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序章-1節.王都の学園に入学する事になった私は…
3.会場に着くまで彷徨いました。
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「……やっと着いた。」
道中、髪色を変えていたらギリギリになってしまった。
バンデンクラットでもこの瞳の色は珍しい方だ。少なくとも、同じ目の色をしている人を私は1人しか知らない。
だからと言って、目の色を変えるのは容易ではない。故に、髪で隠す方向でやってみた。
来る途中に丁度良い空き家があったのはせめてもの救いだった。とりあえず、前髪を少し伸ばして色も変えた。
見た感じだと茶髪の人が多いけど、この瞳の色に茶髪だとかえって不自然だ。だから、瞳の色に合わせて薄緑色にしてみた。
これなら、髪の間から翠眼が見えても、目立ちにくくなる筈だ。
これで馴染むと良いんだけど……って、今心配しても仕方ないな。
結局、馬車は殆ど使わず走って来る羽目になった。
そうしてやっとの事で学院に到着した。到着したのだが……
「……会場は、どっちだ?」
案内標識ぐらいあるだろう…………なんて、考えが甘かったかな。
完全に道に迷った。誰か聞ける人は……
「……(ふわぁ~)」
いた………けど、随分と気だるげだな。まぁ、選り好みは良く無いか。
建物の前で暇そうにしている男に声をかける。
「あの、すみません。」
「……ん?君は?何かようかな?」
「はい。(ピラッ)会場までの道をお聞きしたいのですが……」
そう言って、扉の前の男に紹介状を見せる。
「会場?……あ~はいはい。じゃあ、(ガチャッ)あそこの列に着いて行ってね。」
「へ?」
ここが会場だったのか。
「「「「(ざわざわざわざわ)」」」」
扉を開け、指を指した方を見ると……先に着いていた人達が列を作っていた。
測らずして目的地に着いていたのか。でも、あそこって……
「あ~もうそろそろ始まるから。早く行った方が良いぞ?あぁ、あと部屋に入る前にさっきの書状を見せて名前を書けよ?さぁ行った行った。」
「………はい。ありがとうございました。」
まぁ、取り敢えず行くか。
「よし、次の奴来い。」
「「「「(ぞろぞろぞろ)」」」」
列が動く。えっと、先頭の様子はどうかな?
「書状は?」
「はい。(スッ)」
「よし、名前をここに書け。」
「はい。(シャカシャカ)」
「よし、(シャカシャカ…ピッ)お前はA-5席に行け。まだ座るなよ?」
「はい!」
先頭の人達が、会場らしき部屋に入って行ってる。
「よし、次の奴来い。」
なんか、あそこで名前を書いてから入って行くみたいだな。
「書状は?」
「はい、ここに(ゴソゴソ)……あれ?えっ!?」
「早く出せ!後がつかえるだろ!!」
「は…はい!ありました!!」
「…よし、名前をここに書け。」
先頭の奴がどやされている。……なるほど、確かに先に出しといた方が良いな。
「よし、次の奴来い。」
それにしても、ここにいる全員が紹介状を持っているのか。見たところ、貴族でもないみたいだ。王都外からの編入も、平民の入学も、別に珍しくないみたいだな。
紹介状があるから自分が特別扱いだなんて、少々驕っていたな。
そんな事を考えながら、静かに列の最後尾についた。
ー数分後
「よし、お前はD-8席に行け。まだ席には着くなよ?」
「はい。」
促されるままにD-8と書かれた席まで行く。
書類審査は、問題なくクリアしたみたいだ。というか、紹介状の内容を全然読まないんだな。
さては、面倒くさくなって手を抜き始めたか。
えっと……D-8は…ここか。
「………(キョロキョロ)」
……やっぱり、ここって教室だよな?何で教室に案内された?
書類審査はまだわかる。だが、教室に一度集める理由がわからん。
入学式前に教室で説明会でもするのだろうか?
「(ガチャッ)よし、(カッカッカッカッ)これで全員だな?」
さっきの教員らしき男が入って来る。
「よし、全員席に付け!」
「「「(ガタン…ガタガタッガタン)」」」
「……?(ガタン)」
皆に倣い、着席する。
「よし、これで全員か?各自、席に紙は回ってるな?」
さて、やはり説明会が始まるのだろうか?
「では、各人全力を尽くす様に。」
「「「「はい!」」」」
「…………?」
様子が違う。明らかに説明会の雰囲気ではない。
「では、始め!!」
「「「「「「「「(パラッ……カリカリカリカリ…)」」」」」」」」
「………」
もしかして……試験?入学式前に何故?
あ、なるほど。ふるい落としの一環か。
考えてみれば、紹介状を持っているからって必ずこの学園にふさわしい学力があるとは限らないよな。
それを確かめるための試験なのだろう。
紹介状があるから試験を受ける必要はないと思ってたけど……言われてみれば、そんな事は一言も言われてないな。
さて、どうするかな。
このまま答案を白紙で出せば試験は不合格になり、すぐにでも故郷に帰れるだろう。
だが……
《やるからには、全力を尽くせよ?》
「(パラッ)」
……まぁ、やるしかないな。えっと……?
「…………」
このテスト……簡単すぎない?
ー30分後
「そこまで!!答案を伏せて席を立て!」
「「「「(ザッ)」」」」
「そのまま答案を前に回せ。動きを止めるなよ。」
取り敢えず答案は埋めたし、後は結果を待つだけだ。
「(トントン)では、これで補欠枠の入学試験を終わる。」
さて、これでやっと入学式が………補欠枠?何の事だ??
「(ガチャッ)結果は10時までに掲示板に張り出すから各自で確認しに来る様に。(バタン)」
そう言って、教員らしき男は退室した。
「ふぅ~終わった終わった。」
「俺、受かるかな……」
「腹減った~」
「(タタタッ…バタンッ)」
確認しなくては。
私は教室を飛び出した。
道中、髪色を変えていたらギリギリになってしまった。
バンデンクラットでもこの瞳の色は珍しい方だ。少なくとも、同じ目の色をしている人を私は1人しか知らない。
だからと言って、目の色を変えるのは容易ではない。故に、髪で隠す方向でやってみた。
来る途中に丁度良い空き家があったのはせめてもの救いだった。とりあえず、前髪を少し伸ばして色も変えた。
見た感じだと茶髪の人が多いけど、この瞳の色に茶髪だとかえって不自然だ。だから、瞳の色に合わせて薄緑色にしてみた。
これなら、髪の間から翠眼が見えても、目立ちにくくなる筈だ。
これで馴染むと良いんだけど……って、今心配しても仕方ないな。
結局、馬車は殆ど使わず走って来る羽目になった。
そうしてやっとの事で学院に到着した。到着したのだが……
「……会場は、どっちだ?」
案内標識ぐらいあるだろう…………なんて、考えが甘かったかな。
完全に道に迷った。誰か聞ける人は……
「……(ふわぁ~)」
いた………けど、随分と気だるげだな。まぁ、選り好みは良く無いか。
建物の前で暇そうにしている男に声をかける。
「あの、すみません。」
「……ん?君は?何かようかな?」
「はい。(ピラッ)会場までの道をお聞きしたいのですが……」
そう言って、扉の前の男に紹介状を見せる。
「会場?……あ~はいはい。じゃあ、(ガチャッ)あそこの列に着いて行ってね。」
「へ?」
ここが会場だったのか。
「「「「(ざわざわざわざわ)」」」」
扉を開け、指を指した方を見ると……先に着いていた人達が列を作っていた。
測らずして目的地に着いていたのか。でも、あそこって……
「あ~もうそろそろ始まるから。早く行った方が良いぞ?あぁ、あと部屋に入る前にさっきの書状を見せて名前を書けよ?さぁ行った行った。」
「………はい。ありがとうございました。」
まぁ、取り敢えず行くか。
「よし、次の奴来い。」
「「「「(ぞろぞろぞろ)」」」」
列が動く。えっと、先頭の様子はどうかな?
「書状は?」
「はい。(スッ)」
「よし、名前をここに書け。」
「はい。(シャカシャカ)」
「よし、(シャカシャカ…ピッ)お前はA-5席に行け。まだ座るなよ?」
「はい!」
先頭の人達が、会場らしき部屋に入って行ってる。
「よし、次の奴来い。」
なんか、あそこで名前を書いてから入って行くみたいだな。
「書状は?」
「はい、ここに(ゴソゴソ)……あれ?えっ!?」
「早く出せ!後がつかえるだろ!!」
「は…はい!ありました!!」
「…よし、名前をここに書け。」
先頭の奴がどやされている。……なるほど、確かに先に出しといた方が良いな。
「よし、次の奴来い。」
それにしても、ここにいる全員が紹介状を持っているのか。見たところ、貴族でもないみたいだ。王都外からの編入も、平民の入学も、別に珍しくないみたいだな。
紹介状があるから自分が特別扱いだなんて、少々驕っていたな。
そんな事を考えながら、静かに列の最後尾についた。
ー数分後
「よし、お前はD-8席に行け。まだ席には着くなよ?」
「はい。」
促されるままにD-8と書かれた席まで行く。
書類審査は、問題なくクリアしたみたいだ。というか、紹介状の内容を全然読まないんだな。
さては、面倒くさくなって手を抜き始めたか。
えっと……D-8は…ここか。
「………(キョロキョロ)」
……やっぱり、ここって教室だよな?何で教室に案内された?
書類審査はまだわかる。だが、教室に一度集める理由がわからん。
入学式前に教室で説明会でもするのだろうか?
「(ガチャッ)よし、(カッカッカッカッ)これで全員だな?」
さっきの教員らしき男が入って来る。
「よし、全員席に付け!」
「「「(ガタン…ガタガタッガタン)」」」
「……?(ガタン)」
皆に倣い、着席する。
「よし、これで全員か?各自、席に紙は回ってるな?」
さて、やはり説明会が始まるのだろうか?
「では、各人全力を尽くす様に。」
「「「「はい!」」」」
「…………?」
様子が違う。明らかに説明会の雰囲気ではない。
「では、始め!!」
「「「「「「「「(パラッ……カリカリカリカリ…)」」」」」」」」
「………」
もしかして……試験?入学式前に何故?
あ、なるほど。ふるい落としの一環か。
考えてみれば、紹介状を持っているからって必ずこの学園にふさわしい学力があるとは限らないよな。
それを確かめるための試験なのだろう。
紹介状があるから試験を受ける必要はないと思ってたけど……言われてみれば、そんな事は一言も言われてないな。
さて、どうするかな。
このまま答案を白紙で出せば試験は不合格になり、すぐにでも故郷に帰れるだろう。
だが……
《やるからには、全力を尽くせよ?》
「(パラッ)」
……まぁ、やるしかないな。えっと……?
「…………」
このテスト……簡単すぎない?
ー30分後
「そこまで!!答案を伏せて席を立て!」
「「「「(ザッ)」」」」
「そのまま答案を前に回せ。動きを止めるなよ。」
取り敢えず答案は埋めたし、後は結果を待つだけだ。
「(トントン)では、これで補欠枠の入学試験を終わる。」
さて、これでやっと入学式が………補欠枠?何の事だ??
「(ガチャッ)結果は10時までに掲示板に張り出すから各自で確認しに来る様に。(バタン)」
そう言って、教員らしき男は退室した。
「ふぅ~終わった終わった。」
「俺、受かるかな……」
「腹減った~」
「(タタタッ…バタンッ)」
確認しなくては。
私は教室を飛び出した。
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