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熱量 ※
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BARから彼のマンションへの移動時間でさえ、長く感じた。扉を開けると同時に、繋いでいた手を引かれ、唇を重ねる。貪るように与えられる口淫が、彼の性急な衝動を表しているようで単純に嬉しかった。
もう手にすることは出来ないと諦めていた彼が、狂おしいほどの劣情を隠しもせず、自分を求めてくる。その事が嬉しくてたまらない。
感情の赴くまま、真紘を誘う。
口腔に差し入れられた舌を絡め取り吸い上げれば、意図を察した彼の口淫も激しさを増していく。
飲み込みきれなかった唾液が溢れ、顎を伝い胸元へと落ちていき、白のブラウスを濡らす。
「えっろ……ブラ透けてる」
彼の言葉に下を向けば、一緒に入ったランジェリーショップでプレゼントされた薄青色のブラジャーが、唾液で濡れた部分から透けて見えている。
「俺がプレゼントしたヤツだよな?着けてくれているんだ」
「……だって、今日は勝負の日だったから。真紘にもらったブラ着けてたら、勇気もらえる気がして」
「鈴香……マジか……
煽った責任とってもらうからな」
「えっ⁈きゃっ……」
急に上がった視界と揺れに、慌てて彼の首へと腕を回せば、履いていたパンプスを床へと落とされる。抱き上げられたまま、ズンズンと廊下を進み、着いた先は見慣れた彼の寝室だった。
黒のベットシーツの上へと落とされ、覆い被さるように乗り上げた彼を見つめれば、淫靡な欲を宿した瞳に囚われた。
初めて肌を重ねた日の事を思い出す。欲望を宿し、私を見つめる瞳。その奥底に潜む闇に惹かれた。
ただ、今はその闇が消え、欲望のみを宿した瞳が見える。心の底から欲してくれていると分かる強い瞳は、私に勇気を与えてくれた。
彼へと両手を伸ばし、頬を包む。
「真紘、貴方を愛しているわ。私の大切な人……」
言葉と共に、唇を重ねる。
触れるだけのキスをし、離れていく唇。ただ、それだけの行為が、心を満たしてくれる。
「……鈴香…愛している」
啄むようなキスでは物足りないとでも言うように、深くなるキスと悪戯に動く手に煽られ、身体の奥が疼き出す。
いつの間にかブラウスとスカートは剥ぎ取られ、下着姿へとなっていた。
唇を離れ、首、鎖骨、胸の谷間へと下がっていく舌先の愛撫に、高まる快感は、焦ったいほど緩慢だ。
「うっ…はぁぁ…ま、真紘……」
「鈴香、我慢出来ないの?膝、擦り合わせて、可愛いなぁ。胸を突き出して、ココを弄って欲しいの?」
ブラジャーごと両胸を揉みしだかれ、乳首が容赦なく布地で擦り上げられる。
「あぁぁ……ひっ…いぃぃ……」
「鈴香、気持ちいい?顔が蕩けている。それとも強すぎたかな?」
円を描くようにゆっくりと動いていた手が止まり、胸の頂きをくり出すように握られた。
「乳首立ってる。ブラの布地を押し上げて……ツンって」
言葉と共に、布地を押し上げて自己主張している乳首を含まれ、歯で甘噛みされれば、今まで経験した事のない感触に足の先から頭のてっぺんまで痺れが駆け抜けていく。
背を逸らす事でしか、強烈な快感を逃す事が出来ない。
やっと、胸への愛撫が終わった時には、喘ぎ過ぎて喉がカラカラになっていた。
「……水…欲しい……」
「ちょっと待ってて、水持って来るから」
上から重みが消え、水を取りに部屋を出て行く彼を見送る。
心地よい倦怠感に身体を動かすのも億劫になり、手足を投げ出した。
イク寸前で何度も焦らされた乳首はジンジンと熱を持ち、疼いて痛いくらいだ。しかも、濡れた布地が纏わりつき、触られてもいないのに新たな刺激を与えている。
