180 / 909
第十五章 惨劇の舞台は獣人の国
第壱之惨劇
しおりを挟む
がた、がた、がたがたがたっ! かたっ。
棚をひっくり返し、クローゼットを引っ掻き回し、男は何かを探していた。
「ふーっ、ふーっ……どこだ、どこに行ったぁ!」
青い目をした白猫の獣人、彼はミーアの父親だ。
窓際に倒れているのはミーアの母親、腹に深々と突き刺さった包丁が彼女の意識を奪った得物だ。
「化物め、出てこい! 卑怯者が!」
彼が探しているのは、自分と同じくらいの大きさの異形の化け物。
突然村に大量発生したのだ。この家には二体居た、そのうち一体はもう倒した。
ほら、窓際に居るだろう? そう、その包丁が刺さっている奴だ。あと一体……あと一体は、向かってこずにどこかに逃げた。愛する妻と娘の姿は見えない、あの化物どもが喰ったに決まっている。
復讐せねば。
ミーアは自室のベッド下で声を殺して泣いていた。
数時間前、母だけが出稼ぎから帰ってきて、食事の準備を始めた。父はと聞くと「この包丁が鈍くなってきたから、新しいのを買いに行ってもらってるの」と言っていた。父が帰ってくるまでは卵くらいしか調理できないね、と笑っていた。
帰ってきた父はおかしくなっていた。何かから逃げてきたかのように怯え、新品の包丁を誰のものとも知れぬ血で汚していた。
母の腹に包丁を突き立てた。そして今、自分を探している。
「どこだぁぁああ!」
また何かが壊れた音がした。今はリビングに居るが、いつこちらに来るか分からない。
今のうちに玄関に向かうべきだろうか、それともこのまま隠れているべきだろうか。
そんな思案をしていると、自室のドアにつけた鈴が鳴った。震えながら目を開けると父の足が見えた。
父は今クローゼットを漁っている。
大丈夫、ベッドの下なんて見る訳ない、こんな所に居るなんて思わない。そう自分に言い聞かせた。
必死に息を止めて、時が過ぎるのを待った。
「……みぃつけたぁ」
狂気に満ちた真っ青な目と目が合った。腕が伸ばされ、爪が突き立てられる。
ベッドの下から引きずり出されたミーアは父の目を狙って爪を伸ばした。
「ぐぁっ……くそっ、どこだ! この……ここかぁ!」
当てずっぽうで腕を振り回し、怒声を上げる。ミーアは父の横をすり抜けて玄関へ向かった。
移動には音が伴う、そして今の父は音に非常に敏感だ。
「待てぇぇええ! このっ、化物がぁ!」
自分の娘とは分からず、ミーアの父はその爪を振るう。ミーアは顔を庇って切り裂かれた腕を押さえながら外を走る。
靴を履いている暇はなかった、砂利が足の裏を傷つけていく。だが止まる訳にはいかない、父はまだ追ってきているのだから。
脇目も振らず走り回って、ミーアは何かに躓いた。それが仲の良い隣人の死体だと分かって、泣き叫ぶ。
「はぁ、はぁ……手間を取らせて、今、殺してやる」
「や……ぃや、やめて、お父さん!」
心の底からの叫びも父には届かない。だが、助けは来た。
振り上げられた父の手の中心に矢が突き立つ。荒削りの石の矢じりは肉にくい込んで抜けない、簡素ながらも十分な出来だった。
「やい親父ィ! 娘っ子襲うたァイイ趣味してんじゃねェか!」
「コルネイユ!」
「とっとと逃げな、猫被りィ! 今は男の目はねェぜ!」
再び弓を番える……だが、ミーアの父は矢が飛ぶよりも速くコルネイユに突進した。
「うおっ! とォ、危ねェ危ねェ」
猫の獣人の身体能力はバカにできない、コルネイユは弓矢を捨てて走り出す。
ミーアの姿はもう見えない、どこか安全な場所に逃げ込めれば良いのだが……いや、安全な場所など本当にあるのか? コルネイユはそう自問自答する。
コルネイユは一人、工房で仕事をしていた。騒ぎを聞いて外に出てこの惨状を知った。原因は分からないが、皆が皆相手を化物だと思い込んで殺しあっている。
翼を広げながら、コルネイユは思索する。化物だと思い込む相手に関連性はない、肉親……娘にまで殺意を向けると分かった。
空を飛んで原因を探ろうか、飛行が安定してしまえば獣人には追えまい。大きく広げたコルネイユの翼は風に乗り、その体を宙に躍らせた。
「飛んじまえばこっちのモンよ」
風を読んで、高度を上げる……つもりだった。地上を振り返ると爪が迫っていた。
「……そりゃねェだろ、親父さんよ」
猫の獣人の身体能力はバカにできない、それはコルネイユも分かっていた。
だが、跳躍力が家よりも高いなんて知らなかった。飛び立った直後なら捕えられるなど、誰も教えてくれなかった。
「あー……読み違うたァ格好悪ィ、最悪だァ」
瞳を裂かれ、組み付かれ、コルネイユは地に落ちた。全身の痛みに体は動かず、これから降りかかるさらなる痛みに震えだした。
宿の中も外も状況は変わらない。血を流して倒れている。呻く者もいればピクリとも動かない者もいる。
「本当に、何があったらこうなるんだよ……この人達みんな殺しあったんだよね?」
『いや、まだ分からん』
アルは警戒を強めて尾を僕の腹に巻き付けた、走ろうと飛ぼうと僕を落とさないようにと。僕も落ちないようにとアルにしがみつく。
そんな時だった、背後の草むらが揺れたのは。
「ヘルさぁぁん!」
飛び出してきたのはミーアだった。
アルは翼を広げて僕を隠し、牙を剥いてミーアを牽制する。
『……知り合いか』
目線をミーアに向けたまま、僕に訊ねる。
「うん。ミーアって子だよ」
「にゃー! 怖かったにゃ、怖かったにゃー!」
アルの視線が外れるとミーアは僕に抱きついてくる。
「わ、ちょっと……落ち着いてよ。何があったのか僕全然分かんなくて」
「私もよく分かってにゃいにゃー! みんにゃおかしくにゃっちゃってるんだにゃ!」
にゃあにゃあと騒ぎ立てながら、ミーアはたった今体験したことを話した。父が母を刺したこと、父に襲われたこと、危機を友人に救われたこと……
「やっぱりよく分かんないなぁ……何があったんだろ。いや、それよりさ、コルネイユさんは大丈夫なの?」
「にゃ、コルネイユちゃんは頭良いし、空も飛べるから大丈夫にゃ! お父さんは頭悪いし空も飛べにゃいにゃ!」
「頭悪いは言わないであげなよ」
頭脳はともかくとして、空を飛べるなら大丈夫だろう。こちらから何かせずともそのうち合流するはずだ。
『いや、待て。貴様は猫の獣人だろう? なら父親もそうだな』
「にゃ? にゃあ、お父さんも猫にゃ」
『獣人の身体能力は人間よりも遥かに高い、猫科のモノはそれが顕著だ。反対に鳥人は大した力を持たない、重たい人間の体を持ち上げるために骨が人間よりも細く軽い』
「え……っと、捕まったらまずいってことだよね。でも飛べるなら大丈夫だよ」
アルは僕の反論にもならない意見に難しい顔をして黙り込んだ。
漠然とした不安が僕たちを襲う、ミーアはいつの間にか泣きそうな顔をしていた。
「にゃ、にゃ、ヘルさん……コルネイユちゃん」
「アル……お願い」
アルはミーアもその背に乗せて走り出す。僕は血塗れの村を見ないようにと顔を伏せ、アルにしがみついていた。
棚をひっくり返し、クローゼットを引っ掻き回し、男は何かを探していた。
「ふーっ、ふーっ……どこだ、どこに行ったぁ!」
青い目をした白猫の獣人、彼はミーアの父親だ。
窓際に倒れているのはミーアの母親、腹に深々と突き刺さった包丁が彼女の意識を奪った得物だ。
「化物め、出てこい! 卑怯者が!」
彼が探しているのは、自分と同じくらいの大きさの異形の化け物。
突然村に大量発生したのだ。この家には二体居た、そのうち一体はもう倒した。
ほら、窓際に居るだろう? そう、その包丁が刺さっている奴だ。あと一体……あと一体は、向かってこずにどこかに逃げた。愛する妻と娘の姿は見えない、あの化物どもが喰ったに決まっている。
復讐せねば。
ミーアは自室のベッド下で声を殺して泣いていた。
数時間前、母だけが出稼ぎから帰ってきて、食事の準備を始めた。父はと聞くと「この包丁が鈍くなってきたから、新しいのを買いに行ってもらってるの」と言っていた。父が帰ってくるまでは卵くらいしか調理できないね、と笑っていた。
帰ってきた父はおかしくなっていた。何かから逃げてきたかのように怯え、新品の包丁を誰のものとも知れぬ血で汚していた。
母の腹に包丁を突き立てた。そして今、自分を探している。
「どこだぁぁああ!」
また何かが壊れた音がした。今はリビングに居るが、いつこちらに来るか分からない。
今のうちに玄関に向かうべきだろうか、それともこのまま隠れているべきだろうか。
そんな思案をしていると、自室のドアにつけた鈴が鳴った。震えながら目を開けると父の足が見えた。
父は今クローゼットを漁っている。
大丈夫、ベッドの下なんて見る訳ない、こんな所に居るなんて思わない。そう自分に言い聞かせた。
必死に息を止めて、時が過ぎるのを待った。
「……みぃつけたぁ」
狂気に満ちた真っ青な目と目が合った。腕が伸ばされ、爪が突き立てられる。
ベッドの下から引きずり出されたミーアは父の目を狙って爪を伸ばした。
「ぐぁっ……くそっ、どこだ! この……ここかぁ!」
当てずっぽうで腕を振り回し、怒声を上げる。ミーアは父の横をすり抜けて玄関へ向かった。
移動には音が伴う、そして今の父は音に非常に敏感だ。
「待てぇぇええ! このっ、化物がぁ!」
自分の娘とは分からず、ミーアの父はその爪を振るう。ミーアは顔を庇って切り裂かれた腕を押さえながら外を走る。
靴を履いている暇はなかった、砂利が足の裏を傷つけていく。だが止まる訳にはいかない、父はまだ追ってきているのだから。
脇目も振らず走り回って、ミーアは何かに躓いた。それが仲の良い隣人の死体だと分かって、泣き叫ぶ。
「はぁ、はぁ……手間を取らせて、今、殺してやる」
「や……ぃや、やめて、お父さん!」
心の底からの叫びも父には届かない。だが、助けは来た。
振り上げられた父の手の中心に矢が突き立つ。荒削りの石の矢じりは肉にくい込んで抜けない、簡素ながらも十分な出来だった。
「やい親父ィ! 娘っ子襲うたァイイ趣味してんじゃねェか!」
「コルネイユ!」
「とっとと逃げな、猫被りィ! 今は男の目はねェぜ!」
再び弓を番える……だが、ミーアの父は矢が飛ぶよりも速くコルネイユに突進した。
「うおっ! とォ、危ねェ危ねェ」
猫の獣人の身体能力はバカにできない、コルネイユは弓矢を捨てて走り出す。
ミーアの姿はもう見えない、どこか安全な場所に逃げ込めれば良いのだが……いや、安全な場所など本当にあるのか? コルネイユはそう自問自答する。
コルネイユは一人、工房で仕事をしていた。騒ぎを聞いて外に出てこの惨状を知った。原因は分からないが、皆が皆相手を化物だと思い込んで殺しあっている。
翼を広げながら、コルネイユは思索する。化物だと思い込む相手に関連性はない、肉親……娘にまで殺意を向けると分かった。
空を飛んで原因を探ろうか、飛行が安定してしまえば獣人には追えまい。大きく広げたコルネイユの翼は風に乗り、その体を宙に躍らせた。
「飛んじまえばこっちのモンよ」
