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最終章 新しい生命に乾杯だニャン

10話

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まいど、おいらの名前は、【みたらし】。生まれて半年の雄のお猫様だ。

名付け親は、父ちゃん。母ちゃんの名前にちなんでつけたらしい。なんでも俺の身体の色が、みたらし団子ってのに似ているらしい。
兄弟も他に5匹いる。
【きなこ】【おはぎ】【さくら】【ごま】【マメ】全部お餅や団子というお菓子から名前を考えたと言っていた。
父ちゃんは、母ちゃんが大好きなので、仕方がないとクロッチさんが言っていた。

クロッチさんは、母ちゃんの大親友な雄のお猫様だ。たまに、母ちゃんとクロッチさんが、お日様の当たる場所で仲良くお昼寝していると、凄い形相の父ちゃんが、母ちゃんを奪いに来ると笑って言ってた。父ちゃん、どんだけ母ちゃんを独占するつもりなんだ?

クロッチさんは、真っ黒なボディがカッコいい、男前なお猫様だ。おいらの憧れでもある。

決まったお嫁さんがいないため、【きなこ】が、「お嫁になるの」と言って、父ちゃんを困らせていた。

だけど、おいらは【きなこ】だけでなく【さくら】もクロッチさんの嫁になる気でいる事を知っている。しかも、【きなこ】も【さくら】もお互い了承済みで、クロッチさんはを2匹で囲い込むつもりらしい。

女の子って怖いと思った。
頑張れ、クロッチさん。めげるな父ちゃん。

おいらは、クロッチさんの弟、チャイロさんのムスメさんである【バニラ】ちゃんをお嫁さんにするつもりだ。

チャイロさんのおうちは、近々『お猫様カフェ』という喫茶店に変わるらしい。なんでも、お猫様と人間の絆を深める効果があるんだと。

シロジさんが、人間に攫われ、【玉無しの儀式】の被害者になった。まっすぐにピンとしていたシロジさんのお耳は、先っちょが四角くカットされていた。

母ちゃんは、ポロポロと涙を流し、父ちゃんが必死に慰めていた。

シロジさんは、3丁目の喫茶店に住み込みすることになり、チャイロさん下僕の男店員が奮起したらしい。

チャイロさんがお猫様の協力が必要だと、父ちゃんに相談していた。

チャイロさんの下僕は、大のお猫様好きらしく、人間のエゴで、お猫様に【玉無しの儀式】を受けさせることが、許せなかったと聞いた。

大好きなお猫様を守る為に、お猫様を保護して、お猫様と一緒に暮らしたいと真剣に考える人間との架け橋になるんだって。

そして、バニラちゃんをお嫁さんにするために、おいらは3丁目の喫茶店に潜入することが決まった。

父ちゃん、母ちゃん、兄弟たちと離れて暮らすのは寂しいけれど、いつでも遊びに来れるから。

泣き虫の母ちゃんは、「会いに行くダニ」と涙を流して寂しがっていた。

よしよしと父ちゃんが、母ちゃんほっぺを舐めていた。

それでは、ちょっくら行ってきます!









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