焦らしに焦らされた身体の中で、放出されなかった熱が荒れ狂う。あと少しの刺激が得られないもどかしさが、更なる快感を生み、最奥が潤み涎を垂らす。
「うぅぅぅ……はぁぁぁ……」
背を捩り、どうにか疼きを逃そうとするが、かえって疼きが増すばかりだった。
ペットボトル片手に部屋へと戻って来た彼に、上から顔を覗き込まれる。
「ごめん、待たせたね。水持って来たけど飲める?口開けられるかな?」
コクンと頭を振り、僅かに口を開ければ、水を口に含んだ彼にキスを落とされた。少し温くなった水が、口の中へと流れ込み、ゆっくりと嚥下すれば、乾ききった喉が潤っていく。
何度か口移しで水を飲ませてもらえば、身体の中で荒れ狂っていた熱が少し収まった気がした。
「大丈夫そう?」
「えぇ……」
少し声が枯れているが、大丈夫だろう。
「そう……でも、足りないんじゃない。疼いて仕方ないだろう?ココ」
「ひぃぃ…あぁぁぁぁぁぁぁ」
不穏な言葉と共に、ショーツのクロッチ部分を擦られ、あられもない声が上がる。直接的な刺激に、収まりかけた熱が、一気に燃え上がり軽くイッてしまった。
蜜壺から溢れ出した愛液が下着をさらに濡らしていく。
「あぁぁ、ヤバイな。本当、エロ過ぎ。分かってないんだろうなぁ……
濡れてブラジャーもショーツも色が変わって、やらしいなぁ。もっといじめたくなる」
脱力した身体を抱き上げられ、気づいた時には背後から抱き締められていた。
温もりに包まれ、イッたばかりの身体は休息を求め、ゆっくりと瞼が閉じていく。
闇へと落ちて行きそうになる意識を繋ぎ止めようと、耳元で艶めいた声が誘う。
「鈴香、目を開けて」
声に誘われるまま、目を開けて驚いた。目の前の鏡には、下着姿で彼に背後から抱きとめられている自分自身が写っていたのだ。
あまりの衝撃に逃げを打つ身体。しかし、背後からガッチリ拘束された状態では、大した抵抗など出来ない。
「……いや…やめて……
こんな姿、見たくない」
「どうして?こんなに綺麗で、可愛いのに。どこもかしこも濡れ濡れで、全身で俺を求めてくれている。そんな姿、見せられて嬉しくない訳ないだろう。もっともっと、俺を欲しがって」
グイッとブラジャーを引き下げられ、プルンっと乳房がまろび出る。
「ほら、見て鈴香。乳首が真っ赤に熟れて、誘っている。本当、綺麗な紅だ」
「ひぃあぁぁぁぁぁぁ……」
両胸を掬い上げられ、ツンっと尖り震えている先端を指先で押しつぶされれば、強烈な快感が蜜壺の奥をジュクっと湿らせる。
強い快感を与えられ熱くなる身体とは裏腹に、綺麗、可愛いと紡がれれば、紡がれるほど冷えていく心。
鏡に写る自分は浅ましく真紘を求め、蜜を垂らす。
こんな醜い姿、見せたくない。年甲斐もなく男を求める浅ましい姿。きっと、嫌われてしまう……
「綺麗な訳ない。だって若い子達とは、違う。こんな浅ましい姿、見ないで……」
現実を突きつけられ、止め処なく涙が溢れてくる。
「鈴香、年齢なんて関係ないんだ。俺が鈴香を愛しているから、どんな鈴香だって綺麗に見える。40歳になろうと、50歳になろうと、体型が変わろうと、顔に皺が増えようと。きっとどんな姿になろうとも、鈴香は俺の愛した鈴香で、この気持ちは変わらない。だから、自分を卑下するのはやめて欲しい。いつまでも愛している。俺の特別な人」
掻き抱くように、ギュッと抱き締められ、冷えた心もまた、彼の言葉に包まれ熱くなる。
ずっと言われていたではないか。鈴香だから、好きになったのだと。
年の差を理由に、自身の気持ちから逃げ続けた私を受け入れてくれた。酷い言葉をぶつけ拒絶しても、愛していると言ってくれた。
もう同じ間違いは繰り返さないと誓った。
初めて、本心を曝け出せた特別な人。
彼の前では、取り繕わなくてもいいのだ。
ありのままの自分を……
「真紘、私を見て欲しい。貴方の前でなら、全てを曝け出せる」
「あぁ」
鏡の中の彼が笑ったような気がした。
もう手にすることは出来ないと諦めていた彼が、狂おしいほどの劣情を隠しもせず、自分を求めてくる。その事が嬉しくてたまらない。
感情の赴くまま、真紘を誘う。
口腔に差し入れられた舌を絡め取り吸い上げれば、意図を察した彼の口淫も激しさを増していく。
飲み込みきれなかった唾液が溢れ、顎を伝い胸元へと落ちていき、白のブラウスを濡らす。
「えっろ……ブラ透けてる」
彼の言葉に下を向けば、一緒に入ったランジェリーショップでプレゼントされた薄青色のブラジャーが、唾液で濡れた部分から透けて見えている。
「俺がプレゼントしたヤツだよな?着けてくれているんだ」
「……だって、今日は勝負の日だったから。真紘にもらったブラ着けてたら、勇気もらえる気がして」
「鈴香……マジか……
煽った責任とってもらうからな」
「えっ⁈きゃっ……」
急に上がった視界と揺れに、慌てて彼の首へと腕を回せば、履いていたパンプスを床へと落とされる。抱き上げられたまま、ズンズンと廊下を進み、着いた先は見慣れた彼の寝室だった。
黒のベットシーツの上へと落とされ、覆い被さるように乗り上げた彼を見つめれば、淫靡な欲を宿した瞳に囚われた。
初めて肌を重ねた日の事を思い出す。欲望を宿し、私を見つめる瞳。その奥底に潜む闇に惹かれた。
ただ、今はその闇が消え、欲望のみを宿した瞳が見える。心の底から欲してくれていると分かる強い瞳は、私に勇気を与えてくれた。
彼へと両手を伸ばし、頬を包む。
「真紘、貴方を愛しているわ。私の大切な人……」
言葉と共に、唇を重ねる。
触れるだけのキスをし、離れていく唇。ただ、それだけの行為が、心を満たしてくれる。
「……鈴香…愛している」
啄むようなキスでは物足りないとでも言うように、深くなるキスと悪戯に動く手に煽られ、身体の奥が疼き出す。
いつの間にかブラウスとスカートは剥ぎ取られ、下着姿へとなっていた。
唇を離れ、首、鎖骨、胸の谷間へと下がっていく舌先の愛撫に、高まる快感は、焦ったいほど緩慢だ。
「うっ…はぁぁ…ま、真紘……」
「鈴香、我慢出来ないの?膝、擦り合わせて、可愛いなぁ。胸を突き出して、ココを弄って欲しいの?」
ブラジャーごと両胸を揉みしだかれ、乳首が容赦なく布地で擦り上げられる。
「あぁぁ……ひっ…いぃぃ……」
「鈴香、気持ちいい?顔が蕩けている。それとも強すぎたかな?」
円を描くようにゆっくりと動いていた手が止まり、胸の頂きをくり出すように握られた。
「乳首立ってる。ブラの布地を押し上げて……ツンって」
言葉と共に、布地を押し上げて自己主張している乳首を含まれ、歯で甘噛みされれば、今まで経験した事のない感触に足の先から頭のてっぺんまで痺れが駆け抜けていく。
背を逸らす事でしか、強烈な快感を逃す事が出来ない。
やっと、胸への愛撫が終わった時には、喘ぎ過ぎて喉がカラカラになっていた。
「……水…欲しい……」
「ちょっと待ってて、水持って来るから」
上から重みが消え、水を取りに部屋を出て行く彼を見送る。
心地よい倦怠感に身体を動かすのも億劫になり、手足を投げ出した。
イク寸前で何度も焦らされた乳首はジンジンと熱を持ち、疼いて痛いくらいだ。しかも、濡れた布地が纏わりつき、触られてもいないのに新たな刺激を与えている。
焦らしに焦らされた身体の中で、放出されなかった熱が荒れ狂う。あと少しの刺激が得られないもどかしさが、更なる快感を生み、最奥が潤み涎を垂らす。
「うぅぅぅ……はぁぁぁ……」
背を捩り、どうにか疼きを逃そうとするが、かえって疼きが増すばかりだった。
ペットボトル片手に部屋へと戻って来た彼に、上から顔を覗き込まれる。
「ごめん、待たせたね。水持って来たけど飲める?口開けられるかな?」
コクンと頭を振り、僅かに口を開ければ、水を口に含んだ彼にキスを落とされた。少し温くなった水が、口の中へと流れ込み、ゆっくりと嚥下すれば、乾ききった喉が潤っていく。
何度か口移しで水を飲ませてもらえば、身体の中で荒れ狂っていた熱が少し収まった気がした。
「大丈夫そう?」
「えぇ……」
少し声が枯れているが、大丈夫だろう。
「そう……でも、足りないんじゃない。疼いて仕方ないだろう?ココ」
「ひぃぃ…あぁぁぁぁぁぁぁ」
不穏な言葉と共に、ショーツのクロッチ部分を擦られ、あられもない声が上がる。直接的な刺激に、収まりかけた熱が、一気に燃え上がり軽くイッてしまった。
蜜壺から溢れ出した愛液が下着をさらに濡らしていく。
「あぁぁ、ヤバイな。本当、エロ過ぎ。分かってないんだろうなぁ……
濡れてブラジャーもショーツも色が変わって、やらしいなぁ。もっといじめたくなる」
脱力した身体を抱き上げられ、気づいた時には背後から抱き締められていた。
温もりに包まれ、イッたばかりの身体は休息を求め、ゆっくりと瞼が閉じていく。
闇へと落ちて行きそうになる意識を繋ぎ止めようと、耳元で艶めいた声が誘う。
「鈴香、目を開けて」
声に誘われるまま、目を開けて驚いた。目の前の鏡には、下着姿で彼に背後から抱きとめられている自分自身が写っていたのだ。
あまりの衝撃に逃げを打つ身体。しかし、背後からガッチリ拘束された状態では、大した抵抗など出来ない。
「……いや…やめて……
こんな姿、見たくない」
「どうして?こんなに綺麗で、可愛いのに。どこもかしこも濡れ濡れで、全身で俺を求めてくれている。そんな姿、見せられて嬉しくない訳ないだろう。もっともっと、俺を欲しがって」
グイッとブラジャーを引き下げられ、プルンっと乳房がまろび出る。
「ほら、見て鈴香。乳首が真っ赤に熟れて、誘っている。本当、綺麗な紅だ」
「ひぃあぁぁぁぁぁぁ……」
両胸を掬い上げられ、ツンっと尖り震えている先端を指先で押しつぶされれば、強烈な快感が蜜壺の奥をジュクっと湿らせる。
強い快感を与えられ熱くなる身体とは裏腹に、綺麗、可愛いと紡がれれば、紡がれるほど冷えていく心。
鏡に写る自分は浅ましく真紘を求め、蜜を垂らす。
こんな醜い姿、見せたくない。年甲斐もなく男を求める浅ましい姿。きっと、嫌われてしまう……
「綺麗な訳ない。だって若い子達とは、違う。こんな浅ましい姿、見ないで……」
現実を突きつけられ、止め処なく涙が溢れてくる。
「鈴香、年齢なんて関係ないんだ。俺が鈴香を愛しているから、どんな鈴香だって綺麗に見える。40歳になろうと、50歳になろうと、体型が変わろうと、顔に皺が増えようと。きっとどんな姿になろうとも、鈴香は俺の愛した鈴香で、この気持ちは変わらない。だから、自分を卑下するのはやめて欲しい。いつまでも愛している。俺の特別な人」
掻き抱くように、ギュッと抱き締められ、冷えた心もまた、彼の言葉に包まれ熱くなる。
ずっと言われていたではないか。鈴香だから、好きになったのだと。
年の差を理由に、自身の気持ちから逃げ続けた私を受け入れてくれた。酷い言葉をぶつけ拒絶しても、愛していると言ってくれた。
もう同じ間違いは繰り返さないと誓った。
初めて、本心を曝け出せた特別な人。
彼の前では、取り繕わなくてもいいのだ。
ありのままの自分を……
「真紘、私を見て欲しい。貴方の前でなら、全てを曝け出せる」
「あぁ」
鏡の中の彼が笑ったような気がした。
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