薬師の名門ブレルスクに入学した私は、退学するまで暴れます。〜少年アレクの倫理で殴る学園ファンタジー〜

鮒捌ケコラ

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2章-2節.ヘルデス家の争続に巻き込まれた私は…

15.常識の齟齬に戸惑います。

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 私の従魔であるプヨは、普段は発声をしない様に指示を出している。だが……

《あの…もしかしてやらかしました?》

 いいや、口頭で指示を出したこちらの責任だ。何とか誤魔化してみるから作業に取り掛かってくれ。

《了解致しました。》

“「(ピョンッピョンッピョンッ)」"

「………」

 さて、どう誤魔化したものか。幻聴という事にするにはいささか流れが悪い。さっきのナイフで只者でないと認識されてるし、ここで誤魔化しても疑いが晴れる事は無さそうだ。

 オルブの事は信用出来るし、信頼しても良いと思ってる。けど、私個人的にのは地味に辛い。

 誤魔化すのは無理でも、何とか閑話休題に持ち込みたい所だが……

「(ガシッ)」
「?」

 そんな事を考えていると、突然肩を掴まれた。

「………」
「テルマ?」
「へ?テルマさん?」
「(キュルルゥゥゥ)……こいつ……生で食えるか?」
「「あっ………」」

 やばい。テルマが限界目前だ。急いで肉を……いや、そもそも食えるのか?金属が含まれてたらやばい。どうするか……

“「(スッ)」"

 ……プヨ、何のつもりだ?そのコップに入っている赤黒い液体は何だ?そして何故、それをテルマに差し出している?

《マスター、このトカゲの血液は生食可能です。先に飲んで頂いてはいかがでしょうか?》

 確かに血は栄養価の面では問題ない。だが、流石に生の血を飲ませるのはどうかと思う。

「(バッ)」
「……え?」
「(ゴクゴクゴクゴク)」

 テルマは、プヨから受け取ったコップの中身を自身の胃へと一気に流し込んだ。

「っぷはぁ……」
「…………」

 マジかこいつ。ノータイムで生き血を飲みやがった。

「もう一杯っ!!」
“「(スッ)」"

 しかも、おかわりしてやがる。

「(ゴクゴクゴクゴク)もう一杯!!」

 にしても、凄い勢いで飲んでんな。

「(ゴクゴクゴ…)……うぷっ!?」
「お、おい!?」

 まさか、血に毒矢の毒が!?いや……けど、プヨは生食可能って……とにかく解毒だ!!

「……(ゴクリッ)」
「しっかりしろ!!直ぐに解毒を……」
「…な……」
「な?」
「生…臭い……」
「(ガクッ)っ…………」

 だったら一杯目で言え。

 駆け付け3杯も飲んでから言うんじゃねぇよ。

「そうか、生臭いのか……それ以外で、身体に不調は無いか?」
「問題ない。寧ろ……(スクッ)なんか、力が漲る感じがする。」
「そうなのか?」
「あぁ、すっかり元気だ。プヨ、もう一杯頼む。」
“「(スッ)」"
「………」

 まだ飲むのか。

 まぁ、この様子なら問題はなさそうだな。メタルリザードこいつの血は、スッポンや蛇みたいに慈養強壮に良いのだろうか?

「……あの、すみません。」
「………」

 そりゃそうだよな?いきなり目の前でトカゲの生き血を飲み始めたりしたら、ドン引くよな。そうでなくても、プヨの件が半ば保留状態だ。そのどちらかだろう。

「僕も、飲んでみて良いですか?」
「……え?」
「あっ…いえ、その……ダメでしたら大丈夫です!!」

 これって、私の常識の方がおかしいのだろうか?

「…………プヨ」
“「(スッ)」"
「あ……ありがとうございます!いただきます!(ゴクゴクゴク)」

 王都では、日常的に魔物の血を飲むのだろうか?いやいや、流石にそれは……

「……フゥ。やはり効きますね。」

 少なくとも、この場に限って言えば私は少数派の様だ。

「………」

 プヨ、私にもくれ。

“「(スッ)」"

 ならば、多数派に傾くだけだ。

 私も飲もっと。

「(ゴクゴクゴクゴクゴクゴク)……フゥ。」

 なるほど。確かに力が漲る感じはするな。だが、子供が好んで飲む様な味とは思えない。

 まぁそのあたりは敢えて聞かないことにしよう。聞いたりしたら、さっきの話を蒸し返すことになるだろうし、このコップを何処から出したかとか、他の事も聞かれかねない。計らずして話を逸らす事も出来たし、このままにしておこう。

《血抜きが完了しました。》

 そんなやりとりをしているうちに血抜きが完了した様だ。随分早かったな。

《何分、需要量が多かったもので。》
「……けぷっ。」

 うん、深く考えるのは辞めておこう。

 泥沼だわ、これ。

「………」

 解体……始めるか。



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