46 / 76
もう一人の転生者キャサリン視点11
翌日、夜会で疲れたせいか昼過ぎまで寝ていてしまった。
しまった……思いっきり寝坊したよ。
頭をガシガシ掻いて起き上がると直ぐに侍女を呼び入浴の準備をしてもらう。
色々すっきりしたい。
重い体を引きずりながら浴室に行くと数名の侍女が体を洗ってくれる。
最初は恥ずかしくってなかなか慣れなかったが、もともとそういう習慣だった公爵家の令嬢の記憶もある為か直ぐに慣れた。
時間をかけて隅々まで洗い流された体を湯船に浸ける。
あ~生き返る。
元日本人の性なのか、お風呂でまったりとしてしまう。
そして、長風呂。
魔法も使えるのでぬるくなってきたら魔法で温め直す。
ビバ魔法だね。
蛇口を捻るより簡単だ。
でも、ここで気を付けなければならない事がMPである。
この世界ははぐれ聖霊が跋扈する。
王都はそれ程でもないが警戒するに越した事はない。
何故都にそれ程はぐれ聖霊が出ないのかって?
だって、悪魔の君のセドリックがいるから。
彼奴の気配で近寄れないでいるんだから。
確かそう言う話だった。
先祖返りとか良く聞く言葉だけど、セドリックは正にそれ。
元来『悪魔』の称号を冠する者がいる家系は人ではない物が混じっている。
何故なら人としての壁は999でカンストしてしまうのが現実だから。
つまりどんなに頑張ったって大賢者止まり。
その壁の上に行ける者は故に『悪魔』や『天使』と例えられる。
言わば『人ならざる者』。
だからこそ危うい存在でもあるのだ。
現在数名いる『悪魔』の称号を持つ者の中で特に力のある者がセドリックだ、もう直ぐ運命の日が来る。
だからこそ私は私の出来る限りの事をしておかねばならない。
体が浮腫みそうになる位長湯をした私の元に、エマから手紙が来たのは夕方に近い頃だった。
「明日か……」
昨夜の夜会の終わりに兄のオーウェンからライアンとのディナーの約束を取り付けて貰った。
昼から衣装やら頭やらと忙しいから午前中なら何とかなるかな?と思い早めの時間でならと手紙をしたためる。
念のためセドリックにも明日エマが来る事を伝えなくては。
そう思い通信機を兼ねたアクセサリーに魔力を流し込む。
「何だ珍しいな。そちらから連絡を寄越すなんて」
セドリックが機嫌良く応対して来る。
まぁ、昨夜は楽しく過ごしたのだろうからそれも頷ける。
「明日の早朝。エマが私の家にお茶をしに来ます。仮面の着用も促しましたので大丈夫かとは思いますが、一応ご連絡だけでもと思いまして」
報連相は大切だ。
と義務的に報告すると「それはありがとう」とまたもや機嫌良く返事が返って来た。
「じゃあ今夜は仮面を身近に置いている可能性もあるな」
と、ボソリと声が聞こえて来る。
仮面を身近に置いたからって何だって言うのだろうか?
「色々ありがとうキャサリン嬢。今夜は楽しい夜になりそうだよ」
セドリックは意味不明な事を言うとそのまま通信を切った。
「訳わかんね~」
そう言って私はベッドへとダイブした。
そして、ライアンの攻略を頭に描きつつ策を練ったのであった。
しかし、ここで思い止まるのも一つの手だったと思い至らなかった事に、私は後から後悔する事になるのだ。
そう、それは明日の夜に……。
しまった……思いっきり寝坊したよ。
頭をガシガシ掻いて起き上がると直ぐに侍女を呼び入浴の準備をしてもらう。
色々すっきりしたい。
重い体を引きずりながら浴室に行くと数名の侍女が体を洗ってくれる。
最初は恥ずかしくってなかなか慣れなかったが、もともとそういう習慣だった公爵家の令嬢の記憶もある為か直ぐに慣れた。
時間をかけて隅々まで洗い流された体を湯船に浸ける。
あ~生き返る。
元日本人の性なのか、お風呂でまったりとしてしまう。
そして、長風呂。
魔法も使えるのでぬるくなってきたら魔法で温め直す。
ビバ魔法だね。
蛇口を捻るより簡単だ。
でも、ここで気を付けなければならない事がMPである。
この世界ははぐれ聖霊が跋扈する。
王都はそれ程でもないが警戒するに越した事はない。
何故都にそれ程はぐれ聖霊が出ないのかって?
だって、悪魔の君のセドリックがいるから。
彼奴の気配で近寄れないでいるんだから。
確かそう言う話だった。
先祖返りとか良く聞く言葉だけど、セドリックは正にそれ。
元来『悪魔』の称号を冠する者がいる家系は人ではない物が混じっている。
何故なら人としての壁は999でカンストしてしまうのが現実だから。
つまりどんなに頑張ったって大賢者止まり。
その壁の上に行ける者は故に『悪魔』や『天使』と例えられる。
言わば『人ならざる者』。
だからこそ危うい存在でもあるのだ。
現在数名いる『悪魔』の称号を持つ者の中で特に力のある者がセドリックだ、もう直ぐ運命の日が来る。
だからこそ私は私の出来る限りの事をしておかねばならない。
体が浮腫みそうになる位長湯をした私の元に、エマから手紙が来たのは夕方に近い頃だった。
「明日か……」
昨夜の夜会の終わりに兄のオーウェンからライアンとのディナーの約束を取り付けて貰った。
昼から衣装やら頭やらと忙しいから午前中なら何とかなるかな?と思い早めの時間でならと手紙をしたためる。
念のためセドリックにも明日エマが来る事を伝えなくては。
そう思い通信機を兼ねたアクセサリーに魔力を流し込む。
「何だ珍しいな。そちらから連絡を寄越すなんて」
セドリックが機嫌良く応対して来る。
まぁ、昨夜は楽しく過ごしたのだろうからそれも頷ける。
「明日の早朝。エマが私の家にお茶をしに来ます。仮面の着用も促しましたので大丈夫かとは思いますが、一応ご連絡だけでもと思いまして」
報連相は大切だ。
と義務的に報告すると「それはありがとう」とまたもや機嫌良く返事が返って来た。
「じゃあ今夜は仮面を身近に置いている可能性もあるな」
と、ボソリと声が聞こえて来る。
仮面を身近に置いたからって何だって言うのだろうか?
「色々ありがとうキャサリン嬢。今夜は楽しい夜になりそうだよ」
セドリックは意味不明な事を言うとそのまま通信を切った。
「訳わかんね~」
そう言って私はベッドへとダイブした。
そして、ライアンの攻略を頭に描きつつ策を練ったのであった。
しかし、ここで思い止まるのも一つの手だったと思い至らなかった事に、私は後から後悔する事になるのだ。
そう、それは明日の夜に……。
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
ちょっと大人な物語はこちらです
神崎 未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な短編物語集です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではGemini PRO、Pixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
俺様上司に今宵も激しく求められる。
藤白ましろ
恋愛
鉄面皮。無表情。一ミリも笑わない男。
蒔田一臣、あたしのひとつうえの上司。
ことあるごとに厳しくあたしを指導する、目の上のたんこぶみたいな男――だったはずが。
「おまえの顔、えっろい」
神様仏様どうしてあたしはこの男に今宵も激しく愛しこまれているのでしょう。
――2000年代初頭、IT系企業で懸命に働く新卒女子×厳しめの俺様男子との恋物語。
**2026.01.02start~2026.01.17end**
◆エブリスタ様にも掲載。人気沸騰中です!
https://estar.jp/novels/26513389
春の雨はあたたかいー家出JKがオッサンの嫁になって女子大生になるまでのお話
登夢
恋愛
春の雨の夜に出会った訳あり家出JKと真面目な独身サラリーマンの1年間の同居生活を綴ったラブストーリーです。私は家出JKで春の雨の日の夜に駅前にいたところオッサンに拾われて家に連れ帰ってもらった。家出の訳を聞いたオッサンは、自分と同じに境遇に同情して私を同居させてくれた。同居の代わりに私は家事を引き受けることにしたが、真面目なオッサンは私を抱こうとしなかった。18歳になったときオッサンにプロポーズされる。
義姉と押し入れに隠れたら、止まれなくなった
くろがねや
恋愛
父の再婚で、義姉ができた。
血は繋がっていない。でも——家族だ。そう言い聞かせながら、涼介はずっと沙耶から距離を取ってきた。
夏休み。田舎への帰省。甥っ子にせがまれて始まったかくれんぼ。急いで飛び込んだ押し入れの中に、先客がいた。
「……涼介くん」
薄い水色の浴衣。下ろした髪。橙色の光に染まった、沙耶の顔。
逃げ場のない暗闇の中で、二人分の体温が混ざり合う。
夜、来て。
その一言が——涼介の、全部を壊した。
甘くて、苦しくて、止まれない。
これは、ある夏の、秘密の話。