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第二章 悪しき影
第七十六話 熱々~
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「やあ、アレク君」
「やっほ~」
「あ~、ドランさんとウーナさん」
ラナさん達が来店した次の日、ドランさんとウーナさんが来てくれた。ウーナさんはドランさんと手を繋いでるよ。
「美味しそうなクッキーがあるって聞いたよ~」
「ははは、クッキーはみんな買っていきますね~」
来店する人はみんな必ずクッキーを買っていくんだよね。僕らもみんな美味しくてたべてるんだ。調理士の職業を付与した指当てを5個もつければ10分で作れるから量産は簡単なんだよね。今はビャナに作ってもらったりもしていて作れる人が増えているんだ。男の子たちはそう言った事は苦手みたいだからあまりやらせてない。まあ、職業を付与すればだれでも作れるんだけど、嫌なことをさせるのは違うかなって思ったんだよね。
「ウーナさん....この間はすみませんでした」
「シーナちゃん...ううん、いいの。私も言い過ぎたよ。サーシャさんはシーナちゃんにとって大事な人になっていたんだよね。それなのに私は無神経な事を言っちゃったよね」
サーシャさんを疑ったウーナさんにシーナは怒ってしまったんだ。それからウーナさんとは話もしなかったけど、やっとシーナも話す気になったみたい。みんな仲良くした方がいいんだよね。
「仲直りしたことで私はこの腰巻とクッキーを」
「あ~ずる~い。じゃあ、私はクッキーとこの指輪~。もちろん、あなたが買ってね」
「ははは、じゃあ、二つ買わないといけないな。ペアであるかな?」
「え!? 本当に買ってくれるの? 冗談だったんだけど」
「いつまでも結婚しないのも君に失礼だろ」
ウーナさんがいたずらっぽく指輪をドランさんに見せた。冗談だったのにドランさんは指輪を買ってくれるみたい。トレドさんの商品の指輪は全部ペアでそろえてあるんだ。僕はしまってあったルビーの指輪をドランさんに渡す。
「ウーナ、俺と結婚してくれ!」
「...はい」
ドランさんが指輪をウーナさんに差し出して片膝をついた。ウーナさんはウルウルした瞳でドランさんと指輪を見つめる。僕らはただ静かにその様子を見ることしかできない。
「綺麗...」
「ウーナには負けてしまって居るけどな」
「ふふ、何だか、ドランらしくないわね。誰に言われたの?」
「だれにも言われていないさ。ただ、君はみんなからそう言った目で見られていると聞いてね。俺が焦ってしまっただけさ」
「ふふ、じゃあ、その誰かさんに感謝しないとね」
ドランさんは会計を済ませながらウーナさんと見つめあって揶揄いあってる。僕らが間に入れる間は一切ないね。二人共ウルウルした瞳で見つめあっているよ。
「...いいな~。大人って感じ」
「さりげなく結婚してしまうんですね」
「結婚~」
シーナとビャナとファーナがうっとりとドランさん達の去った扉を見つめる。シーナがチラチラ僕を見てきているけど、僕らにはまだまだ先の話だよ。でも、いつかは僕もあんな告白をしてみたいな。
「シーナ様はいいよね~。アレク様がいるもんね」
「ね~」
「えへへ...でも、アレクに見放されないように頑張らないといけないから大変だよ」
「あ~、私達じゃ絶対に無理~」
「むり~」
シーナとビャナ達が僕を見つめて何か話しているよ。何だか険しい顔で話しているけど、僕の何について話しているのかな?
「あっ、お客さんだ」
「なんか、豪華は馬車が止まったね」
そんな、話をしているとお店の前に金で装飾された馬車が止まった。そんな高級な馬車の知り合いなんていないんだけどな。
「ここがクードの店か?」
ちょび髭のお金持ちそうな人がお店に入って開口一番言い放った。クードの知り合いみたい?
「やっほ~」
「あ~、ドランさんとウーナさん」
ラナさん達が来店した次の日、ドランさんとウーナさんが来てくれた。ウーナさんはドランさんと手を繋いでるよ。
「美味しそうなクッキーがあるって聞いたよ~」
「ははは、クッキーはみんな買っていきますね~」
来店する人はみんな必ずクッキーを買っていくんだよね。僕らもみんな美味しくてたべてるんだ。調理士の職業を付与した指当てを5個もつければ10分で作れるから量産は簡単なんだよね。今はビャナに作ってもらったりもしていて作れる人が増えているんだ。男の子たちはそう言った事は苦手みたいだからあまりやらせてない。まあ、職業を付与すればだれでも作れるんだけど、嫌なことをさせるのは違うかなって思ったんだよね。
「ウーナさん....この間はすみませんでした」
「シーナちゃん...ううん、いいの。私も言い過ぎたよ。サーシャさんはシーナちゃんにとって大事な人になっていたんだよね。それなのに私は無神経な事を言っちゃったよね」
サーシャさんを疑ったウーナさんにシーナは怒ってしまったんだ。それからウーナさんとは話もしなかったけど、やっとシーナも話す気になったみたい。みんな仲良くした方がいいんだよね。
「仲直りしたことで私はこの腰巻とクッキーを」
「あ~ずる~い。じゃあ、私はクッキーとこの指輪~。もちろん、あなたが買ってね」
「ははは、じゃあ、二つ買わないといけないな。ペアであるかな?」
「え!? 本当に買ってくれるの? 冗談だったんだけど」
「いつまでも結婚しないのも君に失礼だろ」
ウーナさんがいたずらっぽく指輪をドランさんに見せた。冗談だったのにドランさんは指輪を買ってくれるみたい。トレドさんの商品の指輪は全部ペアでそろえてあるんだ。僕はしまってあったルビーの指輪をドランさんに渡す。
「ウーナ、俺と結婚してくれ!」
「...はい」
ドランさんが指輪をウーナさんに差し出して片膝をついた。ウーナさんはウルウルした瞳でドランさんと指輪を見つめる。僕らはただ静かにその様子を見ることしかできない。
「綺麗...」
「ウーナには負けてしまって居るけどな」
「ふふ、何だか、ドランらしくないわね。誰に言われたの?」
「だれにも言われていないさ。ただ、君はみんなからそう言った目で見られていると聞いてね。俺が焦ってしまっただけさ」
「ふふ、じゃあ、その誰かさんに感謝しないとね」
ドランさんは会計を済ませながらウーナさんと見つめあって揶揄いあってる。僕らが間に入れる間は一切ないね。二人共ウルウルした瞳で見つめあっているよ。
「...いいな~。大人って感じ」
「さりげなく結婚してしまうんですね」
「結婚~」
シーナとビャナとファーナがうっとりとドランさん達の去った扉を見つめる。シーナがチラチラ僕を見てきているけど、僕らにはまだまだ先の話だよ。でも、いつかは僕もあんな告白をしてみたいな。
「シーナ様はいいよね~。アレク様がいるもんね」
「ね~」
「えへへ...でも、アレクに見放されないように頑張らないといけないから大変だよ」
「あ~、私達じゃ絶対に無理~」
「むり~」
シーナとビャナ達が僕を見つめて何か話しているよ。何だか険しい顔で話しているけど、僕の何について話しているのかな?
「あっ、お客さんだ」
「なんか、豪華は馬車が止まったね」
そんな、話をしているとお店の前に金で装飾された馬車が止まった。そんな高級な馬車の知り合いなんていないんだけどな。
「ここがクードの店か?」
ちょび髭のお金持ちそうな人がお店に入って開口一番言い放った。クードの知り合いみたい?
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