37 / 387
初恋
12
しおりを挟む
何度となくまどかの夢を見た。自らの願望なのか、夢の中で何度もまどかを抱いた。それは夢とは思えないほどリアルで、現実では誰にも感じたことのない感情だった。
今まで彼女がいなかったわけじゃない。いつも相手の女性から交際を申し込まれる。大体は断るのだけれど、中には人間として一目おける相手もいた。
恋愛感情はないけれど、人として好きという感情なら沸くことは何度かあった。だから、そんな人と付き合ったらいずれはそれが恋愛感情に変化するんじゃないか。そう思って何人かと付き合った。
キスもしたしセックスもした。けれど、それが恋愛感情に変わることはなかった。周とまどかのようにお互いを強く求め合えなくても、穏やかにしっとりと信頼関係を深めていける仲にあれば、付き合った意味もある。そう考える律だったが、いつだって相手の女性はそういうわけにはいかなかった。
「本当に私のこと好きなの!?」
「なんで会いたいって言ってくれないの!?」
「他にも女がいるんじゃないの!?」
そんな言葉を浴びせられる。好きは好きでも、相手の好きとは種類が違う。そこに温度差が生じるのは当然のことで、感情的になって汚い言葉を向けられる度、嫌気が差す。
もういいや、めんどくさい。やっぱり恋愛なんかするもんじゃない。そもそもこれは恋愛じゃなかった。
付き合う度にそんなことを思う。それから数年経ってほとぼりが冷めると、年齢を重ねた分、相手も大人になっているんじゃないか。今度こそちゃんと付き合える相手に巡り会えるんじゃないか。そう思って付き合ってみる。けれどまた同じことの繰り返し。
30歳になる頃には、もう自分は恋愛に向いていない。もしかしたらこのまま一生恋愛感情なんて沸くことはなく、結婚もせずに1人でいるのかもしれない。それもいい、だってそれが1番楽だ。そう思い始めていた。
それなのに、こんなに突然しかも弟の彼女への感情に気付くなんて想像もしていないことだった。
今まで彼女がいなかったわけじゃない。いつも相手の女性から交際を申し込まれる。大体は断るのだけれど、中には人間として一目おける相手もいた。
恋愛感情はないけれど、人として好きという感情なら沸くことは何度かあった。だから、そんな人と付き合ったらいずれはそれが恋愛感情に変化するんじゃないか。そう思って何人かと付き合った。
キスもしたしセックスもした。けれど、それが恋愛感情に変わることはなかった。周とまどかのようにお互いを強く求め合えなくても、穏やかにしっとりと信頼関係を深めていける仲にあれば、付き合った意味もある。そう考える律だったが、いつだって相手の女性はそういうわけにはいかなかった。
「本当に私のこと好きなの!?」
「なんで会いたいって言ってくれないの!?」
「他にも女がいるんじゃないの!?」
そんな言葉を浴びせられる。好きは好きでも、相手の好きとは種類が違う。そこに温度差が生じるのは当然のことで、感情的になって汚い言葉を向けられる度、嫌気が差す。
もういいや、めんどくさい。やっぱり恋愛なんかするもんじゃない。そもそもこれは恋愛じゃなかった。
付き合う度にそんなことを思う。それから数年経ってほとぼりが冷めると、年齢を重ねた分、相手も大人になっているんじゃないか。今度こそちゃんと付き合える相手に巡り会えるんじゃないか。そう思って付き合ってみる。けれどまた同じことの繰り返し。
30歳になる頃には、もう自分は恋愛に向いていない。もしかしたらこのまま一生恋愛感情なんて沸くことはなく、結婚もせずに1人でいるのかもしれない。それもいい、だってそれが1番楽だ。そう思い始めていた。
それなのに、こんなに突然しかも弟の彼女への感情に気付くなんて想像もしていないことだった。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
17歳男子高生と32歳主婦の境界線
MisakiNonagase
恋愛
32歳の主婦・加恋。冷え切った家庭で孤独に苛まれる彼女を救い出したのは、ネットの向こう側にいた二十歳(はたち)と偽っていた17歳の少年・晴人だった。
「未成年との不倫」という、社会から断罪されるべき背徳。それでも二人は、震える手で未来への約束を交わす。少年が大学生になり、社会人となり、守られる存在から「守る男」へと成長していく中で、加恋は自らの手で「妻」という仮面を脱ぎ捨てていく…
屈辱と愛情
守 秀斗
恋愛
最近、夫の態度がおかしいと思っている妻の名和志穂。25才。仕事で疲れているのかとそっとしておいたのだが、一か月もベッドで抱いてくれない。思い切って、夫に聞いてみると意外な事を言われてしまうのだが……。
黒瀬部長は部下を溺愛したい
桐生桜
恋愛
イケメン上司の黒瀬部長は営業部のエース。
人にも自分にも厳しくちょっぴり怖い……けど!
好きな人にはとことん尽くして甘やかしたい、愛でたい……の溺愛体質。
部下である白石莉央はその溺愛を一心に受け、とことん愛される。
スパダリ鬼上司×新人OLのイチャラブストーリーを一話ショートに。
俺様上司に今宵も激しく求められる。
美凪ましろ
恋愛
鉄面皮。無表情。一ミリも笑わない男。
蒔田一臣、あたしのひとつうえの上司。
ことあるごとに厳しくあたしを指導する、目の上のたんこぶみたいな男――だったはずが。
「おまえの顔、えっろい」
神様仏様どうしてあたしはこの男に今宵も激しく愛しこまれているのでしょう。
――2000年代初頭、IT系企業で懸命に働く新卒女子×厳しめの俺様男子との恋物語。
**2026.01.02start~2026.01.17end**
◆エブリスタ様にも掲載。人気沸騰中です!
https://estar.jp/novels/26513389
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる