風待ち坂の声

茂上 仙佳

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第3章:祟りの兆し

風が叫ぶ夜

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東京に戻って二週間が経った夜、僕は異常な夢で目を覚ました。

夢の中で、風待ち坂が嵐に襲われていた。でも、それは普通の嵐ではない。黒い雲が渦を巻き、雷鳴が止むことなく響いている。そして、その中心で紬が一人、激しい風雨に打たれながら立っていた。

彼女の白い巫女装束は風に激しくはためき、長い黒髪も乱れている。その表情は苦痛に歪み、両手を空に向かって伸ばしていた。まるで、何かと必死に戦っているようだった。

「助けて」

彼女の声が風に混じって聞こえてくる。でも、僕は手を伸ばしても届かない。距離が遠すぎる。東京と風待ち坂の物理的な距離以上に、何か大きな壁が僕たちの間にあるような感覚だった。

僕は必死に走ろうとした。でも、足が重く、まるで水の中を歩いているような感覚だった。空間が歪んでいて、どんなに努力しても紬に近づくことができない。

「悠真くん」

今度は、もっとはっきりと紬の声が聞こえた。

「早く」

目を覚ますと、体中が汗でびっしょりになっていた。時計を見ると、午前三時。外は静かな夜だった。でも、胸の奥に嫌な予感が宿っている。まるで、心臓に重い石が乗っかっているような感覚だった。

夢があまりにもリアルだった。ただの夢とは思えない。紬からの、無意識のメッセージのような気がしてならない。

僕はベッドから起き上がり、窓を開けた。東京の夜風が頬を撫でていく。普通の都市の風だった。でも、その風の向こうから、かすかに異変を感じ取った。

風の質が変わっている。微細な変化だが、確実に何かが違う。風待ち坂の方角から来る風が、わずかに乱れているような気がする。

何かが起きている。風待ち坂で。

僕はスマートフォンを手に取り、紬に電話をかけた。呼び出し音が何度も響くが、出てくれない。時間を考えれば当然だが、不安が増していく。

コール音が延々と続く。普通なら留守番電話に切り替わるはずだが、今夜は違う。まるで、電話そのものが風神の力によって妨害されているようだった。

メールを送ってみた。

「大丈夫?変な夢を見たから心配になって。何か異変があったら、すぐに連絡して」

でも、送信エラーが出た。電波状況は問題ないのに、なぜかメールが送れない。

これは、ただ事ではない。

僕は一睡もできずに朝を迎えた。窓の外を見ると、東京の空にも異変があった。普段なら青い空が広がっているはずの時間なのに、西の方角に暗い雲が立ち込んでいる。風待ち坂の方角だった。

大学に向かう電車の中でも、僕は落ち着かなかった。スマートフォンを何度も確認するが、紬からの連絡はない。ニュースも確認したが、四国地方の異常気象については何も報道されていない。

でも、僕の直感は確信に変わっていた。紬が危険にさらされている。

朝になっても、紬からの連絡はない。授業に出ても、全く集中できなかった。心配で、教授の話が頭に入ってこない。黒板の文字も、ぼやけて見える。

隣に座っている同級生が、心配そうに声をかけてくれた。

「大丈夫?顔色悪いよ」

「ちょっと心配事があって」

「実家のこと?」

僕は頷いた。確かに、実家の心配事だった。

「何かあったら、早退していいんじゃない?」

同級生の言葉に、僕は迷った。でも、まだ確証はない。夢と直感だけで大学を休むのは、理性的ではないかもしれない。

昼休みに再び電話をかけてみたが、やはり出てくれない。今度は中村さんに電話をしてみた。

「はい、風待ち坂神社です」

中村さんの声が聞こえた時、僕は安堵した。少なくとも、神社は無事のようだった。

「中村さん、悠真です。紬さんは元気ですか?」

電話の向こうで、中村さんが少し沈黙した。その沈黙が、僕の不安を確信に変えた。

「悠真君?そうですね、昨日までは元気でしたが」

「昨日まで?」

「実は、昨夜から様子がおかしいんです」

中村さんの声に、心配の色が滲んでいた。

「どうおかしいんですか?」

「夜中に神社に来て、一人で祠の前に座っているんです。呼びかけても反応が鈍くて」

僕の予感は的中していた。何かが起きている。

「それに、風の様子も変なんです」

「風の様子?」

「昨夜から、時々激しい突風が吹くんです。でも、すぐに止んでしまう。まるで、風神さまが何かと戦っているような」

僕の血の気が引いた。風神が戦っている。一体、何と?

「今すぐ帰ります」

「でも、大学は」

「構いません。紬を一人にはできません」

僕は急いで荷物をまとめ、大学を早退した。教授には体調不良と伝えたが、実際、心配で体調も悪くなっていた。

新幹線の中で、僕は昨夜の夢を思い返していた。あまりにもリアルで、ただの夢とは思えない。もしかしたら、紬からの無意識のメッセージだったのかもしれない。

電車の窓から見える空は、次第に曇ってきていた。東京を出た時は晴れていたのに、西に向かうにつれて雲が厚くなっている。そして、雲の色も通常の灰色ではなく、どこか不自然な黒さを帯びていた。

途中の駅で、乗客の何人かが空を見上げて心配そうにしている姿を見かけた。異常気象を感じ取っているのだろう。でも、彼らはその原因を知らない。これが超自然的な現象だとは、想像もしていないはずだ。

風待ち坂駅に着いた時、空はほとんど黒い雲に覆われていた。風も強く、嵐の前触れのような気配がある。でも、雨はまだ降っていない。まるで、空全体が息を潜めているようだった。

駅から神社までの道のりで、僕は町の異変を感じ取った。人通りが少なく、家々の窓も閉め切られている。まるで、何かを恐れているような雰囲気だった。

通りすがりの人も、みんな急ぎ足で歩いている。空を見上げては、不安そうな表情を見せる。子供を抱いた母親は、家の中に急いで駆け込んでいく。

「変な天気だね」

すれ違った老人が呟いた。

「こんな雲、見たことがない」

確かに、空の雲は尋常ではなかった。黒く、重く、そして不自然に渦を巻いている。まるで、巨大な意思を持った生き物のようだった。

神社に着くと、予想通り紬がそこにいた。祠の前に座り込み、じっと動かない。白いワンピースは風に激しくはためいているが、彼女自身は石のように静止していた。

その姿は、昨夜の夢と全く同じだった。

「紬!」

僕が呼びかけても、反応がない。近づいてみると、彼女の目は開いているが、焦点が合っていない。まるで、別の世界を見つめているようだった。

その表情は、深い苦痛に歪んでいた。額には汗が浮かび、唇は青ざめている。明らかに、何かと戦っているのがわかる。

「紬、僕だよ、悠真だよ」

僕は彼女の肩に手を置いた。その瞬間、紬が振り返った。

「悠真くん?」

彼女の声は小さく、震えていた。

「どうして来たの?」

「君が心配だから。何が起きてるの?」

紬は空を見上げた。黒い雲が渦を巻き、不気味な様相を呈している。雷鳴も時々響いてくるが、稲妻は見えない。まるで、雲の中で何かが戦っているようだった。

「風神さまが苦しんでる」

「苦しんでる?」

「何かが、風神さまを攻撃してる」

紬の説明によると、昨夜から風神が何者かに攻撃を受けているという。その攻撃は物理的なものではなく、精神的な、あるいは霊的な攻撃のようだった。

僕は周りを見回した。確かに、風の流れが普通ではない。あちこちで小さな竜巻のような現象が起きていて、木の葉や小枝が舞い上がっている。

「風神さま」

僕は空に向かって呼びかけた。

すると、苦しそうな声が聞こえてきた。

「悠真...助けて」

風神の声は、明らかに弱々しかった。いつもの力強さがない。まるで、巨大な重圧に押し潰されそうになっているようだった。

「何が起きてるんですか?」

「他の神々が...反発している」

風神の説明は断続的だった。話すのも苦しそうで、言葉が途切れがちになっている。

風神によると、風神の解放と人間との協力関係を、他の自然神たちが快く思っていないという。特に、古い秩序を重んじる神々は、風神の行動を裏切りと見なしているらしい。

「それで、攻撃を受けてるんですか?」

「そうだ。一人では...対抗できない」

風神の声がさらに弱くなった。

空の雲が激しく渦を巻き、雷鳴が響く。でも、雨は降らない。まるで、天空で神々の戦いが繰り広げられているようだった。

その戦いの影響で、地上でも異常現象が起きている。突風が吹いたかと思うと、急に無風状態になる。木々は激しく揺れ、鳥たちは恐れて鳴き声を上げている。

「僕たちに何ができますか?」

「力を...貸してくれ」

「もちろんです」

僕は紬の手を握った。彼女も頷いて、決意を示した。

僕たちは以前のように、風神と心を通わせようとした。でも、今度は以前よりもはるかに困難だった。他の神々の攻撃で、風神の力が乱れているからだ。

空気も重く、呼吸をするのも困難になってくる。まるで、巨大な重圧が僕たちにもかかっているようだった。

それでも、僕たちは諦めなかった。お互いの手を強く握り、風神への信頼を心に込めて集中した。

すると、少しずつ風神の力を感じることができるようになった。でも、その力は明らかに弱っている。いつもの温かく力強い存在感ではなく、まるで病人のように弱々しかった。

「もっと強く」

紬が言った。

「風神さまを信じて」

僕たちは心を一つにして、風神を支えようとした。その瞬間、空の雲が一瞬明るくなった。

「ありがとう」

風神の声に、少し力が戻った。

「でも、まだ足りない」

その時、僕は気づいた。僕たちだけでは不十分なのだ。もっと多くの人の支援が必要だった。

「町の人たちを呼びましょう」

僕が提案すると、紬は驚いた。

「でも、こんな状況で」

「だからこそです。みんなで風神さまを支えるんです」

風神の解放の時も、町の人たちの支援があった。今回も、きっと力になってくれるはずだ。

僕は神社を駆け下り、町に向かった。

「大変です!」

僕は出会う人全員に声をかけた。

「風神さまが攻撃を受けています!みんなで助けてください!」

最初は困惑していた町の人たちも、空の異常な様子を見て事態の深刻さを理解した。

「わかった、行こう」

魚屋のおばさんが最初に応えてくれた。

「風神さまには世話になってるからね」

一人、また一人と、町の人たちが神社に集まってきた。老人も若者も、家族連れも。みんな、風神を助けたいという気持ちで一致していた。

中には、仕事を中断して駆けつけてくれた人もいる。畑仕事をしていた農家の人たち、店を閉めて来てくれた商店主、学校から急いで来てくれた子供たち。

神社の境内は、あっという間に人でいっぱいになった。普段は静かな神社が、人々の熱気に包まれている。

「みなさん」

中村さんが人々に向かって話し始めた。

「今、風神さまが他の神々から攻撃を受けています。みんなの力で、風神さまを支えてください」

「どうすればいいんだ?」

一人の男性が尋ねた。

「風神さまを信じてください」

紬が答えた。

「心から信じて、応援してください」

町の人たちは手を繋いで、大きな輪を作った。そして、みんなで風神の名前を呼んだ。

「風神さま!」

「負けないで!」

「私たちがついてます!」

人々の声が一つになって、空に向かって響いた。その瞬間、黒い雲に亀裂が走った。

「みんな...ありがとう」

風神の声が、力強さを取り戻した。

「君たちの信頼が...私に力をくれる」

空の戦いは激しくなった。雷鳴が響き、風が激しく吹き荒れる。でも、町の人たちは手を繋いだまま、風神を応援し続けた。

その時、僕は理解した。これが、本当の力なのだ。一人の力では限界がある。でも、みんなが心を一つにすれば、どんな困難も乗り越えられる。

町の人たちの中には、涙を流している人もいた。風神への感謝の気持ちが、自然と涙になって現れているのだろう。

「頑張って、風神さま」

小さな子供の声が聞こえた。その純粋な声に、大人たちも勇気をもらっているようだった。

嵐は一晩中続いた。でも、町の人たちは最後まで風神を支え続けた。

途中で疲れて座り込む人もいたが、他の人がその人を支えた。お年寄りには若者が肩を貸し、子供たちには大人が声をかけた。

僕は紬の手を握りながら、町の人たちの絆の強さに感動していた。普段は個々に生活している人たちが、一つの目標のために団結している。

「すごいね」

紬が小さな声で言った。

「みんな、本当に風神さまを愛してるのね」

確かに、人々の表情には愛情が溢れていた。風神への感謝、そして守りたいという強い意志。

夜明けが近づく頃、空の雲が薄くなり始めた。長い戦いが、ようやく終わりに近づいているのがわかる。

「もう少し」

風神の声が聞こえた。

「もう少しで、勝てる」

町の人たちは、最後の力を振り絞って応援を続けた。疲労の色は見えるが、誰も諦めようとしない。

そして、ついに朝日が昇ると、空から黒い雲が消えていた。美しい朝日が昇り、穏やかな風が吹いている。

「勝った」

風神の声が、安堵に満ちていた。

「みんなのおかげだ。ありがとう」

町の人たちから、歓声が上がった。みんな、疲れているけれど、達成感に満ちた表情をしていた。

「やったね」

魚屋のおばさんが言った。

「風神さまを守れた」

「みんなで力を合わせれば、何でもできるんだね」

農家のおじさんも嬉しそうだった。

僕は紬の手を握った。今度こそ、本当に平和が訪れるだろう。

「ありがとう、悠真くん」

「こちらこそ。君の声が聞こえて良かった」

「声?」

「夢の中で、助けてって言ってたよ」

紬は驚いた表情を見せ、それから微笑んだ。

「やっぱり、心は繋がってるのね」

朝が深まると、町の人たちは徐々に家路についていった。でも、その表情は一様に充実感に満ちていた。今夜の体験は、きっと彼らの人生において特別な意味を持つものになるだろう。

「本当に、ありがとうございました」

僕は一人一人に頭を下げながら、感謝の気持ちを伝えた。

「こちらこそ」

人々は口々に答えてくれた。

「風神さまを助けることができて、嬉しかった」

「私たちも、大切なことを学んだ」

「一人の力は小さくても、みんなで力を合わせれば、神様だって助けることができるんだね」

その言葉に、僕は深く頷いた。確かに、今夜の体験は僕たちにとって大きな学びとなった。個人の力の限界と、共同体の力の無限の可能性。

人々が去った後、境内には僕と紬、そして中村さんだけが残った。静寂が戻った神社で、僕たちは今夜の出来事を振り返っていた。

「信じられない一夜でした」

中村さんが言った。

「まさか、他の神々からの攻撃があるとは思いませんでした」

「でも、これで本当に終わったんでしょうか?」

僕が心配そうに尋ねると、風神の声が聞こえた。

「もう大丈夫だ」

その声は、朝の光と共に清々しく響いた。

「他の神々も、人間たちの団結力を目の当たりにして、私の選択を理解してくれた」

「理解してくれた?」

「そうだ。人間との協力関係が、決して弱さではなく、新しい強さの形だということを」

風神の説明によると、古い神々は人間を下等な存在と見なしていた。だから、風神が人間と対等な関係を築こうとすることを、神の尊厳を汚す行為だと考えていたのだ。

「でも、今夜、君たちが見せてくれた力は、彼らの固定観念を打ち砕いた」

「どういうことですか?」

紬が尋ねた。

「人間の心の力、信じる力、愛する力。それは、神々の力とは違う種類の、でも同じかそれ以上に強い力だった」

確かに、今夜の町の人たちの姿は感動的だった。恐怖や疑いを乗り越えて、風神を信じ、支え続けた。その純粋な気持ちは、どんな超自然的な力よりも美しく、強いものだった。

「これからは、他の神々とも協力関係を築いていけるかもしれない」

風神の声に、希望が込められていた。

「人間と神々が、お互いを尊重し合える新しい時代の始まりだ」

僕は空を見上げた。朝日が高く昇り、雲一つない青空が広がっている。昨夜の嵐が嘘のような、美しい朝だった。

でも、この平和は簡単に手に入ったものではない。多くの人の努力と信念によって勝ち取ったものだ。だからこそ、大切に守り続けなければならない。

「これで、本当に安心ですね」

中村さんが言った。

「はい。もう誰も、風神さまの邪魔はできません」

紬が答えた。

風神の声が、優しく響いた。

「ありがとう、君たち。これからも、みんなで一緒に、この美しい町を守っていこう」

僕たちは微笑んで答えた。

「こちらこそ、よろしくお願いします」

風待ち坂に、新しい時代が始まった。

人間と神が共に歩む、美しい時代が。
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