【R18】オークの花嫁〜魔王様がヤンデレ過ぎてついていけません!!〜

湊未来

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前編(ミレイユ視点)

⑮ ※

『オークの花嫁』とは、次期魔王を孕む器だと彼は言った。覚醒魔王となったディーク様の魔力は、世界を滅ぼすことができるほど強大なものだ。それは生まれもったもの。

『魔王が死すとき、次期魔王は己の魔力を次期魔王へと受け渡し姿を消す』
 
 あの言葉が真実だとするなら、魔王は次期魔王を孕む器、花嫁を介して己の魔力を次期魔王へと受け継ぐのではないだろうか。つまりは、次期魔王を孕む器である花嫁には、強力な魔力を持つ赤子を宿しても耐えられるだけの強靭な肉体が必要となる。だからこそ、魔王の子を孕む器には、強靭な肉体を持つ女オークが選ばれる。死ぬほどの傷を負っても、生きられるだけの強い生命力を持つオーク族の女が。

「ディーク様、次期魔王となる赤子を宿したオークの花嫁は、子を産み落とし死ぬのではありませんか? 強大な力を宿す子を孕み、産むのです。いくら強靭な肉体を持っていようとも、魔力を注ぎ続けられたオークの女が、五体満足で生きられるわけがない」

 私の身体を抱きしめるディーク様の手がビクッと震える。私の考察は、正しかったのだろう。

「でも……、良いのです。私は、ディーク様の護衛騎士になった時に誓いました。この命を捧げると。だから、どうか貴方様の側にいる理由を私から奪わないでください。貴方様のお側にいる権利を」

「ミレイユ……、貴方は自分が死ぬとわかっていても、私の花嫁になるというのですか? 次期魔王を孕む器には過酷な運命が待っています。一度でも私の精液を体内へと取り込めば、次期魔王を孕む器としての変化が始まります。オークの花嫁にとって、魔王の精液は媚薬と同じ。一度取り込めば、腹に浮き出る淫紋が完成するまで、狂ったように魔王の精液を欲しがる獣へと堕ちる。そして、淫紋が完成し、次期魔王を孕んだとしても、その赤子が育つためには、魔力を補う性交を続けなければならない。その結果、子を産み落とす前に、力つき死んでしまう花嫁もいる。たとえ、無事に赤子を生んだとしても、そこで力つき命を落とす花嫁がほとんどだ。それでも、私の花嫁になると言えますか?」

 私の胸に顔を埋め、震え声で話すディーク様が顔を上げる。赤い瞳に宿る寂しさと不安がない混ぜになった視線を向けられ、私の心が疼き出す。

 ディーク様は、私が生き続ける限り、決して私を離さない。それは、仄暗い喜びの感情。

 私の心はディーク様に初めてお会いした時から決まっている。

「はい。ディーク様の花嫁になります。どうか、私を貴方様の花嫁にしてください」

 身体へと回された腕の力が強まり、痛いくらい強く抱きしめられる。そして、切なさを滲ませた赤い瞳を愛しいと感じた瞬間、じゅくっという淫音を響かせ、獰猛な楔が狭い蜜道を分入り奥深くへと打ち込まれた。その圧倒的な重量感と引き攣るような痛みに呼吸もままならず、陸へと打ち上げられた魚のようにハクハクと口を忙しなく動かすことしか出来なくなる。その衝撃に未熟な身体は、意志とは関係なく強張っていった。
 
 そんな私の身体の変化を敏感に感じ取ったディーク様が、宥めるように私の背を撫でる。耳元で響く荒い呼吸と、背を撫でながらも時折り響く苦しそうな呻き声に、彼もまた耐えているのだと分かった。
 
 狭い蜜道は、緊張でさらに狭くなり、キツくディーク様の男根を締めつけている。そんな状態でジッと動かず、私の緊張が解けるのを待っている彼の辛さも相当なものだろう。

 己の欲より、私の身体を気遣うディーク様の優しさに、心が満たされる。そして、心が満たされれば、強張った身体も溶けていく。

 私の身体が、僅かな快感をひろいとろけ出すと同時に、蜜道に沈められた楔が、ゆっくりと動き出す。

「あぁぁ、いいぃ……、ディーク、さまぁ……」

「ミレイユ、気持ちいいのですね。あぁぁ、たまらない……」

 宙へと伸ばした手を掴まれ、二人の指が絡み、強く結びつく。ゆっくりだった律動が徐々に速度を増し、蜜道をかき分け奥へ奥へと進む。ガツガツと穿たれ叫声が止まらない私の唇が、ディーク様の唇に塞がれ、呼吸すら奪われた時、撃ち込まれた楔が膨らみ弾け、最奥へと飛沫がぶち撒けられるのを感じた。

 快楽の波に攫われ、呼吸すらままならない私は、気怠い倦怠感を全身で感じながら、お腹を撫でるディーク様の手に手を重ねる。そして、『私とミレイユの愛の証が、浮かび上がってきました』と、嬉しそうに言うディーク様の幸せそうな笑みを最後に、私の意識は闇へと堕ちた。

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