22 / 154
22.佳人
しおりを挟む
「勇者じゃありませんか。魔王様が復活なされてから随分遅いご到着ですね」
くすくすと小馬鹿にしたような態度で見下してくる魔族の男をただじっと見つめる。
それが気に入らなかったのか濡羽色の翼を不機嫌そうに揺らして睨み返して来た。
「何です?ジロジロと失礼ですね」
「え。ああ、すまない。最近の魔族は美形が多いのかと思ってな」
「は?」
「あ、だよね。ノヴァって美人さんだよね」
「え!?魔王様まで何を…っ」
彼に褒められた途端、あたふたとし始めるノヴァ。
「そんな事より。早く角の出し方教えてよ」
「え、あ、はい」
だるーんと椅子からずり落ちそうな体勢のまま、ノヴァの話に緩ーい相槌を打ちながら聞いている自称魔王だという彼。
その隣に立っているノヴァは、彼とは対照に見紛う事なき上級魔族。
上級魔族は普通この世界一高いとされている火山よりも高いプライドの持ち主で、人間を何よりも忌み嫌っている。
だからこんな風に人間に敬意を払うような態度など取るはずがないのだ。
そう考えれば、やはり彼は…
くすくすと小馬鹿にしたような態度で見下してくる魔族の男をただじっと見つめる。
それが気に入らなかったのか濡羽色の翼を不機嫌そうに揺らして睨み返して来た。
「何です?ジロジロと失礼ですね」
「え。ああ、すまない。最近の魔族は美形が多いのかと思ってな」
「は?」
「あ、だよね。ノヴァって美人さんだよね」
「え!?魔王様まで何を…っ」
彼に褒められた途端、あたふたとし始めるノヴァ。
「そんな事より。早く角の出し方教えてよ」
「え、あ、はい」
だるーんと椅子からずり落ちそうな体勢のまま、ノヴァの話に緩ーい相槌を打ちながら聞いている自称魔王だという彼。
その隣に立っているノヴァは、彼とは対照に見紛う事なき上級魔族。
上級魔族は普通この世界一高いとされている火山よりも高いプライドの持ち主で、人間を何よりも忌み嫌っている。
だからこんな風に人間に敬意を払うような態度など取るはずがないのだ。
そう考えれば、やはり彼は…
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
73
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる