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「あなたが好きです」
12月1日・・俺は1人の女から告られた。
昨年、大学進学のため、地方から東京へと上京してきた現在、20歳の俺。
木崎奈津(きさきなつ)
目の前のこの女は同じ大学に通ってるらしいイッコ上の女。
佐々木瑞(ささきみず)て、いうらしい(さっき聞いた。)
まぁ、対象範囲内の女だったから・・
「んじゃ、付き合ってみる?」
そう言えば、
すげー喜ぶと思ったのに
つーか、たいがい喜ぶだろ!
なのに、
佐々木瑞は・・
「付き合いません。」
「は??!!」
「そーゆー関係にはなりたくないので。」
「あ??」
なに、この女っ、イミわかんねぇ~~~!!!
「俺のコト、好きって言ったよな?」
「はい。」
「えー・・っと、・・それなのに、付き合わないと?」
「はい。」
「・・イミわかんねぇ」
俺の声がだんだん低くなる。
「・・・ごめん。」
謝られても・・
「あ・・そ。」
女にそんなん言われるの、初めてだしっ!
なんか、この女、ムカつく!!!
わけわかんねぇから、さっさと行こうと背を向けた時、
「連絡先教えてもらっていいですか?」
「は??」
「あ、ダメ?」
「・・・」
な、なめてんのか?この女
横目で見ると、キョトンとした顔してやがる。
・・・なんなんだ??こいつ。
「はぁ・・スマホだして。」
「え?」
「番号、知りたいんだろ?」
「あっ、う、うん!!」
途端に笑顔をみせる佐々木瑞。
ふん。笑うと・・まぁ可愛いじゃん。
お互いの番号を交換をした後、
「まぁ、ヒマな時にでも電話して。」
とだけ言って、その場を後にした。
はぁ。
なんかよくわかんねぇ女だな。
「奈津~~~♪」
「ん?」
振り向くと、サークル仲間の女達があいかわらず派手な格好で走り寄ってきた。
「次の活動のコトなんだけどぉ~♪」
「ああ・・決まった?」
「うん♪駅裏の屋台だよ~♪♪」
「はぁ~?屋台ですんのか?」
「変わってていいでしょ♪」 「まぁ・・」
こう話をするのは、サークルの中でも一番、派手でキレイな
牧村涼香(まきむらりょうか)。
ばんばん面白いネタを見つけてくるから飽きない(笑)
「屋台のおっさんの承諾は得たのか?」
「私にソレを聞く気?」 「そうそう!涼香の頼みを断るヤツなんていないよっ♪」 「だよね~っ♪」
周りの女達が言うとおり、涼香の案がダメになったコトは1度もねぇ。
「店主が女の時は、奈津にお願いするケドねぇ~」
「奈津がちょっと笑えば、バッチリ落とせるもん!♪」
「ねぇ~♪♪」
「お前ら。その後、俺が大変なコトになるんだからな」
はぁ・・
俺らのサークルは、とにかく飲み会するぞ!サークルでww
場所を毎回変えて飲み会をするという
非常にバカな連中の集まり。
この軽いノリにのってくるのは、やはり軽いヤツらばかりでww
でも、頭をからっぽにできる最高の仲間だ。
「細かいコト、相談したいんだけど、奈津、今いい?」
と、涼香が俺の腕に巻きついてきた。
「・・いいけど。」
俺がそう言うと、周りの女達は、
「じゃ、私たちは行くね~~♪おジャマだから~♪」
「またね~~涼香っ♪奈津くん♪」
手を振りながら、散っていった。
「・・涼香、
俺ら別れたんだよな?」
そう、俺らは元彼カノの関係。
「うん♪でも別によくない?」涼香は俺の肩に頭を傾け、巻きつけた手をもっと絡めてきた。
「まぁ、俺もかまわねぇケド。」
「彼女が気になる?」
「・・いや」
「ふふ。だよね、奈津が彼女を気にするなんてないよねっ♪」
「ヒデー言われよう」
「だって、ホントじゃん。私の時もそうだったでしょ?♪」
「あー、まぁ。でも涼香ん時はどっちもどっちじゃね?」
「ははっ♪言えてるっ♪」
俺らは別れてもこんなカンジで。
離れるワケでもなく、よりを戻すワケでもなく、シたい時にスる関係が続いていた。
今の俺には彼女という名のついた女が2人居て、
2人ともソレをわかってて付き合ってる。
『それでもいいのか?』て、言ったけど、
「それでもいい!」て、2人とも言うから・・
まぁ
いいんだな・・と。
「奈津。さっき告られてたでしょ?」
「え?あ、ああ・・ん―ー?」
「違うの?」
「よくわかんね。」
「ぷっ。なにソレ?」
「や、
ホント良くわかんねぇ女でさ、好きって言っておいて付き合わないとか」
「は?」
「な、おかしいだろ?」
「・・あの人、イッコ上の人でしょ、んと、たしか、佐々木とかって・・」
「?涼香知ってんの?」
「うー・・ん、なんかムチャクチャ頭イイってウワサの人らしいから。」
「へ、ぇ。頭良さそうには見えなかったケド」
「ひどーい♪」
「いや、あるイミ。頭イイヤツってあんなカンジなのかな?俺はよくわかんね。」
「んっ//!」
「あっん!」
俺らは涼香のベッドの上でそんな話をしながらやってた。
♪~~♪~~
「・・奈津のスマホだよ。」
「ちぇ」 俺は一旦、涼香から体を離すと、脱ぎ捨てた服からスマホを探し出し画面に目を向けた
そこには
≪佐々木瑞≫ の文字。
「彼女?」
「いや、ウワサの佐々木さんから。」
「へ・・ぇ」
プッ。
「もし~」
「あ!私、佐々木と言いますが、木崎くんですか?」
「・・ああ」
「あの、
明日、デートしませんか?」
「・・・・・・・・・・・・は、
ああっ??!!」
長い沈黙の後、俺が発した言葉。
「ダメですか?」
「いや、ダメとかじゃなくて、なんでそんなイキナリ?」
「はぁ・・ダメですか・・」
「だからっ!!そうじゃなくて!」
「えっ!じゃ、いいんですか!」
「はぁ??!!」
「じゃ、明日、10時に駅前の喫茶店《Len》でまってますね。」
「えっ!!ちょ・・」
プープープープー・・
な、
なんなんだ・・この展開・・
「なに言われたの?」
「・・明日・・デートだって・・」
「は?誰が?」
「俺と佐々木さんが。」
「な、なんで?」
お、
「俺が知りたいわ~~~~~っ!!」
12月1日・・俺は1人の女から告られた。
昨年、大学進学のため、地方から東京へと上京してきた現在、20歳の俺。
木崎奈津(きさきなつ)
目の前のこの女は同じ大学に通ってるらしいイッコ上の女。
佐々木瑞(ささきみず)て、いうらしい(さっき聞いた。)
まぁ、対象範囲内の女だったから・・
「んじゃ、付き合ってみる?」
そう言えば、
すげー喜ぶと思ったのに
つーか、たいがい喜ぶだろ!
なのに、
佐々木瑞は・・
「付き合いません。」
「は??!!」
「そーゆー関係にはなりたくないので。」
「あ??」
なに、この女っ、イミわかんねぇ~~~!!!
「俺のコト、好きって言ったよな?」
「はい。」
「えー・・っと、・・それなのに、付き合わないと?」
「はい。」
「・・イミわかんねぇ」
俺の声がだんだん低くなる。
「・・・ごめん。」
謝られても・・
「あ・・そ。」
女にそんなん言われるの、初めてだしっ!
なんか、この女、ムカつく!!!
わけわかんねぇから、さっさと行こうと背を向けた時、
「連絡先教えてもらっていいですか?」
「は??」
「あ、ダメ?」
「・・・」
な、なめてんのか?この女
横目で見ると、キョトンとした顔してやがる。
・・・なんなんだ??こいつ。
「はぁ・・スマホだして。」
「え?」
「番号、知りたいんだろ?」
「あっ、う、うん!!」
途端に笑顔をみせる佐々木瑞。
ふん。笑うと・・まぁ可愛いじゃん。
お互いの番号を交換をした後、
「まぁ、ヒマな時にでも電話して。」
とだけ言って、その場を後にした。
はぁ。
なんかよくわかんねぇ女だな。
「奈津~~~♪」
「ん?」
振り向くと、サークル仲間の女達があいかわらず派手な格好で走り寄ってきた。
「次の活動のコトなんだけどぉ~♪」
「ああ・・決まった?」
「うん♪駅裏の屋台だよ~♪♪」
「はぁ~?屋台ですんのか?」
「変わってていいでしょ♪」 「まぁ・・」
こう話をするのは、サークルの中でも一番、派手でキレイな
牧村涼香(まきむらりょうか)。
ばんばん面白いネタを見つけてくるから飽きない(笑)
「屋台のおっさんの承諾は得たのか?」
「私にソレを聞く気?」 「そうそう!涼香の頼みを断るヤツなんていないよっ♪」 「だよね~っ♪」
周りの女達が言うとおり、涼香の案がダメになったコトは1度もねぇ。
「店主が女の時は、奈津にお願いするケドねぇ~」
「奈津がちょっと笑えば、バッチリ落とせるもん!♪」
「ねぇ~♪♪」
「お前ら。その後、俺が大変なコトになるんだからな」
はぁ・・
俺らのサークルは、とにかく飲み会するぞ!サークルでww
場所を毎回変えて飲み会をするという
非常にバカな連中の集まり。
この軽いノリにのってくるのは、やはり軽いヤツらばかりでww
でも、頭をからっぽにできる最高の仲間だ。
「細かいコト、相談したいんだけど、奈津、今いい?」
と、涼香が俺の腕に巻きついてきた。
「・・いいけど。」
俺がそう言うと、周りの女達は、
「じゃ、私たちは行くね~~♪おジャマだから~♪」
「またね~~涼香っ♪奈津くん♪」
手を振りながら、散っていった。
「・・涼香、
俺ら別れたんだよな?」
そう、俺らは元彼カノの関係。
「うん♪でも別によくない?」涼香は俺の肩に頭を傾け、巻きつけた手をもっと絡めてきた。
「まぁ、俺もかまわねぇケド。」
「彼女が気になる?」
「・・いや」
「ふふ。だよね、奈津が彼女を気にするなんてないよねっ♪」
「ヒデー言われよう」
「だって、ホントじゃん。私の時もそうだったでしょ?♪」
「あー、まぁ。でも涼香ん時はどっちもどっちじゃね?」
「ははっ♪言えてるっ♪」
俺らは別れてもこんなカンジで。
離れるワケでもなく、よりを戻すワケでもなく、シたい時にスる関係が続いていた。
今の俺には彼女という名のついた女が2人居て、
2人ともソレをわかってて付き合ってる。
『それでもいいのか?』て、言ったけど、
「それでもいい!」て、2人とも言うから・・
まぁ
いいんだな・・と。
「奈津。さっき告られてたでしょ?」
「え?あ、ああ・・ん―ー?」
「違うの?」
「よくわかんね。」
「ぷっ。なにソレ?」
「や、
ホント良くわかんねぇ女でさ、好きって言っておいて付き合わないとか」
「は?」
「な、おかしいだろ?」
「・・あの人、イッコ上の人でしょ、んと、たしか、佐々木とかって・・」
「?涼香知ってんの?」
「うー・・ん、なんかムチャクチャ頭イイってウワサの人らしいから。」
「へ、ぇ。頭良さそうには見えなかったケド」
「ひどーい♪」
「いや、あるイミ。頭イイヤツってあんなカンジなのかな?俺はよくわかんね。」
「んっ//!」
「あっん!」
俺らは涼香のベッドの上でそんな話をしながらやってた。
♪~~♪~~
「・・奈津のスマホだよ。」
「ちぇ」 俺は一旦、涼香から体を離すと、脱ぎ捨てた服からスマホを探し出し画面に目を向けた
そこには
≪佐々木瑞≫ の文字。
「彼女?」
「いや、ウワサの佐々木さんから。」
「へ・・ぇ」
プッ。
「もし~」
「あ!私、佐々木と言いますが、木崎くんですか?」
「・・ああ」
「あの、
明日、デートしませんか?」
「・・・・・・・・・・・・は、
ああっ??!!」
長い沈黙の後、俺が発した言葉。
「ダメですか?」
「いや、ダメとかじゃなくて、なんでそんなイキナリ?」
「はぁ・・ダメですか・・」
「だからっ!!そうじゃなくて!」
「えっ!じゃ、いいんですか!」
「はぁ??!!」
「じゃ、明日、10時に駅前の喫茶店《Len》でまってますね。」
「えっ!!ちょ・・」
プープープープー・・
な、
なんなんだ・・この展開・・
「なに言われたの?」
「・・明日・・デートだって・・」
「は?誰が?」
「俺と佐々木さんが。」
「な、なんで?」
お、
「俺が知りたいわ~~~~~っ!!」
応援ありがとうございます!
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