72 / 909
第七章 牢獄の国に封じられし明星
赤く塗り潰される
しおりを挟む
凍えるような寒さの中、僕に覆いかぶさった体は温かい。初めて優しさを行動で示してくれた大人の背に手を添える。
ぬる、と生温い液体が触れる。それはどんどんと溢れてくる、僕の手はそれで染まっていく。
少女達の悲鳴が遠くなって、アルが僕に叫んだ言葉も聞こえない。だが、耳元で囁かれた優しい声だけははっきりと聴き取れた。
「怪我、ない?」
「……神父様?」
絞り出せたのは彼の名ですらなかったが、彼は満足そうに笑った。
「良かったぁ」
ずる、と僕を抱き締めていた腕が落ち、体も僕の足元に投げ出された。雪華が駆け寄り、彼を職の名で呼ぶ。アルはそんな僕達の前に仁王立ち、緑色の液体と対峙する。
『スライムだ、面倒な相手だぞ……一切の物理攻撃は通用しない。魔術の類も取り込めば己が力とする。セレナ、貴様は防御に徹しろ、いいな』
「あ、ああ……お前、アイツ倒せるのか?」
『分からん。勝率は低いぞ。魔力が弱いからと馬鹿にしていたが、これなら魔王と名乗るのも……』
セレナは大剣を横に構え、零に縋る僕達を守るように立った。アルは唸り声をあげてゆっくりとスライムに近づく。
「神父様、神父様ぁ! しん……ぷ、さまぁ。やだ、やだぁ。起きて、起きてくださいっ……」
泣きじゃくって零の体を揺する雪華を僕はただ眺めていた。雪華のように泣くことも、声をかけることも出来ない。心も体も凍りついてしまったかのように動かない。
『この、無礼者共がぁぁあァァァ!!』
体の中に沈んだ王冠を溶かしながらスライムが叫ぶ。氷柱が削り取った大理石の欠片を取り込み、先程の斧のように撃ち出した。
セレナの大剣に守られ、僕達には一欠片も当たらなかったが前に出ていたアルはそうはいかない。
「おい! アル、それ溶けてんじゃねぇのか!?」
『ああ、肉片もまとわりついていたらしい。直ぐに治る。大したことはないが……やはり面倒だな』
じゅ、という音と共にアルの翼が緑色の液体に蝕まれる。
『さて、どうするか……ヘル? 何をしている! 下がれ!』
無意識にスライムの元へ向かう僕を、アルが必死に止める。ズボンの裾を噛み、黒蛇を胴に巻きつけた。
「アル…… や め ろ 」
殆ど意識せずに吐いたその言葉はアルの動きを容易く止めた。僕の行動に困惑している様子のスライムは、壁にかけられていた模造品の剣を取り込む。
『無礼者、貴様は……串刺しの刑に処す!』
「………ね、よ」
アルの叫び声が遠く響く。振り上げられる剣がスローモーションで見えた。
僕はそんなことは気にせずに、呪詛の言葉を命令に変えて吐く。思考などない、本能的な行動だった。
「 死 ね 」
カシャン、と軽い音と共に偽物の剣が床に落ちる。
パァン! と派手な音と共にスライムの一部が弾け飛ぶ。
『な、何!? 貴様ァ……何をシタァあぁ!』
体を持ち上げて、僕に向かって倒れ込むスライムの体に右手を突き出す。熱湯よりも熱く、僕の手を溶かしていく。
皮膚が剥がれて肉が剥き出しになるのを僕は他人事のように眺めていた。もう数秒でも浸けていたら骨になるんだろうな、なんて間抜けな好奇心はすぐに消える。
「 死 ね 、って言ってるんだよ。早く、早く死ねよ。ほら……早く、死 ね 」
スライムが硬直する。僕の腕を喰うのをやめ、ぶるぶると震え出す。液体から抜け出た僕の腕には皮膚がない、だが痛みは感じない。
それが異常な興奮状態にあるが故など僕は思いつきもしなかった。ただ、痛みなんてあっても邪魔だろうとは思っていた。
数秒後にスライムは弾け飛び、後には流れのなくなった汚い池のような色の水が点々と残った。
飛び散ったそれにはもう思考する事も肉を喰らう事も出来ない。
僕は駆け寄ってくるセレナもアルも無視して、ただ両腕を眺めていた。もう、自分のものか神父のものかも分からなくなってしまった。
何が? この、腕を染めた赤が。
この赤は何? なんだろう、分かりたくない。
何故赤いの? 何故だろう、知りたくない。
何で、何で血がついてるの? 誰の?
「あ、ぁ……あ、ぁぁあ」
『ヘル? ヘル、大丈夫か? 痛むのか?』
ねぇ誰の?
僕の、神父様の。
どうして神父様は血を流したのかな?
僕を庇った。
どうして僕なんか庇ったの? 何の価値もないのに。
どうしてだろう、僕なんか助けたってどうしようもないのに。
「うる、さい。うるさい! 黙れよ! だまれ!」
『ヘル、ヘル! 落ち着け、大丈夫だ! ヘル、私を見ろ! 私の声を聞け!』
ほら、見てご覧よ、また赤い水たまりが出来たよ? 僕のせいで。
僕なんかを守って。
「いや……やだ、やだ、来ないで、やめてよ。殺さないでよ、その人達は……僕の」
ここは牢獄の国の城なのに、見えるはずのない両親が見えた。僕を守ろうとして、血溜まりに沈んだ肉塊が見えた。
僕にこびりついた血と肉片の感触がはっきりと蘇る。僕の両親だったモノを口に放り込んで、邪悪に笑う魔物が目の前に居る。
叫んだ。何を? 分からない。きっと呪詛の言葉を吐いた、誰にも聞かれてはならない醜い言葉を叫んだ。
頭が痛くて、耳鳴りがして、目眩がして。僕は暗闇の中に突き落とされた。
……誰に?
……僕が一番大嫌いな人に。
……それは誰?
……僕。
何時間も漂って、ようやく暗闇から抜け出した。どうやってかは分からない、自力で抜け出した気もするし、誰かに助けられた気もする、でも何もせずにされずに自然と抜けられた気もした。
目を開いて一番初めに飛び込んできた光景。見覚えのない、真っ白な天井。
知らない、こんな場所知らない。寝かされたベッドもかけられたシーツも知らない。
体を起こして、両腕を眺める。赤くない。
右腕には包帯が巻かれていた、左腕には何もない。
白い。
僕はそれに訳の分からない安堵を感じて、再びベッドに頭を落とす。
倒れ込むようにしたせいで少し痛い。
そう、痛いんだ。
今打った頭も、包帯の巻かれた腕も。
感覚が戻っている。何故なのかは考える必要も無い。
感覚を失っていた方が異常な状態だったのだから、正常に戻ったのなら原因など無視して喜ぼう。
暖かいオレンジの電球に、手を翳す。僕は今、きっと温かい。
誰かに触れられれば分かるのに。誰かが触れてくれて、僕に「温かいね」と微笑みかけてくれればいいのに。
僕は今、それが叶う願いなのか叶わない願いなのかも分からない。
この部屋には誰も居ないから。
でも誰かが部屋を尋ねるかもしれない、僕を心配した誰かが来てくれるかもしれない。
誰か? そんなの居ないよ、僕は独りだ。
誰かの……僕の囁きが聞こえる。
頭がおかしくなったのかな、どうしてこんなになったのかな。
本当は僕は独りだからかな、皆なんて幻や夢なのかな。
ふと、幼い頃を思い出す。
学校を辞めさせられた時の、失望した両親と、僕を見つめる僕によく似た少年。
「ありえない。───なのに、出来損ないなんてありえない」
彼はそう言って、僕を……どうしたんだっけ。
思い出したくないな。
赤と孤独のせいでおかしくなった僕を現実に連れ戻してくれたのは、木の扉をノックする音だった。
ぬる、と生温い液体が触れる。それはどんどんと溢れてくる、僕の手はそれで染まっていく。
少女達の悲鳴が遠くなって、アルが僕に叫んだ言葉も聞こえない。だが、耳元で囁かれた優しい声だけははっきりと聴き取れた。
「怪我、ない?」
「……神父様?」
絞り出せたのは彼の名ですらなかったが、彼は満足そうに笑った。
「良かったぁ」
