炎のように

碧月 晶

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68.装う

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「何でも頼んでいいからな」

メニュー表とやらを渡される。
が、知らない料理の数々に目を白黒させてしまう。

ちらりとヴァンを見ると、慣れた様子でいつの間にか来ていた店員に注文しているところだった。

「決まったか?」

どうしよう。知っている物が何も無い。でもそれを悟られたくなくて

「な、何でもいいです」
「そうか?じゃあ、俺と同じものをもう一つ頼む」
「かしこまりました。ヴィント様」

 
あ、そういえば

 

「何故『ヴィント』なんですか?」

 
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