風を読んで、高度を上げる……つもりだった。地上を振り返ると爪が迫っていた。
「……そりゃねェだろ、親父さんよ」
猫の獣人の身体能力はバカにできない、それはコルネイユも分かっていた。
だが、跳躍力が家よりも高いなんて知らなかった。飛び立った直後なら捕えられるなど、誰も教えてくれなかった。
「あー……読み違うたァ格好悪ィ、最悪だァ」
瞳を裂かれ、組み付かれ、コルネイユは地に落ちた。全身の痛みに体は動かず、これから降りかかるさらなる痛みに震えだした。
宿の中も外も状況は変わらない。血を流して倒れている。呻く者もいればピクリとも動かない者もいる。
「本当に、何があったらこうなるんだよ……この人達みんな殺しあったんだよね?」
『いや、まだ分からん』
アルは警戒を強めて尾を僕の腹に巻き付けた、走ろうと飛ぼうと僕を落とさないようにと。僕も落ちないようにとアルにしがみつく。
そんな時だった、背後の草むらが揺れたのは。
「ヘルさぁぁん!」
飛び出してきたのはミーアだった。
アルは翼を広げて僕を隠し、牙を剥いてミーアを牽制する。
『……知り合いか』
目線をミーアに向けたまま、僕に訊ねる。
「うん。ミーアって子だよ」
「にゃー! 怖かったにゃ、怖かったにゃー!」
アルの視線が外れるとミーアは僕に抱きついてくる。
「わ、ちょっと……落ち着いてよ。何があったのか僕全然分かんなくて」
「私もよく分かってにゃいにゃー! みんにゃおかしくにゃっちゃってるんだにゃ!」
にゃあにゃあと騒ぎ立てながら、ミーアはたった今体験したことを話した。父が母を刺したこと、父に襲われたこと、危機を友人に救われたこと……
「やっぱりよく分かんないなぁ……何があったんだろ。いや、それよりさ、コルネイユさんは大丈夫なの?」
「にゃ、コルネイユちゃんは頭良いし、空も飛べるから大丈夫にゃ! お父さんは頭悪いし空も飛べにゃいにゃ!」
「頭悪いは言わないであげなよ」
頭脳はともかくとして、空を飛べるなら大丈夫だろう。こちらから何かせずともそのうち合流するはずだ。
『いや、待て。貴様は猫の獣人だろう? なら父親もそうだな』
「にゃ? にゃあ、お父さんも猫にゃ」
『獣人の身体能力は人間よりも遥かに高い、猫科のモノはそれが顕著だ。反対に鳥人は大した力を持たない、重たい人間の体を持ち上げるために骨が人間よりも細く軽い』
「え……っと、捕まったらまずいってことだよね。でも飛べるなら大丈夫だよ」
アルは僕の反論にもならない意見に難しい顔をして黙り込んだ。
漠然とした不安が僕たちを襲う、ミーアはいつの間にか泣きそうな顔をしていた。
「にゃ、にゃ、ヘルさん……コルネイユちゃん」
「アル……お願い」
アルはミーアもその背に乗せて走り出す。僕は血塗れの村を見ないようにと顔を伏せ、アルにしがみついていた。
0
あなたにおすすめの小説
【収納∞】スキルがゴミだと追放された俺、実は次元収納に加えて“経験値貯蓄”も可能でした~追放先で出会ったもふもふスライムと伝説の竜を育成〜
あーる
ファンタジー
「役立たずの荷物持ちはもういらない」
貢献してきた勇者パーティーから、スキル【収納∞】を「大した量も入らないゴミスキル」だと誤解されたまま追放されたレント。
しかし、彼のスキルは文字通り『無限』の容量を持つ次元収納に加え、得た経験値を貯蓄し、仲間へ『分配』できる超チート能力だった!
失意の中、追放先の森で出会ったのは、もふもふで可愛いスライムの「プル」と、古代の祭壇で孵化した伝説の竜の幼体「リンド」。レントは隠していたスキルを解放し、唯一無二の仲間たちを最強へと育成することを決意する!
辺境の村を拠点に、薬草採取から魔物討伐まで、スキルを駆使して依頼をこなし、着実に経験値と信頼を稼いでいくレントたち。プルは多彩なスキルを覚え、リンドは驚異的な速度で成長を遂げる。
これは、ゴミスキルだと蔑まれた少年が、最強の仲間たちと共にどん底から成り上がり、やがて自分を捨てたパーティーや国に「もう遅い」と告げることになる、追放から始まる育成&ざまぁファンタジー!
追放された俺のスキル【整理整頓】が覚醒!もふもふフェンリルと訳あり令嬢と辺境で最強ギルドはじめます
黒崎隼人
ファンタジー
「お前の【整理整頓】なんてゴミスキル、もういらない」――勇者パーティーの雑用係だったカイは、ダンジョンの最深部で無一文で追放された。死を覚悟したその時、彼のスキルは真の能力に覚醒する。鑑定、無限収納、状態異常回復、スキル強化……森羅万象を“整理”するその力は、まさに規格外の万能チートだった! 呪われたもふもふ聖獣と、没落寸前の騎士令嬢。心優しき仲間と出会ったカイは、辺境の街で小さなギルド『クローゼット』を立ち上げる。一方、カイという“本当の勇者”を失ったパーティーは崩壊寸前に。これは、地味なスキル一つで世界を“整理整頓”していく、一人の青年の爽快成り上がり英雄譚!
ゴミスキル【生態鑑定】で追放された俺、実は動物や神獣の心が分かる最強能力だったので、もふもふ達と辺境で幸せなスローライフを送る
黒崎隼人
ファンタジー
勇者パーティの一員だったカイは、魔物の名前しか分からない【生態鑑定】スキルが原因で「役立たず」の烙印を押され、仲間から追放されてしまう。全てを失い、絶望の中でたどり着いた辺境の森。そこで彼は、自身のスキルが動物や魔物の「心」と意思疎通できる、唯一無二の能力であることに気づく。
森ウサギに衣食住を学び、神獣フェンリルやエンシェントドラゴンと友となり、もふもふな仲間たちに囲まれて、カイの穏やかなスローライフが始まった。彼が作る料理は魔物さえも惹きつけ、何気なく作った道具は「聖者の遺物」として王都を揺るがす。
一方、カイを失った勇者パーティは凋落の一途をたどっていた。自分たちの過ちに気づき、カイを連れ戻そうとする彼ら。しかし、カイの居場所は、もはやそこにはなかった。
これは、一人の心優しき青年が、大切な仲間たちと穏やかな日常を守るため、やがて伝説の「森の聖者」となる、心温まるスローライフファンタジー。
屑スキルが覚醒したら追放されたので、手伝い屋を営みながら、のんびりしてたのに~なんか色々たいへんです(完結)
わたなべ ゆたか
ファンタジー
タムール大陸の南よりにあるインムナーマ王国。王都タイミョンの軍事訓練場で、ランド・コールは軍に入るための最終試験に挑む。対戦相手は、《ダブルスキル》の異名を持つゴガルン。
対するランドの持つ《スキル》は、左手から棘が一本出るだけのもの。
剣技だけならゴガルン以上を自負するランドだったが、ゴガルンの《スキル》である〈筋力増強〉と〈遠当て〉に翻弄されてしまう。敗北する寸前にランドの《スキル》が真の力を発揮し、ゴガルンに勝つことができた。だが、それが原因で、ランドは王都を追い出されてしまった。移住した村で、〝手伝い屋〟として、のんびりとした生活を送っていた。だが、村に来た領地の騎士団に所属する騎馬が、ランドの生活が一変する切っ掛けとなる――。チート系スキル持ちの主人公のファンタジーです。楽しんで頂けたら、幸いです。
よろしくお願いします!
(7/15追記
一晩でお気に入りが一気に増えておりました。24Hポイントが2683! ありがとうございます!
(9/9追記
三部の一章-6、ルビ修正しました。スイマセン
(11/13追記 一章-7 神様の名前修正しました。
追記 異能(イレギュラー)タグを追加しました。これで検索しやすくなるかな……。
掘鑿王(くっさくおう)~ボクしか知らない隠しダンジョンでSSRアイテムばかり掘り出し大金持ち~
テツみン
ファンタジー
『掘削士』エリオットは、ダンジョンの鉱脈から鉱石を掘り出すのが仕事。
しかし、非戦闘職の彼は冒険者仲間から不遇な扱いを受けていた。
ある日、ダンジョンに入ると天災級モンスター、イフリートに遭遇。エリオットは仲間が逃げ出すための囮(おとり)にされてしまう。
「生きて帰るんだ――妹が待つ家へ!」
彼は岩の割れ目につるはしを打ち込み、崩落を誘発させ――
目が覚めると未知の洞窟にいた。
貴重な鉱脈ばかりに興奮するエリオットだったが、特に不思議な形をしたクリスタルが気になり、それを掘り出す。
その中から現れたモノは……
「えっ? 女の子???」
これは、不遇な扱いを受けていた少年が大陸一の大富豪へと成り上がっていく――そんな物語である。
最強の異世界やりすぎ旅行記
萩場ぬし
ファンタジー
主人公こと小鳥遊 綾人(たかなし あやと)はある理由から毎日のように体を鍛えていた。
そんなある日、突然知らない真っ白な場所で目を覚ます。そこで綾人が目撃したものは幼い少年の容姿をした何か。そこで彼は告げられる。
「なんと! 君に異世界へ行く権利を与えようと思います!」
バトルあり!笑いあり!ハーレムもあり!?
最強が無双する異世界ファンタジー開幕!
【薬師向けスキルで世界最強!】追放された闘神の息子は、戦闘能力マイナスのゴミスキル《植物王》を究極進化させて史上最強の英雄に成り上がる!
こはるんるん
ファンタジー
「アッシュ、お前には完全に失望した。もう俺の跡目を継ぐ資格は無い。追放だ!」
主人公アッシュは、世界最強の冒険者ギルド【神喰らう蛇】のギルドマスターの息子として活躍していた。しかし、筋力のステータスが80%も低下する外れスキル【植物王(ドルイドキング)】に覚醒したことから、理不尽にも父親から追放を宣言される。
しかし、アッシュは襲われていたエルフの王女を助けたことから、史上最強の武器【世界樹の剣】を手に入れる。この剣は天界にある世界樹から作られた武器であり、『植物を支配する神スキル』【植物王】を持つアッシュにしか使いこなすことができなかった。
「エルフの王女コレットは、掟により、こ、これよりアッシュ様のつ、つつつ、妻として、お仕えさせていただきます。どうかエルフ王となり、王家にアッシュ様の血を取り入れる栄誉をお与えください!」
さらにエルフの王女から結婚して欲しい、エルフ王になって欲しいと追いかけまわされ、エルフ王国の内乱を治めることになる。さらには神獣フェンリルから忠誠を誓われる。
そんな彼の前には、父親やかつての仲間が敵として立ちはだかる。(だが【神喰らう蛇】はやがてアッシュに敗れて、あえなく没落する)
かくして、後に闘神と呼ばれることになる少年の戦いが幕を開けた……!
隠して忘れていたギフト『ステータスカスタム』で能力を魔改造 〜自由自在にカスタマイズしたら有り得ないほど最強になった俺〜
桜井正宗
ファンタジー
能力(スキル)を隠して、その事を忘れていた帝国出身の錬金術師スローンは、無能扱いで大手ギルド『クレセントムーン』を追放された。追放後、隠していた能力を思い出しスキルを習得すると『ステータスカスタム』が発現する。これは、自身や相手のステータスを魔改造【カスタム】できる最強の能力だった。
スローンは、偶然出会った『大聖女フィラ』と共にステータスをいじりまくって最強のステータスを手に入れる。その後、超高難易度のクエストを難なくクリア、無双しまくっていく。その噂が広がると元ギルドから戻って来いと頭を下げられるが、もう遅い。
真の仲間と共にスローンは、各地で暴れ回る。究極のスローライフを手に入れる為に。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる