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第一章
第24話
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「ふふん。私もあなたの力を見てみたかったんだ~」
「それは光栄だな」
ミーシャの言葉に微笑むルレインさん。
拠点の前の道路に出て二人が対峙する。
ミーシャはいつも通り大剣、ルレインさんは細剣、レイピアと言われる剣か。
「そんな細い剣で受けれるかな~!」
少し様子を見ていたミーシャが大剣を振り上げて近づいて一発振り下ろした。
挑発にも似た言葉に触発されたみたいで受けて立ったルレインさん。あの細い剣で大剣を受け止めると冷や汗をかいている。
「素晴らしい力だね」
「へ~。折れないなんて凄い剣だね」
ルレインさんは剣を両手で支えながら声をもらす。そんな彼女とは正反対に余裕しゃくしゃくのミーシャは口角をあげた。
あの細い刀身でミーシャの大剣を受けるなんて信じられないな。おまけにミーシャは僕の強化を施してるからな。実力が見たいんだから全力でやってあげないと失礼だからね。といっても本気で強化していないけれど。
「では次は私の番だ! これは受けられないだろう」
ルレインさんも同じように挑発の声をあげた。後方に下がって手で剣をなぞると青白く刀身が輝いていって大きくなり、大剣を作り出していく。
「力自慢なのにそんな細い剣だったのはそういうことなのね」
ミーシャが感心したように声をあげる。
片手で男達を投げていたルレインさんを見て僕もそう思っていた。力が強いのにレイピアなんて似合わないもんな。
「君に言われたくないよ。それほど大きくないというのに素晴らしい力だ」
「それはどうも~。でも、それはヒューイの愛の力ってやつだから」
ルレインさんの言葉にミーシャが僕にウインクをして答える。ステイン達が呆れているとルレインさんが僕を見て頷いた。
「こんなに強い人が惚れる力か。それには興味があるな」
ルレインさんはそういって両手で突きの構えをとる。警戒してミーシャが剣の腹側を見せた。何かを察知したみたいだな。
「経験値もなかなか……では行くぞ!」
「!?」
青白い刀身がルレインさんの突きで飛び出す。鋭い突きの勢いのまま飛び出した刀身がミーシャの剣に当たった。ミーシャは剣ごと吹き飛んで別の建物の屋根へと着地する。
「凄いな。剣も傷つかないのか」
ミーシャが驚く声をあげる前にルレインさんが声をあげた。なぜか僕を見つめてくる。
「凄い凄い。ワジソンに投げてもらうより飛んだね」
「ふん。儂の本気はもっと飛べるぞ」
ミーシャがはしゃぎながら戻ってくる。なぜかワジソンは張り合って声をあげてるよ。
「その剣はどんな作りをしているんだ? 私の攻撃を受けて傷もつかないなんて」
「へっへ~。愛の力だよ~」
ルレインさんが興味深げにミーシャに近づいて剣を見つめる。彼女の剣は普通の大剣だ。ただただ大きいだけの剣。
僕がとっさに剣への強化を強めたんだ。それがなかったら壊れていただろうな。流石にそれは困るのでやっておいてよかった。
「興味深いな」
「そんなことよりも試験はおしまい?」
「ん? ああ、そうだな。すぐに姫様と合流しよう」
考え込むルレインさんにミーシャが声をかけると試験は合格したみたい。チラチラと僕を見てくるようになってしまったけど何とか依頼は受けれるみたいだ。って本当に僕らで大丈夫なんだろうか?
「皆さんは待っていてくれ。すぐに姫様を連れてくる」
ルレインさんは剣をしまうとそういって走っていった。
しばらくすると、ルレインさんと一緒に青い髪の少女が現れた。綺麗なドレスを着てる少女は僕らを見回してからルレインさんを見る。
「ルレイン、こやつらが護衛をしてくれるのですか?」
「はい、姫様」
首を傾げるお姫様にルレインさんが頷いて答える。
「そうか……ありがとう。えっと」
「姫様、リーダーのステイン様とヒューイ様です。それと」
首を傾げる姫様に順番に紹介してくれるルレインさん。
「よろしくお願いします」
お辞儀をするお姫様。とっても腰が低いな。お姫様とは思えない。
「そんなに頭を下げないでください」
「そうだよ。私達は平民なんだからね」
流石の様子にリーシャとミーシャが声をあげた。僕らも頷いて答えると姫様は微笑んだ。
「ありがとうございます」
満面の笑みのお姫様にみんなほっこりした。こんなに腰の低い王族がいるなんて驚きだ。
「では姫様。依頼の詳細を」
「はい」
ルレインさんの言葉に一度頷いて僕らを見回す。顔を少し高揚させて口を開く。
「私、アルテナ・オルダイナはテスラ帝国の王子。タリウス・テスラ様と駆け落ちいたします」
『ええ!?』
姫様の言葉にその場にいたみんなが驚きの声をあげた。知っているはずのルレインさんも驚いてるけどどういうこと?
「ひ、姫様!?」
「ルレイン、ごめんなさい。あなたの事も騙していました。私は戦争を終らせるために動いていたわけではないのです。ただの私情なの」
どうやら、お姫様の身勝手なことに付き合わされていた様子。それもルレインさんは知らなかったみたいだな。
「ごめんなさいルレイン。わたくしごとで動かしてしまって」
「……姫様のためならば構わないのですが、駆け落ちということは」
「ええ、お父様はもちろん、お母様も私が王国を出たことを知らないわ」
アルテナ様はそういって腕を組んだ。少し横柄なお姫様みたいだな。
「……すみません皆さん。一方的に話しを進めておいてなんですがなかったことにしていただけませんか?」
ルレインさんが大きくため息をついて僕らへ頭を下げて言ってくる。僕らは顔を見合って首を傾げた。
「王様方が知らないということはこれは大事になっている可能性があるんです。そうなると、私が姫様を誘拐してテスラ帝国へと拉致したという話になっている可能性があります。そうなると皆さんも共犯者となってしまいます」
なるほど、ルレインさんはそうなると懸念して僕らとは会っていないってことにしたいわけだ。僕らの為に。
「え!? 何を言っているのルレイン。そんなことお父様が言うはずないわ」
「王様は大丈夫でしょう。ですが問題は大臣です」
アルテナ様が声をあげるとルレインさんが頭を抱えて話した。
「大臣は王の座を狙っているのは知っているでしょ」
「し、知っているわ。だけど、お父様がいるんだから無理でしょ」
「その通りです。ですが王様が死んだ後、世継ぎがまだいないのです……」
王様の子供は女の子だけ、そういえば、そんな話を聞いたことがあるな。
「ん? それならテスラ帝国へ嫁いだだけで狙えるんじゃ?」
「ですね。それでも可能かもしれません。ですが大臣は確実な手を打ってきたようです……」
パリンッ!
ルラナの疑問の声を聞いてルレインさんは剣を抜いた。するとすぐに窓ガラスの割れる音が聞こえてきて入口から黒い外套を被った集団が入ってきた。
「それは光栄だな」
ミーシャの言葉に微笑むルレインさん。
拠点の前の道路に出て二人が対峙する。
ミーシャはいつも通り大剣、ルレインさんは細剣、レイピアと言われる剣か。
「そんな細い剣で受けれるかな~!」
少し様子を見ていたミーシャが大剣を振り上げて近づいて一発振り下ろした。
挑発にも似た言葉に触発されたみたいで受けて立ったルレインさん。あの細い剣で大剣を受け止めると冷や汗をかいている。
「素晴らしい力だね」
「へ~。折れないなんて凄い剣だね」
ルレインさんは剣を両手で支えながら声をもらす。そんな彼女とは正反対に余裕しゃくしゃくのミーシャは口角をあげた。
あの細い刀身でミーシャの大剣を受けるなんて信じられないな。おまけにミーシャは僕の強化を施してるからな。実力が見たいんだから全力でやってあげないと失礼だからね。といっても本気で強化していないけれど。
「では次は私の番だ! これは受けられないだろう」
ルレインさんも同じように挑発の声をあげた。後方に下がって手で剣をなぞると青白く刀身が輝いていって大きくなり、大剣を作り出していく。
「力自慢なのにそんな細い剣だったのはそういうことなのね」
ミーシャが感心したように声をあげる。
片手で男達を投げていたルレインさんを見て僕もそう思っていた。力が強いのにレイピアなんて似合わないもんな。
「君に言われたくないよ。それほど大きくないというのに素晴らしい力だ」
「それはどうも~。でも、それはヒューイの愛の力ってやつだから」
ルレインさんの言葉にミーシャが僕にウインクをして答える。ステイン達が呆れているとルレインさんが僕を見て頷いた。
「こんなに強い人が惚れる力か。それには興味があるな」
ルレインさんはそういって両手で突きの構えをとる。警戒してミーシャが剣の腹側を見せた。何かを察知したみたいだな。
「経験値もなかなか……では行くぞ!」
「!?」
青白い刀身がルレインさんの突きで飛び出す。鋭い突きの勢いのまま飛び出した刀身がミーシャの剣に当たった。ミーシャは剣ごと吹き飛んで別の建物の屋根へと着地する。
「凄いな。剣も傷つかないのか」
ミーシャが驚く声をあげる前にルレインさんが声をあげた。なぜか僕を見つめてくる。
「凄い凄い。ワジソンに投げてもらうより飛んだね」
「ふん。儂の本気はもっと飛べるぞ」
ミーシャがはしゃぎながら戻ってくる。なぜかワジソンは張り合って声をあげてるよ。
「その剣はどんな作りをしているんだ? 私の攻撃を受けて傷もつかないなんて」
「へっへ~。愛の力だよ~」
ルレインさんが興味深げにミーシャに近づいて剣を見つめる。彼女の剣は普通の大剣だ。ただただ大きいだけの剣。
僕がとっさに剣への強化を強めたんだ。それがなかったら壊れていただろうな。流石にそれは困るのでやっておいてよかった。
「興味深いな」
「そんなことよりも試験はおしまい?」
「ん? ああ、そうだな。すぐに姫様と合流しよう」
考え込むルレインさんにミーシャが声をかけると試験は合格したみたい。チラチラと僕を見てくるようになってしまったけど何とか依頼は受けれるみたいだ。って本当に僕らで大丈夫なんだろうか?
「皆さんは待っていてくれ。すぐに姫様を連れてくる」
ルレインさんは剣をしまうとそういって走っていった。
しばらくすると、ルレインさんと一緒に青い髪の少女が現れた。綺麗なドレスを着てる少女は僕らを見回してからルレインさんを見る。
「ルレイン、こやつらが護衛をしてくれるのですか?」
「はい、姫様」
首を傾げるお姫様にルレインさんが頷いて答える。
「そうか……ありがとう。えっと」
「姫様、リーダーのステイン様とヒューイ様です。それと」
首を傾げる姫様に順番に紹介してくれるルレインさん。
「よろしくお願いします」
お辞儀をするお姫様。とっても腰が低いな。お姫様とは思えない。
「そんなに頭を下げないでください」
「そうだよ。私達は平民なんだからね」
流石の様子にリーシャとミーシャが声をあげた。僕らも頷いて答えると姫様は微笑んだ。
「ありがとうございます」
満面の笑みのお姫様にみんなほっこりした。こんなに腰の低い王族がいるなんて驚きだ。
「では姫様。依頼の詳細を」
「はい」
ルレインさんの言葉に一度頷いて僕らを見回す。顔を少し高揚させて口を開く。
「私、アルテナ・オルダイナはテスラ帝国の王子。タリウス・テスラ様と駆け落ちいたします」
『ええ!?』
姫様の言葉にその場にいたみんなが驚きの声をあげた。知っているはずのルレインさんも驚いてるけどどういうこと?
「ひ、姫様!?」
「ルレイン、ごめんなさい。あなたの事も騙していました。私は戦争を終らせるために動いていたわけではないのです。ただの私情なの」
どうやら、お姫様の身勝手なことに付き合わされていた様子。それもルレインさんは知らなかったみたいだな。
「ごめんなさいルレイン。わたくしごとで動かしてしまって」
「……姫様のためならば構わないのですが、駆け落ちということは」
「ええ、お父様はもちろん、お母様も私が王国を出たことを知らないわ」
アルテナ様はそういって腕を組んだ。少し横柄なお姫様みたいだな。
「……すみません皆さん。一方的に話しを進めておいてなんですがなかったことにしていただけませんか?」
ルレインさんが大きくため息をついて僕らへ頭を下げて言ってくる。僕らは顔を見合って首を傾げた。
「王様方が知らないということはこれは大事になっている可能性があるんです。そうなると、私が姫様を誘拐してテスラ帝国へと拉致したという話になっている可能性があります。そうなると皆さんも共犯者となってしまいます」
なるほど、ルレインさんはそうなると懸念して僕らとは会っていないってことにしたいわけだ。僕らの為に。
「え!? 何を言っているのルレイン。そんなことお父様が言うはずないわ」
「王様は大丈夫でしょう。ですが問題は大臣です」
アルテナ様が声をあげるとルレインさんが頭を抱えて話した。
「大臣は王の座を狙っているのは知っているでしょ」
「し、知っているわ。だけど、お父様がいるんだから無理でしょ」
「その通りです。ですが王様が死んだ後、世継ぎがまだいないのです……」
王様の子供は女の子だけ、そういえば、そんな話を聞いたことがあるな。
「ん? それならテスラ帝国へ嫁いだだけで狙えるんじゃ?」
「ですね。それでも可能かもしれません。ですが大臣は確実な手を打ってきたようです……」
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