ずる、と僕を抱き締めていた腕が落ち、体も僕の足元に投げ出された。雪華が駆け寄り、彼を職の名で呼ぶ。アルはそんな僕達の前に仁王立ち、緑色の液体と対峙する。
『スライムだ、面倒な相手だぞ……一切の物理攻撃は通用しない。魔術の類も取り込めば己が力とする。セレナ、貴様は防御に徹しろ、いいな』
「あ、ああ……お前、アイツ倒せるのか?」
『分からん。勝率は低いぞ。魔力が弱いからと馬鹿にしていたが、これなら魔王と名乗るのも……』
セレナは大剣を横に構え、零に縋る僕達を守るように立った。アルは唸り声をあげてゆっくりとスライムに近づく。
「神父様、神父様ぁ! しん……ぷ、さまぁ。やだ、やだぁ。起きて、起きてくださいっ……」
泣きじゃくって零の体を揺する雪華を僕はただ眺めていた。雪華のように泣くことも、声をかけることも出来ない。心も体も凍りついてしまったかのように動かない。
『この、無礼者共がぁぁあァァァ!!』
体の中に沈んだ王冠を溶かしながらスライムが叫ぶ。氷柱が削り取った大理石の欠片を取り込み、先程の斧のように撃ち出した。
セレナの大剣に守られ、僕達には一欠片も当たらなかったが前に出ていたアルはそうはいかない。
「おい! アル、それ溶けてんじゃねぇのか!?」
『ああ、肉片もまとわりついていたらしい。直ぐに治る。大したことはないが……やはり面倒だな』
じゅ、という音と共にアルの翼が緑色の液体に蝕まれる。
『さて、どうするか……ヘル? 何をしている! 下がれ!』
無意識にスライムの元へ向かう僕を、アルが必死に止める。ズボンの裾を噛み、黒蛇を胴に巻きつけた。
「アル…… や め ろ 」
殆ど意識せずに吐いたその言葉はアルの動きを容易く止めた。僕の行動に困惑している様子のスライムは、壁にかけられていた模造品の剣を取り込む。
『無礼者、貴様は……串刺しの刑に処す!』
「………ね、よ」
アルの叫び声が遠く響く。振り上げられる剣がスローモーションで見えた。
僕はそんなことは気にせずに、呪詛の言葉を命令に変えて吐く。思考などない、本能的な行動だった。
「 死 ね 」
カシャン、と軽い音と共に偽物の剣が床に落ちる。
パァン! と派手な音と共にスライムの一部が弾け飛ぶ。
『な、何!? 貴様ァ……何をシタァあぁ!』
体を持ち上げて、僕に向かって倒れ込むスライムの体に右手を突き出す。熱湯よりも熱く、僕の手を溶かしていく。
皮膚が剥がれて肉が剥き出しになるのを僕は他人事のように眺めていた。もう数秒でも浸けていたら骨になるんだろうな、なんて間抜けな好奇心はすぐに消える。
「 死 ね 、って言ってるんだよ。早く、早く死ねよ。ほら……早く、死 ね 」
スライムが硬直する。僕の腕を喰うのをやめ、ぶるぶると震え出す。液体から抜け出た僕の腕には皮膚がない、だが痛みは感じない。
それが異常な興奮状態にあるが故など僕は思いつきもしなかった。ただ、痛みなんてあっても邪魔だろうとは思っていた。
数秒後にスライムは弾け飛び、後には流れのなくなった汚い池のような色の水が点々と残った。
飛び散ったそれにはもう思考する事も肉を喰らう事も出来ない。
僕は駆け寄ってくるセレナもアルも無視して、ただ両腕を眺めていた。もう、自分のものか神父のものかも分からなくなってしまった。
何が? この、腕を染めた赤が。
この赤は何? なんだろう、分かりたくない。
何故赤いの? 何故だろう、知りたくない。
何で、何で血がついてるの? 誰の?
「あ、ぁ……あ、ぁぁあ」
『ヘル? ヘル、大丈夫か? 痛むのか?』
ねぇ誰の?
僕の、神父様の。
どうして神父様は血を流したのかな?
僕を庇った。
どうして僕なんか庇ったの? 何の価値もないのに。
どうしてだろう、僕なんか助けたってどうしようもないのに。
「うる、さい。うるさい! 黙れよ! だまれ!」
『ヘル、ヘル! 落ち着け、大丈夫だ! ヘル、私を見ろ! 私の声を聞け!』
ほら、見てご覧よ、また赤い水たまりが出来たよ? 僕のせいで。
僕なんかを守って。
「いや……やだ、やだ、来ないで、やめてよ。殺さないでよ、その人達は……僕の」
ここは牢獄の国の城なのに、見えるはずのない両親が見えた。僕を守ろうとして、血溜まりに沈んだ肉塊が見えた。
僕にこびりついた血と肉片の感触がはっきりと蘇る。僕の両親だったモノを口に放り込んで、邪悪に笑う魔物が目の前に居る。
叫んだ。何を? 分からない。きっと呪詛の言葉を吐いた、誰にも聞かれてはならない醜い言葉を叫んだ。
頭が痛くて、耳鳴りがして、目眩がして。僕は暗闇の中に突き落とされた。
……誰に?
……僕が一番大嫌いな人に。
……それは誰?
……僕。
何時間も漂って、ようやく暗闇から抜け出した。どうやってかは分からない、自力で抜け出した気もするし、誰かに助けられた気もする、でも何もせずにされずに自然と抜けられた気もした。
目を開いて一番初めに飛び込んできた光景。見覚えのない、真っ白な天井。
知らない、こんな場所知らない。寝かされたベッドもかけられたシーツも知らない。
体を起こして、両腕を眺める。赤くない。
右腕には包帯が巻かれていた、左腕には何もない。
白い。
僕はそれに訳の分からない安堵を感じて、再びベッドに頭を落とす。
倒れ込むようにしたせいで少し痛い。
そう、痛いんだ。
今打った頭も、包帯の巻かれた腕も。
感覚が戻っている。何故なのかは考える必要も無い。
感覚を失っていた方が異常な状態だったのだから、正常に戻ったのなら原因など無視して喜ぼう。
暖かいオレンジの電球に、手を翳す。僕は今、きっと温かい。
誰かに触れられれば分かるのに。誰かが触れてくれて、僕に「温かいね」と微笑みかけてくれればいいのに。
僕は今、それが叶う願いなのか叶わない願いなのかも分からない。
この部屋には誰も居ないから。
でも誰かが部屋を尋ねるかもしれない、僕を心配した誰かが来てくれるかもしれない。
誰か? そんなの居ないよ、僕は独りだ。
誰かの……僕の囁きが聞こえる。
頭がおかしくなったのかな、どうしてこんなになったのかな。
本当は僕は独りだからかな、皆なんて幻や夢なのかな。
ふと、幼い頃を思い出す。
学校を辞めさせられた時の、失望した両親と、僕を見つめる僕によく似た少年。
「ありえない。───なのに、出来損ないなんてありえない」
彼はそう言って、僕を……どうしたんだっけ。
思い出したくないな。
赤と孤独のせいでおかしくなった僕を現実に連れ戻してくれたのは、木の扉をノックする音だった。
0
あなたにおすすめの小説
【収納∞】スキルがゴミだと追放された俺、実は次元収納に加えて“経験値貯蓄”も可能でした~追放先で出会ったもふもふスライムと伝説の竜を育成〜
あーる
ファンタジー
「役立たずの荷物持ちはもういらない」
貢献してきた勇者パーティーから、スキル【収納∞】を「大した量も入らないゴミスキル」だと誤解されたまま追放されたレント。
しかし、彼のスキルは文字通り『無限』の容量を持つ次元収納に加え、得た経験値を貯蓄し、仲間へ『分配』できる超チート能力だった!
失意の中、追放先の森で出会ったのは、もふもふで可愛いスライムの「プル」と、古代の祭壇で孵化した伝説の竜の幼体「リンド」。レントは隠していたスキルを解放し、唯一無二の仲間たちを最強へと育成することを決意する!
辺境の村を拠点に、薬草採取から魔物討伐まで、スキルを駆使して依頼をこなし、着実に経験値と信頼を稼いでいくレントたち。プルは多彩なスキルを覚え、リンドは驚異的な速度で成長を遂げる。
これは、ゴミスキルだと蔑まれた少年が、最強の仲間たちと共にどん底から成り上がり、やがて自分を捨てたパーティーや国に「もう遅い」と告げることになる、追放から始まる育成&ざまぁファンタジー!
追放された俺のスキル【整理整頓】が覚醒!もふもふフェンリルと訳あり令嬢と辺境で最強ギルドはじめます
黒崎隼人
ファンタジー
「お前の【整理整頓】なんてゴミスキル、もういらない」――勇者パーティーの雑用係だったカイは、ダンジョンの最深部で無一文で追放された。死を覚悟したその時、彼のスキルは真の能力に覚醒する。鑑定、無限収納、状態異常回復、スキル強化……森羅万象を“整理”するその力は、まさに規格外の万能チートだった! 呪われたもふもふ聖獣と、没落寸前の騎士令嬢。心優しき仲間と出会ったカイは、辺境の街で小さなギルド『クローゼット』を立ち上げる。一方、カイという“本当の勇者”を失ったパーティーは崩壊寸前に。これは、地味なスキル一つで世界を“整理整頓”していく、一人の青年の爽快成り上がり英雄譚!
ゴミスキル【生態鑑定】で追放された俺、実は動物や神獣の心が分かる最強能力だったので、もふもふ達と辺境で幸せなスローライフを送る
黒崎隼人
ファンタジー
勇者パーティの一員だったカイは、魔物の名前しか分からない【生態鑑定】スキルが原因で「役立たず」の烙印を押され、仲間から追放されてしまう。全てを失い、絶望の中でたどり着いた辺境の森。そこで彼は、自身のスキルが動物や魔物の「心」と意思疎通できる、唯一無二の能力であることに気づく。
森ウサギに衣食住を学び、神獣フェンリルやエンシェントドラゴンと友となり、もふもふな仲間たちに囲まれて、カイの穏やかなスローライフが始まった。彼が作る料理は魔物さえも惹きつけ、何気なく作った道具は「聖者の遺物」として王都を揺るがす。
一方、カイを失った勇者パーティは凋落の一途をたどっていた。自分たちの過ちに気づき、カイを連れ戻そうとする彼ら。しかし、カイの居場所は、もはやそこにはなかった。
これは、一人の心優しき青年が、大切な仲間たちと穏やかな日常を守るため、やがて伝説の「森の聖者」となる、心温まるスローライフファンタジー。
屑スキルが覚醒したら追放されたので、手伝い屋を営みながら、のんびりしてたのに~なんか色々たいへんです(完結)
わたなべ ゆたか
ファンタジー
タムール大陸の南よりにあるインムナーマ王国。王都タイミョンの軍事訓練場で、ランド・コールは軍に入るための最終試験に挑む。対戦相手は、《ダブルスキル》の異名を持つゴガルン。
対するランドの持つ《スキル》は、左手から棘が一本出るだけのもの。
剣技だけならゴガルン以上を自負するランドだったが、ゴガルンの《スキル》である〈筋力増強〉と〈遠当て〉に翻弄されてしまう。敗北する寸前にランドの《スキル》が真の力を発揮し、ゴガルンに勝つことができた。だが、それが原因で、ランドは王都を追い出されてしまった。移住した村で、〝手伝い屋〟として、のんびりとした生活を送っていた。だが、村に来た領地の騎士団に所属する騎馬が、ランドの生活が一変する切っ掛けとなる――。チート系スキル持ちの主人公のファンタジーです。楽しんで頂けたら、幸いです。
よろしくお願いします!
(7/15追記
一晩でお気に入りが一気に増えておりました。24Hポイントが2683! ありがとうございます!
