496 / 909
第三十章 欲望に満ち満ちた悪魔共
宴会と救助
しおりを挟む
皿を洗うのはフェルがやるだろうから、皿の大きさごとに分けて重ねる程度にしておこう。ソースで汚れているものは水に浸して……と、肩に黄金と黒の前足が乗る。
『何故俺の話を聞かん!』
「えっ、ぁ、いや、聞いてたよ」
席を離れたのがあからさま過ぎた。クリューソスは牙を剥いて怒っている。
『座って聞け!』
「ご、ごめん……」
長い尾に腕を絡め取られ、席に戻される。
その後長々とクリューソスの真偽不確かな武勇伝を聞き、夜は更け酒は進み、皆の声も態度も大きくなる。僕はそっと端の席のフェルと場所を交代し、椅子を更に壁に近付けた。そんな僕の前にグロルがぽてぽてと歩いてくる。
「おーさまー……」
「どうしたの? 眠い?」
「んー……」
「あんまり目を擦っちゃダメだよ。ほら、部屋に戻って、しっかり毛布を肩までかけて寝るんだよ」
頭を撫で、軽く背中を押す。ふらふらと歩いていくのは少し心配だが、まぁグロルの部屋は一階だし大丈夫だろう。
『じゃあここで酒呑君の好み発表しまーっす!』
それより酔っ払い共が羽目を外し過ぎないよう見張らなければ。
『長髪で豊満、気は弱そうで指が長い……分かりやすいなお前』
『うっさいわい。おいピンク頭、次この虎いったれ』
『ピ、ピンク頭……!? ぅ、うん、じゃあ虎君……』
セネカは明るい桃色と黒の虎に変わる。どれだけ変身しようと基本がピンクであることと翼や角は変わらないらしい。
『……予想出来とったわ』
『…………ああいうの好みなのか』
『黙れ飼い猫、いいだろうああいうの』
僕にはクリューソスとの違いは色と翼や角以外分からないが、何やら意外な好みだったようだ。
『次誰の見る?』
自己紹介で言っていた能力の活用法を早速披露しているのは一向に構わないのだが、宴会芸を出し切っていいのだろうか。
『あ、茨木ちゃんの見てみたいかも』
『おっけーメルちゃん! じゃ、茨木ちゃん行くよ!』
『好きにしぃ』
セネカは酒呑好みに変身した時と似たような姿になる。年齢や身長などは少し違うようには見えるが、ほぼ同じだ。
『……あれ、茨木ちゃんって女の子好きなの?』
『んー? せやねぇ、やらかい方が美味しいなぁ』
肉の話か? そうなってくると先程の酒呑の好みも怪しいな。
『…………二つの意味で』
『嫌やわ酒呑様、顔から何から全部下品』
『顔は上品やろ!』
セネカは主としているらしい美女の姿に戻り、二十倍に希釈した度数三パーセントの酒をちびちびと飲む。飲むと倒れると言っていた昔よりは進歩していると言えるだろう、楽しそうだし。
『……ヘル、退屈そうだな』
椅子から垂らしていた足が勝手に持ち上がり、その間からアルの顔が出る。
「どこから出てくるの……別に、楽しいよ?」
『飲むか? そうすればもっと楽しくなるぞ』
「ダメ、僕まだ未成年なの」
『この国で言えば成人済みだ』
黒蛇がワインボトルを咥え、僕の前で揺らす。
『飲め』
「ダメだってば」
『……私の酒が飲めないと?』
面倒臭い。酔っ払ったアルはあまり好きではない。わざとらしくため息をつくとアルは僕の足の下から抜け出し、太腿に前足を乗せ、顔を近付けた。呼気は酒臭い。
「……大人になるまで待ってくれるんでしょ」
『貴方はまだ子供か?』
「見たままだろ、子供だよ」
『…………今夜にでも大人にしてやろうか』
「僕人間なの、急に年取ったりしないの」
『そういう意味では無いのだが……そんな返答をする内は子供だな』
蛇がワインボトルを机に戻す。机の端に置かれたボトルはすぐに酒呑に掴まれ、開けられ、一息に飲み干された。アルは僕の胸にぴったりと顔を当て、目を閉じる──まさか、寝る気か。
「こんなとこで寝ないでよ」
『……とく、とく、とく……と、貴方の音が聞こえる』
「何、心音のこと?」
『可愛らしい、小さな音だ』
そっと顔を上げ、肩に頬を擦り付けるその仕草はとても愛らしいけれど酒臭い。
そっと首に腕を回し、頭を撫でる。心地良さそうに目を閉じて呼吸を穏やかに──寝る気だ、今度こそ寝る気だ。
酔っ払い共は心配だが、そろそろ部屋にアルを連れて帰らなければ。そう思って立ち上がろうとすると悲鳴が聞こえた。
「な、何!? ちょっとみんな! 今の聞こえたよね、見に行くから誰か一緒に来て!」
そう叫ぶも酔っ払い共は誰も振り向かない。聞こえてすらいない。
『我が行こうか、ガキ』
「カルコスっ……! 今ほど君に頼りがいを感じたことはないよ!」
呪いも毒も効かない、つまりアルコールも? 酔えないのは可哀想だが、今は助かった。カルコスにアルを引き剥がしてもらって廊下を走る。
『ガキ! そこだ!』
階段の横、影になったそこに蹲る小さな女の子……グロルだ。聞こえた声の甲高さと兄とヴェーンは悲鳴なんて上げそうにないからと彼女ではないかと思っていたが、やはりそうだった。
「グロルちゃん! グロルちゃん、何があったの?」
グロルの足にはぱっくりと開いた傷があった。廊下にはこちらに走ってくる赤い足跡がある。
『…………よし、治ったぞ』
「ありがと、カルコス。明日おやつあげるからね。で、グロルちゃん、何があったの?」
グロルはじっと押し黙ったまま僕を見上げる。その瞳孔はヤギのように横長の長方形で、表情は何かを迷っているように見えた。
「王様……あのさ、王様の兄ぃ、どうかしたのか?」
「アザゼル? よかった、君の方が話しやすいよね」
アザゼルに交代してくれたことが嬉しいと思えるなんて初めてではないだろうか。
「グロルの時だからよく分かんねぇんだけど、部屋に戻った後、水飲みにかトイレか部屋出たんだよ。そしたらいきなり足切りつけられて……痛みのショックで俺に代わって、逃げたんだ」
「切り付けられたって……」
この家には結界が張ってある、部外者の侵入はありえない。ベルゼブブが居たならアスタロトのように彼女の魔力を使って実体化した悪魔という線もあるが、今この家にベルゼブブは居ない。
「…………多分、兄ぃだよ。チラッと見えた」
「……分かった、ちょっと見てくるね。カルコス、アザゼルお願い」
「あっ、おい王様!」
アザゼルをカルコスに押し付け、足跡を辿る。だがグロルの部屋の前まで行っても兄らしき影は見当たらない。
「王様! 一人じゃ危ねぇだろ!」
『ガキ二人程度なら苦にならん、乗れ』
すぐに追いついてきたアザゼルはカルコスの背に乗せられていた。僕も彼女の後ろに跨り、アルよりも少し高い景色に新鮮さを覚えた。
「匂いとか辿れるの?」
『匂いと言うより気配だな』
アルと違って板の上でも足音は鳴らない、少しの寂しさを感じた。角を曲がると壁にもたれかかって半分溶けた兄を見つける。
「あー……多分ずるずる動いてたからどっか踏んだんだな、それでスパッとやられたんだ」
溶けて広がった液体からはぐったりと床に落ちた触手が何本も生えている。その触手の先端部分は鎌のようになっていた。
「…………に、にいさまー?」
ピク、と頭が揺れる。言語認識が怪しいと言っていたか、今はもう言葉は通じないと思った方がいい。
「カルコス、ギリギリまで手は出さないでね」
そう伝え、彼の上から降りる。廊下の軋みすら起こさないように慎重に兄に近付く。広がった液体にぴちゃりと足を浸けると途端に触手が起き上がり僕の足を切り付けた。
『ガキっ!』
「へ、平気、ズボンだけ」
本当は皮膚も少し切れていたが、大したことはない。今の反応で確信した、カルコスを近付ければ兄は暴れると。
「……にいさま」
盛り上がったスライム状の部分に膝を着く。着いた部分が開き、牙を現し、噛み付いた。
「……っ、痛いよ……」
『…………おい、ガキ』
「大丈夫、来ないで」
俯いたままでは話が出来ない。頬に指を添え、両手で包み込むように顔を持ち上げた。長く伸ばした後ろ髪が動き、僕の腕を貫いた。
「………………痛いよ、にいさま」
骨を避けて貫通した触手は髪のように細い。しかしそれは一本一本の話で、無数に突き刺されれば太い一本よりも痛みは強い。
しかし、血を流せたのは幸いだ。この血に宿る魔力で腹が膨れ兄が目を覚ましてくれるかもしれない。そんな願いを掛けて虚ろな瞳を見つめる。突き刺さった触手はその場で止まっていて、腕を動かすことは出来ない。中途半端な角度で伸ばしているのに疲れて動いてしまったら、激痛が走る。
「……っ、ぁ……うっ…………ねぇ、にいさま、起きてよ、痛いよ」
叫びを殺し、息を整え、落ち着いた声を作って呼びかける。
それを何度か繰り返すと虚ろな瞳が僕を映した。
『何故俺の話を聞かん!』
「えっ、ぁ、いや、聞いてたよ」
席を離れたのがあからさま過ぎた。クリューソスは牙を剥いて怒っている。
『座って聞け!』
「ご、ごめん……」
長い尾に腕を絡め取られ、席に戻される。
その後長々とクリューソスの真偽不確かな武勇伝を聞き、夜は更け酒は進み、皆の声も態度も大きくなる。僕はそっと端の席のフェルと場所を交代し、椅子を更に壁に近付けた。そんな僕の前にグロルがぽてぽてと歩いてくる。
「おーさまー……」
「どうしたの? 眠い?」
「んー……」
「あんまり目を擦っちゃダメだよ。ほら、部屋に戻って、しっかり毛布を肩までかけて寝るんだよ」
頭を撫で、軽く背中を押す。ふらふらと歩いていくのは少し心配だが、まぁグロルの部屋は一階だし大丈夫だろう。
『じゃあここで酒呑君の好み発表しまーっす!』
それより酔っ払い共が羽目を外し過ぎないよう見張らなければ。
『長髪で豊満、気は弱そうで指が長い……分かりやすいなお前』
『うっさいわい。おいピンク頭、次この虎いったれ』
『ピ、ピンク頭……!? ぅ、うん、じゃあ虎君……』
セネカは明るい桃色と黒の虎に変わる。どれだけ変身しようと基本がピンクであることと翼や角は変わらないらしい。
『……予想出来とったわ』
『…………ああいうの好みなのか』
『黙れ飼い猫、いいだろうああいうの』
僕にはクリューソスとの違いは色と翼や角以外分からないが、何やら意外な好みだったようだ。
『次誰の見る?』
自己紹介で言っていた能力の活用法を早速披露しているのは一向に構わないのだが、宴会芸を出し切っていいのだろうか。
『あ、茨木ちゃんの見てみたいかも』
『おっけーメルちゃん! じゃ、茨木ちゃん行くよ!』
『好きにしぃ』
セネカは酒呑好みに変身した時と似たような姿になる。年齢や身長などは少し違うようには見えるが、ほぼ同じだ。
『……あれ、茨木ちゃんって女の子好きなの?』
『んー? せやねぇ、やらかい方が美味しいなぁ』
肉の話か? そうなってくると先程の酒呑の好みも怪しいな。
『…………二つの意味で』
『嫌やわ酒呑様、顔から何から全部下品』
『顔は上品やろ!』
セネカは主としているらしい美女の姿に戻り、二十倍に希釈した度数三パーセントの酒をちびちびと飲む。飲むと倒れると言っていた昔よりは進歩していると言えるだろう、楽しそうだし。
『……ヘル、退屈そうだな』
椅子から垂らしていた足が勝手に持ち上がり、その間からアルの顔が出る。
「どこから出てくるの……別に、楽しいよ?」
『飲むか? そうすればもっと楽しくなるぞ』
「ダメ、僕まだ未成年なの」
『この国で言えば成人済みだ』
黒蛇がワインボトルを咥え、僕の前で揺らす。
『飲め』
「ダメだってば」
『……私の酒が飲めないと?』
面倒臭い。酔っ払ったアルはあまり好きではない。わざとらしくため息をつくとアルは僕の足の下から抜け出し、太腿に前足を乗せ、顔を近付けた。呼気は酒臭い。
「……大人になるまで待ってくれるんでしょ」
『貴方はまだ子供か?』
「見たままだろ、子供だよ」
『…………今夜にでも大人にしてやろうか』
「僕人間なの、急に年取ったりしないの」
『そういう意味では無いのだが……そんな返答をする内は子供だな』
蛇がワインボトルを机に戻す。机の端に置かれたボトルはすぐに酒呑に掴まれ、開けられ、一息に飲み干された。アルは僕の胸にぴったりと顔を当て、目を閉じる──まさか、寝る気か。
「こんなとこで寝ないでよ」
『……とく、とく、とく……と、貴方の音が聞こえる』
「何、心音のこと?」
『可愛らしい、小さな音だ』
そっと顔を上げ、肩に頬を擦り付けるその仕草はとても愛らしいけれど酒臭い。
そっと首に腕を回し、頭を撫でる。心地良さそうに目を閉じて呼吸を穏やかに──寝る気だ、今度こそ寝る気だ。
酔っ払い共は心配だが、そろそろ部屋にアルを連れて帰らなければ。そう思って立ち上がろうとすると悲鳴が聞こえた。
「な、何!? ちょっとみんな! 今の聞こえたよね、見に行くから誰か一緒に来て!」
そう叫ぶも酔っ払い共は誰も振り向かない。聞こえてすらいない。
『我が行こうか、ガキ』
「カルコスっ……! 今ほど君に頼りがいを感じたことはないよ!」
呪いも毒も効かない、つまりアルコールも? 酔えないのは可哀想だが、今は助かった。カルコスにアルを引き剥がしてもらって廊下を走る。
『ガキ! そこだ!』
階段の横、影になったそこに蹲る小さな女の子……グロルだ。聞こえた声の甲高さと兄とヴェーンは悲鳴なんて上げそうにないからと彼女ではないかと思っていたが、やはりそうだった。
「グロルちゃん! グロルちゃん、何があったの?」
グロルの足にはぱっくりと開いた傷があった。廊下にはこちらに走ってくる赤い足跡がある。
『…………よし、治ったぞ』
「ありがと、カルコス。明日おやつあげるからね。で、グロルちゃん、何があったの?」
グロルはじっと押し黙ったまま僕を見上げる。その瞳孔はヤギのように横長の長方形で、表情は何かを迷っているように見えた。
「王様……あのさ、王様の兄ぃ、どうかしたのか?」
「アザゼル? よかった、君の方が話しやすいよね」
アザゼルに交代してくれたことが嬉しいと思えるなんて初めてではないだろうか。
「グロルの時だからよく分かんねぇんだけど、部屋に戻った後、水飲みにかトイレか部屋出たんだよ。そしたらいきなり足切りつけられて……痛みのショックで俺に代わって、逃げたんだ」
「切り付けられたって……」
この家には結界が張ってある、部外者の侵入はありえない。ベルゼブブが居たならアスタロトのように彼女の魔力を使って実体化した悪魔という線もあるが、今この家にベルゼブブは居ない。
「…………多分、兄ぃだよ。チラッと見えた」
「……分かった、ちょっと見てくるね。カルコス、アザゼルお願い」
「あっ、おい王様!」
アザゼルをカルコスに押し付け、足跡を辿る。だがグロルの部屋の前まで行っても兄らしき影は見当たらない。
「王様! 一人じゃ危ねぇだろ!」
『ガキ二人程度なら苦にならん、乗れ』
すぐに追いついてきたアザゼルはカルコスの背に乗せられていた。僕も彼女の後ろに跨り、アルよりも少し高い景色に新鮮さを覚えた。
「匂いとか辿れるの?」
『匂いと言うより気配だな』
アルと違って板の上でも足音は鳴らない、少しの寂しさを感じた。角を曲がると壁にもたれかかって半分溶けた兄を見つける。
「あー……多分ずるずる動いてたからどっか踏んだんだな、それでスパッとやられたんだ」
溶けて広がった液体からはぐったりと床に落ちた触手が何本も生えている。その触手の先端部分は鎌のようになっていた。
「…………に、にいさまー?」
ピク、と頭が揺れる。言語認識が怪しいと言っていたか、今はもう言葉は通じないと思った方がいい。
「カルコス、ギリギリまで手は出さないでね」
そう伝え、彼の上から降りる。廊下の軋みすら起こさないように慎重に兄に近付く。広がった液体にぴちゃりと足を浸けると途端に触手が起き上がり僕の足を切り付けた。
『ガキっ!』
「へ、平気、ズボンだけ」
本当は皮膚も少し切れていたが、大したことはない。今の反応で確信した、カルコスを近付ければ兄は暴れると。
「……にいさま」
盛り上がったスライム状の部分に膝を着く。着いた部分が開き、牙を現し、噛み付いた。
「……っ、痛いよ……」
『…………おい、ガキ』
「大丈夫、来ないで」
俯いたままでは話が出来ない。頬に指を添え、両手で包み込むように顔を持ち上げた。長く伸ばした後ろ髪が動き、僕の腕を貫いた。
「………………痛いよ、にいさま」
骨を避けて貫通した触手は髪のように細い。しかしそれは一本一本の話で、無数に突き刺されれば太い一本よりも痛みは強い。
しかし、血を流せたのは幸いだ。この血に宿る魔力で腹が膨れ兄が目を覚ましてくれるかもしれない。そんな願いを掛けて虚ろな瞳を見つめる。突き刺さった触手はその場で止まっていて、腕を動かすことは出来ない。中途半端な角度で伸ばしているのに疲れて動いてしまったら、激痛が走る。
「……っ、ぁ……うっ…………ねぇ、にいさま、起きてよ、痛いよ」
叫びを殺し、息を整え、落ち着いた声を作って呼びかける。
それを何度か繰り返すと虚ろな瞳が僕を映した。
0
あなたにおすすめの小説
【収納∞】スキルがゴミだと追放された俺、実は次元収納に加えて“経験値貯蓄”も可能でした~追放先で出会ったもふもふスライムと伝説の竜を育成〜
あーる
ファンタジー
「役立たずの荷物持ちはもういらない」
貢献してきた勇者パーティーから、スキル【収納∞】を「大した量も入らないゴミスキル」だと誤解されたまま追放されたレント。
しかし、彼のスキルは文字通り『無限』の容量を持つ次元収納に加え、得た経験値を貯蓄し、仲間へ『分配』できる超チート能力だった!
失意の中、追放先の森で出会ったのは、もふもふで可愛いスライムの「プル」と、古代の祭壇で孵化した伝説の竜の幼体「リンド」。レントは隠していたスキルを解放し、唯一無二の仲間たちを最強へと育成することを決意する!
辺境の村を拠点に、薬草採取から魔物討伐まで、スキルを駆使して依頼をこなし、着実に経験値と信頼を稼いでいくレントたち。プルは多彩なスキルを覚え、リンドは驚異的な速度で成長を遂げる。
これは、ゴミスキルだと蔑まれた少年が、最強の仲間たちと共にどん底から成り上がり、やがて自分を捨てたパーティーや国に「もう遅い」と告げることになる、追放から始まる育成&ざまぁファンタジー!
追放された俺のスキル【整理整頓】が覚醒!もふもふフェンリルと訳あり令嬢と辺境で最強ギルドはじめます
黒崎隼人
ファンタジー
「お前の【整理整頓】なんてゴミスキル、もういらない」――勇者パーティーの雑用係だったカイは、ダンジョンの最深部で無一文で追放された。死を覚悟したその時、彼のスキルは真の能力に覚醒する。鑑定、無限収納、状態異常回復、スキル強化……森羅万象を“整理”するその力は、まさに規格外の万能チートだった! 呪われたもふもふ聖獣と、没落寸前の騎士令嬢。心優しき仲間と出会ったカイは、辺境の街で小さなギルド『クローゼット』を立ち上げる。一方、カイという“本当の勇者”を失ったパーティーは崩壊寸前に。これは、地味なスキル一つで世界を“整理整頓”していく、一人の青年の爽快成り上がり英雄譚!
ゴミスキル【生態鑑定】で追放された俺、実は動物や神獣の心が分かる最強能力だったので、もふもふ達と辺境で幸せなスローライフを送る
黒崎隼人
ファンタジー
勇者パーティの一員だったカイは、魔物の名前しか分からない【生態鑑定】スキルが原因で「役立たず」の烙印を押され、仲間から追放されてしまう。全てを失い、絶望の中でたどり着いた辺境の森。そこで彼は、自身のスキルが動物や魔物の「心」と意思疎通できる、唯一無二の能力であることに気づく。
森ウサギに衣食住を学び、神獣フェンリルやエンシェントドラゴンと友となり、もふもふな仲間たちに囲まれて、カイの穏やかなスローライフが始まった。彼が作る料理は魔物さえも惹きつけ、何気なく作った道具は「聖者の遺物」として王都を揺るがす。
一方、カイを失った勇者パーティは凋落の一途をたどっていた。自分たちの過ちに気づき、カイを連れ戻そうとする彼ら。しかし、カイの居場所は、もはやそこにはなかった。
これは、一人の心優しき青年が、大切な仲間たちと穏やかな日常を守るため、やがて伝説の「森の聖者」となる、心温まるスローライフファンタジー。
屑スキルが覚醒したら追放されたので、手伝い屋を営みながら、のんびりしてたのに~なんか色々たいへんです(完結)
わたなべ ゆたか
ファンタジー
タムール大陸の南よりにあるインムナーマ王国。王都タイミョンの軍事訓練場で、ランド・コールは軍に入るための最終試験に挑む。対戦相手は、《ダブルスキル》の異名を持つゴガルン。
対するランドの持つ《スキル》は、左手から棘が一本出るだけのもの。
剣技だけならゴガルン以上を自負するランドだったが、ゴガルンの《スキル》である〈筋力増強〉と〈遠当て〉に翻弄されてしまう。敗北する寸前にランドの《スキル》が真の力を発揮し、ゴガルンに勝つことができた。だが、それが原因で、ランドは王都を追い出されてしまった。移住した村で、〝手伝い屋〟として、のんびりとした生活を送っていた。だが、村に来た領地の騎士団に所属する騎馬が、ランドの生活が一変する切っ掛けとなる――。チート系スキル持ちの主人公のファンタジーです。楽しんで頂けたら、幸いです。
よろしくお願いします!
(7/15追記
一晩でお気に入りが一気に増えておりました。24Hポイントが2683! ありがとうございます!
(9/9追記
三部の一章-6、ルビ修正しました。スイマセン
(11/13追記 一章-7 神様の名前修正しました。
追記 異能(イレギュラー)タグを追加しました。これで検索しやすくなるかな……。
掘鑿王(くっさくおう)~ボクしか知らない隠しダンジョンでSSRアイテムばかり掘り出し大金持ち~
テツみン
ファンタジー
『掘削士』エリオットは、ダンジョンの鉱脈から鉱石を掘り出すのが仕事。
しかし、非戦闘職の彼は冒険者仲間から不遇な扱いを受けていた。
ある日、ダンジョンに入ると天災級モンスター、イフリートに遭遇。エリオットは仲間が逃げ出すための囮(おとり)にされてしまう。
「生きて帰るんだ――妹が待つ家へ!」
彼は岩の割れ目につるはしを打ち込み、崩落を誘発させ――
目が覚めると未知の洞窟にいた。
貴重な鉱脈ばかりに興奮するエリオットだったが、特に不思議な形をしたクリスタルが気になり、それを掘り出す。
その中から現れたモノは……
「えっ? 女の子???」
これは、不遇な扱いを受けていた少年が大陸一の大富豪へと成り上がっていく――そんな物語である。
最強の異世界やりすぎ旅行記
萩場ぬし
ファンタジー
主人公こと小鳥遊 綾人(たかなし あやと)はある理由から毎日のように体を鍛えていた。
そんなある日、突然知らない真っ白な場所で目を覚ます。そこで綾人が目撃したものは幼い少年の容姿をした何か。そこで彼は告げられる。
「なんと! 君に異世界へ行く権利を与えようと思います!」
バトルあり!笑いあり!ハーレムもあり!?
最強が無双する異世界ファンタジー開幕!
【薬師向けスキルで世界最強!】追放された闘神の息子は、戦闘能力マイナスのゴミスキル《植物王》を究極進化させて史上最強の英雄に成り上がる!
こはるんるん
ファンタジー
「アッシュ、お前には完全に失望した。もう俺の跡目を継ぐ資格は無い。追放だ!」
主人公アッシュは、世界最強の冒険者ギルド【神喰らう蛇】のギルドマスターの息子として活躍していた。しかし、筋力のステータスが80%も低下する外れスキル【植物王(ドルイドキング)】に覚醒したことから、理不尽にも父親から追放を宣言される。
しかし、アッシュは襲われていたエルフの王女を助けたことから、史上最強の武器【世界樹の剣】を手に入れる。この剣は天界にある世界樹から作られた武器であり、『植物を支配する神スキル』【植物王】を持つアッシュにしか使いこなすことができなかった。
「エルフの王女コレットは、掟により、こ、これよりアッシュ様のつ、つつつ、妻として、お仕えさせていただきます。どうかエルフ王となり、王家にアッシュ様の血を取り入れる栄誉をお与えください!」
さらにエルフの王女から結婚して欲しい、エルフ王になって欲しいと追いかけまわされ、エルフ王国の内乱を治めることになる。さらには神獣フェンリルから忠誠を誓われる。
そんな彼の前には、父親やかつての仲間が敵として立ちはだかる。(だが【神喰らう蛇】はやがてアッシュに敗れて、あえなく没落する)
かくして、後に闘神と呼ばれることになる少年の戦いが幕を開けた……!
隠して忘れていたギフト『ステータスカスタム』で能力を魔改造 〜自由自在にカスタマイズしたら有り得ないほど最強になった俺〜
桜井正宗
ファンタジー
能力(スキル)を隠して、その事を忘れていた帝国出身の錬金術師スローンは、無能扱いで大手ギルド『クレセントムーン』を追放された。追放後、隠していた能力を思い出しスキルを習得すると『ステータスカスタム』が発現する。これは、自身や相手のステータスを魔改造【カスタム】できる最強の能力だった。
スローンは、偶然出会った『大聖女フィラ』と共にステータスをいじりまくって最強のステータスを手に入れる。その後、超高難易度のクエストを難なくクリア、無双しまくっていく。その噂が広がると元ギルドから戻って来いと頭を下げられるが、もう遅い。
真の仲間と共にスローンは、各地で暴れ回る。究極のスローライフを手に入れる為に。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる