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弟と手を繋ぎながら夫と繋がる
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俺がたった今シャルに絶頂させられたなど露知らず、アルマはシャルの頭を撫でようと手を伸ばした。しかしシャルが怯えた顔をしたのに気付いて手を空中で止める。
「……酷い目に遭ったんだね」
どうやらシャルが爪を噛んでいたのは人間に虐げられた過去からのストレスだと考えたらしい。
「きっとサクが知っているだろう君の笑顔を俺も見たい。義兄として頑張るよ」
アルマの手が触れることなくシャルの頭の上から離れると、シャルは安心したようにため息をついてゆっくりと瞬きをした。
「……さて、可愛い妻に食事をさせなければな」
シャルには触れなかったアルマの手が俺の頭を撫で、頭羽の根元を軽く摘んで皮膜を指の腹で撫でた。
「ん……アルマの手おっきぃ」
「怖くはないかい?」
「安心する……」
この大きな手は俺の頭なんて簡単に握り潰せるのだろう。少し力を入れるだけで俺の背骨は折れるのだろう。それなのにアルマは俺を傷付けない、彼以上に安心出来る人物は居ない。
「それにしてもこの服は本当に可愛らしいね。この、袖……少し長過ぎるよ」
指先が少し出る程度の長い袖。前世ではこれを萌え袖と呼んでいた。
「こういうの可愛いかと思って」
萌え袖、シャルの趣味なのかな。
「ん? うん、可愛いよ。何故だろうね、こんな袖不便だろうに」
アルマは俺の手首を掴んで袖をしげしげと眺め、不意に俺の指を口に含んだ。四本一気に咥えられ、指の間を舌先で舐められる。軽く吸われただけで爪が取れてしまいそうな感覚があった。
「ア、アルマぁ、俺、流石にそこはっ……別、に」
指先は性感帯ではない、全く違う。それなのに何故か気持ちいい。
「ん…………っ!? シャル、ダメだ!」
俺の指をしゃぶっていたアルマはシャルがまた爪を噛んでいたのに気付き、シャルの両腕を掴んだ。
「まだ何ともなってないな。サク、今まではどう対策していたんだ?」
アルマの唾液で濡れた手を袖で拭いながら「今までこんなことはなかった」と首を横に振った。
「急に俺が義兄だなんて言ったからだろうか……? うぅん……サクを取ってしまったから寂しいのかもな。サク、ほら、爪を噛まないようにしてあげるんだ」
アルマは軽々と俺を持ち上げてベッドの端にうつ伏せにさせた。アルマは俺の手とシャルの手を合わせ、繋ぐようにさせた。まさか……シャルと手を繋いだまま抱かれろと言うのか。
「ア、アルマ……? まさか、このまま?」
シャルと俗に言う恋人繋ぎを両手でして、向かい合う。
「…………兄さんの旦那さん、変態さんですね」
「お前が爪噛むからだろ、もぉ……なんでそんな癖ついちゃったんだよ」
アルマに聞かれないように小声で会話する。俺と手を繋いで機嫌を治したらしく、シャルは俺の指先に唇を触れさせている。
「サク、この服はどう脱がせばいいんだ?」
「あ、えっと……脱ぐ必要はないんだ」
尻尾でデニムパンツの留め具を外す。尻を覆う布がぺろんと捲れる淫らな設計であることを晒し、恥ずかしくて振り向くのをやめればシャルと目が合い、微笑まれる。
「サク……これは、サクが考えたのか?」
「ぁ……い、いや、それは──」
「そうですよアルマさん。兄さんったらアルマさんに再会した時のために可愛い服を着たがって、でもすぐにしたいから……服を見られながら抱かれたいとその仕掛けを僕に頼んだんです」
何の躊躇もなく嘘をついたシャルに驚いて言葉が出てこなくなった。俺は目を見開いていただろう、そんな俺の顔を見たシャルは楽しそうに微笑んだ。
「よかったですね、兄さん。兄さん言ってましたもんね、早くアルマさんに抱かれたいって。兄さんの最近のお相手は人間でしたからね、誰と寝ても小さくてつまらないって、アルマさんのがどれだけ素晴らしいか僕に愚痴を言ってましたもんね」
どうしてシャルがこんな嘘をつくのか分からない。
「サク……自分の弟になんて話をするんだ」
デニムパンツをしっかりと履いているのに露出している尻に熱い性器が押し当てられる。自然と下腹が疼き、羞恥心が薄れ始める。
「……なぁ、サク。俺と別れてから何人に何度抱かれたか言えるか?」
査定士と使用人とカタラとシャルと……四人だ。何度抱かれたかなんて数えていない。
「よ、四人……」
「兄さん、嘘はいけませんよ? ここに来る前、兵舎で弄ばれていたと人間さんに聞きました。何十人と、何十回も……でしょう?」
腰を掴んでいるアルマの手の力が僅かに増した。怒っているのだろう、それでも力加減をする理性はまだある。
「でも、全員人間だったから……つまらなかった。兄さんが大好きな、お腹の奥の、とっても気持ちいいところは……アルマさんしか届かない。そう僕に言ってくれましたよね」
シャルも俺を抱いたくせに、アルマよりも大きく膨らませた陰茎で俺を貫いたくせに、どうしてそんな無害な顔が出来るんだ。
「そうか……サク、人間相手はつまらなかったか? 俺が恋しかったか……それでも人間に抱かれたんだな、いや、仕方ない。仕方ないよ、インキュバスのサクにとって性交は食事なのだからな」
アルマはゆっくりと腰を揺らし、巨大な男根を俺の尻に擦り付けている。じっくりと先走りの汁を塗り付けられ、濡れた冷たさを肉棒の熱で上書きする行為が繰り返される。
「……種族の特徴としてオーガは嫉妬深いと聞きますけど、本当なんですか? アルマさん」
「俺は他のオーガと話さないから種族全体がそうなのかは分からないが……俺は嫉妬深いと思う」
「ですって兄さん。相性悪いですよね……嫉妬深いオーガと、淫奔なインキュバスなんて」
シャルの言葉の意図が全く分からない。シャルもかなり独占欲が強い方だと思っていたのだが、アルマに抱かれる俺を笑って見ているしそうでもないのだろうか……いや、目が怖いような。
「シャル……なんで煽るんだよぉ」
「…………アルマさんに本気を出させて、それを僕が後で軽く超えてやるためですよ、兄さん。夫に抱かれたすぐ後で寝取ってさしあげますから……覚悟していてください」
耳のすぐ側で吐息混じりに囁かれ、脳を擽られるような快感を覚える。
「シャル……君は兄が抱かれるところを見るのか? 俺は構わないが、君は気にしないのか?」
「僕、兄さんと離れると人間に捕まっていた時のこと思い出してしまって…………それに、大好きな兄さんが大好きな人に抱かれて気持ちよくなるところ見れば幸せな気持ちになれますから」
微笑む口元とは真逆に瞳は憎悪に満ちている。まん丸な瞳がギョロっと俺を睨むのが怖くて目を逸らすとシャルは視界の真ん中に移動してきた。
「しかし……何度見ても不思議だ、この細い身体の中に俺のものが入ってしまうなんてな」
そう言いながら俺の尻肉を掴んで開かせ、既にひくひくと震えている穴の縁に俺の握り拳よりずっと大きな亀頭を押し付ける。
「入れるぞ、サク」
「ぅん……」
処女同然に戻っている後孔に慎重な挿入が始まる。
「ひぁっ……! ぁ、あぁっ、ぁ、あ……!」
ひだを一つ一つ丁寧に弾かれて身体が反り返る。
「ぁあぁあああっ! ぁ、あ……ぜんぶ、入ったぁ……?」
「……あぁ、入ったよ」
下腹がぽっこりと膨らんでベッドに押し付けられている。アルマの性器が内側から突き上げているのだ。
体内をほとんど埋め尽くす太い性器が愛おしくて必死に締め付け、始まった腰振りに嬌声を上げて仰け反った。
「……酷い目に遭ったんだね」
どうやらシャルが爪を噛んでいたのは人間に虐げられた過去からのストレスだと考えたらしい。
「きっとサクが知っているだろう君の笑顔を俺も見たい。義兄として頑張るよ」
アルマの手が触れることなくシャルの頭の上から離れると、シャルは安心したようにため息をついてゆっくりと瞬きをした。
「……さて、可愛い妻に食事をさせなければな」
シャルには触れなかったアルマの手が俺の頭を撫で、頭羽の根元を軽く摘んで皮膜を指の腹で撫でた。
「ん……アルマの手おっきぃ」
「怖くはないかい?」
「安心する……」
この大きな手は俺の頭なんて簡単に握り潰せるのだろう。少し力を入れるだけで俺の背骨は折れるのだろう。それなのにアルマは俺を傷付けない、彼以上に安心出来る人物は居ない。
「それにしてもこの服は本当に可愛らしいね。この、袖……少し長過ぎるよ」
指先が少し出る程度の長い袖。前世ではこれを萌え袖と呼んでいた。
「こういうの可愛いかと思って」
萌え袖、シャルの趣味なのかな。
「ん? うん、可愛いよ。何故だろうね、こんな袖不便だろうに」
アルマは俺の手首を掴んで袖をしげしげと眺め、不意に俺の指を口に含んだ。四本一気に咥えられ、指の間を舌先で舐められる。軽く吸われただけで爪が取れてしまいそうな感覚があった。
「ア、アルマぁ、俺、流石にそこはっ……別、に」
指先は性感帯ではない、全く違う。それなのに何故か気持ちいい。
「ん…………っ!? シャル、ダメだ!」
俺の指をしゃぶっていたアルマはシャルがまた爪を噛んでいたのに気付き、シャルの両腕を掴んだ。
「まだ何ともなってないな。サク、今まではどう対策していたんだ?」
アルマの唾液で濡れた手を袖で拭いながら「今までこんなことはなかった」と首を横に振った。
「急に俺が義兄だなんて言ったからだろうか……? うぅん……サクを取ってしまったから寂しいのかもな。サク、ほら、爪を噛まないようにしてあげるんだ」
アルマは軽々と俺を持ち上げてベッドの端にうつ伏せにさせた。アルマは俺の手とシャルの手を合わせ、繋ぐようにさせた。まさか……シャルと手を繋いだまま抱かれろと言うのか。
「ア、アルマ……? まさか、このまま?」
シャルと俗に言う恋人繋ぎを両手でして、向かい合う。
「…………兄さんの旦那さん、変態さんですね」
「お前が爪噛むからだろ、もぉ……なんでそんな癖ついちゃったんだよ」
アルマに聞かれないように小声で会話する。俺と手を繋いで機嫌を治したらしく、シャルは俺の指先に唇を触れさせている。
「サク、この服はどう脱がせばいいんだ?」
「あ、えっと……脱ぐ必要はないんだ」
尻尾でデニムパンツの留め具を外す。尻を覆う布がぺろんと捲れる淫らな設計であることを晒し、恥ずかしくて振り向くのをやめればシャルと目が合い、微笑まれる。
「サク……これは、サクが考えたのか?」
「ぁ……い、いや、それは──」
「そうですよアルマさん。兄さんったらアルマさんに再会した時のために可愛い服を着たがって、でもすぐにしたいから……服を見られながら抱かれたいとその仕掛けを僕に頼んだんです」
何の躊躇もなく嘘をついたシャルに驚いて言葉が出てこなくなった。俺は目を見開いていただろう、そんな俺の顔を見たシャルは楽しそうに微笑んだ。
「よかったですね、兄さん。兄さん言ってましたもんね、早くアルマさんに抱かれたいって。兄さんの最近のお相手は人間でしたからね、誰と寝ても小さくてつまらないって、アルマさんのがどれだけ素晴らしいか僕に愚痴を言ってましたもんね」
どうしてシャルがこんな嘘をつくのか分からない。
「サク……自分の弟になんて話をするんだ」
デニムパンツをしっかりと履いているのに露出している尻に熱い性器が押し当てられる。自然と下腹が疼き、羞恥心が薄れ始める。
「……なぁ、サク。俺と別れてから何人に何度抱かれたか言えるか?」
査定士と使用人とカタラとシャルと……四人だ。何度抱かれたかなんて数えていない。
「よ、四人……」
「兄さん、嘘はいけませんよ? ここに来る前、兵舎で弄ばれていたと人間さんに聞きました。何十人と、何十回も……でしょう?」
腰を掴んでいるアルマの手の力が僅かに増した。怒っているのだろう、それでも力加減をする理性はまだある。
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シャルも俺を抱いたくせに、アルマよりも大きく膨らませた陰茎で俺を貫いたくせに、どうしてそんな無害な顔が出来るんだ。
「そうか……サク、人間相手はつまらなかったか? 俺が恋しかったか……それでも人間に抱かれたんだな、いや、仕方ない。仕方ないよ、インキュバスのサクにとって性交は食事なのだからな」
アルマはゆっくりと腰を揺らし、巨大な男根を俺の尻に擦り付けている。じっくりと先走りの汁を塗り付けられ、濡れた冷たさを肉棒の熱で上書きする行為が繰り返される。
「……種族の特徴としてオーガは嫉妬深いと聞きますけど、本当なんですか? アルマさん」
「俺は他のオーガと話さないから種族全体がそうなのかは分からないが……俺は嫉妬深いと思う」
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シャルの言葉の意図が全く分からない。シャルもかなり独占欲が強い方だと思っていたのだが、アルマに抱かれる俺を笑って見ているしそうでもないのだろうか……いや、目が怖いような。
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「ぅん……」
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