1軍陽キャ幼なじみの猛攻♡

すももゆず

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恋人編ー3年生前期

星とともに光れ -嫉妬-*

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「よう和真、1週間ぶり」
「一条」

 一条と知り合ってから1週間経ち、天文学基礎2回目の講義を受けに来た。先週と同じ席に座ると程なくして一条が隣に座った。相変わらず、目立つ派手な格好だ。

「あ、これ」

 一条がリュックから小さな袋を取り出し、それを渡された。

「前言ってたゲームのサントラ。1枚やるよ」
「えっ!?」
「店舗別の特典欲しくて買ったやつだし、まだ何枚もあるから気にすんな」

 何でもないように言いながら、筆記用具やノートを準備している。

「……また何かお礼する!」
「礼なら聴いたあとの感想をくれ」
「おう、わかった。ありがとう」

 爽やかに笑い返されたところで、チャイムが鳴って先生が入ってきた。


 今回やるグループワークは、テーマの星座を決めて調べ、パワポにまとめて次週発表、というものだった。一条との調べ物やまとめ作業はとても順調に終わり、あとはパワポを作るだけになったところで、講義は終わった。さすが3回目の履修なだけある。発表の方もやってくれるみたいで(苦手だろ?って聞かれてそうですと白状した)俺はパワポ作りを任された。

「パワポ、ある程度できたら見せてくれ。そっから発表に向けて詰めてこーぜ」
「うん」
「今週末はライブで手ェつけれないし、来週でいいから」
「おお、ライブかあ……すげえな」

 今のところゲーマーな印象の方が強いから、いざライブと聞くと驚きがある。

「あ、そうだ、これも渡しとかねーと。忘れるところだった」

 一条は自分のリュックを漁り、ファイルの中からなにかの紙を取り出した。

「やるよ」

 受け取った紙は、レグルス……一条のバンドのライブチケットだった。しかも2枚。

「え!? これ、チケットじゃん!」
「そー、お近づきの印」

 日付は今週の土曜夜。場所は……正確な位置は分からないけど、この大学近くにあるライブハウスらしい。でもこれは買って観るやつであって、タダで貰っていいものではない……!

「さすがに悪いって!」
「いや、実のところちょっと余ってんだよ。いつもよりでかいハコ取ったからなあ……番号後ろの方だけど、客席空いてるのも虚しいし、俺らのモチベ上げのために来てくれよ。和真の感想も聞きたいし」

 こっちが貰う立場なのに、両手を合わせて頼まれると断る理由がない。

「俺、ライブなんて行ったことないんだけど……!?」
「だと思ったから、2枚。誰かと一緒なら怖くねーだろ?」

 一条はニイ、と笑い、ピースにした手をチョキチョキと動かした。なにもかも見透かされてる……

「……わかった、誰か誘ってみる」
「よろしく。ま、日付も近いし無理だったら他にあげてくれ」

 これはおそらく偏見だけど、バンドのライブは陽の集まりだ……行ったことないから持ち物とか何もかも分からないし、そこに一緒に行けるのは、璃央しかいない!







 夜になって璃央に電話をかけたら、びっくりするほど秒で出た。

『もしもし』
「あ、璃央、今いい?」
『どーした、お前から電話とか珍しいじゃん』

 璃央の声はなんとなく浮ついているみたいに聞こえた。
 さっそく本題に入ろう。

「えっと、バンドのチケットを貰いまして」
『は!? バンド!? チケット!?』

 スピーカーで拾える最大音量。音割れもした。

「それで……」
『誰から貰ったんだよ。お前の友達、バンド趣味のやつがいんのか? どこのどいつだ』

 圧迫面接みたいだ。一条のこともいずれは言うつもりだった。今なら流れでいけそうだし、最初から説明しよう。

「実は……天文学の講義を取りまして」
『えっ!?』

 少しの沈黙の後、

『そ、それオレのため……だったり?』

 と、控えめに照れが混じった甘い声が返ってきた。

「うん……璃央の好きなこと、勉強してみたくて」
『マジかぁ……けっこう意外なとこ攻めてきたな……すげえ嬉しいんだけど……』
「で、その講義で知り合った人がバンドをやってて」
『はぁ!? なんて名前のバンド!?』

 さっきまで落ち着いてたのに、急に食い気味に! 感情のジェットコースターが激しい。俺が言うのも何だが、情緒が心配になる。

「えと、レグルスって名前で」
『ちょっと待て、調べるから』
「チケット2枚貰っ」
『調べた。この4人の中のどいつ』
「金髪の人。ギターボーカルって言っ」
『こいつか……ふん、まあオレの方がかっこいいけどな』

 話が3歩進んで2歩下がる……張り合ってるし、イラつきが伝わってくる。

「えーとですね、天文学の講義のときに、たまたま話したら趣味が合ってゲーム仲間みたいになっただけで……全然そういうんじゃないから、な?」
『……わかってる。和真はオレのことすげー好きだもんな』
「そうですよ……」
『和真が浮気したかと思って怒ってんじゃねえ……和真の交友関係のことあんまり言いすぎんの、重いってわかってんだ。でも、和真がオレのいないところでオレ以外の人と喋ってるなんて、考えただけでムカつくもんはムカつくんだよ! コイツ! オレがいないうちに和真に惚れたり手ェ出したらタダじゃおかねぇ! ……で、話が逸れまくったけど、ライブのチケット貰ったって?』

 暴走してたけど、なんとか戻ってきた……よかった……

「2枚貰ったから、璃央についてきてほしいなって……今週末空いてたらなんだけど、勝手もわからないし、俺ひとりじゃライブハウスに行く勇気が」
『行く、絶対行く』
「即答」
『ライブ初心者な和真のためにオレが手取り足取り教えてやろう』
「お願いします……」

 この、上から目線な感じ! ドヤ顔が目に浮かぶ!
 やっぱ璃央はこうでないと、みたいな安心感がある。

『一条鷹夜……名前は覚えたぞ……このスカしたツラ拝んでやる……』
「本音どっち!?」







 そして、土曜のお昼すぎ。

「かずまっ!」

 改札を抜けた璃央はパッと笑顔を広げて、思いきり飛びついてきた。体重かけられて後ろに倒れそうになったが、ギリギリ受け止めた。

「和真~~っ! 会いたかった!」
「璃央……ちょ、人前、恥ずかしいから……!」
「あ~和真だ……2週間くらいしか離れてねえのにな」

 改札を通る人にちらちら見られてる……と思いつつも、俺も嬉しい……久しぶりの璃央の体温、璃央の匂い……

「って、お前だってオレ嗅いでんじゃん」
「あっ……無意識で!」
「はは、さっさと行こーぜ」

 ライブは夜だから、それまでは俺の家でゆっくりする予定だ。家の方向に足取り軽く歩き始める璃央の横を歩く。今日の璃央はライブ用だからか、全体的にカジュアルな服装だ。それでも完璧に綺麗……思わず見惚れていると、璃央は見透かしたように笑う。

「ふふん、久しぶりのオレに見惚れてんのか?」
「う、そ、そうです」
「……くそ、あんまかわいい反応すんな。我慢してんだからよ」
「俺も……」
「~~っ! お前なあ……!!」



 家に着き、部屋の扉を閉めた瞬間に後ろから抱きしめられた。

「かずまぁ……」

 猫撫で声で、頭を首にぐりぐり押し付けてくる。振り向けば目が合い、引き合うみたいに唇を触れさせた。舌を絡めていくと、息が上がる。璃央も頬を染めて興奮している。口内の水音と2人の息だけがしばらく部屋に響く……

「……っ、はぁ……和真の口ん中、甘い……♡」
「ん、璃央も……」

 正面から向き合い、また口をつける。さらに強く抱き寄せられて、身体が密着して……璃央が腰を擦り付けてきた。璃央のも俺のも固くなってる。

「……や、やる?」
「100%超えるぐらいヤりたいけど、今シたら止めれる自信ない。ライブ行けなくなる」
「じゃあ、一緒に抜く……? 璃央は服汚さないようにな」
「ん!」

 目をルンと輝かせた璃央が手を伸ばしたのは、俺のズボンだ。

「ちょ、自分の開けろよ!」
「和真の早く見てえもん。今日も盛んだなぁ。溜めてたのか?♡」
「ん、ぅ……っ♡」

 自分だってパンパンにしてるくせに、余裕そうに俺のをよしよしと触ってくる。

「あっ……♡ う、くそ……俺だって璃央の、やってやる……」
「おー、よろしく」

 璃央のズボンを寛げると、相変わらずでかいちんこが飛び出してくる。ちょっと気圧されたが、ぎゅ、と握ると反応があった。

「ッ……♡」

 耐えてるのか、顔真っ赤にしてる。可愛いのに色気があってエロい。

「璃央、気持ちいい?」
「そりゃそうだろ……お前が触ってんだから……っはぁ、っ……和真、上手くなったな……♡」
「璃央が上手いから、なっ……♡」

 お互いのを擦り合う。気持ちいいのが高まり、手の動きは速くなっていく。唇を触れ合わせ、一緒に達した。

 ふぅ、ふぅ、と荒い息が触れる口の中で混じり合う。

「んっ……う……♡」
「かずま、好き……♡」



 一回抜いて多少はスッキリした。璃央は「和真はゲームでもなんでも好きなことしてろ。オレは和真充電するから」と言ってから俺にくっついて離れない。俺充電ってどういうことだ。俺のやってるゲームを不思議そうに眺めながら、あれこれ近況報告し合って、抱きしめたり、鼻を寄せたり、膝枕したりゴロゴロしている。たまに頭を撫でるとすごくご機嫌になる。……いや、これ猫!

「璃央……久しぶりに会ったのに、これで楽しい? 俺ずっとゲームしてんのに……」
「楽しいというか、落ち着く……和真といる時間がいちばん好き……」

 超リラックスモードだ。今にも寝そうな璃央は、ぽや~っとしながら笑っている。かわええ……

「寝ててもいいよ」
「アホ、寝たら和真との時間減るだろ。もっと目ぇ覚めるようなゲームねえのか」

 急にスンとした表情になった。やっぱり感情の切り替えが激しい。ご希望の通り、アクションゲームに切り替えたら、けっこう夢中になって眺めてくれた。


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