129 / 387
様々な恋愛事情
11
しおりを挟む
千愛希はゲームルール、シナリオはそのままにまだ手をつけていなかった章を変更する提案をした。ゲームの難易度を上げ、イベントやミニゲームも追加した。
千愛希は先日律と行ったパズルゲームからヒントを得て、準備は着々と進んだ。それらも踏まえて睦月は新たに制作していく。土台は千愛希が設定してあったために、AIが直ぐにシステムを飲み込み、自動に作り上げていく。
「すげぇな……」
睦月は画面を食い入るように見つめた。認識したプログラミングをAIが自動で打ち込んでいるのだ。
こりゃ、もう人間がいらなくなる時代もくるかもな……なんて思いながらもこんな機械を作り出せるのも人間の成す技だ、と自分を奮い立たせる睦月。
2時間近くが経った頃、睦月ははっと顔を上げた。千愛希に1時間経ったら起こせと言われていたことを思い出したのだ。
一旦手を止め、応接室へ向かう。ドアを開け、ソファーに近付くとすっかり寝入っている千愛希の姿に息を飲んだ。
長く細い足を投げ出して、無防備にも仰向けで寝ている。睦月と2人だけ、という環境が千愛希をそうさせたのか、今になってどっと疲れが出たのかは睦月の知るところではない。
そっと近付くと、第1ボタンの開いたブラウスから白い肌が覗いている。本日は薄ピンクの唇が光を反射して艶やかだった。
2年前はこんな姿も自然と近くにあった。睦月のマンションでも、千愛希の寝室でも。簡単に触れることができた。別れを告げたのは自分だというのに、こんな姿を見せられては胸が熱くならないはずがなかった。
千愛希は先日律と行ったパズルゲームからヒントを得て、準備は着々と進んだ。それらも踏まえて睦月は新たに制作していく。土台は千愛希が設定してあったために、AIが直ぐにシステムを飲み込み、自動に作り上げていく。
「すげぇな……」
睦月は画面を食い入るように見つめた。認識したプログラミングをAIが自動で打ち込んでいるのだ。
こりゃ、もう人間がいらなくなる時代もくるかもな……なんて思いながらもこんな機械を作り出せるのも人間の成す技だ、と自分を奮い立たせる睦月。
2時間近くが経った頃、睦月ははっと顔を上げた。千愛希に1時間経ったら起こせと言われていたことを思い出したのだ。
一旦手を止め、応接室へ向かう。ドアを開け、ソファーに近付くとすっかり寝入っている千愛希の姿に息を飲んだ。
長く細い足を投げ出して、無防備にも仰向けで寝ている。睦月と2人だけ、という環境が千愛希をそうさせたのか、今になってどっと疲れが出たのかは睦月の知るところではない。
そっと近付くと、第1ボタンの開いたブラウスから白い肌が覗いている。本日は薄ピンクの唇が光を反射して艶やかだった。
2年前はこんな姿も自然と近くにあった。睦月のマンションでも、千愛希の寝室でも。簡単に触れることができた。別れを告げたのは自分だというのに、こんな姿を見せられては胸が熱くならないはずがなかった。
0
あなたにおすすめの小説
極悪家庭教師の溺愛レッスン~悪魔な彼はお隣さん~
恵喜 どうこ
恋愛
「高校合格のお礼をくれない?」
そう言っておねだりしてきたのはお隣の家庭教師のお兄ちゃん。
私よりも10歳上のお兄ちゃんはずっと憧れの人だったんだけど、好きだという告白もないままに男女の関係に発展してしまった私は苦しくて、どうしようもなくて、彼の一挙手一投足にただ振り回されてしまっていた。
葵は私のことを本当はどう思ってるの?
私は葵のことをどう思ってるの?
意地悪なカテキョに翻弄されっぱなし。
こうなったら確かめなくちゃ!
葵の気持ちも、自分の気持ちも!
だけど甘い誘惑が多すぎて――
ちょっぴりスパイスをきかせた大人の男と女子高生のラブストーリーです。
あるフィギュアスケーターの性事情
蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。
しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。
何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。
この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。
そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。
この物語はフィクションです。
実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
極上イケメン先生が秘密の溺愛教育に熱心です
朝陽七彩
恋愛
私は。
「夕鶴、こっちにおいで」
現役の高校生だけど。
「ずっと夕鶴とこうしていたい」
担任の先生と。
「夕鶴を誰にも渡したくない」
付き合っています。
♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡
神城夕鶴(かみしろ ゆづる)
軽音楽部の絶対的エース
飛鷹隼理(ひだか しゅんり)
アイドル的存在の超イケメン先生
♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡
彼の名前は飛鷹隼理くん。
隼理くんは。
「夕鶴にこうしていいのは俺だけ」
そう言って……。
「そんなにも可愛い声を出されたら……俺、止められないよ」
そして隼理くんは……。
……‼
しゅっ……隼理くん……っ。
そんなことをされたら……。
隼理くんと過ごす日々はドキドキとわくわくの連続。
……だけど……。
え……。
誰……?
誰なの……?
その人はいったい誰なの、隼理くん。
ドキドキとわくわくの連続だった私に突如現れた隼理くんへの疑惑。
その疑惑は次第に大きくなり、私の心の中を不安でいっぱいにさせる。
でも。
でも訊けない。
隼理くんに直接訊くことなんて。
私にはできない。
私は。
私は、これから先、一体どうすればいいの……?
人狼な幼妻は夫が変態で困り果てている
井中かわず
恋愛
古い魔法契約によって強制的に結ばれたマリアとシュヤンの14歳年の離れた夫婦。それでも、シュヤンはマリアを愛していた。
それはもう深く愛していた。
変質的、偏執的、なんとも形容しがたいほどの狂気の愛情を注ぐシュヤン。異常さを感じながらも、なんだかんだでシュヤンが好きなマリア。
これもひとつの夫婦愛の形…なのかもしれない。
全3章、1日1章更新、完結済
※特に物語と言う物語はありません
※オチもありません
※ただひたすら時系列に沿って変態したりイチャイチャしたりする話が続きます。
※主人公の1人(夫)が気持ち悪いです。
今夜は帰さない~憧れの騎士団長と濃厚な一夜を
澤谷弥(さわたに わたる)
恋愛
ラウニは騎士団で働く事務官である。
そんな彼女が仕事で第五騎士団団長であるオリベルの執務室を訪ねると、彼の姿はなかった。
だが隣の部屋からは、彼が苦しそうに呻いている声が聞こえてきた。
そんな彼を助けようと隣室へと続く扉を開けたラウニが目にしたのは――。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる