抱き着いてきた。柔らかな感触に僕は頬を緩ませた。
「裁縫するからそろそろ・・」
「あっ、ごめんね」
しばらく、感触を楽しんでいたんだけど、裁縫がやりたいので離れるように言うと頬を赤くしたシーナがベッドに戻っていった。
「じゃあ、先に寝るね。アレクも無理しないでよ」
「うん。すぐに寝るよ」
明かりを消さないでシーナが眠りに入っていく。僕はそのまま、裁縫をチクチクチクチク。ただ、やみくもに作っているんだけど、アイリさん達にアイテムバッグを渡すつもりなのでアイテムバッグを多めに作ってる。あるのとないのとじゃ大きく違うからね。
「よし、こんなもんでいいかな」
僕の作れる初級の職業を付与した手袋をすべて作った。元々持っていたから重複しているだけだけど、それでも大きく変わるから作っておいて損はない。
「ステータス」
アレク
レベル 90
【HP】9800
【MP】8090
【STR】8200
【VIT】8100
【DEX】8300
【AGI】8200
【INT】7500
【MND】7600
ギフト
裁縫(速度7 完成度15 スキル10)
群れを倒したから気にはなっていたんだけど、案の定かなり上がってる。僕は静かにステータスを閉じてシーナの横に寝そべったよ。諦めに近いね。
「ソソルソ村はあとどれくらいだ!」
「クード様、あと三日程です」
「ぐっ、あの小僧の故郷と聞いていたが遠いな」
私はクード、アレクとか言う小僧に顔に泥を塗られ、仕返しに故郷を燃やしてやろうと思って兵士を集めてやってきたのだが。
「魔物の死体が」
「なぜこんなに?」
二百人の兵士を集めて進軍しているのだが、街道沿いに複数の魔物の死体が見える。これは明らかにおかしな量だ。
「これはオークの群れ?」
「いや、複数の魔物の死体があるぞ。スタンピードの様なものでは?」
何人かの兵士が報告に来る。
スタンピードの小さい物があったのではないかと言っているな。かなり多いとおもうが。
「あらかた回収したら進軍するぞ」
「へいっ」
兵士達はチンピラの寄せ集めのような者達だ。前金と村で得た物をやると言ってある。冒険者ランクで言う所のCランクといった所だろうか。奴らは貰えるものは何でももらう、ハイエナのような者達だ。貪欲で汚い仕事も進んでやる。あの小僧の仕返しには持って来いの者達だ。
「クード様、それでそのアレクって小僧は殺すとして、村の連中はどうするんです?」
「あの小僧の身内は全員殺す。それ以外は好きにしろ」
「へっへっへ、了解しやした。野郎ども、そう言うこった」
『へいっ』
兵士達は下品に笑った。何とも心強い者達だろうか。
「アレク~何を作っているの?」
「適当に手袋だよ」
「え~いっぱいあるのに?」
今、僕らはアイリさんの料理を食べ終わってシーナの自室でくつろぎ中。またシーナと一緒に寝ることになったけど、宿屋でもそうだったので別に気にならなくなっちゃいました。
僕の持っている職業を付与したアイテムは手袋と靴下、それに皮の指当て。それだけで驚異的な力を発揮してしまうんだけど、裁縫ギフトは成長するから暇なときはせっせと裁縫しないといけないんだ。成長するって事はフェイブルファイア様がこれ以上の力が必要だって思ったからだと思うからね。日々修練あるのみだ。
「十分強いと思うけどな~」
「お父さんが勇者って聞いたら、居ても立っても居られないよ」
裁縫ギフトを強くして勇者の職業を付与出来るようになって僕も勇者になるんだ。何も持っていなかった僕だけど、そんな夢くらい持ってもいいよね。
「勇者か~。じゃあ、私は巫女だから聖女様だね。アレクを絶対に守るから!」
シーナはベッドに腰かけてガッツポーズを作った。とても可愛らしい仕草に僕は頬を赤くする。
「ありがとう。だけど、そのセリフは僕のセリフだよ」
「えっ」
「聖女様は勇者様に守られる。大抵の話はそんな感じでしょ?」
「アレク~」
シーナの言葉を聞いて僕がシーナを守ると伝えるとシーナが抱き着いてきた。柔らかな感触に僕は頬を緩ませた。
「裁縫するからそろそろ・・」
「あっ、ごめんね」
しばらく、感触を楽しんでいたんだけど、裁縫がやりたいので離れるように言うと頬を赤くしたシーナがベッドに戻っていった。
「じゃあ、先に寝るね。アレクも無理しないでよ」
「うん。すぐに寝るよ」
明かりを消さないでシーナが眠りに入っていく。僕はそのまま、裁縫をチクチクチクチク。ただ、やみくもに作っているんだけど、アイリさん達にアイテムバッグを渡すつもりなのでアイテムバッグを多めに作ってる。あるのとないのとじゃ大きく違うからね。
「よし、こんなもんでいいかな」
僕の作れる初級の職業を付与した手袋をすべて作った。元々持っていたから重複しているだけだけど、それでも大きく変わるから作っておいて損はない。
「ステータス」
アレク
レベル 90
【HP】9800
【MP】8090
【STR】8200
【VIT】8100
【DEX】8300
【AGI】8200
【INT】7500
【MND】7600
ギフト
裁縫(速度7 完成度15 スキル10)
群れを倒したから気にはなっていたんだけど、案の定かなり上がってる。僕は静かにステータスを閉じてシーナの横に寝そべったよ。諦めに近いね。
「ソソルソ村はあとどれくらいだ!」
「クード様、あと三日程です」
「ぐっ、あの小僧の故郷と聞いていたが遠いな」
私はクード、アレクとか言う小僧に顔に泥を塗られ、仕返しに故郷を燃やしてやろうと思って兵士を集めてやってきたのだが。
「魔物の死体が」
「なぜこんなに?」
二百人の兵士を集めて進軍しているのだが、街道沿いに複数の魔物の死体が見える。これは明らかにおかしな量だ。
「これはオークの群れ?」
「いや、複数の魔物の死体があるぞ。スタンピードの様なものでは?」
何人かの兵士が報告に来る。
スタンピードの小さい物があったのではないかと言っているな。かなり多いとおもうが。
「あらかた回収したら進軍するぞ」
「へいっ」
兵士達はチンピラの寄せ集めのような者達だ。前金と村で得た物をやると言ってある。冒険者ランクで言う所のCランクといった所だろうか。奴らは貰えるものは何でももらう、ハイエナのような者達だ。貪欲で汚い仕事も進んでやる。あの小僧の仕返しには持って来いの者達だ。
「クード様、それでそのアレクって小僧は殺すとして、村の連中はどうするんです?」
「あの小僧の身内は全員殺す。それ以外は好きにしろ」
「へっへっへ、了解しやした。野郎ども、そう言うこった」
『へいっ』
兵士達は下品に笑った。何とも心強い者達だろうか。
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