467 / 909
第二十八章 神降の国にて晩餐会を
いざ晩餐会
しおりを挟む
時刻を確認する為に時計を探し、目が見えないのだと思い出し、腹の上で寝息を立てるアルに気が付く。
睡眠が必要無いだとか言っておきながらアルはよく眠る。まぁ、僕の隣が安心できるというのは誇らしい。
僕は眠る前何をしていたっけ。何だか頭が痛いし、吐き気もする。
『…………ヘル? 起きたのか』
ピクっと動いた耳がアルの額に置いていた手に触れる。けれどそれに可愛らしさも感じられないほど、僕は眠る前の記憶に集中していた。
「あっ……ぁ、ぁあっ!?」
『ヘル!? どうした、どうしたんだヘル!』
「……っそだ、嘘だ……」
『何だ!? どこか痛むのか? どこだ?』
「僕のバカっ! ばか、バカぁっ! うわぁぁっ!」
『……ヘル?』
ベッドの上、というか僕の足の上で慌てていたアルが止まる。
「アル! 全部忘れてね、忘れろ! 全部っ……ご主人様って呼べとか、僕愛されてるって言ったこととかぁっ……全部! 忘れて! 特にご主人様!」
『……何だ、正気に戻っただけか……驚かせるな、突然叫び出すから何事かと思ったぞ』
僕にとっては叫ぶに値する愚行だ。酒は人を変えるというのは本当なのだ。もう二度とアルコールは摂取しない、料理酒もだ。
『しかし、貴方は酒を飲むと──』
「言わないで! 忘れて!」
『可愛らしいものだったぞ、襲いたくなってしまう程にな』
「今襲って僕の記憶消して……頭齧って……」
酔いの影響ではなく、顔が熱くなる。どうにかしてあの愚行を忘れ、アルの記憶からも消さなくては。
「あれ本音とかじゃないからね? お酒ってほら、人格変わるって言うじゃん、本音じゃないからね!」
『違うのか?』
「違うよっ! 僕ご主人様なんて呼ばれなくていいから! もうやだ、寝る! 寝るんだ! また寝るね、おやすみ!」
勢いよく身体を倒して、毛布を頭の上まで引っ張り上げる。
『一人で眠るのは寂しいんだろう? ご主人様……』
だが、毛布は僕とアルを遮断してはくれない。
『毛布に包まって……何か、したいのか?』
むしろ、二人の空間を狭くした。
『…………ヘル? おい、ヘル?』
逃げ場を失った僕は唯一残された現実逃避という策に出た。今まで眠っていたのにも関わらず、その眠りの前にも眠っていたにも関わらず、僕の逃走は成功した。アルを現実に置いてきぼりにして、夢の中へ──夢は見なかったけれど──逃げた。
毛布を捲り上げられ、腕を掴んで乱暴に引き起こされ、浮遊感を味わった。
『ヘル、起きて』
胸倉を掴まれて乱暴に揺さぶられ、僕の意識は覚醒する。
「……にいさま? 何するのさ……」
『晩餐会で護衛するんだろ。ほら、しっかり立って』
胸倉を掴んで持ち上げていた自覚がないのだろうか。
「ばんさ……? あぁ、神降の…………ここ、神降の国?」
『その王城の一室、ってとこかな? ねぇ?』
兄は僕ではない誰かに話しかける。
「……ぁ、うん。いや凄いねヘルシャフト君のお兄さん、急に出てきて……何、空間転移?」
この声は──ヘルメス、か。部屋に元から居たのだろうか。部屋着で人に会うのは少々恥ずかしいな。
「にしてもヘルシャフト君、君……パジャマ派手なんだね」
修正、少々ではなくとても恥ずかしい。
「こ、これはにいさまが選んだやつで、僕の趣味じゃっ……」
『服は用意してくれるって言ってたよね?』
「あぁ、にぃが上の部屋に用意してるはず。サイズと趣味に合うやつ自分で探して」
兄は僕の腕を掴み、気遣いなどなくグイグイと引っ張っていく。だが、歩くのが早い、腕が痛いなどと声を出せば、途端に気を遣い過ぎた歩みになる。
極端だ、適度や中途半端という言葉を覚えて欲しい。
『客って立場だしスーツが妥当かな。何色がいい?』
「……黒じゃないの?」
『魔法の国では服は大体黒だけど、この国で黒いスーツは葬儀のイメージがあってね。酒食の国でもそうだよ』
「そうなの? でも、ヴェーンさんとか黒くなかったっけ」
『吸血鬼って死のイメージあるんだよ。それにほら、彼のは裏地が赤色だろ? 黒に合わせて派手な色付けるのは若干の反社会性を醸し出すファッションで──』
ファッションだ何だの話は苦手だ。目立たず寒くない服なら何でもいい僕には着飾ろうという今の目的は果たし難い。
『僕は藍にしようかな、ヘル何色がいい? ショッキングピンク?』
「……目立たないやつ」
『ドレスにしちゃう?』
「なんでだよ!」
先程の兄の話からすれば黒い服は目立つのだろうか。藍などの落ち着いた色が多いならそう目立たないと思うのだが。
「黒がダメならみんな何着るの?」
『紺、深緑、茶褐色、濃いめの灰色、かな?』
「……そんなに明るくもない?」
『まぁ、明るい色は目が痛いし。それにほら、晩餐会には花とかも飾られてるだろ? ワンポイントならともかく、飾りを超えちゃダメだよ』
「……そっか」
『まぁ、さっきの人は蒼の星柄来てたけど』
ヘルメスの事か。彼の人柄を鑑みればある程度派手な服装でも不自然ではない。彼の神具は羽飾りの付いた派手なものだし、靴なんて金色だった。
『ヘルって黒とか白以外似合わないんだよね』
「ぅ……分かってるけど言われると傷つく」
『ごめんね? ほんと似合わないから、そもそも服が似合わないから』
「……全裸?」
『それも似合わない』
「なんなんだよっ!」
兄の感性が異常なのか、僕の存在そのものが不快なのか。
髪を長く伸ばして身体をも隠してしまえば、兄もこんな事は言わなくなるかな。
『まぁいいや、これ着てなよ』
「何色?」
『落ち着きのある灰色』
灰色はどんな明るさでも落ち着いていると思う。やはり兄の感性が異常なだけなのだろうか。
『ヘル、それ裏だよ』
「着慣れてるのなら見えなくても着れるんだけど……」
『ヘル、そこ腕通すところじゃないよ』
「手伝ってよ」
今までの人生で最も大変だったであろう着替えを終え、また兄に手を引かれる。一階の広間だという部屋に到着し、大きな椅子に放られる。
「えっと……僕、今目が見えてないんですけど、晩餐会このまま行って大丈夫ですか?」
「平気じゃない? パッと見分かんないし」
「見た目とかじゃなくて……迷惑、かけないかな、と……」
「んーどうだろ。にぃ?」
部屋にはヘルメスとアポロンが居る。アルテミスは身支度に手間取っているのだと。
「そう動く訳でもない、大丈夫だろう」
兄弟揃って楽観的だ。机の場所も料理の並びも分からないのに何がどう大丈夫だと言うのか。
『……蝿出す? 大人しくしてるよう言って、どこかに隠してれば……』
兄が僕に耳打ちする。
『え? あぁそうなの? ヘル、蝿さんもっと小さくなれるって』
大きさを変えられるのなら外に出られるだろうにナッツ瓶の中に留まっているのは本当に居心地が良いからなのか?
ベルゼブブの視界を借りるのか……まぁ、人間だけの晩餐会で魔力視による弊害を気にする必要は無いだろう。彼女は馬鹿ではないし、暴れるなんてこともないはずだ。
「……ベルゼブブ、おいで」
膝の上に置いていた手の中に何かが入る。それこそナッツ程度の大きさのものが。
僕は更に小さくなるように言って、髪を整えるフリをしてベルゼブブを潜ませた。蝿が頭皮を歩いていると思うと寒気がするが、仕方ない。ベルゼブブは僕の耳の付け根で止まった。
「視界共有……よし、見えた」
薄暗いような──気のせいか? 照明は正常らしい。複眼の見え方は思っていたものと違う、同じ景色が幾つも映る訳ではないらしい、助かった。
「……二人とも、派手な服ですね……」
「あれ、見えてるの?」
「ちょっと疲れるんですけど、魔物使いの力の応用で……ちょっと、見えます」
「ふぅん……? 魔物居ないのに? 凄いね」
「ま、まぁ、そんなにちゃんとした技じゃありませんから」
僕が扱える力の応用法の中では随一だと思うけれど、どうやっているのかを詳しく聞かれるのも困るので誤魔化した。
晩餐会がどういったものかの説明を受けていると不意に奥の扉が開け放たれた。そこには息を切らしたアルテミスが立っていた。
「え……えっと、遅れてごめんなさい」
彼女は金色の糸で装飾が施された白いドレスを着ており、髪を結い上げて小さなティアラを乗せており、その美貌を遺憾無く発揮していた。
「アルテミスぅぅぅーっ! 女神! 女神だな!」
「にぃ、うるさい」
肩周りに布はなく、透明の紐のような物も見受けられない。背中でキツく縛って胸に引っ掛ける物らしい。ドレスと同じ色同じ装飾の手袋は二の腕の真ん中辺りまであり、スカート部分はあまり広がらず彼女の細長い足をスリットから微かに見せていた。
確かに、女神と言うのも頷ける。
だが、そんな美女が先程から僕の隣を見ているというのは納得がいかない。
口は悪いが性格は良い美女が、口も性格も手癖足癖も何もかもが悪い屑に引っ掛かるなんて──どうして彼女に兄を見せてしまったのか。僕は今後この失態を引き摺るだろう。
睡眠が必要無いだとか言っておきながらアルはよく眠る。まぁ、僕の隣が安心できるというのは誇らしい。
僕は眠る前何をしていたっけ。何だか頭が痛いし、吐き気もする。
『…………ヘル? 起きたのか』
ピクっと動いた耳がアルの額に置いていた手に触れる。けれどそれに可愛らしさも感じられないほど、僕は眠る前の記憶に集中していた。
「あっ……ぁ、ぁあっ!?」
『ヘル!? どうした、どうしたんだヘル!』
「……っそだ、嘘だ……」
『何だ!? どこか痛むのか? どこだ?』
「僕のバカっ! ばか、バカぁっ! うわぁぁっ!」
『……ヘル?』
ベッドの上、というか僕の足の上で慌てていたアルが止まる。
「アル! 全部忘れてね、忘れろ! 全部っ……ご主人様って呼べとか、僕愛されてるって言ったこととかぁっ……全部! 忘れて! 特にご主人様!」
『……何だ、正気に戻っただけか……驚かせるな、突然叫び出すから何事かと思ったぞ』
僕にとっては叫ぶに値する愚行だ。酒は人を変えるというのは本当なのだ。もう二度とアルコールは摂取しない、料理酒もだ。
『しかし、貴方は酒を飲むと──』
「言わないで! 忘れて!」
『可愛らしいものだったぞ、襲いたくなってしまう程にな』
「今襲って僕の記憶消して……頭齧って……」
酔いの影響ではなく、顔が熱くなる。どうにかしてあの愚行を忘れ、アルの記憶からも消さなくては。
「あれ本音とかじゃないからね? お酒ってほら、人格変わるって言うじゃん、本音じゃないからね!」
『違うのか?』
「違うよっ! 僕ご主人様なんて呼ばれなくていいから! もうやだ、寝る! 寝るんだ! また寝るね、おやすみ!」
勢いよく身体を倒して、毛布を頭の上まで引っ張り上げる。
『一人で眠るのは寂しいんだろう? ご主人様……』
だが、毛布は僕とアルを遮断してはくれない。
『毛布に包まって……何か、したいのか?』
むしろ、二人の空間を狭くした。
『…………ヘル? おい、ヘル?』
逃げ場を失った僕は唯一残された現実逃避という策に出た。今まで眠っていたのにも関わらず、その眠りの前にも眠っていたにも関わらず、僕の逃走は成功した。アルを現実に置いてきぼりにして、夢の中へ──夢は見なかったけれど──逃げた。
毛布を捲り上げられ、腕を掴んで乱暴に引き起こされ、浮遊感を味わった。
『ヘル、起きて』
胸倉を掴まれて乱暴に揺さぶられ、僕の意識は覚醒する。
「……にいさま? 何するのさ……」
『晩餐会で護衛するんだろ。ほら、しっかり立って』
胸倉を掴んで持ち上げていた自覚がないのだろうか。
「ばんさ……? あぁ、神降の…………ここ、神降の国?」
『その王城の一室、ってとこかな? ねぇ?』
兄は僕ではない誰かに話しかける。
「……ぁ、うん。いや凄いねヘルシャフト君のお兄さん、急に出てきて……何、空間転移?」
この声は──ヘルメス、か。部屋に元から居たのだろうか。部屋着で人に会うのは少々恥ずかしいな。
「にしてもヘルシャフト君、君……パジャマ派手なんだね」
修正、少々ではなくとても恥ずかしい。
「こ、これはにいさまが選んだやつで、僕の趣味じゃっ……」
『服は用意してくれるって言ってたよね?』
「あぁ、にぃが上の部屋に用意してるはず。サイズと趣味に合うやつ自分で探して」
兄は僕の腕を掴み、気遣いなどなくグイグイと引っ張っていく。だが、歩くのが早い、腕が痛いなどと声を出せば、途端に気を遣い過ぎた歩みになる。
極端だ、適度や中途半端という言葉を覚えて欲しい。
『客って立場だしスーツが妥当かな。何色がいい?』
「……黒じゃないの?」
『魔法の国では服は大体黒だけど、この国で黒いスーツは葬儀のイメージがあってね。酒食の国でもそうだよ』
「そうなの? でも、ヴェーンさんとか黒くなかったっけ」
『吸血鬼って死のイメージあるんだよ。それにほら、彼のは裏地が赤色だろ? 黒に合わせて派手な色付けるのは若干の反社会性を醸し出すファッションで──』
ファッションだ何だの話は苦手だ。目立たず寒くない服なら何でもいい僕には着飾ろうという今の目的は果たし難い。
『僕は藍にしようかな、ヘル何色がいい? ショッキングピンク?』
「……目立たないやつ」
『ドレスにしちゃう?』
「なんでだよ!」
先程の兄の話からすれば黒い服は目立つのだろうか。藍などの落ち着いた色が多いならそう目立たないと思うのだが。
「黒がダメならみんな何着るの?」
『紺、深緑、茶褐色、濃いめの灰色、かな?』
「……そんなに明るくもない?」
『まぁ、明るい色は目が痛いし。それにほら、晩餐会には花とかも飾られてるだろ? ワンポイントならともかく、飾りを超えちゃダメだよ』
「……そっか」
『まぁ、さっきの人は蒼の星柄来てたけど』
ヘルメスの事か。彼の人柄を鑑みればある程度派手な服装でも不自然ではない。彼の神具は羽飾りの付いた派手なものだし、靴なんて金色だった。
『ヘルって黒とか白以外似合わないんだよね』
「ぅ……分かってるけど言われると傷つく」
『ごめんね? ほんと似合わないから、そもそも服が似合わないから』
「……全裸?」
『それも似合わない』
「なんなんだよっ!」
兄の感性が異常なのか、僕の存在そのものが不快なのか。
髪を長く伸ばして身体をも隠してしまえば、兄もこんな事は言わなくなるかな。
『まぁいいや、これ着てなよ』
「何色?」
『落ち着きのある灰色』
灰色はどんな明るさでも落ち着いていると思う。やはり兄の感性が異常なだけなのだろうか。
『ヘル、それ裏だよ』
「着慣れてるのなら見えなくても着れるんだけど……」
『ヘル、そこ腕通すところじゃないよ』
「手伝ってよ」
今までの人生で最も大変だったであろう着替えを終え、また兄に手を引かれる。一階の広間だという部屋に到着し、大きな椅子に放られる。
「えっと……僕、今目が見えてないんですけど、晩餐会このまま行って大丈夫ですか?」
「平気じゃない? パッと見分かんないし」
「見た目とかじゃなくて……迷惑、かけないかな、と……」
「んーどうだろ。にぃ?」
部屋にはヘルメスとアポロンが居る。アルテミスは身支度に手間取っているのだと。
「そう動く訳でもない、大丈夫だろう」
兄弟揃って楽観的だ。机の場所も料理の並びも分からないのに何がどう大丈夫だと言うのか。
『……蝿出す? 大人しくしてるよう言って、どこかに隠してれば……』
兄が僕に耳打ちする。
『え? あぁそうなの? ヘル、蝿さんもっと小さくなれるって』
大きさを変えられるのなら外に出られるだろうにナッツ瓶の中に留まっているのは本当に居心地が良いからなのか?
ベルゼブブの視界を借りるのか……まぁ、人間だけの晩餐会で魔力視による弊害を気にする必要は無いだろう。彼女は馬鹿ではないし、暴れるなんてこともないはずだ。
「……ベルゼブブ、おいで」
膝の上に置いていた手の中に何かが入る。それこそナッツ程度の大きさのものが。
僕は更に小さくなるように言って、髪を整えるフリをしてベルゼブブを潜ませた。蝿が頭皮を歩いていると思うと寒気がするが、仕方ない。ベルゼブブは僕の耳の付け根で止まった。
「視界共有……よし、見えた」
薄暗いような──気のせいか? 照明は正常らしい。複眼の見え方は思っていたものと違う、同じ景色が幾つも映る訳ではないらしい、助かった。
「……二人とも、派手な服ですね……」
「あれ、見えてるの?」
「ちょっと疲れるんですけど、魔物使いの力の応用で……ちょっと、見えます」
「ふぅん……? 魔物居ないのに? 凄いね」
「ま、まぁ、そんなにちゃんとした技じゃありませんから」
僕が扱える力の応用法の中では随一だと思うけれど、どうやっているのかを詳しく聞かれるのも困るので誤魔化した。
晩餐会がどういったものかの説明を受けていると不意に奥の扉が開け放たれた。そこには息を切らしたアルテミスが立っていた。
「え……えっと、遅れてごめんなさい」
彼女は金色の糸で装飾が施された白いドレスを着ており、髪を結い上げて小さなティアラを乗せており、その美貌を遺憾無く発揮していた。
「アルテミスぅぅぅーっ! 女神! 女神だな!」
「にぃ、うるさい」
肩周りに布はなく、透明の紐のような物も見受けられない。背中でキツく縛って胸に引っ掛ける物らしい。ドレスと同じ色同じ装飾の手袋は二の腕の真ん中辺りまであり、スカート部分はあまり広がらず彼女の細長い足をスリットから微かに見せていた。
確かに、女神と言うのも頷ける。
だが、そんな美女が先程から僕の隣を見ているというのは納得がいかない。
口は悪いが性格は良い美女が、口も性格も手癖足癖も何もかもが悪い屑に引っ掛かるなんて──どうして彼女に兄を見せてしまったのか。僕は今後この失態を引き摺るだろう。
0
あなたにおすすめの小説
【収納∞】スキルがゴミだと追放された俺、実は次元収納に加えて“経験値貯蓄”も可能でした~追放先で出会ったもふもふスライムと伝説の竜を育成〜
あーる
ファンタジー
「役立たずの荷物持ちはもういらない」
貢献してきた勇者パーティーから、スキル【収納∞】を「大した量も入らないゴミスキル」だと誤解されたまま追放されたレント。
しかし、彼のスキルは文字通り『無限』の容量を持つ次元収納に加え、得た経験値を貯蓄し、仲間へ『分配』できる超チート能力だった!
失意の中、追放先の森で出会ったのは、もふもふで可愛いスライムの「プル」と、古代の祭壇で孵化した伝説の竜の幼体「リンド」。レントは隠していたスキルを解放し、唯一無二の仲間たちを最強へと育成することを決意する!
辺境の村を拠点に、薬草採取から魔物討伐まで、スキルを駆使して依頼をこなし、着実に経験値と信頼を稼いでいくレントたち。プルは多彩なスキルを覚え、リンドは驚異的な速度で成長を遂げる。
これは、ゴミスキルだと蔑まれた少年が、最強の仲間たちと共にどん底から成り上がり、やがて自分を捨てたパーティーや国に「もう遅い」と告げることになる、追放から始まる育成&ざまぁファンタジー!
追放された俺のスキル【整理整頓】が覚醒!もふもふフェンリルと訳あり令嬢と辺境で最強ギルドはじめます
黒崎隼人
ファンタジー
「お前の【整理整頓】なんてゴミスキル、もういらない」――勇者パーティーの雑用係だったカイは、ダンジョンの最深部で無一文で追放された。死を覚悟したその時、彼のスキルは真の能力に覚醒する。鑑定、無限収納、状態異常回復、スキル強化……森羅万象を“整理”するその力は、まさに規格外の万能チートだった! 呪われたもふもふ聖獣と、没落寸前の騎士令嬢。心優しき仲間と出会ったカイは、辺境の街で小さなギルド『クローゼット』を立ち上げる。一方、カイという“本当の勇者”を失ったパーティーは崩壊寸前に。これは、地味なスキル一つで世界を“整理整頓”していく、一人の青年の爽快成り上がり英雄譚!
屑スキルが覚醒したら追放されたので、手伝い屋を営みながら、のんびりしてたのに~なんか色々たいへんです(完結)
わたなべ ゆたか
ファンタジー
タムール大陸の南よりにあるインムナーマ王国。王都タイミョンの軍事訓練場で、ランド・コールは軍に入るための最終試験に挑む。対戦相手は、《ダブルスキル》の異名を持つゴガルン。
対するランドの持つ《スキル》は、左手から棘が一本出るだけのもの。
剣技だけならゴガルン以上を自負するランドだったが、ゴガルンの《スキル》である〈筋力増強〉と〈遠当て〉に翻弄されてしまう。敗北する寸前にランドの《スキル》が真の力を発揮し、ゴガルンに勝つことができた。だが、それが原因で、ランドは王都を追い出されてしまった。移住した村で、〝手伝い屋〟として、のんびりとした生活を送っていた。だが、村に来た領地の騎士団に所属する騎馬が、ランドの生活が一変する切っ掛けとなる――。チート系スキル持ちの主人公のファンタジーです。楽しんで頂けたら、幸いです。
よろしくお願いします!
(7/15追記
一晩でお気に入りが一気に増えておりました。24Hポイントが2683! ありがとうございます!
(9/9追記
三部の一章-6、ルビ修正しました。スイマセン
(11/13追記 一章-7 神様の名前修正しました。
追記 異能(イレギュラー)タグを追加しました。これで検索しやすくなるかな……。
最強の異世界やりすぎ旅行記
萩場ぬし
ファンタジー
主人公こと小鳥遊 綾人(たかなし あやと)はある理由から毎日のように体を鍛えていた。
そんなある日、突然知らない真っ白な場所で目を覚ます。そこで綾人が目撃したものは幼い少年の容姿をした何か。そこで彼は告げられる。
「なんと! 君に異世界へ行く権利を与えようと思います!」
バトルあり!笑いあり!ハーレムもあり!?
最強が無双する異世界ファンタジー開幕!
【しっかり書き換え版】『異世界でたった1人の日本人』~ 異世界で日本の神の加護を持つたった1人の男~
石のやっさん
ファンタジー
12/17 13時20分 HOT男性部門1位 ファンタジー日間 1位 でした。
ありがとうございます
主人公の神代理人(かみしろ りひと)はクラスの異世界転移に巻き込まれた。
転移前に白い空間にて女神イシュタスがジョブやスキルを与えていたのだが、理人の番が来た時にイシュタスの顔色が変わる。「貴方神臭いわね」そう言うと理人にだけジョブやスキルも与えずに異世界に転移をさせた。
ジョブやスキルの無い事から早々と城から追い出される事が決まった、理人の前に天照の分体、眷属のアマ=テラス事『テラスちゃん』が現れた。
『異世界の女神は誘拐犯なんだ』とリヒトに話し、神社の宮司の孫の理人に異世界でも生きられるように日本人ならではの力を授けてくれた。
ここから『異世界でたった1人の日本人、理人の物語』がスタートする
「『異世界でたった1人の日本人』 私達を蔑ろにしチート貰ったのだから返して貰いますね」が好評だったのですが...昔に書いて小説らしくないのでしっかり書き始めました。
【薬師向けスキルで世界最強!】追放された闘神の息子は、戦闘能力マイナスのゴミスキル《植物王》を究極進化させて史上最強の英雄に成り上がる!
こはるんるん
ファンタジー
「アッシュ、お前には完全に失望した。もう俺の跡目を継ぐ資格は無い。追放だ!」
主人公アッシュは、世界最強の冒険者ギルド【神喰らう蛇】のギルドマスターの息子として活躍していた。しかし、筋力のステータスが80%も低下する外れスキル【植物王(ドルイドキング)】に覚醒したことから、理不尽にも父親から追放を宣言される。
しかし、アッシュは襲われていたエルフの王女を助けたことから、史上最強の武器【世界樹の剣】を手に入れる。この剣は天界にある世界樹から作られた武器であり、『植物を支配する神スキル』【植物王】を持つアッシュにしか使いこなすことができなかった。
「エルフの王女コレットは、掟により、こ、これよりアッシュ様のつ、つつつ、妻として、お仕えさせていただきます。どうかエルフ王となり、王家にアッシュ様の血を取り入れる栄誉をお与えください!」
さらにエルフの王女から結婚して欲しい、エルフ王になって欲しいと追いかけまわされ、エルフ王国の内乱を治めることになる。さらには神獣フェンリルから忠誠を誓われる。
そんな彼の前には、父親やかつての仲間が敵として立ちはだかる。(だが【神喰らう蛇】はやがてアッシュに敗れて、あえなく没落する)
かくして、後に闘神と呼ばれることになる少年の戦いが幕を開けた……!
解呪の魔法しか使えないからとSランクパーティーから追放された俺は、呪いをかけられていた美少女ドラゴンを拾って最強へと至る
早見羽流
ファンタジー
「ロイ・クノール。お前はもう用無しだ」
解呪の魔法しか使えない初心者冒険者の俺は、呪いの宝箱を解呪した途端にSランクパーティーから追放され、ダンジョンの最深部へと蹴り落とされてしまう。
そこで出会ったのは封印された邪龍。解呪の能力を使って邪龍の封印を解くと、なんとそいつは美少女の姿になり、契約を結んで欲しいと頼んできた。
彼女は元は世界を守護する守護龍で、英雄や女神の陰謀によって邪龍に堕とされ封印されていたという。契約を結んだ俺は彼女を救うため、守護龍を封印し世界を牛耳っている女神や英雄の血を引く王家に立ち向かうことを誓ったのだった。
(1話2500字程度、1章まで完結保証です)
掘鑿王(くっさくおう)~ボクしか知らない隠しダンジョンでSSRアイテムばかり掘り出し大金持ち~
テツみン
ファンタジー
『掘削士』エリオットは、ダンジョンの鉱脈から鉱石を掘り出すのが仕事。
しかし、非戦闘職の彼は冒険者仲間から不遇な扱いを受けていた。
ある日、ダンジョンに入ると天災級モンスター、イフリートに遭遇。エリオットは仲間が逃げ出すための囮(おとり)にされてしまう。
「生きて帰るんだ――妹が待つ家へ!」
彼は岩の割れ目につるはしを打ち込み、崩落を誘発させ――
目が覚めると未知の洞窟にいた。
貴重な鉱脈ばかりに興奮するエリオットだったが、特に不思議な形をしたクリスタルが気になり、それを掘り出す。
その中から現れたモノは……
「えっ? 女の子???」
これは、不遇な扱いを受けていた少年が大陸一の大富豪へと成り上がっていく――そんな物語である。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる