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11 高級衣装室
◆◆◆ ウィステリアサイド ◆◆◆
タウンハウスでの夕ごはんの時間。
「これが皇都で用意した食材で作った料理ですか?」
「はい、肉自体は公爵領で出すものとあまり変わりませんが、ハーブなどの調味料がこちらのですね」
豚肉や鳥の丸焼き?
わりとファンタジー系の漫画でよく見る感じの料理だね。
「なるほど、確かに味付けが微妙に違う気がします。そして鳥の皮のパリパリとしたところが美味しいです」
ぶっちゃけ日本の料理の方が美味しいけど、そこは仕方ない。
「多分デザートの方が美味しいのかと思われます」
デザート! 平民だったらおいそれと食べられなかったかも、貴族でよかった~
「デザートのケーキでございます」
使用人が運んできたのは鮮やかなフルーツののったタルトケーキだった。
ツヤツヤして綺麗。
使用人は料理だけ置き、さっさと部屋から出た。
「美味しいです」
フルーツが甘くてみずみずしくて美味しい。
「それなら良かった。明日は衣装室から乗馬服を持ってこさせようかと」
「一緒に買いに行けるのかと思ってましたが」
デートは!?
ちよっとは私に歩み寄る気ある!?
「……ウィステリア、どうしても出たいですか?」
「できれば」
「こんな機会でもないと皇都にも来ないから、やはり遊びたいですよね、わかりました」
やった!!
明日は……彼と外出だ。
* * *
翌日。
朝食後に出かけることになった。
準備の為に私の為の衣装室に移動した。
そこには公爵夫人に相応しく美しいドレスが何着もきちんと用意されていて、どれを着ていくか悩んでいた時、小耳に挟んだ話がある。
メイドの話によれば、仮面をつけた公爵がタウンハウスを夜に抜け出したという……。
何? もしかして夜遊び?
などと考えていたら出がけの馬車に乗り込む時に、
「これを身に着けてください、服の下で大丈夫ですので」
「ペンダント?」
アクアマリンかサファイアに見える青い石のペンダントを差し出して来た。
「お守りです、急遽手に入れましたが、何もないよりはいいかと」
急遽?
もしかして昨夜タウンハウスを抜け出したってお守りを買いに出たの?
ただ買い物に行くだけの私を心配して!?
なんだ、私をおいて一人で楽しそうな夜遊びかと疑ってごめんね。
「ありがとうございます……」
私はペンダントを身に着け、公爵と共に馬車に乗って高級衣装室に向かった。
あらかじめ言っておこう。
「あの、庭で運動するズボンを買うだけなので高級店に行く必要はありませんからね」
「公爵夫人に恥をかかせる訳にはいきません」
「ああ……そういうものですか、中古でも良かったんですけど」
「中古は駄目です」
きっぱりと言われた。
今日も公爵は仮面をつけていて、口元しか見えないから、表情が読みにくい。
ともあれ店に到着し、無事に乗馬服を手に入れた。
ズボン!
これで存分に飛び跳ねることができる。
「次は公爵様の番ですね」
「は?」
「あの服を試着してみてください、きっと似合いますから」
近くに見えていた良さげな服を薦めてみた。
私だけ新しい服を買うのは申し訳ない。
「いや、私は」
「いいからいいから」
私は強引に服と共に公爵を更衣室へ押し込んだ。
公爵が更衣室で着替えている間に、店員に薦められるまま、ドレスの方を見てたんだけど……。
まさか、ここでも遭遇するとは、姉のイレザに!
「あらー、いやね、田舎者がいるわぁ」
私が田舎者なら、同じ伯爵領から来たお前も田舎者では?
と、心の中で私は突っ込んだ。
今日は友人の貴族の令嬢代わりにメイドと護衛騎士を一人連れているみたい。
なるほど、まともにブレーキをなける人がいないのね。
ちなみに私の護衛騎士は本日二人いたが、どちらも店の外に待機している。
何故か公爵の側に寄ろうとしないせいだ。
「…………」
金持ち喧嘩せずという言葉を思い出したので、私はイレザを無視しようとしたけど、
「ちょっと、姉がいるんだから挨拶くらいしなさいよ、無能の妹のくせに」
「上下関係に五月蝿いくせにまだ私の階級の方が上だって覚えられないの? 公爵夫人なの!」
つい、また相手をしてしまった!
「それも名ばかりね! この貴族世界は魔法の才がある人が偉いのよ。お前は魔力無しの無能なんだから、私にひれ伏してつつましく引きこもってればいいのよ、高級衣装室なんて身分不相応!」
「だめだ、この女、店の迷惑も考えないし」
店員は貴族の喧嘩に震え上がってるし、今や魔力マウントしかとれないのに、どうしてそこまで強気なの? そこまで魔力の有無が大事!?
「言うに事欠いてこの女とは何よ! 無能が姉に向かって!」
ゴォっと音が聞こえたと思ったら、姉は場所もわきまえず、魔法の炎を手にかざした!
「何してんのよ! 火なんて!」
正気かこいつ!
「今着てるお前の身分不相応なドレスを燃やしてあげるわ!」
「お嬢様! いくら何でも!」
流石に見かねたメイドが、諌めようとするが、あいつ完全に頭に血が上ってる!
火の精霊の加護のあるものはカッとなりやすいとは聞くけども、私は魔力無しで抵抗できないし、こちらの護衛騎士は店の外!
そんでイレザの護衛騎士はニヤニヤ笑ってる!
テニスボールくらいのサイズのファイヤーボールが私に向かって放たれた!
私が避けると背後のメイドが!
逡巡している間にバシュッと音がしたと思ったら、目の前に水の壁が出て火の玉をうち消した。
あ! お守りの力!?
首飾りが光を放っている!
「お、お客様っ! 困ります! 店内での喧嘩はおやめください!」
それはそうだよね!
恐怖で固まっていた店員がようやく叫んだ。
そして背後から長身の影。
「騒がしいな」
「エドラール様!」
「え、エドラール公爵? この仮面の男が!?」
夫が着替えを終えて出てきた!
そして私を庇うように前に出た。
「その方、私の妻に攻撃をしたな? しかもこんな店内で、なんて迷惑な」
ごもっとも! 超迷惑!
「嘘でしょ? 公爵は引きこもりで有名なのにこんなとこに出て来るわけが、仮面つけさせて代理を立てたんでしょ!」
「お嬢様、もうやめましょう!」
あっちのメイドが止めようとするも、これまたあっちの護衛騎士がイレザの前に立ちはだかる。
つまりは公爵の前に。
「貴様ら、誰の前に立っている」
「お嬢様を守るのが護衛騎士の役目」
「ほう」
パリンと音がしたと思ったら剣に手をかけようとした護衛騎士の手が一瞬で氷りついた!
「うっ! 氷結魔法だと!? これはまさしく北部公爵の魔力!」
氷の魔力の発動でようやく店内にこっちの護衛騎士もなだれ込んで来た。
護衛騎士がそれに気を取られた一瞬、イレザの護衛騎士の頭部にハイキックが炸裂した!
公爵様のハイキックが!!
「さて、次はお前だな」
護衛騎士の後ろで固まっていたイレザが青ざめた。
タウンハウスでの夕ごはんの時間。
「これが皇都で用意した食材で作った料理ですか?」
「はい、肉自体は公爵領で出すものとあまり変わりませんが、ハーブなどの調味料がこちらのですね」
豚肉や鳥の丸焼き?
わりとファンタジー系の漫画でよく見る感じの料理だね。
「なるほど、確かに味付けが微妙に違う気がします。そして鳥の皮のパリパリとしたところが美味しいです」
ぶっちゃけ日本の料理の方が美味しいけど、そこは仕方ない。
「多分デザートの方が美味しいのかと思われます」
デザート! 平民だったらおいそれと食べられなかったかも、貴族でよかった~
「デザートのケーキでございます」
使用人が運んできたのは鮮やかなフルーツののったタルトケーキだった。
ツヤツヤして綺麗。
使用人は料理だけ置き、さっさと部屋から出た。
「美味しいです」
フルーツが甘くてみずみずしくて美味しい。
「それなら良かった。明日は衣装室から乗馬服を持ってこさせようかと」
「一緒に買いに行けるのかと思ってましたが」
デートは!?
ちよっとは私に歩み寄る気ある!?
「……ウィステリア、どうしても出たいですか?」
「できれば」
「こんな機会でもないと皇都にも来ないから、やはり遊びたいですよね、わかりました」
やった!!
明日は……彼と外出だ。
* * *
翌日。
朝食後に出かけることになった。
準備の為に私の為の衣装室に移動した。
そこには公爵夫人に相応しく美しいドレスが何着もきちんと用意されていて、どれを着ていくか悩んでいた時、小耳に挟んだ話がある。
メイドの話によれば、仮面をつけた公爵がタウンハウスを夜に抜け出したという……。
何? もしかして夜遊び?
などと考えていたら出がけの馬車に乗り込む時に、
「これを身に着けてください、服の下で大丈夫ですので」
「ペンダント?」
アクアマリンかサファイアに見える青い石のペンダントを差し出して来た。
「お守りです、急遽手に入れましたが、何もないよりはいいかと」
急遽?
もしかして昨夜タウンハウスを抜け出したってお守りを買いに出たの?
ただ買い物に行くだけの私を心配して!?
なんだ、私をおいて一人で楽しそうな夜遊びかと疑ってごめんね。
「ありがとうございます……」
私はペンダントを身に着け、公爵と共に馬車に乗って高級衣装室に向かった。
あらかじめ言っておこう。
「あの、庭で運動するズボンを買うだけなので高級店に行く必要はありませんからね」
「公爵夫人に恥をかかせる訳にはいきません」
「ああ……そういうものですか、中古でも良かったんですけど」
「中古は駄目です」
きっぱりと言われた。
今日も公爵は仮面をつけていて、口元しか見えないから、表情が読みにくい。
ともあれ店に到着し、無事に乗馬服を手に入れた。
ズボン!
これで存分に飛び跳ねることができる。
「次は公爵様の番ですね」
「は?」
「あの服を試着してみてください、きっと似合いますから」
近くに見えていた良さげな服を薦めてみた。
私だけ新しい服を買うのは申し訳ない。
「いや、私は」
「いいからいいから」
私は強引に服と共に公爵を更衣室へ押し込んだ。
公爵が更衣室で着替えている間に、店員に薦められるまま、ドレスの方を見てたんだけど……。
まさか、ここでも遭遇するとは、姉のイレザに!
「あらー、いやね、田舎者がいるわぁ」
私が田舎者なら、同じ伯爵領から来たお前も田舎者では?
と、心の中で私は突っ込んだ。
今日は友人の貴族の令嬢代わりにメイドと護衛騎士を一人連れているみたい。
なるほど、まともにブレーキをなける人がいないのね。
ちなみに私の護衛騎士は本日二人いたが、どちらも店の外に待機している。
何故か公爵の側に寄ろうとしないせいだ。
「…………」
金持ち喧嘩せずという言葉を思い出したので、私はイレザを無視しようとしたけど、
「ちょっと、姉がいるんだから挨拶くらいしなさいよ、無能の妹のくせに」
「上下関係に五月蝿いくせにまだ私の階級の方が上だって覚えられないの? 公爵夫人なの!」
つい、また相手をしてしまった!
「それも名ばかりね! この貴族世界は魔法の才がある人が偉いのよ。お前は魔力無しの無能なんだから、私にひれ伏してつつましく引きこもってればいいのよ、高級衣装室なんて身分不相応!」
「だめだ、この女、店の迷惑も考えないし」
店員は貴族の喧嘩に震え上がってるし、今や魔力マウントしかとれないのに、どうしてそこまで強気なの? そこまで魔力の有無が大事!?
「言うに事欠いてこの女とは何よ! 無能が姉に向かって!」
ゴォっと音が聞こえたと思ったら、姉は場所もわきまえず、魔法の炎を手にかざした!
「何してんのよ! 火なんて!」
正気かこいつ!
「今着てるお前の身分不相応なドレスを燃やしてあげるわ!」
「お嬢様! いくら何でも!」
流石に見かねたメイドが、諌めようとするが、あいつ完全に頭に血が上ってる!
火の精霊の加護のあるものはカッとなりやすいとは聞くけども、私は魔力無しで抵抗できないし、こちらの護衛騎士は店の外!
そんでイレザの護衛騎士はニヤニヤ笑ってる!
テニスボールくらいのサイズのファイヤーボールが私に向かって放たれた!
私が避けると背後のメイドが!
逡巡している間にバシュッと音がしたと思ったら、目の前に水の壁が出て火の玉をうち消した。
あ! お守りの力!?
首飾りが光を放っている!
「お、お客様っ! 困ります! 店内での喧嘩はおやめください!」
それはそうだよね!
恐怖で固まっていた店員がようやく叫んだ。
そして背後から長身の影。
「騒がしいな」
「エドラール様!」
「え、エドラール公爵? この仮面の男が!?」
夫が着替えを終えて出てきた!
そして私を庇うように前に出た。
「その方、私の妻に攻撃をしたな? しかもこんな店内で、なんて迷惑な」
ごもっとも! 超迷惑!
「嘘でしょ? 公爵は引きこもりで有名なのにこんなとこに出て来るわけが、仮面つけさせて代理を立てたんでしょ!」
「お嬢様、もうやめましょう!」
あっちのメイドが止めようとするも、これまたあっちの護衛騎士がイレザの前に立ちはだかる。
つまりは公爵の前に。
「貴様ら、誰の前に立っている」
「お嬢様を守るのが護衛騎士の役目」
「ほう」
パリンと音がしたと思ったら剣に手をかけようとした護衛騎士の手が一瞬で氷りついた!
「うっ! 氷結魔法だと!? これはまさしく北部公爵の魔力!」
氷の魔力の発動でようやく店内にこっちの護衛騎士もなだれ込んで来た。
護衛騎士がそれに気を取られた一瞬、イレザの護衛騎士の頭部にハイキックが炸裂した!
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「さて、次はお前だな」
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