造形美女の険しい恋愛模様

雪村こはる

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相談相手

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「でも、瑠衣ちゃんが苦手だって思っていた人は、瑠衣ちゃんのことを否定しなかったんでしょ?」

「それは……」

「瑠衣ちゃんが1番言われて嫌なことってなに?」

 成美に聞かれて瑠衣は少し考えた。今まで散々嫌なことを言われた。生きていることすら否定されたような気がした。
 それは、私がブスでデブだったからだ。

 瑠衣は、昔の自分を思い出して苦しくなった。

「容姿について言われることです……」

「でも瑠衣ちゃんも他人の容姿には厳しいのね」

「え……?」

「容姿が整っている人が苦手だって言ったわ。だから宇野先生を選んだって。でもそれって裏を返せば宇野先生は整った容姿じゃないってこと」

「まぁ……」

「瑠衣ちゃんは、自分が容姿で優劣をつけられるのを嫌がるのに、他人の容姿の評価はするのよ」

 成美にハッキリそう言われてドキリとした。直接誰かのことをブスだとか太ってるだなんて言ったことはない。
 容姿をバカにしたこともない。けれど、整った容姿をした人が嫌いであることは認めていた。

「だって、最初から整ってる人って、私みたいな人を下に見てるんです。容姿でからかわれた経験がないから、私みたいな人間の痛みなんかわからない」

 瑠衣は、心のどこかで成美に対しても自分だってそうじゃんと思った。成美こそ、他人の容姿をバカにすることはないが、きっと産まれてこの方ブスだから出歩くな、だなんて言われたことなどないだろう。
 どれだけ苦しいのか、わからないからそんなことが言えるのだと拳を握った。

「直接痛みを体験することはなくても、想像くらいできるわ。どれほど悔しくて悲しいか。どんなに傷付くか。でも、それじゃあ瑠衣ちゃんが言う容姿の整っている人以外の人達は、瑠衣ちゃんのことを誰も悪く言わなかったの?」

 じっと成美に目を見つめられれば、瑠衣は小さく息を飲むしかなかった。
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