きっと私は悪役令嬢

麻生空

文字の大きさ
20 / 97

ルドルフ視点4

しおりを挟む
前回書庫で本を読んでいる時に、夢中になっているエドに「馬に乗りますか?」と聞いてみたら。
「乗せて貰った事はあるけど……自分では乗れません」
と返答を頂いていた。

「じゃあ、今度馬に乗せて上げるからピクニックへ行こう」

と誘うと
「ピクニックは好きです」
と素直な返答。

これで言質は取った。

後ろで控える侍女に「来週晴れると良いですね」と笑顔で言っておけば仕込みはOK。

そして、待望の本日になったのだ。

侍女が居なければもっと違う事を聞いていたんだが、
主に好きなヤツとか。
好みのタイプとか。
男も恋愛対象なのか?とか。

流石に侍女の目の前では聞けなかった。

まぁ、それは良いとして。

前回間接キスをしたのだから、今日は更に深い仲になりたいと意気込んで迎えた今日。

天気は快晴。

昼食の準備も万端。

出だしで思わぬアクシデントがあったが、それを凌駕する出来事があったから良しとしよう。

馬上ではエドと密接に抱き込んだし。

何より今日は1日中二人っきりなのだ。

更に親密になろう。

そして、その機会は直ぐに訪れる。
目的地に着くと半泣き状態のエド。

「うぇえええん。怖かったよ……ルディ」

と抱き付いて来た。

なんて美味しいのだろう。
役得とはまさにこの事だ。

半泣き状態のエドは僕の胸にすがり付いて仕切りに頭をグリグリと胸に押し付けてくる。

可愛い。

もうこのまま頂いても良いでしょうか?

理性を総動員しながらエドの背中に手を回して一時の幸せを噛み締める。

「何か硬い……」

グリグリしていたエドの顔があろう事か僕の下っ腹の辺りをグリグリしていた。

「あぁ。そうか、お馬さんに乗っていたから刺激されたんだね」

いや違う。
貴方エドに刺激されたからだよ。

「男の人って大変だよね。お馬に乗る度に刺激されちゃっうから騎馬隊の人達って何時も臨戦態勢なんだよね」

そりゃ、戦争中だったら兵士は皆臨戦態勢だけど、皆あそこがお空を向いていたら痛くって馬を走らせられないだろうし、戦争どころじゃないと思うんだ。

マジにそんな突っ込みを心中で入れていると、何とか理性が勝ち僕の息子も落ち着いて来た。

エドは泣き疲れたのかそのまま寝てしまうし。
あぁ、エドの睫毛長いな~。
肌も色白だし、吸い付くような柔肌だ。

「本当にこのまま頂きたいな……」

そっと顔を近付けて、エドの涙を吸う。

婚約者には何も思わなかったけど、彼を手に入れる手段には丁度良いのかもしれない。

三人の姉を持った僕はもう女性と言う生き物に幻滅していた。

きっと、この先も女性を好きになる事はないと自負している。

「この恋心に君が気付いたなら、君は僕に幻滅するのだろうか?」

姉達を見ていた僕が女性に幻滅したように……。

願わくば、今かいなに抱く君が僕を見てくれる事を切に……。


そして、眠る君に口付けを……

しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

橘若頭と怖がり姫

真木
恋愛
八歳の希乃は、母を救うために極道・橘家の門を叩き、「大人になったら自分のすべてを差し出す」と約束する。 その言葉を受け取った橘家の若頭・司は、希乃を保護し、慈しみ、外界から遠ざけて育ててきた。 高校生になった希乃は、虚弱体質で寝込んでばかり。思いつめて、今まで養ってもらったお金を返そうと夜の街に向かうが、そこに司が現れて……。

暴君幼なじみは逃がしてくれない~囚われ愛は深く濃く

なかな悠桃
恋愛
暴君な溺愛幼なじみに振り回される女の子のお話。 ※誤字脱字はご了承くださいm(__)m

ヤンデレ王子を闇落ちから救ったら愛執まみれの独占欲に囚われました

大江戸ウメコ
恋愛
幼い頃に精霊の祝福である未来視の力が開花し、「夫である第二王子ナハルドに殺される」という己の運命を知った伯爵令嬢ツィーラ。この悲惨な未来を変えるべく、ツィーラは彼を避けようとしたが、ひょんなことから婚約者に選ばれてしまった! ならば、ナハルドが将来闇落ちしないよう、側で彼を支えることを決意する。そんな努力の甲斐あって、ツィーラへの好意を隠さず伝えてくるほど、ナハルドとの関係は良好になった。だけど、彼の並々ならぬ執着心のすべてを、ツィーラはまだ知らなくて――

モブでいたはずの私が、ただひとりに溺愛されるまで

ChaCha
恋愛
乙女ゲームの世界に転生したことに気づいたアイナ・ネルケ。 だが彼女はヒロインではない――ただの“モブ令嬢”。 「私は観る側。恋はヒロインのもの」 そう決めて、治癒魔術科で必死に学び、気合いと根性で仲間を癒し続けていた。 筋肉とビンタと回復の日々。 それなのに―― 「大丈夫だ。俺が必ず君を守る」 野外訓練で命を救った騎士、エルンスト・トゥルぺ。 彼の瞳と声が、治癒と共に魂に触れた瞬間から、世界が静かに変わり始める。 幼馴染ヴィルの揺れる視線。 家族の温かな歓迎。 辺境伯領と学園という“日常の戦場”。 「……好き」 「これは恋だ。もう、モブではいたくない」 守られるだけの存在ではなく、選ばれる覚悟を決めたモブ令嬢と、 現実しか知らない騎士の、静かで激しい溺愛の始まり。 これは―― モブでいたはずの私が、ただひとりに溺愛されるまでの物語。 ※溺愛表現は後半からです。のんびり更新します。 ※作者の好みにより筋肉と気合い…ヤンデレ落ち掛けが踊りながらやって来ます。 ※これは恋愛ファンタジーです。ヒロインと違ってモブは本当に大変なんです。みんなアイナを応援してあげて下さい!!

女の子がほとんど産まれない国に転生しました。

さくらもち
恋愛
何番煎じかのお話です。 100人に3~5人しか産まれない女の子は大切にされ一妻多夫制の国に産まれたのは前世の記憶、日本で亭主関白の旦那に嫁いびりと男尊女卑な家に嫁いで挙句栄養失調と過労死と言う令和になってもまだ昭和な家庭!でありえない最後を迎えてしまった清水 理央、享年44歳 そんな彼女を不憫に思った女神が自身の世界の女性至上主義な国に転生させたお話。 当面は2日に1話更新予定!

再婚相手の連れ子は、僕が恋したレンタル彼女。――完璧な義妹は、深夜の自室で「練習」を強いてくる

まさき
恋愛
「初めまして、お兄さん。これからよろしくお願いしますね」 父の再婚によって現れた義理の妹・水瀬 凛(みなせ りん)。 清楚なワンピースを纏い、非の打ち所がない笑顔で挨拶をする彼女を見て、僕は息が止まるかと思った。 なぜなら彼女は、僕が貯金を叩いて一度だけレンタルし、その圧倒的なプロ意識と可憐さに――本気で恋をしてしまった人気No.1レンタル彼女だったから。 学校では誰もが憧れる高嶺の花。 家では親も感心するほど「理想の妹」を演じる彼女。 しかし、二人きりになった深夜のキッチンで、彼女は冷たい瞳で僕を射抜く。 「……私の仕事のこと、親に言ったらタダじゃおかないから」 秘密を共有したことで始まった、一つ屋根の下の奇妙な生活。 彼女は「さらなるスキルアップ」を名目に、僕の部屋を訪れるようになる。 「ねえ、もっと本気で抱きしめて。……そんなんじゃ、次のデートの練習にならないでしょ?」 これは、仕事(レンタル)か、演技(家族)か、それとも――。 完璧すぎる義妹に翻弄され、理性が溶けていく10日間の物語。 『著者より』 もしこの話が合えば、マイページに他の作品も置いてあります。 https://www.alphapolis.co.jp/author/detail/658724858

殺されるのは御免なので、逃げました

まめきち
恋愛
クーデターを起こした雪豹の獣人のシアンに処刑されるのではないかと、元第三皇女のリディアーヌは知り、鷹の獣人ゼンの力を借り逃亡。 リディアーヌはてっきりシアンには嫌われていると思い込んでいたが、 実は小さい頃からリディアーヌ事が好きだったシアン。 そんな事ではリディアーヌ事を諦めるはずもなく。寸前のところでリディアーヌを掠め取られたシアンの追跡がはじまります。

敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています

藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。 結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。 聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。 侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。 ※全11話 2万字程度の話です。

処理中です...