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カーティア、神に感謝する。
シャルロットの表情を覗き込むために腰を屈めていたダレンはあっけなく階段の方に吸い込まれた。
ふらりとダレンの体が階段の下へと落ちて行った。
「・・・はぁ、はぁ。・・・はぁ」
両手を前に突き出した姿勢のまま俯いたシャルロットが息を荒くする。
「・・・これで・・・あぁ!ダレン!助けなきゃ!治癒魔法を使ってあげなくちゃ!私を庇って階段から落ちてしまったんだもの!」
ゆらゆらとおぼつかない足取りで階段を降りようとするシャルロットを後ろの会場の方から駆け寄ってきたセストが肩をつかみ制止した。セストの方を見もせずにシャルロットはただただ階段を降りようともがいている。
カーティアは手がカタカタと震えているのを感じていた。それは手を繋いだままのアルドも同じだったかもしれない。恐る恐る階段の下を覗き込む。
呆然とした顔のダレンが階段の下から見上げていた。ぱしゃりと音を立てて大きな水の球体が消える。大きな怪我はないようでカーティアはほ、と安堵の息を吐いた。
「・・・魔法って役に立つのね」
魔法のある世界さまさまである。この世界に魔法という概念があったことを、ひっそりとカーティアはいるかもわからない神に感謝した。
運が良かったのはカーティアとアルド、どちらも得意な属性が水魔法だったことである。とっさに放たれた二人の魔法は打ち消しあうこともなくうまい具合に階段から落ちたダレンのクッションとなってくれた。
「ねぇ放してよ。ダレン死んじゃうよ?私の治癒魔法じゃないと助けられないんだから。私が癒さないとダメなんだよ」
後方から聞こえた声にカーティアはダレンから視線を移し、シャルロットの方を見た。
「・・・バークレイさんは大丈夫よ。私とアルドが助けたから。もしかしたら打ち身くらいはあるかもしれないけど、命にかかわることはないわ」
カーティアの言葉にセストは安堵した表情を見せる。対照的にシャルロットはす、と真顔になった。
「・・・何で邪魔すんの?」
「・・・邪魔と言われましても、目の前で命を失いかけている人を放ってなど置けませんわ」
話しながらカーティアはアルドの手を握りしめた。怖かった。目の前の、恋人を殺しかけた少女が。主人公として認めない、などと言っている場合ではない。彼女は人を殺そうとしていたのだ。
「なんで邪魔すんの!私が助けるんだからいいじゃん!治るんだからさぁ!ちゃんと悪役令嬢出来ないんならせめて放っといてよ!あんたのせいで」
シャルロットが髪をぐしゃぐしゃとかき乱す。
「私がお姫様になれないじゃん!」
ふらりとダレンの体が階段の下へと落ちて行った。
「・・・はぁ、はぁ。・・・はぁ」
両手を前に突き出した姿勢のまま俯いたシャルロットが息を荒くする。
「・・・これで・・・あぁ!ダレン!助けなきゃ!治癒魔法を使ってあげなくちゃ!私を庇って階段から落ちてしまったんだもの!」
ゆらゆらとおぼつかない足取りで階段を降りようとするシャルロットを後ろの会場の方から駆け寄ってきたセストが肩をつかみ制止した。セストの方を見もせずにシャルロットはただただ階段を降りようともがいている。
カーティアは手がカタカタと震えているのを感じていた。それは手を繋いだままのアルドも同じだったかもしれない。恐る恐る階段の下を覗き込む。
呆然とした顔のダレンが階段の下から見上げていた。ぱしゃりと音を立てて大きな水の球体が消える。大きな怪我はないようでカーティアはほ、と安堵の息を吐いた。
「・・・魔法って役に立つのね」
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運が良かったのはカーティアとアルド、どちらも得意な属性が水魔法だったことである。とっさに放たれた二人の魔法は打ち消しあうこともなくうまい具合に階段から落ちたダレンのクッションとなってくれた。
「ねぇ放してよ。ダレン死んじゃうよ?私の治癒魔法じゃないと助けられないんだから。私が癒さないとダメなんだよ」
後方から聞こえた声にカーティアはダレンから視線を移し、シャルロットの方を見た。
「・・・バークレイさんは大丈夫よ。私とアルドが助けたから。もしかしたら打ち身くらいはあるかもしれないけど、命にかかわることはないわ」
カーティアの言葉にセストは安堵した表情を見せる。対照的にシャルロットはす、と真顔になった。
「・・・何で邪魔すんの?」
「・・・邪魔と言われましても、目の前で命を失いかけている人を放ってなど置けませんわ」
話しながらカーティアはアルドの手を握りしめた。怖かった。目の前の、恋人を殺しかけた少女が。主人公として認めない、などと言っている場合ではない。彼女は人を殺そうとしていたのだ。
「なんで邪魔すんの!私が助けるんだからいいじゃん!治るんだからさぁ!ちゃんと悪役令嬢出来ないんならせめて放っといてよ!あんたのせいで」
シャルロットが髪をぐしゃぐしゃとかき乱す。
「私がお姫様になれないじゃん!」
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