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番外編
ギムランの後悔
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何処から計画が漏れたのか。
ギムランは、ゆっくり過去を振り返る。それくらい時間がありあまる環境に置かれていた。
ギムラン・コーリングは上位貴族の嫡男として生まれ、育った。そんな彼は、8歳の時、運命の恋に落ちる。
リナリ・フォード。
にこにこと笑った顔が印象に残る、可愛らしい少女だ。
ギムランの未熟な脳は、天啓にうたれたように痺れた。
逃がすな。この子を捕まえておかなければならない。
ギムランは子供らしい純粋さで、しかし欲望のまま傲慢に、リナリと婚約したいと親にねだった。
我が子の可愛らしい我儘。
両親はそう捉え、フォード家に打診した。しばらくは中々返事はなく、フォード家もいきなり驚いたのだろうと静観した。
しかしコーリング家では嫡男が自分で将来の伴侶を見つけてきた、と盛り上がってしまう。
どのような令嬢なのか調べた侍従が、リナリを誉めそやしたのも大きかった。
使用人たちに背中を押され、ギムランは先走る。
「おれはコーリング家だぞ! リナリ、おれの言う事を聞かないと、わかるだろ!?」
しかし当時リナリは幼く、よく意味が分からなかったようで首を傾げた。その様子がまたギムランの琴線に触れ、より執着心を煽った。
リナリは言われた事をそのまま、どういう意味かと両親に聞いた。ただ子供が疑問を親に問うただけ。
しかしフォード家の面々は慄いて顔を見合わせた。
このままでは良くないと、意を決して断りの打診をしてみようと話していた矢先。
ギムランがリナリに付き纏い始めたのだ。
何処へ行くにも隣に陣取り、まるで自分の所有物のように振る舞う。他の友人たちと共に居ようものなら、じっと遠くから咎めるように見る。
しだいに、その光景が当たり前であると周りが錯覚を起こす。
何故誠実に応えないのかとリナリを諭す声まで出るようになる。
「リナリ! 貴族には格がある。君はおれには逆らえないんだ。おれだって君の家をつぶしたくない」
「つぶす……?」
リナリは物理的なそれを想像したらしく、震えて泣いた。
その様子にも、ギムランはぞわりと背に歓喜が走った。いや、実際それが喜びの感情だったのか定かではない。しかし悪くない気分だったのだ。
「わ、私、どうしたらいいのですか」
「あ、ああ、どう……おれの婚約者になればいい。そうしたら君の家とは家族になる。おれだって家族の家はつぶさないさ」
「婚約……それって将来コーリングさまとけっこん……しないと」
「しないと、ってなんだ! おれと……コーリング家の跡取りと結婚だぞ。世のご令嬢たちはみんな喜ぶことだって爺やが言ってた。爺やはいつも正しいんだ」
「そうなんですか? みんな……正しい……ううっ……」
リナリは縮こまるようにして両手を胸の前で握りしめた。
「呼び方ももっときやすくでいいぞ」
「ギムラン様……」
(そうか、嬉しいんだな、そんなに泣いて)
ギムランは満足して頷いた。
この頃すでにリナリは自鳴琴を直してくれた少年を調べ始め、素性と名前だけは知っていた。
「私、好きな子がいるんです……だ、だから婚約は」
「な、なんだって! そいつと仲良いのか?」
リナリは首を振る。聞けば、一度会っただけの片思いだと言う。
ギムランはそれなら問題ないと、絶対に自分の方が魅力的だという自信があった。
「おれを好きにさせてみせる!」
「す、好きに?」
「ああ、絶対大切にするから、リナリ!」
ギムランとしては切実にプロポーズをしたつもりだが、リナリの顔はどこか諦めの色を宿して、頷いた。
「お父様……両親に、はなしてみてから……」
「ああ!」
ギムランは、決定事項だと意気揚々と自分の親に話を通してしまった。
「リナリの事を傷付けない、裏切らない、悪口を言ってはいけない……どうです、ギムラン殿。守れますかな」
フォード家の当主は、幼いギムランにまるで喧嘩を売るようにして、契約書を確認させた。
「当たり前だ。おれはリナリが好きだからな」
「本当ですか?」
「う、疑っているのか!」
「いえ、まさか。ですが私共の可愛い娘の事。どうか親心を分かって下さい。それに本当にリナリが好きならば絶対に破らない約束ばかりでしょう?」
「そうだな」
ギムランは、たった一人で拇印を押した。
破る訳がない。そんな確信でふんぞり返った。
貴族罪人の収容所の一室で、ギムランはただぼうっと過去を思う。
あの子爵令嬢にしても、今でこそ馬鹿な事をしたと後悔している。
マサダ子爵家のフェリス。
最初は近づいてきたフェリスを、どことなくリナリに似ていると思って見ていただけだった。
その時ギムランは思春期を過ぎ、青年期後期真っ只中。突発な事故を装い体を擦り付けてきて、リナリに似た笑顔で恥ずかしそうに見上げてきた女に――。
思わず、口付けをしてしまった。リナリが許してくれた時を想像して。
(そこで踏みとどまっていれば、まだ……いや)
ギムランはリナリに対し横暴とも言える態度だった。結局不貞行為が無くともリナリの心は最初から近づいていなかったし、これからもより遠ざかっただろう。
交友関係を束縛し、身嗜みから他の令息への接し方、全てを管理していた。
(10年も何をしてたんだろうな。いや、どうせ私の浮気で心が離れて……なんだ。結局私が悪いんじゃないか……)
思い出をください、と切なく縋り付いたフェリス・マサダの体に溺れなければ。
寝物語の虚言を信じなければ。
いや、最初は信じていなかった。あのリナリがフェリスに嫉妬し嫌がらせをした、などと。
しかしフェリスは巧みだった。曖昧に嘯き少しだけリナリの名を出して、切なく涙を流してみせた。隠れて苛めが蔓延っていると噂になっている、と控え目に囁いた。
ギムランは、リナリが嫉妬をしたかもしれないと知り気分が良かった。
(無意識にそうだったらいいと思っていたんだ。だから、信じたい事だけを信じた)
それでいて、リナリが他の令嬢を陰湿に苛めた事にがっかりもして、完璧な初恋に綻びが生じたのも大きい。
ギムランは何もない質素な壁をじっと見ながら、リナリを思う。
(リナリ……無理矢理婚約せずにちゃんと友人として接していたら……君は私を好きになってくれたか……?)
少年期からの10年は短いようで長い。
その間、感受性豊かな精神に学びを得る。世間を知る期間だ。リナリの恋心だって目まぐるしい日々に掻き消えたかもしれない。
(いや、無理だな。私はどうせ友人としてもリナリを縛り付けた。自分のものだと周りに知らしめただろうな)
ギムランはこうした処遇になってから、自分を鑑みる冷静さを養った。それ以外する事が無かったのもある。
(嫉妬してほしかった。だから多分仲良くなっても無意識に傷付けただろうな。それに)
ギムランは確かに後悔した。
しかし、どうしてもリナリを欲し求める心は残ったまま。
(下町の破落戸を雇ったのが失敗だったな)
後悔は、している。
だがどんな手を使っても手に入れようとしたその欲望だけは、否定しなかった。
ギムランは、ゆっくり過去を振り返る。それくらい時間がありあまる環境に置かれていた。
ギムラン・コーリングは上位貴族の嫡男として生まれ、育った。そんな彼は、8歳の時、運命の恋に落ちる。
リナリ・フォード。
にこにこと笑った顔が印象に残る、可愛らしい少女だ。
ギムランの未熟な脳は、天啓にうたれたように痺れた。
逃がすな。この子を捕まえておかなければならない。
ギムランは子供らしい純粋さで、しかし欲望のまま傲慢に、リナリと婚約したいと親にねだった。
我が子の可愛らしい我儘。
両親はそう捉え、フォード家に打診した。しばらくは中々返事はなく、フォード家もいきなり驚いたのだろうと静観した。
しかしコーリング家では嫡男が自分で将来の伴侶を見つけてきた、と盛り上がってしまう。
どのような令嬢なのか調べた侍従が、リナリを誉めそやしたのも大きかった。
使用人たちに背中を押され、ギムランは先走る。
「おれはコーリング家だぞ! リナリ、おれの言う事を聞かないと、わかるだろ!?」
しかし当時リナリは幼く、よく意味が分からなかったようで首を傾げた。その様子がまたギムランの琴線に触れ、より執着心を煽った。
リナリは言われた事をそのまま、どういう意味かと両親に聞いた。ただ子供が疑問を親に問うただけ。
しかしフォード家の面々は慄いて顔を見合わせた。
このままでは良くないと、意を決して断りの打診をしてみようと話していた矢先。
ギムランがリナリに付き纏い始めたのだ。
何処へ行くにも隣に陣取り、まるで自分の所有物のように振る舞う。他の友人たちと共に居ようものなら、じっと遠くから咎めるように見る。
しだいに、その光景が当たり前であると周りが錯覚を起こす。
何故誠実に応えないのかとリナリを諭す声まで出るようになる。
「リナリ! 貴族には格がある。君はおれには逆らえないんだ。おれだって君の家をつぶしたくない」
「つぶす……?」
リナリは物理的なそれを想像したらしく、震えて泣いた。
その様子にも、ギムランはぞわりと背に歓喜が走った。いや、実際それが喜びの感情だったのか定かではない。しかし悪くない気分だったのだ。
「わ、私、どうしたらいいのですか」
「あ、ああ、どう……おれの婚約者になればいい。そうしたら君の家とは家族になる。おれだって家族の家はつぶさないさ」
「婚約……それって将来コーリングさまとけっこん……しないと」
「しないと、ってなんだ! おれと……コーリング家の跡取りと結婚だぞ。世のご令嬢たちはみんな喜ぶことだって爺やが言ってた。爺やはいつも正しいんだ」
「そうなんですか? みんな……正しい……ううっ……」
リナリは縮こまるようにして両手を胸の前で握りしめた。
「呼び方ももっときやすくでいいぞ」
「ギムラン様……」
(そうか、嬉しいんだな、そんなに泣いて)
ギムランは満足して頷いた。
この頃すでにリナリは自鳴琴を直してくれた少年を調べ始め、素性と名前だけは知っていた。
「私、好きな子がいるんです……だ、だから婚約は」
「な、なんだって! そいつと仲良いのか?」
リナリは首を振る。聞けば、一度会っただけの片思いだと言う。
ギムランはそれなら問題ないと、絶対に自分の方が魅力的だという自信があった。
「おれを好きにさせてみせる!」
「す、好きに?」
「ああ、絶対大切にするから、リナリ!」
ギムランとしては切実にプロポーズをしたつもりだが、リナリの顔はどこか諦めの色を宿して、頷いた。
「お父様……両親に、はなしてみてから……」
「ああ!」
ギムランは、決定事項だと意気揚々と自分の親に話を通してしまった。
「リナリの事を傷付けない、裏切らない、悪口を言ってはいけない……どうです、ギムラン殿。守れますかな」
フォード家の当主は、幼いギムランにまるで喧嘩を売るようにして、契約書を確認させた。
「当たり前だ。おれはリナリが好きだからな」
「本当ですか?」
「う、疑っているのか!」
「いえ、まさか。ですが私共の可愛い娘の事。どうか親心を分かって下さい。それに本当にリナリが好きならば絶対に破らない約束ばかりでしょう?」
「そうだな」
ギムランは、たった一人で拇印を押した。
破る訳がない。そんな確信でふんぞり返った。
貴族罪人の収容所の一室で、ギムランはただぼうっと過去を思う。
あの子爵令嬢にしても、今でこそ馬鹿な事をしたと後悔している。
マサダ子爵家のフェリス。
最初は近づいてきたフェリスを、どことなくリナリに似ていると思って見ていただけだった。
その時ギムランは思春期を過ぎ、青年期後期真っ只中。突発な事故を装い体を擦り付けてきて、リナリに似た笑顔で恥ずかしそうに見上げてきた女に――。
思わず、口付けをしてしまった。リナリが許してくれた時を想像して。
(そこで踏みとどまっていれば、まだ……いや)
ギムランはリナリに対し横暴とも言える態度だった。結局不貞行為が無くともリナリの心は最初から近づいていなかったし、これからもより遠ざかっただろう。
交友関係を束縛し、身嗜みから他の令息への接し方、全てを管理していた。
(10年も何をしてたんだろうな。いや、どうせ私の浮気で心が離れて……なんだ。結局私が悪いんじゃないか……)
思い出をください、と切なく縋り付いたフェリス・マサダの体に溺れなければ。
寝物語の虚言を信じなければ。
いや、最初は信じていなかった。あのリナリがフェリスに嫉妬し嫌がらせをした、などと。
しかしフェリスは巧みだった。曖昧に嘯き少しだけリナリの名を出して、切なく涙を流してみせた。隠れて苛めが蔓延っていると噂になっている、と控え目に囁いた。
ギムランは、リナリが嫉妬をしたかもしれないと知り気分が良かった。
(無意識にそうだったらいいと思っていたんだ。だから、信じたい事だけを信じた)
それでいて、リナリが他の令嬢を陰湿に苛めた事にがっかりもして、完璧な初恋に綻びが生じたのも大きい。
ギムランは何もない質素な壁をじっと見ながら、リナリを思う。
(リナリ……無理矢理婚約せずにちゃんと友人として接していたら……君は私を好きになってくれたか……?)
少年期からの10年は短いようで長い。
その間、感受性豊かな精神に学びを得る。世間を知る期間だ。リナリの恋心だって目まぐるしい日々に掻き消えたかもしれない。
(いや、無理だな。私はどうせ友人としてもリナリを縛り付けた。自分のものだと周りに知らしめただろうな)
ギムランはこうした処遇になってから、自分を鑑みる冷静さを養った。それ以外する事が無かったのもある。
(嫉妬してほしかった。だから多分仲良くなっても無意識に傷付けただろうな。それに)
ギムランは確かに後悔した。
しかし、どうしてもリナリを欲し求める心は残ったまま。
(下町の破落戸を雇ったのが失敗だったな)
後悔は、している。
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