【R18】美人過ぎる○○は今日も旦那様からの寵愛を受ける

雪村こはる

文字の大きさ
36 / 208
ファンクラブ

【9】

「まどかさんに似た女の子……。それはもう目に入れても痛くない程可愛いでしょうね」

「当然ですよ。まどかさんの体内から生まれてくるというだけでも想像を絶する程の感動があるというのに!」

 まだ生まれてもないのによくこの人達こんなに盛り上がれるな……。

 私は深く深く溜め息をつく。

「まどかさんの旦那さんになった人が周くんでよかった! 変な男に捕まったりなんかしたらもう不安で不安で生きていけないもの」

 変な男に捕まって殺されそうになったんだけどね。結果オーライなのかな? 

「こんなにまどかさんを好きでいてくださる方に認めてもらえたかと思うと俺も幸せです。まどかさんの幸せは、絶対に俺が与え続けます!」

 そこまでいくと凄い自信だな……。一時の、私に嫌われたかもしれないと自信喪失していたあまねくんに比べればよっぽど頼もしくていいのかもしれないけれど。

「もう素敵! 素敵な夫婦! ずっと動向を見守りたい! こんなにまどかさんを愛してくれる人に愛されて、まどかさんも幸せだと感じられるなんて……。まさに理想の夫婦!」

 ……そうなの? 理想かなぁ? ここまで色々あったよ? 盗撮とか、ストローとか、妊娠検査薬とか……。
 思い出しては思わず苦笑する。



「お待たせいたしました。カルボナーラとえびのトマトクリームソースがけですね」

 先程案内してくれた店員さんがパスタを持ってきてくれた。

 それを受け取ると、すぐに店員さんがカウンターへと戻り、千愛希さんのデザートを持ってきた。

 食事が開始されたことでようやく少し静かになった。そう思ったら、正面からの痛い程の視線がまた始まってしまった。
 食べている姿をじっと見つめられて、食べづらいったらない。

「あ、あの……あんまり見られてると、ちょっと気になるかな……」

 そう千愛希さんに言うと「すみません! こんなチャンスはもう二度とないかと思うとなんとしてでも記憶に残しておきたくて」とまたも泣きそうな顔で訴えられる。

「う……。まあ、まあ律くんの彼女さんならまた今後も会うことあると思うし、二度とないとか思わなくてもいいと思うけど……」

 家族ぐるみの付き合いになるのであれば、今後も嫌でも顔を合わせることになる筈。何度も会うのはかまわないけれど、じっと見つめるのはやめて。
 そんな思いで言った。

「私、律とは付き合ってないんです」

「え?」

「仲良くしてもらってるけど、付き合ってるとかじゃなくて……だからもうまどかさんとは二度と会えないんです」

 そう言ってまた目に涙を溜めた。

 あ、違ったのね……。でも、律くんが女の子と食事するくらいだから、全く何とも思っていないわけではなさそうだけど。

 そう思って律くんを見れば、既に興味を失っているのか、スマホの画面に夢中になっていた。

 シャットアウトした!?

 私は思わず二度見をする。いやいや、律くんが見放したらこの子どうするのよ。何で知らん顔してるの!? 貴方とのことが話題に出ている大事な時ですけど!!

 目で訴えるも虚しく、こちらも見ようとはしない律くん。

「あ、あの……まあ、お付き合いしてなくても仲良しだったら、今後も会うことあると思うよ」

「……本当ですか?」

「う、うん。だからそんなに見なくてもきっとまた会えるからさ」

 とりあえずこの場をなんとかしようとそう言ってみると「なんて優しい方! もう感動して涙が止まりません!」と更に目を潤ませていた。

 これは何を言ってもダメだ。ここは律くんのように気にしないふりをするのが利口なのかもしれない。
 隣のあまねくんは、全く気にする素振りもなく嬉しそうにパスタを食べているし……。

 私はそれ以上何かを言うのをやめて、食べることに集中した。
 
感想 2

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

夫婦交換

山田森湖
恋愛
好奇心から始まった一週間の“夫婦交換”。そこで出会った新鮮なときめき

義姉と押し入れに隠れたら、止まれなくなった

くろがねや
恋愛
父の再婚で、義姉ができた。 血は繋がっていない。でも——家族だ。そう言い聞かせながら、涼介はずっと沙耶から距離を取ってきた。 夏休み。田舎への帰省。甥っ子にせがまれて始まったかくれんぼ。急いで飛び込んだ押し入れの中に、先客がいた。 「……涼介くん」 薄い水色の浴衣。下ろした髪。橙色の光に染まった、沙耶の顔。 逃げ場のない暗闇の中で、二人分の体温が混ざり合う。 夜、来て。 その一言が——涼介の、全部を壊した。 甘くて、苦しくて、止まれない。 これは、ある夏の、秘密の話。

屈辱と愛情

守 秀斗
恋愛
最近、夫の態度がおかしいと思っている妻の名和志穂。25才。仕事で疲れているのかとそっとしておいたのだが、一か月もベッドで抱いてくれない。思い切って、夫に聞いてみると意外な事を言われてしまうのだが……。

JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――

のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」 高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。 そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。 でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。 昼間は生徒会長、夜は…ご主人様? しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。 「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」 手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。 なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。 怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。 だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって―― 「…ほんとは、ずっと前から、私…」 ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。 恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。

愛しているなら拘束してほしい

守 秀斗
恋愛
会社員の美夜本理奈子(24才)。ある日、仕事が終わって会社の玄関まで行くと大雨が降っている。びしょ濡れになるのが嫌なので、地下の狭い通路を使って、隣の駅ビルまで行くことにした。すると、途中の部屋でいかがわしい行為をしている二人の男女を見てしまうのだが……。

お兄ちゃんはお兄ちゃんだけど、お兄ちゃんなのにお兄ちゃんじゃない!?

すずなり。
恋愛
幼いころ、母に施設に預けられた鈴(すず)。 お母さん「病気を治して迎えにくるから待ってて?」 その母は・・迎えにくることは無かった。 代わりに迎えに来た『父』と『兄』。 私の引き取り先は『本当の家』だった。 お父さん「鈴の家だよ?」 鈴「私・・一緒に暮らしていいんでしょうか・・。」 新しい家で始まる生活。 でも私は・・・お母さんの病気の遺伝子を受け継いでる・・・。 鈴「うぁ・・・・。」 兄「鈴!?」 倒れることが多くなっていく日々・・・。 そんな中でも『恋』は私の都合なんて考えてくれない。 『もう・・妹にみれない・・・。』 『お兄ちゃん・・・。』 「お前のこと、施設にいたころから好きだった・・・!」 「ーーーーっ!」 ※本編には病名や治療法、薬などいろいろ出てきますが、全て想像の世界のお話です。現実世界とは一切関係ありません。 ※コメントや感想などは受け付けることはできません。メンタルが薄氷なもので・・・すみません。 ※孤児、脱字などチェックはしてますが漏れもあります。ご容赦ください。 ※表現不足なども重々承知しております。日々精進してまいりますので温かく見ていただけたら幸いです。(それはもう『へぇー・・』ぐらいに。)

ちょっと大人な物語はこちらです

神崎 未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない ちょっと大人な短編物語集です。 日常に突然訪れる刺激的な体験。 少し非日常を覗いてみませんか? あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ? ※本作品ではGemini PRO、Pixai.artで作成した生成AI画像ならびに  Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。 ※不定期更新です。 ※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。