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44.小休止
しおりを挟む「あーもう止め止め!」
もうアレコレ考えるのも疲れた。一旦休憩にしよう。
玉座の間の扉を一度閉めて魔法陣を張る。
もう一度開ければ、そこに廊下はなく七色にうねる光のベールのようなものが現れる。
「何してんのルカ。行くよ」
戸惑っているルカに振り返って着いてくるように言うと、俺はその中に入った。
これは空間転移魔法の応用。
現在地と望んだ場所とを繋げて行き来できるようにしたもの。平たく言えばど●でもドアだね。
繋げた先は代々の魔王が使っているらしい部屋。だから今は俺が使っている。
最初は何かごちゃごちゃと趣味の悪いオブジェとか置き物が有ったけど、気に入らなかったから全部倉庫に押し込んだ。
「凄いな。転移結晶を使わなくてもいいのか」
光のベールを抜けて来たルカが感心したように、今し方自分が抜けて来た所を凝視する。
「閉めて。それで解除されるから」
言われた通り扉を閉めたルカはもう一回開いて「おお…」と驚いたような感心したような声を上げていた。
これじゃどっちが子供なんだか分かんないね。
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