したい夜はきみとじゃない

雪村こはる

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それぞれの生活

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 みちみちと亜純の性器が広がり、悠生が入ってくる。けれどそれは前回の快感とは程遠いものだった。
 体が悲鳴を上げるほどの激痛で、けれど喉が詰まって声は出なかった。

「い、いた……」

「すぐによくなるよ。この前も気持ちよかったって言ってたでしょ?」

「い……ぁ……」

 逃れようとギュッとシーツを握る亜純だが、腰をガッチリと掴まれて、何度も後ろから突かれた。
 ようやく慣れてきた頃には悠生が1人で射精を終えた。顔の目の前にはまだ強い臭いを放った悠生の液体が付着している。
 両足がガクガクと震えていた。痛みと恐怖でいっぱいで、今何が起こっていたのか理解することができなかった。

「気持ちよかったね?」

 声色は優しいが、耳元で囁かれるとゾクゾクと背筋に冷たいものが走った。

「う、うん……」

 亜純はコクコクと数回頷くしかなかった。刺激をしたらもっと苦しくて痛いことをされそうで、なるべく上手いことこの場をやり過ごそうと思った。

「亜純ちゃん先にシャワー行く?」

「……後からでいい。ゆうくん先に行ってきて」

 声を振り絞って悠生を先にシャワーへ行かせた。ありとあらゆるところが痛いのは前回も同じだが、痛みの種類は全く違った。
 恐る恐る陰部をティッシュペーパーで拭えば、ピンク色に滲む。出血したのだと気付くと悲しい気持ちになった。

 更に背中辺りに冷たいものを感じて左手で触ってみれば、ヌルッとした感触がした。手を広げて見ると、濡れていた。
 ゆっくり臭いを嗅ぐと、先程自分の目の前にあった悠生の精液と同じ香りがした。陰部を拭いている時に自分が吐き出したものがついたのかとも思ったが、亜純は使用済みのコンドームがないことに気付いた。

 ゴミ箱の中にも丸めたティッシュペーパーの中にもどこにもない。まさか……と思って血の気が引く。
 悠生が避妊具を付けずに挿入し、亜純の臀部から背中にかけて欲を放ったあと、それをそのままにしてシャワーを浴びに行ったのだと気付いた時には亜純の中には絶望しかなかった。
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