(9/9追記
三部の一章-6、ルビ修正しました。スイマセン
(11/13追記 一章-7 神様の名前修正しました。
追記 異能(イレギュラー)タグを追加しました。これで検索しやすくなるかな……。
掘鑿王(くっさくおう)~ボクしか知らない隠しダンジョンでSSRアイテムばかり掘り出し大金持ち~
テツみン
ファンタジー
『掘削士』エリオットは、ダンジョンの鉱脈から鉱石を掘り出すのが仕事。
しかし、非戦闘職の彼は冒険者仲間から不遇な扱いを受けていた。
ある日、ダンジョンに入ると天災級モンスター、イフリートに遭遇。エリオットは仲間が逃げ出すための囮(おとり)にされてしまう。
「生きて帰るんだ――妹が待つ家へ!」
彼は岩の割れ目につるはしを打ち込み、崩落を誘発させ――
目が覚めると未知の洞窟にいた。
貴重な鉱脈ばかりに興奮するエリオットだったが、特に不思議な形をしたクリスタルが気になり、それを掘り出す。
その中から現れたモノは……
「えっ? 女の子???」
これは、不遇な扱いを受けていた少年が大陸一の大富豪へと成り上がっていく――そんな物語である。
最強の異世界やりすぎ旅行記
萩場ぬし
ファンタジー
主人公こと小鳥遊 綾人(たかなし あやと)はある理由から毎日のように体を鍛えていた。
そんなある日、突然知らない真っ白な場所で目を覚ます。そこで綾人が目撃したものは幼い少年の容姿をした何か。そこで彼は告げられる。
「なんと! 君に異世界へ行く権利を与えようと思います!」
バトルあり!笑いあり!ハーレムもあり!?
最強が無双する異世界ファンタジー開幕!
【薬師向けスキルで世界最強!】追放された闘神の息子は、戦闘能力マイナスのゴミスキル《植物王》を究極進化させて史上最強の英雄に成り上がる!
こはるんるん
ファンタジー
「アッシュ、お前には完全に失望した。もう俺の跡目を継ぐ資格は無い。追放だ!」
主人公アッシュは、世界最強の冒険者ギルド【神喰らう蛇】のギルドマスターの息子として活躍していた。しかし、筋力のステータスが80%も低下する外れスキル【植物王(ドルイドキング)】に覚醒したことから、理不尽にも父親から追放を宣言される。
しかし、アッシュは襲われていたエルフの王女を助けたことから、史上最強の武器【世界樹の剣】を手に入れる。この剣は天界にある世界樹から作られた武器であり、『植物を支配する神スキル』【植物王】を持つアッシュにしか使いこなすことができなかった。
「エルフの王女コレットは、掟により、こ、これよりアッシュ様のつ、つつつ、妻として、お仕えさせていただきます。どうかエルフ王となり、王家にアッシュ様の血を取り入れる栄誉をお与えください!」
さらにエルフの王女から結婚して欲しい、エルフ王になって欲しいと追いかけまわされ、エルフ王国の内乱を治めることになる。さらには神獣フェンリルから忠誠を誓われる。
そんな彼の前には、父親やかつての仲間が敵として立ちはだかる。(だが【神喰らう蛇】はやがてアッシュに敗れて、あえなく没落する)
かくして、後に闘神と呼ばれることになる少年の戦いが幕を開けた……!
隠して忘れていたギフト『ステータスカスタム』で能力を魔改造 〜自由自在にカスタマイズしたら有り得ないほど最強になった俺〜
桜井正宗
ファンタジー
能力(スキル)を隠して、その事を忘れていた帝国出身の錬金術師スローンは、無能扱いで大手ギルド『クレセントムーン』を追放された。追放後、隠していた能力を思い出しスキルを習得すると『ステータスカスタム』が発現する。これは、自身や相手のステータスを魔改造【カスタム】できる最強の能力だった。
スローンは、偶然出会った『大聖女フィラ』と共にステータスをいじりまくって最強のステータスを手に入れる。その後、超高難易度のクエストを難なくクリア、無双しまくっていく。その噂が広がると元ギルドから戻って来いと頭を下げられるが、もう遅い。
真の仲間と共にスローンは、各地で暴れ回る。究極のスローライフを手に入れる為に。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる